ニッ怪) 「ほぉー!なかなかではないか!」
ニッ怪が川の綺麗さに絶賛する。
夏来) 「へへ〜 でしょ? 田舎には敵わないけどねw」
ニッ怪) 「冷たっ!」
ニッ怪は平らなところに買った商品を置いて、両手で川の水に触れている。
夏来) 「はははw」
ニッ怪) 「なははw …ん?」
二人が笑っていると、ニッ怪が何かに気がついた。
ニッ怪) 「のう…夏来殿、アレは一体なんじゃ?」
ニッ怪が指差した方向には大きな丸太がドンブラコと流れてきた。
夏来) 「ただの丸太だと思うけど?」
ニッ怪) 「いや、違うぞい、よく見てみるのじゃ… 人ではないか?」
夏来はそんなに目が良いわけでもなかったので、よく分からなかった。 が、その丸太が方向転換した時、夏来の目にもしっかり映った。
夏来) 「お、女の子!?」
高校生であろう少女が丸太にしがみ付いていた。
ニッ怪) 「た、助けを呼ぼうぞ!」
夏来) 「そんな時間ないよ!僕が行く!水はそんなに深くないし…流れも遅いし、何より泳ぎは得意なんだよ!大丈夫!」
ニッ怪) 「し、しかし!」
夏来) 「人を助けるのに戸惑いは必要ないよ! ニッ怪君、これ持ってて!」
ニッ怪は夏来からスーパーで買った商品を受け取った。
次の瞬間、夏来は川へ飛び込み、泳いで少女の元へ向かった。
その間にも、少女を乗せた丸太は流れていく。
なんとか少女の所まで辿り着いた夏来は少女を丸太から降ろし、少女の手を夏来自身の肩に回して、陸へと急いだ。
ニッ怪) 「夏来殿!」
陸に上がってきた夏来達に駆け寄るニッ怪。
夏来は少女を地面にそっと寝かせると 膝に手を当て、前のめりになりながら荒い呼吸を何度か繰り返した。
ニッ怪) 「だ、大丈夫かい?」
夏来) 「う、うん…はぁ…はぁ…大丈夫…それよりも…この子…大丈夫かな…動かないんだけど…」
ニッ怪) 「まてい、今確認する」
ニッ怪は手の甲を少女の口へと持って行き、息をしているかを確認した。
ニッ怪) 「心配せんで良いぞ、気絶しているだけじゃ」
夏来) 「よかったぁぁ…」
夏来は胸に手を当て、ホッとため息をつき、服に染み込んだ水を絞った。
ニッ怪) 「それにしても一体どこの誰じゃろうかいのぅ…」
ニッ怪は顎に手を当て考える。
夏来) 「さぁ…僕は分かんないや…出来ればこの子の家に送って行ってあげたいけど…今はどうもできないよ…かと言って、ここに置いていくわけにも いかないしね…」
ニッ怪) 「一旦我らで体調が治るまで看病するのはどうじゃ?治ったら治ったで、この娘さんを家まで届ければ良かろう」
夏来) 「け、けどさ…ん?」
夏来は沢山の視線を感じて振り返る。
そこには先ほどの状況を見ていた人が5、6人程居て、こちらを見て話をしている。
夏来) 「わ、分かったよ、連れていこう」
ずっとこの状況でいるのは耐えられないので仕方なく家まで運ぶことにした夏来。
ニッ怪) 「了解!」
夏来は少女を背負い、ニッ怪は荷物を持って家に向かう。
途中、行き交う人々からの視線が全てこちらへ向けられたが、気にせずに歩いた。
程なくして家に着いた夏来とニッ怪は買ってきたものをテーブルに置いて、濡れてもいい毛布をリビングの床に敷き、その上に少女を寝かせた。
夏来、ニッ怪) 「………」
夏来) 「看病って…何すればいいのかな…」
ニッ怪) 「ま、まず濡れておる服をじゃな…脱がさんと…いけんぞい?」
二人は少女を見下ろしながら話す。
夏来) 「そ、そうだね、まずはふっ…服をね、」
二人の顔が少し笑顔になる。
夏来) 「だ、ダメだよ!こんなことしちゃ!」
ニッ怪) 「そ、そうじゃよな!わたっふ殿も、タグでRネタは無いと書いておったしの!」
夏来) 「ニッ怪君!メタ発言は禁止だぁあ!」
ビシッ っと、ニッ怪へ右手の人差し指を向ける。
ニッ怪) 「なぬぅーー!?」
