悟神) 「さぁ、仕上げと行こうか」
悟神が地上へ強烈な一撃とも言える攻撃を仕掛けようと、上空に飛び立とうとした その時、
夏来) 「まだっ…終わってない…!」
打ち所が良かったのか、夏来が手を地につきながら起き上がる。
そんな夏来の姿が目障りだったのだろう。
悟神は一瞬で夏来の頭上に移動し、首を掴んで、地面に叩きつける。
悟神) 「貴様らは何故、痛みに恐怖を感じようとしない? 目を覚ませ」
悟神の左手が、夏来の横腹を力強く握りしめる。
夏来が悲痛な叫び声をあげる。
悟神) 「そうだ…それでいい、貴様が今感じている、その感情こそが恐怖だ」
首を掴んだまま、グイッと持ち上げる。
夏来の苦しそうな眼が悟神を奮い立たせる。
悟神) 「恐怖を受け入れろ、どうせ貴様には何も出来ぬ 貴様らのやろうとしていた事全ては、我には通用しなかった……今や身体も満足に動かすことも出来ない 貴様に我を倒す術は…もう何もない」
顔を近づけて、ニンマリと笑う。
夏来) 「もう….なにも…」
悟神) 「そうだ、何もないのだ」
夏来) 「………清々した…」
夏来が悟神の手を掴むと出せるだけの力を入れた。
とっさに首を掴んでいた手を離し、夏来の手も振りほどき、距離を取る悟神。
悟神) 「せ……清々…せ、清々? 清々…」
夏来の言葉の意味が分からず、頭を掻きむしりながら同じ言葉を何度も繰り返す。
夏来) 「神様も人間も、皆んな生きてる、誰かのために生き続けてる! それが生を宿した者としての務めだから…」
悟神にやられた腹の部分を抑えながら、苦しながらも心の底から訴える。
悟神) 「お前……バカか…?」
炎条寺) 「バカはどっちだクソ野郎…!」
横たわりながら叫ぶ炎条寺へ振り向く。
炎条寺) 「そいつは…っ…俺みたいな才能はねぇが…心にすげぇもん持ってる…!」
ニッ怪) 「夏来殿の強さとは…特殊な能力などではない…」
幻花・仙座) 「そうだよ…夏来には恐怖と戦う…」
「「「勇気があるっ!!」」」
悟神) 「勇気…だと? なんだ…こいつら…何故そんな不確定な物に頼ろうとする………」
身を震わせている悟神を悲しそうな目で見つめる夏来。
悟神) 「止めろっ!そんな目で我を見るなっ! なんなんだ…貴様一体何者だっ!!」
夏来) 「僕は僕…それ以外の何者でもない…!」
夏来のその眼差しは、闇を切り裂く、光り輝く正義の眼をしていた。
悪を倒し、世界に平和を取り戻す、そんな意味が込められている様に感じる。
悟神) 「ぐぐ…っ…なんかイラつくぞ…あの人間共の眼差し以来だ……! もう良いっ!貴様ら全員消してやるっ! それ以外に方法は無いっ!」
両手を広げ、魔法陣を召喚する悟神。
夏来) 「僕は負けない…皆んなの為にも…世界の為にも…! みんなの勇気は貰った……あとは僕の勇気をぶつけるだけ」
悟神) 「勇気をぶつけるだぁ!?何がしたいんだ貴様はぁ!」
夏来) 「全部ひっくるめて…拳に乗せる!」
悟神) 「その細い腕で何が出来るというんだぁ!?どうせ痛くも痒くもないぃい!!全くもって何ともならん…!」
((………わからない…なぜ此奴に期待する…弱いくせに…何もないくせに…ただの人間のくせに………勇気って何だ………))
_人人人人人人人人人人人_
>ゔわぁぁぁぁぁあ!!!<
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
夏来) 「悟神…覚悟っ!」
甲高い叫び声を合図に夏来は駆け出す。
悟神) 「来るなぁぁぁぁあ!!!」
