ネコの手も狩りたい【完結】   作:puc119

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第1話~横から貫通ブーメラン~

 

 

 1mちょっとの可愛らしい大きさ。手足も短く、二足歩行するよりも四足歩行した方が速く移動できる。色の種類は茶ブチで、くるりと丸まった尻尾とピンと立った耳が特徴。サポート傾向はアシストで、ブメ3種に遠隔強化、緊急撤退持ち。

 ゴール……とは流石に言えないけれど、多分普通に使う分には十分な能力だと思う。

 モンスターからちょっとでも攻撃をくらえば吹き飛んでしまうけれど、素早さを生かして立ち回り、遠距離からブーメランを投げるだけだから攻撃はほとんどくらわない。

 

 そんなアイルーが――どうやら俺のことらしい。

 

 いや、ホントどうしてこうなったんだろうね? 誰か説明くらいしてくれたって良いだろうに。

 

「ネコさん、ネコさん。ダイミョウザザミが何処にいるのか教えて」

「今はエリア3にいるニャ!」

 

 アイルーの特徴は色々とあるけれど、その中の一つがこの千里眼発動。なんでか知らないけれど、MHXになってからはやたらとモンスのエリチェンが多くなった。だから、このスキルはかなり助かっています。

 まぁ、それもゲームの中のお話なんだけどさ。ただ……今までの経験的に、多分この世界もゲームが基準となっているのだろう。

 そして、そちらの方が俺としても有り難い。

 

「え、えと……エリア3ってどこだっけ?」

 

 ご主人、地図取らなかったのか……

 

「水があって、ヤシの木が生えているエリアニャ」

 

 あのヤシの木の葉っぱ面白いよね。こう、葉っぱから葉っぱへ飛び移って遊んだりできてさ。

 そんな話は良いとして……このご主人は、まだまだ新米ハンターだ。大型種だってドスマッカォしか倒していないし、防具は初期防具のまま。そして使っている武器はハンマーと言う……いやホント、何故その武器を選んだ。スラアクとか弓とか強いし使いやすい武器は沢山あるんだけどなぁ。

 

 ただ、ハンマーが一番カッコイイ武器だと言うことだけは俺だってわかっている。

 MHXとなっても結局、モーション値は変わらなかったし、もらえた専用の狩技も笑うしかないようなものだった。なんだよ、大挑発って……

 近接系の頂点から叩き落とされ、今では邪魔者扱い。それでも、ハンマーはカッコイイし使っていて一番面白い武器と言うことに変わりはない。

 

 そして、そんなハンマーを使っているこのご主人のことは嫌いになれそうにない。だって、このご主人だってきっとハンマーを好きだと思ってくれているのだから。そんな人は貴重な存在なんです。

 まぁ、別にTAをしているわけじゃないんだ。この世界ではどんな武器を使っていようが、文句を言われることはないと思うけれど。

 

「あっ、じゃあクーラードリンクはいらないんだ」

 

 うん、いらない。てか、旧砂漠って意外と暑いエリアが少ないんだよね。ただ、このマップはどのエリアも戦い難いんだよなぁ……段差を作るのは良いと思うけれど、エリア2とかなんで坂道になんてしたんだろうか。

 お願いだから、もっと平らで広いエリアを作ってください。

 

「よ、よし。じゃあ、改めて出発だね!」

「うニャ!」

 

 走り出したご主人を追いかけるように俺も出発。

 

 この世界に来てからもう一ヶ月もの時間が経った。慣れた……と言うわけでもないけれど、モンハンの世界へ飛ばされるのはこれが初めてではない。

 でもなぁ……

 

 

 どうして、今回はネコなんだろうね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ご主人に続いてエリア3へ。

 

「……でっかいね」

 

 そして、エリアへ入って直ぐにダイミョウザザミを発見。その姿は今まで戦ってきたどのモンスターよりも強そうに見えた。うむ、悪くない緊張感だ。

 モノブロスの頭骨をヤドとし、別名は盾蟹。一応、あのヤオザミが成長した姿だと思ったけれど、どうして此処まで大きくなれたのかはわからない。てか、ヤドにしているあのモノブロスって明らかに普通のサイズより大きいよね。あのサイズのモノブロスとか絶対に戦いたくない。

 

「大丈夫、ご主人なら勝てるニャ!」

 

 どうにもこのご主人は自分に自信がないらしく、直ぐ弱気になってしまう。そりゃあ、まだ駆け出しのハンターなのだし、実際ご主人は上手いハンターじゃない。けれども、ダイミョウザザミで止まっているわけにはいかないのだ。