ニッ怪は手のひらを口元へと持ってきて叫ぶ。
それでも起きない少女。
夏来) 「普通の人ならこんなにうるさくしたら起きるのにね…」
ニッ怪) 「きっと特別な存在なのじゃな」
ニッ怪は腕組みをしながら頷いている。
夏来) 「ヴェルタースw」
ニッ怪) 「???」
口に手を当て笑う夏来と、首をかしげるニッ怪。
夏来) 「さて…と、どうしよっか…」
ニッ怪) 「誰か相談できる者はおらんのか?」
そう言われ夏来は「あっ」と言い、スマホを取り出し、リビングの隅で何処かへ電話をかける。それを見ているニッ怪。
夏来) チリリリリンチリリリ…「あ、やぁ ちょっといいかな…?」
ニッ怪は夏来が電話をしている間、スーパーの袋を開け、冷凍食品は冷蔵庫へ、そうで無い物はその場にと、区別をしていた。
夏来が電話をかけ終わり、少女の元へ戻ってきた。ニッ怪も歩み寄る。
ニッ怪) 「お、救助を呼んだかい?」
夏来) 「うん、頼りになる人だよ」
ニッ怪) 「ほう…それは頼もっ…」
ドタドタドタバタ スパーーン!
勢い良く隣の和室の引き戸が開かれ、中から出てきたのは…
幻花) 「ほんっと、しょーが無いわねぇー!」(((o(*゚▽゚*)o)))ワクワク
夏来) 「ごめんね、ちーちゃん、忙しいところ」
和室に移動しながら、首に手を当て申し訳なさそうに夏来が言う。その後をニッ怪が付いていく。
幻花) 「いーのいーのw どうせ暇だったし」
ニッ怪) 「ぉお…幻花殿」
幻花) 「よっ♪ニッ怪 実はゲストは私だけじゃ無いのよ ほら、あんたも来なさいよ」
幻花の手が捕まえた者、それは…
炎条寺) 「おいっ!こ、こら!い、いてぇーよ!引っ張るな!」
安定の炎条寺だった。
炎条寺) 「↑おい!なんだよ安定のって!?呼んでおいてそれはねぇんじゃねーの!?」
幻花) 「はははw 元気がいいことw」
ニッ怪) 「なははw」
幻花が腹を抑えて、ニッ怪は腰に手を当てながら笑っている。
炎条寺) 「からかうのもいい加減にしろよぉお!?」
赤面になりながら怒る炎条寺。
夏来) 「あ、炎条寺君も来てくれたんだ!」
夏来の目が輝いている。
炎条寺) 「俺はこいつ(幻花)に無理矢理つれ…」
夏来) 「嬉しいよ、ありがとう♪」
炎条寺) 「お、おう って!そんなことはどーでもいいんだ、で?その女の子って?」
夏来は少女がいるリビングを指差し、皆んなをその場へと移動させた。
炎条寺) 「へぇ〜結構可愛いじゃねぇか」
炎条寺が少女のほっぺたをツンツンしながら言う。
幻花) 「うわぁあ…へんたーい!」
炎条寺) 「変態じゃねーよ!スキンシップだろうが!」
幻花) 「それがあんたのスキンシップとかw ぷっw笑っちゃうわw」
炎条寺) 「テメェ しばき倒すぞ!!」
そんな二人の会話を近くで聞いている夏来と、ニッ怪はコソコソと話していた。
ニッ怪) 「のぅ 夏来殿、この二人は仲が大変良いようじゃが? どんな関係なんじゃ?」
夏来) 「え?あ、あの二人ね、いとこらしいよ?」
ニッ怪) 「ふむ…なるほどのぅ…」
幻花と炎条寺が互いのほっぺをつねり、じゃれあっているのを見て、夏来は当初の目的と違う方向に進んでいることを改めて感じた。
夏来) 「はいはい、皆んなストップ」
夏来を抜かした3人が夏来の方を見て止まる。
夏来) 「えっとね、やってもらいたいことがあるんだよ、2つね?」
夏来は指でピースの形をとる。
夏来) 「まず1つ目、ちーちゃん、この子の服を脱がせて、身体を拭いてくれないかな?」
そう言うと夏来は脱衣所の引き出しからタオルを持ってきて、幻花に渡す。
幻花) 「あ、なるほどね、ようやく私が呼ばれた意味がわかったわ 良いよ、やってあげる」
夏来) 「ありがとう、2つ目、その他の人は料理や、洗濯、掃除やってくれないかなぁ?」