悟神が両手を地面に叩きつけたかと思うと、地面が揺れだし、悟神の足元を中心に段階的に盛り上がる。
足がふらつき、落ちそうになった時に、夏来の身体が光り輝く。
ニッ怪) 「夏来殿ーっ!我らの力を託したぞいっ!」
炎条寺・仙座・幻花) 「いっけぇぇぇえ!!」
体勢を立て直し、前方に居る悟神に向かって全速力で走る。
悟神が周りに召喚した魔法陣から光球と、光線を無数に夏来へ向かって放出する。
それを右左と避けていくが、肩や足やら、何発も当たり、血だらけになるが、それでも走ることをやめない。
悟神) 「我を倒した所で! 何が変わる!! どうせ、また新しい敵が現れてピンチに陥るぅう! 無駄なのだよ そんな事っ!!」
夏来) 「そんなことーー」
一瞬のうちに、攻撃の少ない場所から一気に悟神に迫る。
悟神) 「のぁああっ!?」
夏来) 「知るかぁぁぁあ!!!」
強烈な速さと重みのある右ストレートが、悟神の顔面に直撃する。
拳を左下へと流すと、悟神が一歩、二歩と後ろに下がる。
悟神) 「効かぬぞ…人間よ!! 貴様の様な弱い、何もない、ただの人間に、この我が負けるわけー」
ピシッ
何かが弾ける音が聞こえ、悟神の視界が割れる。
悟神) 「これは…なんなんだ…これが…勇気…なのか……?」
「「……分からないな…」」
薄れゆく意識の中で、悟神が目にしたものは、私欲の為に村を荒らしている「自身の姿」だった………
次の瞬間、激しい光と闇の爆発が起こり、2人の足場が崩れる。
爆発に巻き込まれた夏来は、そのまま落下していく。
地面に衝突しそうになる所を炎条寺が滑り込みでキャッチし、ゆっくりと降ろす。
その後、3人が駆けつけると、ニッ怪が、炎条寺たち4人を回復させた為、夏来の身体を回復するまでは時間が掛かるとの通告を受け、夏来はガッカリする。
悟神を倒したからか、赤黒い空が晴れ、眩しいほどの青い空が広がる。
炎条寺) 「んま、なにがともあれ、俺たちの勝利だ…!」
仙座) 「空が青いぞ〜こんちくしょ〜!」
ニッ怪) 「これで薄気味悪い世界から脱出じゃ!」
幻花) 「ありがとう…夏来 あんたが居なかったら…」
夏来) 「これは皆んなのおかげだよ! 僕からも…ありがとう!」
ガラッガラガラ…
平和が戻ったのも つかの間、突然の泥石を退ける様な音が聞こえ、その方向へ向く夏来たち。
だが…まさか現れたのが悟神だったとは思わなかっただろう。
炎条寺) 「な…なんでだよ…」
幻花) 「そんな…生きてる…傷ひとつ付いてない!」
再度、身構え戦闘体勢をとる。
が、その必要はなさそうだった。
悟神) 「………まさか…あの時裏切ったのは…我のせいだったとは…」
と、語る悟神の目には、悪の気配が感じられなかった。
悟神) 「皇…夏来……貴様は…我に、本当の事を教えてくれた…のか…」
夏来) 「え、え?」
突然の悟神の冷静さに夏来たちは戸惑う。
挙げ句の果てには、悟神から「すまなかった…」などと告げられ、もう意味がわからない状況。
悟神からの話によると、過去、刺激が欲しくて、とある村を私欲の為だけに全壊させたらしい。
もちろん、誰も住んでいない土地を。
悟神自身も隣村の人の許可を得ての事だったので、遠慮なくやっていたとの事。
しかし、その時に「条件がある」と言われたが、聞く耳を持たず、そのまま行ってしまった。
そして悟神が、その村へ着くや早々、魔法陣を召喚し、四方八方へ攻撃していると、隣村の能力者が襲いかかってきた。
なにがなんだか分からず、一応反撃し、その能力者がダメージを負い、帰ってしまった。