 このご主人はあの四天王たちを倒せるくらいにならないといけないのだから。

 

「……うん。頑張る」

 

 大丈夫、甲殻種は打撃武器が通るし、相性の悪い相手じゃない。初期防具でも即乙はしないだろうし、時間をかければきっと倒せる相手。

 それに今は俺もいる。どれくらい力になれるのかはわからないけれど、精一杯頑張るからご主人も頑張って欲しい。

 

 そんな言葉を交わしたところで、まだ此方に気づいていないダイミョウザザミへ、とりあえずブーメランを一発。サクッとサポゲを溜めてブメ2種を発動させねば。

 

「い、いきます!」

 

 そう大きな声を出してから、ご主人が一気に近づきザザミに向かってローリングをした。

 そして、ザザミを踏むようにして高く跳び上がり、ハンマーをズドン。

 

 ご主人のスタイルはエリアル。A2連が決まればホームランよりもモーション値は高いから、かなり強いとは思う。ただ、A2連って当てにくいし外した時の硬直がちょっと面倒なんだよね。正直、俺は苦手です。

 ただ、ザザミが相手ならジャンプ攻撃で大ダウンをしてくれるからかなり戦いやすいはず。

 

 今、俺が使っている武器はマッカォネコダガー。本当なら俺も打撃武器が良かったけれど……まぁ、今更嘆いたところで仕様が無い。今できることを精一杯やれば良いんだ。

 ダウンを奪えるように、できるだけ脚を狙いながら立ち回りつつ、貫通ブーメランの技が使えるよう、とにかく今はサポゲを上げることを優先。

 

「乗った! 支援お願い!」

 

 ナイスご主人。

 前作までは乗り攻撃中にモンスへ攻撃すると、モンスが怯んでしまい、乗りが失敗になってしまったが、今作からはそれがなくなった。乗っていないハンター達の攻撃でも乗りゲージは増加するように。

 まぁ、それが良いのか悪いのかは何とも言えないところだけど……

 

 

「あっ、ごめん。失敗した」

 

 

 残念ながら乗りは失敗。まぁ、初見モンスターだししゃーなしだ。

 

「ああ、もう。ネコさんはなに笑っているのさ」

 

 いや、なんかこの状況が懐かしくてさ。そう言えば、アイツも最初は良く乗りを失敗していたなって思ったんだ。アイツとご主人は違うけれど、やっぱり何処かで比較してしまう。今でも、元気にやっていると良いんだけどねぇ。

 さてさて、狩りに集中集中。

 

 サポートゲージも溜まったし、此処からは全力でいかせてもらおうじゃあないか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後は、別段危ない場面もなく討伐完了。

 ご主人も2回目の乗りは成功させてくれたし、スタンだって取れていた。それにしても……良いなぁ、ハンマー。俺もこの姿じゃなかったら絶対にハンマーを担いでいたのに。ブシドーハンマーとか本当に面白いよね。

 

「ああ、疲れた……」

 

 お疲れ様です。最初と比べてかなりハンターらしくなったと思うよ。とは言え、まだまだ序盤。もっともっと上手くなる必要がある。

 俺もご主人の足を引っ張らない程度には頑張らないと。

 

「それじゃ、剥ぎ取ったらベルナ村へ帰ろっか」

「うニャ」

 

 人間ってのは案外適応力があるらしく、最初は違和感だらけだったこの喋り方にも慣れてきてしまった。元の身体へ戻ったときもこの癖が残っていたらどうしよう。あの彼女に何を言われるのかわかったものじゃない。

 ただまぁ、そんな先のことを考えても仕方ないんだ。今はこの小さな身体でできることはやっていこう。

 

「ダイミョウザザミも倒せたし、これで防具作れるかな?」

「あと、6体くらい倒せば作れると思うニャ」

「……え、そんなに?」

 

 まだまだ長い道のりが続く。焦ったって仕様が無いんだ。のんびりのんびりと進んで行こうか。

 ご主人が立派なハンターとなってくれるよう、俺も全力でサポートするから、どうかこれからもよろしくお願いします。

 

 なんて、恥ずかしいことを心の中でそっと思ってみた。

 

 






はい、第1話でした
主人公はネコさんのつもりです
かなり手探り状態で書いていますので、今後どう話を進めていくのかは決めていません
のんびりのんびりと書いていきます

では、次話でお会いしましょう


振り向きへホームランもよろしくね(小声)
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