ニッ怪) 「お安い御用じゃ」
炎条寺) 「えっ……ったく…しゃーねぇな…」
夏来) 「ありがとっ 助かるよ」
あれから直ぐに作業に取り掛かった四人。
夏来は料理を、ニッ怪は掃除を、炎条寺は洗濯をしている。
幻花はというと、少女の服を脱がし終わり身体を拭いていた。 当然男子達が見ないように仕切りを立てて置いた。
炎条寺) 「ふぅぅ…おーい、夏来ー終わったぞー」脱衣所にある洗濯機で洗濯をしていた炎条寺がキッチンにいる夏来へ呼びかける。
夏来) 「はーい、じゃあ こっち来て、ニッ怪君と掃除してくれないー?」
炎条寺) 「へいへーい…」
面倒くさいなと思いながら掃除機を手に取り、掃除を開始する。
ニッ怪) 「ほう…そちらの方が楽そうじゃのぅ」
掃除機を使っている炎条寺を見て、ニッ怪が言う。
炎条寺) 「ニッ怪は箒か?」
ニッ怪) 「うむ…これしか使ったこと無いのでな」
炎条寺) 「へ、へぇ…」
ますます不思議な奴だなと思う炎条寺。
結局全ての仕事が終わったのは30分後だった。
夏来の家は綺麗になり、洗濯物も干せたし、お昼ご飯も出来たし、少女も良く気絶している。
夏来を抜かした3人はリビングのテーブルを囲んで座り、その近くで少女が横になっている。
夏来) 「はーい、出来たよー!」
と言う声と共に運ばれてきたのは、
炎条寺) 「おっ、カップラーメン!」
ニッ怪) 「目玉焼き!」
幻花) 「ちょ…合わなくね?カップラーメンと目玉焼きってw」
夏来) 「一緒に混ぜて食べるわけじゃ無いんだから、いいじゃん」
4人分のカップラーメンと目玉焼きが次々に運ばれてくる。
夏来) 「さぁ、食べよっか」
4人) 「いただきまー…」
???) ガバッ!
突然横になっていた少女が起き上がった。
4人) ∑(゚Д゚) ハッ!
4人は突然のことで動けなかった。
???) 「た…食べ…物の匂いが…するぅ…」
少女は震えながらも立ち上がり、テーブルへとたどり着く。
夏来) 「………ぁ、あぁー 食べます?」
夏来は自分の昼食を指差して言う。
少女はコクリと頷く。
………………
………
???) 「ズルズルズル パクッムシャムシャ ズルズルズル ゴクッ ぷはぁ…!」
4人) ((((;゚Д゚)))))))
???) 「ありがとう!ごちそうさま! というか…ここどこ? 君たち誰?私わかんなーい☆」
少女はハイテンションで笑いながら言う。
炎条寺) 「お前こそぉっ! 誰だーー!展開早すぎなんだよぉ!読者ついてけねぇーだろうがぁぁあ!」
仙座) 「あっ…へへ…ごめんごめん、私の名前は 仙座 ゆりか(せんざ ゆりか) よろっふー☆」
仙座はおでこに手を当てながら言う。
ニッ怪) 「我はニッ怪 滝(にっかい たき) 以後お見知り置きを」
仙座) 「あははー変な喋り方ーw」
ニッ怪) 「なっ…ぅ…」
ニッ怪は喋り方を酷く言われて落ち込んでしまった。
幻花) 「私は幻花 千代(げんか ちよ)よろしくね」
仙座) 「うん!よろっふー☆ちよちゃん♪」
幻花は何も言われなかったから逆に不安になってしまった。
炎条寺) 「…………」
仙座) 「??」
仙座が炎条寺の顔を覗き込む。
炎条寺) 「な、なんだよ」
仙座) 「あれぇー?怒らなくなっちゃった…怒ってたほうが感じ良いよw あははーw」
炎条寺) 「っ……(女をマジでぶっ飛ばしたくなったのは始めてだ…)」
炎条寺は拳をギュッと握りしめた。
夏来) 「僕の名前は皇 夏来(すめらぎ なつき)さっきの人は炎条寺 友貴(えんじょうじ ともき)君 そしてここは僕の家だよ、 仙座さんは丸太にしがみ付きながら川に流されてたけど…どうしてそうなったの?」
夏来はあの川であったことを仙座に話す。