なにが起きたのか、すぐさま隣村へと戻ってきた悟神は村長に「こんな酷いことをするとは…見損なったぞ、早くこの村から出て行け!」と言われ、その村を追い出された。
これまで優しく接し、富を分け与えていたのに、なぜこんな仕打ちを受けなくてはならないのか、悟神は分からなかった。
そして、こんな事をした村の人々全てが憎く思えてきて、その村も破壊し、それで今に至ると。
結論を簡単に言うと、あの時「条件がある」と言われたのに、それを無視してしまった自分自身へ怒ってるとの事。
あの時、ちゃんと話を聞いていれば、こんな事にはならなかったのだと。
これを思い出せたのは、夏来のパンチが過去を振り返らせてくれたからと。
仙座) 「ふむふむ…勘違いだったんだ…」
ニッ怪) 「とんだ迷惑じゃ…」
夏来) 「全くです…」
幻花) 「私ら…戦う必要無かったかもね…そうだったら…」
炎条寺) 「マジかよ…ちゃんと確認しろよ」
各自から愚痴を淡々と言われる。
その発言を申し訳なさそうな顔で聞いている。
と、夏来たちの背後から誰かが走ってくる。
その足音に振り向いた直後、5人に向かって弾幕らしき物で攻撃をする、享奈。
それを綺麗に受け流す悟神。
享奈) 「さ、悟神様っ!?」
悟神) 「もう良いのだ、享奈 色々と…すまなかったな…」
状況がうまく掴めない享奈に夏来が、これまでのことを話す。
享奈) 「そんなことが…」
話を聞き終わる頃には、もう、悟神と享奈は夏来たちと普通に話していた。
まるで、先程までのことが全部嘘みたいに感じられた。
それからは、もうこんな事をしないとの約束を交わし、戦いで つけられた夏来の傷を悟神が治し、その間、残りの5人は戦いの爪痕、所々にあるクレーターや、へし折れた木々、盛り上がった大地を元に戻そうと復旧作業に励む。
悟神) 「完了だ…本当に申し訳ない」
夏来) 「いや、もう大丈夫ですよ ……でもなぁ〜……」
夏来の治療が完了し、ひと段落ついた事で、その場で先程の戦いについて振り返り話す。
久しぶりに体感する、この和やかな気分。
これから毎年、ここに来ても敵対する者は居ない。
もう、嘗ての悪神は居なくなったのだから。
夏来はクスクスと笑い、悟神も貰い笑いをする。
これからも、こんな日々を過ごしていければ………
「「それは実に、傲慢過ぎではないかぁ?」」
夏来の心に誰かが呼びかける。
何処かで聞いたことのある、なにか…嫌な声でー……
ズシャッ…!
と、鈍い音の後、夏来にもたれ掛かる悟神。
一体何が起こったのかと、悟神を起き上がらせると、右横腹に直径2センチ位の穴が開いていた。
その穴からは、ただ血がドボドボと落ちるだけで……悟神の足元には血が溜まっていた。
急いでニッ怪を呼ぼうとしたが、悟神に止められる。
悟神はニッ怪たちに心配をかけまいと思い、首を横に降る。
よく見ると、向こうの景色がみえる。
…身体を貫かれていた。
傷口に手を当て、悟神が背後の森を見つめる。
と、誰かがこちらにゆっくりと向かってくる。
そこに丁度、休憩を入れてきたニッ怪たちが来る。
夏来が震えているのを見て、ニッ怪たちは何かを感じる。
トスッ…
トスッ…
トスッ…トスッ…
森の中から姿を現した者は1人ではなかった。
ゾルバース) 「役者は揃ってるようだねぇ それぞれ疲れ果ててるようだけどぉ…これから死ぬから別に関係ねぇよなぁ〜?」
ウィルフッド) 「ヒャハハハッ!」
マリエラ) 「………」
あの時の3人だった。
どうやら夏来たちの後をつけ、戦いが始まる前に森に潜んで居たらしい。
一難去ってまた一難 と言うのは、まさにこのことだろう。
しかし、相手は3人。
