お気に入りとUAがどんどん増えていて作者はとても嬉しいです(^^)
………………本っっっっっ当にすみませんでした!!
近日中にとか言った自分をぶん殴りたい勢いです。いや本当に。
それで天罰か何かですかね、インフルになったり、事故ったりしてました。
とにかく何の弁明も出来ません。
ですので、この本編で満足、楽しいと思って頂けたら嬉しいと思っています。
それではご覧下さい、どうぞ。
優真とベルフェゴールはお互いに相手を見つめながら、警戒し合っている。すると不意にベルフェゴールが目を逸らして呟いた。
「流石にそんなに見られると恥ずかしいな……。」
「…………は?」
ベルフェゴールの言葉に優真は混乱してしまい、思わず情けない声を出してしまった。
「いやいや、お前……今戦闘中じゃねぇか。んな事言ってる場合じゃ無いだろ?」
「でも、恥ずかしいものは恥ずかしいもん。」
「……え〜…。」
優真は呆れて手を額に当てて唸る。対してベルフェゴールは本当に恥ずかしいのか頬を紅潮させて顔を手で覆っている。
「そもそも戦いとかあまり好きじゃないし、一番得意なのは奇襲だから、この状況は私的に不利なんだよね〜。」
「……変わり身早いね。」
顔を覆ってた手を次は考える様な仕草に変えて言うベルフェゴールに少し離れた所で見ていた真央が呟く。
そんな話をしていると、突然、優真の上から氷の刃が降り注いできた。
「……!?優真さん!上から降ってきます!!」
「問題ない……っと。」
「うぇっ!?ちょ、速くない!?」
ドゴォォン!
ミーニャの焦るような声に対して冷静に返す優真は《
その速さにベルフェゴールは驚くが、その驚き方には何処か演技のように感じるものがあった。その証拠に優真の拳はベルフェゴールには当たらず、透明な壁に遮られていて、その向こう側でベルフェゴールがニヤリと笑っている。
「やっぱり
「ふふ。そんな事も分かっちゃうんだぁ〜。勿論、持ってる側からしたら便利だけどね。」
優真の言う
《ステータス》
名前:ベルフェゴール
種族:悪魔
職業:七つの大罪(怠惰)
属性:全属性
スキル:《全属性魔法》《属性強化》《魔法増強》《
優真が厄介と言ったのは《自動魔法》の事。
《自動魔法》は無詠唱より優れたスキルであり、自分が発動する魔法、位置、タイミングを想像するだけで発動出来るスキル。さっきの氷の刃も《自動魔法》によるものだ。
また想像をしなくとも、このスキルを所有している者に危機が迫ったり、異常事態を感じたりすると自動的にその状況に適した魔法が発動する。
その為、優真の速度に反応出来なかったベルフェゴールを守ろうと自動的に無属性の上級防御魔法である《
しかし、《絶壁》に徐々にヒビが入ってくる。その現象にベルフェゴールは驚く。
「……!?何で!?君、馬鹿力にも程があるでしょ!?」
「別に力じゃねぇよ。《
「な……!?そんなの卑怯よ!!」
「悪魔が卑怯とか言ってんじゃねぇ!つーか早く壊れろよ!!お前の方こそ卑怯なレベルで頑丈過ぎるじゃねぇかよ!!」
「そんなの知らないわよ!こっちだって頑張ってるだけなの!!」
最早やり取りが友達の喧嘩レベルになってしまった優真とベルフェゴール。真央たちは、そのやり取りを何とも言えない表情で見ていた。
実際、お互いに力を加減はしていないし、全力そのものである。優真の力は確かに最強とも言える力であるが、それに対して防御魔法を使うベルフェゴールの方も魔法に特化したスキルをたくさん持っている為、互角に渡り合う事が出来る。
つまり、こんなやり取りをしながらも、それを周りから見ていればちょっとした災害とも言える状況だった。優真とベルフェゴールの力がぶつかり合って二人を中心に周りの地形が崩れかけているのがまさにその通りだった。
このままじゃジリ貧だと思った優真は一度距離を取り、手を前に翳して魔法を発動する。
「《
「私も〜!ほいっ……と!」
優真が魔法を放ったのに続いてベルフェゴールも真似る様にして《煉獄炎》を放つ。
二人の魔法はぶつかり合って爆発し、煙が発生して優真とベルフェゴールの姿を隠す。
「優真くん!」
少し離れた場所から見ていた真央が叫ぶ。その叫びは心配や不安からではなく、ベルフェゴールによる次の攻撃が真央には見え、注意を促す声だった。その意図を理解した優真は《千里眼》で真央達の位置を把握し、《転移魔法》でその近くに移動することで何とか避けることが出来た。
「ありがとう白井さん。もうすぐで蜂の巣になるところだったよ。」
優真のいた所には無数の穴が空いていた。そして立て続けに優真に向かって《
「《
《闇渦》で《風刃》を吸い込み、目で優真に『こっちは任せて下さい。』と合図する。