仙座) 「えーっとね、私 旅をしてたんだ〜 九州地方でね? そこはもう暑くてね…涼みたいなぁって思って、私の能力[俳句を操る能力]で今、私を一番涼しくしてくれる川に瞬間移動したんだけど…私泳げないから溺れちゃってw そしたらそこにちょうど丸太がね、」
わけのわからない言葉を言う仙座に3人が口を出す。
夏来、幻花、炎条寺) 「え!?ちょっ、待って待って待って!?」
仙座) 「ほへ?」
夏来、幻花、炎条寺) 「能力って何!?」
仙座) 「え?んん? 誰にだってあるよ?能力くらい」
夏来、幻花、炎条寺) 「いや、ないし!」
手をブンブン振り回し、全面否定する3人。
ニッ怪) 「あるぞい…」
暗い、重たい言葉がニッ怪の口から出た。
夏来、幻花、炎条寺) 「は!? 君たち頭大丈夫!?能力とかそんなの二次元だけのもんじゃん!」
ニッ怪) 「あるんじゃよ!!!」
珍しくニッ怪が大声をあげたので静まる3人。
ニッ怪) 「お主らには信じがたい物であろう…そんなのあるわけがなかろうと言われるのが目に見えておった…たとえ信じてくれる者が居ても…気味が悪い…妖怪…そんなことを言われるのがオチじゃろ…?じゃから我ら能力者は密かに暮らしておるのじゃ…皆に嫌われたくないからの…」
ニッ怪は今まで溜めていた「何か」を吐き出したように今まで見せたことがない暗い顔を見せた。
夏来) 「ニッ怪君…」
幻花) 「やはりね…薄々気がついてたわ…貴方が能力者だってこと」
幻花はニッ怪とちゃんと面と向かって話す。
ニッ怪) 「なぬ…」
仙座) 「………」
幻花) 「貴方、最初に出会った頃から能力とかそういう単語に反応してたじゃない、普通の人ならそんなの気にしないでしょ? だから、能力者仮説を自分で立ててたの」
ニッ怪) 「そうであったか…」
ニッ怪は少し安心したような警戒したような表情を見せた。
ニッ怪) 「やはり…気味が悪いかの…」
ニッ怪はうつむきながら力無さげに言う。
仙座) 「ぁぁ…なんか余計なこと言っちゃったみたいだね私…」
ニッ怪) 「いや、仙座殿には感謝しておる…こうして皆に本当のことを伝えることが出来、きっぱり嫌われることが…」
炎条寺) 「スゲェーーー!!」
一瞬ニッ怪は何を言われたかわからなかった。
ニッ怪、仙座) 「…」
炎条寺をビックリした表情で見る二人。
炎条寺) 「え!ま、マジで能力者なのかよ!?やベーじゃん!マジスゲェーよ!」
夏来) 「カッコイイね!良かったら見せてくれたりしない!?」
夏来と炎条寺は立ち上がり興奮気味で言う。
ニッ怪) 「お…お主ら…っ」(泣)
仙座) 「良い人間で良かったね、ニッ怪君」
仙座はニッ怪の肩に手を乗せ言った。
ニッ怪) 「うむ……っ…よし!わかったぞい!」
ニッ怪は涙を拭き、立ち上がった。
ニッ怪) 「見せてやるぞい!我の能力[生命を操る能力]を! 夏来殿、少し庭の花々を借りても良いか?」
夏来) 「え?あ、うん、いいよ!」
そう言った夏来は庭に続く扉を開けニッ怪を入れさせた。そして、その後に続く4人。
ニッ怪は花々に手をかざした。次の瞬間、次々に花が枯れだした。
夏来) 「ぁあ!」
夏来は凄いという意味と花が枯れてしまったという意味で騒ぐ。
ニッ怪) 「安心せい、 ふんっ!」
気合いの声と共に枯れていた花が一斉に回復し咲き乱れた。
ニッ怪) 「我の能力は生き物から命を奪ったり、与えたり出来るのじゃ 一応 機械 相手でも出来るようになっておる」
炎条寺) 「ぉお!やwやばいなw まっ待てよ、これ現実だよな」
炎条寺は自分のほっぺたをつねった。
炎条寺) 「いっ…ヤバイ 現実だwwあ、頭がおかしくなりそうだぜw」
炎条寺は狂ったように腹を押さえて倒れこみ大笑いする。
幻花) 「もう十分おかしいじゃない」
炎条寺) 「おい!」
仙座) 「あははーw」
ニッ怪) 「なははw」
夏来) 「はははw」
幻花) 「もう、信じるしかないね、実際に見れたし」