1人に2人で戦えば普通に勝てる見込みがある。
そう、「3人」ならば…
ゾルバースの合図で、ウィルフッドとマリエラが、空に向かって手を突き出す。
すると、小さな稲妻が燦々とゾルバースたちの周りに落ちてくる。
そして…その稲妻は人の形を取って行く。
その数、およそ数百。
炎条寺) 「嘘…だろ……」
次々に召喚されて行く稲妻人間を目に、夏来たちは「勝てないかも」と言う、負の感情が芽生えた。
だが、1人は違う。
悟神) 「……ここは、この悟神 霊鳥に任せてもらおう」
と言った悟神は、苦痛ながらも、余裕の表情を見せ、なかなか進もうとしない夏来たちを背に歩いて行く。
その後を、覚悟を決めたのか、ゆっくりと享奈が付いて行く。
ゾルバース) 「おぉ〜向かってくるかぁ…この数を相手に 2人でぇ…そして後ろの奴らも交代でぇ〜?」
両者の間隔が縮まるたびに、ピリピリとした緊張感が増す。
悟神) 「2人ではない、交代も必要ない」
ゾルバース) 「あぁん?」
悟神は後ろを付いてきた享奈の頭を撫でると、耳元でソッと呟く。
「幸せにな…」
その言葉の後、享奈の巫女服の襟を掴み、夏来たちに向かって投げる。
ニッ怪がうまくキャッチすると、悟神の声が夏来たちの心に響く。
「「すまないが…享奈を、貴様らに託す この戦いで死人が出るだろう……故に死すべきは我が命で十分」」
そう言うと悟神は、あの日以来…人間を恨んだ日以来の、心からの微笑みを見せる。
幻花) 「な…なにする気…」
夏来) 「ま、まさか…!」
享奈) 「っく…!」
享奈がニッ怪の手を強引に解き、悟神に全速力で向かう。
走る…走るが…悟神までの距離が遠く感じる。
先ほどまでは、あんなに近い存在だったのに。
悟神の笑顔が…薄くなって行く…
もう少しで手が届く……何が何でも…悟神は死なせなー
次の瞬間、悟神が享奈との間を光のベールで塞ぐ。
そしてそれはゾルバース側に逸れて行き、両者をドーム型で包み込む。
ゾルバース) 「おい、テメェ…何しやがる…せっかく一網打尽にしてやろうとしたのによぉ」
悟神) 「貴様らを倒すにはっ…我が力で十分だからな…」
悟神が光輪を出し、周りに魔法陣を召喚する。
その光輪は以前の灰色ではなく、無限に白く輝いていた。
ゾルバース) 「いきなり眩しいなぁ〜…全く… ちょ〜っと消さないとなぁ」
マリエラ) 「武戦召喚…雷ノ邪刀(いかずちのじゃとう)」
マリエラがそう言い放つと、稲妻人間(雷兵)、一人一人の手に、日本刀の様な細長い刀が召喚される。
バンッバンッ
と、叩く音に悟神は振り返る。
そこには享奈が…泣き噦れており、その後ろで夏来たちが立ち尽くしていた。
壁越しに手を合わす悟神と享奈。
悟神) 「泣くでない、常に強くあれ」
ごもごもとした声だが、享奈の心には届いた様で、涙を拭きながら頷く。
悟神が享奈に背を向け、ゾルバースたちに向かって行く。
悟神) 「光断 シャイニングアウト」
と、ボソッと呟くと透明な光のベールが黒く染まり、外側からも、内側からも見れない様になる。
ゾルバース) 「ほぉ…自分がやられる瞬間を見せない為に、黒くしたか… 」
悟神) 「我ではない…貴様らがやられる瞬間を…だ」
ゾルバース) 「ふっ…くっはははっ!! ほざくな、戯けがぁあ!! 今すぐその口を黙らせてやらぁ! かかれぇえ!」
ゾルバースが叫ぶ、そして悟神に向かって迫ってくる雷兵の大群。
悟神も気合いの声を張り上げ、その大群に突っ込んで行く。
享奈) 「さと…がみ…さまぁ…っ」
何度も何度も壁を叩き、震えながら俯く享奈を見ながら、自分達の無力さに気づく夏来たち。