優真はそれに頷いてベルフェゴールに向かって手を出すとベルフェゴールを囲むように4つの魔法陣が現れる。
「これに耐えられるか?」
優真がそう言うと4つの魔法陣が光り出す。
「《
「「「「グオォアァァァァァァァァ!!」」」」
ベルフェゴールを囲む4つの魔法陣からそれぞれの属性を持った竜が現れ、ベルフェゴールに襲いかかる。
「ちょ、まず――」
ベルフェゴールが何かを言い終える前に4匹の竜は一斉にぶつかると轟音を響かせて爆発する。
「やりましたか!?」
「いえ、まだ気配が残ってます。というよりは……。」
「あぁ……。もう一人来やがった。」
ミーニャの期待した声に対して健が否定し、更に優真が加えて状況を説明する。しばらくして爆発した時に発生した煙が晴れると、そこにはベルフェゴールを担ぐ様に持ち上げている女性がいた。
「全く……。何をやっているのよ、ベル。」
「しょうがないでしょ〜!何かアイツ異常なんだもん!」
薄めのピンク色の髪に誰もが憧れる様なスタイルをしていて、大人の色気と妖艶な雰囲気を出した女性がベルフェゴールに向かって呆れた口調で言う。
その女性に担がれたまま、ベルフェゴールはじたばたして文句を言う。そして担いでる女性はベルフェゴールが言ったアイツが誰を指しているのかすぐに分かり、舌なめずりして呟く。
「ふ〜ん……。結構良い男じゃない♪貴方名前は?」
「知りたきゃ先に名乗るのが礼儀ってもんじゃないか?そうだろ…………アスモデウス。」
「フフフ……。既に分かってるじゃない。ねぇ…………黒神優真くん。」
ベルフェゴールを担いでる女性――アスモデウスは優真に《魔眼》で名前を知られた事に驚きもせずに淡々と話を進める。
それどころか、優真の名前を言い当てる。その事に真央とミーニャは驚き、優真は様子を伺うようにアスモデウスを睨み付ける。
「そんなに怖い顔しないでよ。かっこいい顔が台無しよ?」
「かっこいいかどうかはともかく、元々こんな感じなんだよ。」
「あら、中々釣れないわね。じゃあ少し強引だけど……。」
優真と会話をしていたアスモデウスの姿がいきなり消えて、担がれていたベルフェゴールが地面に落ちる。消えたアスモデウスは優真の目の前にいきなり現れて優真の頬に手を添えてキスをする。それも深いやつだ。
「……っ!?」
「なっ……!?」
「これはこれは。」
「にゃ、にゃにゃにゃにゃにゃ!?」
「ちょ!アーちゃん!?人を地面に落としといて何してんの!?」
優真はいきなりのキスに思わず硬直してしまう。
周りの皆もそれぞれの反応を見せる。ベルフェゴールに関しては少しズレた反応をしている。
「んっ……。ご馳走様♪」
「……お前、一体何のつも……り……。」
そう言うとアスモデウスはすぐにベルフェゴールの元に戻り、優真と距離を取る。
アスモデウスの行動に疑問を持った優真はアスモデウスに問いかけたが、今の自分の状態を理解した優真は問いかけた言葉を小さくしていく。
そんな優真に向かってアスモデウスは妖艶な笑みで返す。
「私は“色欲を司る悪魔”アスモデウスよ。また会える時を楽しみにしてるわ♪」
「次は絶対に負けないんだから!このチート野郎!!」
そう言ってベルフェゴールとアスモデウスはその場から消えた。
「ゆ、ゆゆ、優真くん!大丈夫!?あ、あの、あの女!」
「落ち着いて白井さん!別に命に問題は――」
「大ありだよ!命に問題はないかもしれないけど、普通に問題ありだよ!」
「そ、そうですよ!あ、あんな……あの、キ、キキ……ふにゃ〜!?」
「ミーニャさん、恥ずかしいなら言わなくて大丈夫ですから。それで、一体何がどうなっているんですか?」
優真の言葉を最後まで聞かずに真央は暴走し出す。ミーニャに関しては自分の発言に恥ずかしくなり、途中でショートする。そんな中、健は落ち着いて優真にどうなったのかを聞き出す。
暴走している真央を優真が羽交い締めで抑えながら健の話に耳を傾ける。真央もそれを聞いて少し大人しくなり、真央を解放してから優真は言った。
「……簡単に言えば、スキルに制限をかけられた。」
いかがだったでしょうか?
遂に、遂にやってしまった……。優真くん弱体化。
まぁ最初から予定してあったんですけど、いざ書いてみると怖いですね((((;゜Д゜))))ガクガクブルブル
まぁ強すぎる優真くんには丁度いいんじゃないですかね?
本編に触れるのはこの辺にして、今回は本当に遅れてしまって申し訳ございませんm(_ _)m
もう、近日中になんて言いません。次回も一ヶ月くらいかかってしまうかも知れないので……。
それでも、やはり待ってくれている読者の皆様には本当に感謝です。ありがとうございます!
では、次回も読んで頂けると嬉しいです。