幻花が冷静に答える。
夏来) 「そうだね 最初は信じがたかったけど、もう十分だよ、能力者は居るもんなんだねw」
仙座) 「もしかして世界征服を考えている能力者だって居るかもw」
仙座は不敵な微笑みを浮かべながら話す。
炎条寺) 「その時はニッ怪と仙座をぶつければ瞬殺だろw」
ニッ怪) 「我らを戦わせようというのかい!?」
嫌な顔をし、炎条寺に詰め寄る。
仙座) 「私は良いよ?負ける自信ないし♪」
自信たっぷりの表情を見せる仙座。
炎条寺) 「ふっw あ、そーいやぁ、仙座の能力はどんな奴なんだ?」
この発言を聞いて、皆んなが仙座に注目する。
仙座) 「ふっふっふ…見たい?どーしよーかなー?」
炎条寺) 「あ、じゃあ、良いや」
仙座) 「あっごめん!見て!」
焦りながらも炎条寺を引き止める仙座。
仙座) 「ごほん、じゃ、私の番だね [俳句を操る能力]っていうのは 5 7 5 で言った言葉が現実世界に起こる能力なんだ〜♪」
自慢気に話す仙座に4人が同時に「チートじゃん!」と言う。
仙座) 「まぁ、見ててよ うーん…何にしよっかな…あ、そうだ [内部から〜スマホ壊れる〜いとおかし〜]」
夏来) 「ちょ!やめて!全世界の情報網がー!情報網がそのものがぁー!」
仙座) 「あ、大丈夫だよ♪ 私の能力の効果は半径5メートルしか効果ないから〜」
夏来、幻花、炎条寺) 「ホッ…じゃない!」
安心したのも つかの間、3人のスマホがひでぶっ!してしまった。
夏来) 「仙座先生…スマホが…したいです(泣)」
ニッ怪) 「我に任せい! 戻時 バックタイムズ!」
すると、スマホの破片が集まり再生した。
3人) 「流石 ニッ怪!(俺 僕 私 )達に出来ないことを平然とやってのける!そこにシビれるっ憧れるぅ!」
仙座) 「ヘェ〜…なかなかやるじゃん…」
ニッ怪) 「お主ものぅ…っと、この雰囲気じゃと勝負とかになりそうじゃけん、我は退くぞい」
と言うと、ニッ怪はリビングのソファーに腰掛けた。
幻花) 「ん?あ、もうこんな時間…」
ニッ怪を目で追った幻花は視界に入ってきた時計を見て言った。
炎条寺) 「あ、もういつの間にか5時になってやがった…じゃ、俺帰るわ」
幻花) 「私も帰るね、二人とも、仙座を襲うんじゃないわよ!」
二人交互に指差しをされた。
ニッ怪) 「大丈夫じゃ、安心せい」
夏来) 「じゃーね…って襲う訳ないじゃん!!」
仙座) 「別に襲っても良いよ? ぶっ飛ばすだけだからw」
その笑顔の奥に闇があるとはまさにこのことだと思った夏来とニッ怪。
幻花、炎条寺) 「んじゃ!また!」
夏来、ニッ怪、仙座) 「ほーい!」
帰る際 夏来は今までの事は5人だけの秘密にしておくという約束をして貰った。
※おい、カップラーメンはどうしたって? ハハッ スタッフが美味しく頂きましたよ〜
仙座) 「みんな面白い人なんだねw」
クスクスと笑いながら仙座は夏来、ニッ怪と、二人を見送った。
そしてリビングに入ってきた夏来達はソファーに腰掛ける。
仙座は初めての家なので ためらいがあったが、夏来に「どうぞ」と言われたので反対側にあるソファーに腰掛けた。
夏来) 「そういえば仙座さんは旅をしているとか言ってたけど…?」
仙座が話していた事を思い出した夏来が問いかける。当然 夏来の隣にはニッ怪がいる。
仙座) 「あ、うん、九州の方を回ってたんだー♪ 私 福岡県生まれなんだよー 二人は?」
夏来) 「あ、僕は京都生まれなんだ 1年前に引っ越してきたんだよ」
ニッ怪) 「我は越後生まれじゃ」
夏来) 「新潟県ね」
ニッ怪の発言を仙座にもわかりやすいように直した。越後でもあってるけどね。