こんなにも悲しんでいるのに、苦しんでいるのに、どうすればいいのか分からない。
夏来たちには、ただただ、悟神の無事を祈るしかなかった。
殴る、殴る、迫り来る兵を諸共せず、淡々と倒して行く。
放つ、放つ、数え切れない程の大群を蹴散らす、光り輝く光線。
ゾルバース) 「三輪ノ聖玉(みわのせいぎょく)」
悟神) 「機動隊!!」
ゾルバース) 「さようなら、勇敢なる悟りの神よ!」
貫く、貫く、疲れ切った悟神の身体を容赦無く貫抜いて行く、青白く光る無数の小さな弾丸。
斬る、斬る、悟神が怯んだ瞬間、雷兵たちの刀が身体を斬りつける。
ウィルフッド・マリエラ) 「デス・エネクトル」
血しぶきを上げる悟神の身体に、闇のオーラを纏った弾幕の追撃を喰らわす。
左腕が雷兵たちによって斬り落とされ、身体中蜂の巣状態、右足を引きずりながらも戦うが、遂に膝から崩れ落ちる。
光輪も魔法陣も消え、ただ悟神という身体だけになった。
ゾルバースの「やめ」と言う指示に、兵たちが止まる。
ウィルフッドとマリエラは、ゾルバースの横に着き、3人で悟神に向かって手を掲げる。
ゾルバース) 「まぁ、良くここまで戦えたもんだぁ、褒美に楽に死なせてやろう」
そう言うと3人は、手のひらに光と闇の入り混じった、小さな球を召喚する。
悟神) 「情けないっ……これ位で…倒れるとは…」
と言いながら悟神が、今にもまた倒れそうになるくらい、ヨロヨロと立ち上がる。
ゾルバース) 「ちっ…まだ立ち上がるか…」
悟神) 「ふっ…冥土への土産に…貴様らの命を貰ってくぞっ…」
そう言うと、悟神の身体が赤く輝き始める。
その光景に、ゾルバースたちが身の危険を感じ取り、距離を置くと何かを察し、ウィルフッドが、外へ脱出する為に闇に包まれたベールを攻撃し始める。
だが、ウィルフッドの攻撃は、ヒビ一つ入らせる事も出来なかった。
ウィルフッドの行動を見て、ゾルバースとマリエラも気がつく。
あの時、お互いを光のベールで包み込んだのは、夏来たちに被害が出ないようにする為だけでは無く、この中で確実にゾルバースたちを殺す為でもある事だと。
この閉ざされた空間で、一瞬にして全員を殺せる技…それは……
ゾルバース) 「ま、まさか…自爆する気かっ!?」
それしか無かった。
だからあの時、享奈に別れを告げたのだろう。
もう生きては戻ってこれないと分かったから
すると悟神の身体だけで無く、周りの空気も赤くなって行くのがわかる。
そうはさせないと、ゾルバースとマリエラが遠距離から弾幕攻撃を悟神に放つが倒れない。
確実に当たっているはずなのに、ビクともしない。
むしろ赤みが増しているように感じる。
ゾルバース) 「こ、こんなことがっ…」
悟神) 「喰らえ……我が力の全てっ!!」
周りの空気が悟神の身体に吸い込まれると、身体の赤みが急激に減少。
次の瞬間、大爆発が起き、悟神の身体は粉々に吹き飛ぶ。
ゾルバース) 「おのれぇ…悟神ぃぃぃい!!」
機動隊、ゾルバースたちは爆発に巻き込まれる。
閉ざされた空間に逃げる場所はなく、隅々までに爆発の影響は及んだ……
数分後……内部の様子が静かになると同時に、闇に包まれた光のベールにヒビが入る。
縦に大きくヒビが入ると、ベールが弾け飛ぶ。
それは儚く、悲しみの心が砕けたかの様に、とても美しい光景だった。
遂に終戦を迎えた夏来たち。
取り残された享奈は何を思い、どう動くのか。
というか夏来たちは、夏祭りまでに復旧作業を終えるのだろうか。
次回もお楽しみに!
皆んなで、これからの悟神の冥土生活を祈りましょう。