仙座) 「私の両親は私が小さい頃に死んじゃった…事故でね…それから家にも取り立て屋が来て請求とか色々ね…もう耐えられなくて、家捨てて逃げてきちゃった…私がこの能力に気付いたのはそれから8ヶ月後…この能力で私は私のように困っている人を助けるために旅をするようになったんだよ…」
夏来) 「そうだったんだ…大変だったね…」
仙座) 「うん…」
夏来) 「ねぇ…良かったらなんだけど この家に住む?」
仙座) 「え?」
俯きながら話す仙座が段々 可哀想に見えてしまい、夏来は提案する。
仙座) 「い、いいの!? で、でも夏来君の両親は…」
夏来) 「大丈夫、もう居ないから…半年前にね…」
仙座) 「ぁ…ごめん」
仙座は夏来の言いたい事を察し、それ以上は触れなかった。
夏来) 「さ、さてとっ 住むなら家事は手伝ってもらうけど大丈夫かな?」
仙座) 「え?あ!任せてよ!結構得意なんだからっ!」
仙座はソファーから降り、ガッツポーズを取りながら目をキラキラさせて言う。
それを見てクスクスと笑う夏来とニッ怪。
夏来) 「頼もしいねw」
仙座) 「へへ〜 あ、じゃあ、改めて! この家に住むことになった仙座だよ!これからもよろっふー!」
夏来、ニッ怪) 「よろっふー☆」
それから3人は仙座にハイタッチを要求されたのでやってあげた。
夏来) 「あ、でも…部屋なんだけど…無いんだよね…僕の両親の部屋は物置になってるし…和室に布団敷いて寝るって形になるけど…それでも良いかな?」
和室の方を指差しながら申し訳なさそうに言う。
仙座) 「全然良いよ![和]大好きだから♪」
ニッ怪) 「我は元々和風しか興味が無いのでな、ちょうど良い」
仙座は満面の微笑みで、ニッ怪は真顔で答える。
夏来) 「良かった良かった…あ、二人とも紅茶でもいいかな?」
夏来は安心してホッと一息つき、紅茶でも入れようと立ち上がる。
仙座) 「あ、お願いー」
ニッ怪) 「頼む」
夏来は3人分の紅茶を入れるため台所に行き、ティーパックを開け準備をする。
その間 仙座はニッ怪と何やら熱心に話していた。
仙座) 「でっ…いつから能力に目覚めたの?」
仙座はニッ怪に顔を近づけ話す。
ニッ怪) 「ぇ…ぁ…っと…約五百年前くらいに言われたのがきっかけじゃったな」
ニッ怪は赤面になりながら おどおどと話す。
仙座) 「ぇ…?五百年前って…ニッ怪君何者??」
ニッ怪) 「我は死神じゃ、じゃから我はもうとっくに死んでおる この身体は貰い物じゃが…物に触れられるし、逆に相手も我に触れることが出来る…なかなか死んだ者には良い身体なんじゃよ」
仙座) 「えーーー!?」
夏来) 「えっ!な、何!? あっ!」
仙座の大声に驚いた夏来がよそ見をし、お湯がこぼれてしまった。
仙座) 「ニッ怪君、死神なんだってー!」
そんなことは御構い無しに仙座は叫んだ。
夏来) 「は!? え、何?じゃあ僕ら死神と共同生活してるの!?w」
夏来は こぼしたお湯を拭きながら言う。
仙座) 「そ、そうなるね…ぁぁ…凄い…なんか凄いよ!」
仙座はため息と共にソファーに深々と座った。ニッ怪は照れ臭そうに笑っている。
そこにちょうど運ばれてくる紅茶。
夏来) 「はい、お待ちどうさま」
仙座) 「ありがとー!」
ニッ怪) 「かたじけない」
〜〜♪
夏来が紅茶を置き終わった時に近くにあった時計が鳴り出した。
それは午後6時を示すものだった。
夏来) 「もう6時かぁ…早いけど晩御飯にしちゃう?」
ニッ怪) 「良いの」
仙座) 「さんせーい!」
それから3人は紅茶を飲み終わり、夏来は仙座と一緒に晩御飯を作り始めた。作るのはカレー。二人で分担しスムーズに進める。
一方ニッ怪は待っている間 風呂に入ることにした。夏来からはバスタオルの場所など聞いたので先に取り出し、近くに掛けて入った。
各自が動きだしてから約30分後、ニッ怪が風呂から上がりバスタオルで身体を拭き、着替えとして用意されていた和服に着替え リビングに戻ってくる。それから少ししてカレーが、夏来の手によって運ばれてきた。その後を仙座が皿を3枚と、ラップに包んでおいた多めのご飯を持って駆け足で来る。
皿とご飯を置いた仙座はニッ怪とその場であぐらをかいて待つ。
ニッ怪) 「お主もあぐらをかくのかい?」
仙座) 「うんw こっちの方が楽〜♪」
夏来) 「意外w」
仙座) 「よく言われたぁぁ」
夏来とニッ怪がプッと吹く。
それを見て半分笑いながら怒る仙座。
それからは各自が自分の欲しい程度にカレーとご飯を盛って食べていた。
テレビは つけなかったので自然と話が盛り上がった。
途中 仙座が何度か「かっかっ辛い!」と言いってたので夏来はカルピスとコップ3つを持ってきて対策をした。
結構、3人が食べ終わる頃にはもう7時半を回っていた。
夏来と仙座は皿を洗っている。
ニッ怪は先ほど涼みに行くと言って、外に出て行った。
仙座) 「カレー美味しかったね♪」
夏来) 「だね、久しぶりに食べたかもw あ、仙座さん、お風呂先にどうぞ、ここは僕が」
仙座) 「任せちゃって良いの?」
夏来) 「うん」
仙座) 「そっ、なら先に入らせてもらうね♪」
仙座は残りの皿を夏来に任せ、脱衣所へと行く。
その間に夏来は皿を洗い終え、テーブルで椅子に座って学校からの課題をやっていた。
仙座) 「夏来〜ちょっと…」
仙座が風呂に入ってから約30分後に呼び出された。夏来は課題をカバンの中に片付け、脱衣所に向かった。
夏来) 「何?どうしたの?」
仙座) 「あ、あの…さ、き…着替えとかって…流石の私でもこれじゃあ…」
ドア越しに話をする2人。
夏来) 「あっ!ごめん!今持ってくるね!」
夏来は仙座に着替えを渡していなかったことを思い出した。大急ぎで和室のタンスから着替えを取り出し仙座のところに運ぶ。
夏来) 「あはは…ごめんごめん、今持ってきたよ」
夏来がそう言うと、ドアが少し開き、その中から白い腕が伸びてきて、着替えの服を手に取り、ドアの中に吸い込まれていった。
仙座) 「大丈夫ー」
そうドアの中から聞こえたので、夏来はリビングへと戻る。
夏来) 「そう言えば…今日は良い月だなぁ…」
夏来は電気が付いていない和室の窓から差し込む月の光に気づき、リビングの窓から月を眺める。
今日は満月だった。
夏来) 「そういえばニッ怪君…まだ外で涼んでいるのかな…」
夏来は満月を見ながらニッ怪の事を考えた。 べっ…別にボーイズラブって訳じゃないんだから!か、勘違いしないでよね!
夏来は外に出て行こうとした。その時に仙座がドアを開けて出てきた。
仙座) 「あれ?どこか行くの?」
夏来) 「あ、うん ニッ怪君が外に涼みに行くって言ってから結構時間経ってるのに帰ってこないからさ…心配になっちゃって」
仙座は「なんだ、そんなことか」と言わんばかりの顔で聞く。
仙座) 「あ、じゃ私も行くー」
こうして夏来と仙座は外へと出てきたが、そこにはニッ怪の姿は居なかった。2人は道路へと出て辺りを見渡す。
仙座) 「あっ…?はふ!?」
空を見上げた仙座は何かに驚いた。
夏来) 「何? どうしたの?」
夏来は仙座の視線を追う。
その先、空に浮かんで居たのはニッ怪。腕を広げ 月の光を身体全体で受けていた。さらにニッ怪の背中には身に覚えの無い<黒い翼>が生えていた。
夏来) 「!?」
ニッ怪) 「?」
2人の視線に気付いたのか、ニッ怪はゆっくりと夏来達の方に振り返った。
だが、そこに2人は居なかった。
仙座は夏来と家の中にいち早く入っていた。身の危険を感じたからだった。
身の危険とはよく分からないが、見てはいけない物を見てしまった…そのような感覚だった。
夏来) 「ど、どど…どうしたの??と…というかさっきニッ怪君…そ…空に浮かんでたみたいだったんだけど!?そ、それに翼みたいなやつ生えてたよ!?」
状況を理解できなかった夏来は仙座の慌てようにビクビクしながら言う。
仙座) 「ニ…ニッ怪君は飛んでいたから…私より上の立場の能力者みたいだね…」
夏来) 「仙座さんは飛べないの…?」
仙座) 「私は飛べな…」
玄関で立ちながら話している2人の側でガチャという音がした。2人はその方向を凝視する。
玄関のドアが開きニッ怪が入って来た。 先ほどまで話していた内容は口に出さずに苦笑いをする2人。
それを見て首を傾げるニッ怪。
仙座) 「さ…さぁ!ニッ怪君もちょうど来たことだし、和室に布団を敷いて早いけど寝る準備しちゃお!」
仙座は家に上がり和室へと入って行った。
夏来とニッ怪もその後を付いて行く。
それから3人は和室の押し入れから布団やら枕を持ち運ぶ。
横一列に並べた布団に飛び乗りゴロゴロと転がる仙座。
ニッ怪が「シワが広がるけん止めんか」と注意するも仙座は聞く耳を持たず、さらには「ニッ怪君も一緒にやろうよ」と勧誘をしてきた。ニッ怪は全面拒否も可哀想だと思い、少しだけやってあげた。
夏来はその光景を見て、ただただ笑うしかなかった。
今の時間は午後9時。夏来がいつも風呂に入る時間だった。
夏来) 「あ、そろそろ お風呂入ってくるー」
ニッ怪) 「うむ」
仙座) 「いってらっしゃーい!」
夏来は着替えをカゴの中に入れ、風呂に入る。それから約20分後、夏来は風呂から上がり、着替えて和室へと戻ってきた。
夏来) 「あ、仙座さん 寝ちゃった?」
あれだけ騒いでいた仙座が真ん中の布団で上向きで寝ていた。
ニッ怪) 「相当疲れが溜まってたんじゃろう、ころっと寝倒れてしもうたわい」
ニッ怪はあくびをしながら答える。
夏来) 「そう、ちょうどよかった 明日朝早くから見せたいものがあったから僕も寝ようかなって考えてたんだ〜 ニッ怪君も眠そうだし…どうする?」
ニッ怪) 「そうであったか、なら就寝と行こうかの」
そう言うとニッ怪は仙座の左側に上向きで寝そべる。
ニッ怪) 「夏来殿はまだ眠りにつかんのかい?」
夏来が学校カバンを確認していたので言う。
夏来) 「ん?あ、寝るよ、その前に日記をさ?」
夏来はカバンから筆記用具を取り出した。
ニッ怪) 「そうかい、ならお先に失礼するぞい」
夏来) 「うん、おやすみ」
そしてニッ怪は眠りに入った。
死人だから眠りなんていらないんだけどね?
ニッ怪が眠りについたのを確認し、夏来は日記を書き始める。
4月26日
今日はニッ怪君が来てから2日目、朝から忙しかった。スーパーの卵買うのにドタバタしちゃった。…ごめん、わたっふさんが書くネタ無いわって言っているので本題に移りますね。
川から桃のように川から女の子が流れてきた時は本当にびっくりしました。
しかも成り行きで家に連れて帰っちゃいました。誘拐じゃ無いんで心配しないで良いよね…?
目覚めた女の子は仙座ゆりかさんと言うんだってー。
さらに!今日発見したことは! ニッ怪君と仙座さんは能力者だった事、ニッ怪君は死神だった事の2つ!
信じがたかったけど見せられたから信じるしかなかったよ…
あ、あんまり長くなるといけないし、ここら辺で区切るね。
では、次回作もお楽しみに!では
皇 夏来
幻想夢物語 第2話後編! ついに完成しました! ふぅぅ…眠い…
ま、まぁ、そんな事はアマゾン川に流してっと…
新しい仲間 仙座ゆりか! この子の天然っぷりには勝てません>_<
あ、それで皆さんに少し申し上げなくてはならない事があるんです!
幻想夢物語 第4話の投稿はだいぶ遅れてしまうかもしれません!
理由は…ネタを考えないといけないのです!今時点で4話の内容なーーんにも考えてません(泣)
なので、時期はわかりませんが…4話は早くて8月、最低でも9月頃になってしまうかもしれません!
予めご了承下さい! では、また!