ガノを倒したことでご主人のHRは5に。これでナルガなんかとも戦うことができるようになったから、俺と白ネコの装備を強化することができる。装備を強化できれば、今よりももうちょっと楽になるのかなと思う。
ただ……この先、相対的に俺と白ネコの火力は落ちてくる。だから、ご主人の負担も増えてきてしまうわけだけど、何処まで進めるんかね。なんとも情けないことだけど、俺の実力じゃ獰猛化モンスターは厳しいです。
まぁ、別に獰猛化モンスターとは戦わなくても、オストガロアと戦えたはず。そう考えれば、ラスボスを倒すくらいなら問題ない。
とはいえなぁ……なんとももどかしい気分です。
「ネコさーん。次はどのモンスターと戦えばいいかな?」
うーん、どうしようか。
有り難いことに、ガノから竜玉が出たため、ご主人のオブシドハンマーは強化ができる。んで、次の強化に必要な素材はテツカブラの素材と、ユニオン鉱石だったはず。そうなると、地底火山でテツカブラと戦うのが良い気もするけど、もうナルガハンマーを作っちゃった方が良い気がしてきた。
ただ、ナルガハンマーを使えるぐらいまで強化するには、上位ゴアの触覚が必要。さらに、上位ゴアと戦えるようになるのはHR6から。別に焦っているわけではないけれど、無駄はことはあまりしたくないんだよなぁ。
「うニャ……ん~、君は何か行きたいクエストとかあるかニャ?」
どうにも自分じゃ決められそうになかったので、白ネコさんからの助言を求めることに。
「別に何でも良いと思うけど……それじゃあ、ガララかガルルガかナルガで」
「了解です! それじゃあ、どのクエストがあるか聞いてくるね」
白ネコの選択は麻痺か毒か物理特化か、といったところ。その中なら、どれでも良いと思う。正直、全部欲しい。
うーん、やりたいことや選択肢が多すぎるせいで、どうにも決めきれない。有り難いことだけど、悩ましいものです。いっそのこと、二つ名ナルガや二つ名ガルルガと戦うのもアリなんじゃないかと思ってしまう。むぅ、カッコつけて白疾風素材をもらわなかったけれど、今更になって後悔してきた。
一番効率が良いのは、各々で必要な素材を取りに行くことだよなぁ……
でも、そんなこと提案したらご主人が泣く。まぁ、焦る必要はないんだ。のんびり皆で進んでいくとしよう。
「……やっぱり今回もオストガロアを倒したら終わりなのかな?」
そして、俺の方を向くことなく、ぽそりと白ネコが言葉を落とした。
「さぁ、それは俺にも分からんよ。ただ、今までのことを考えるにそうなると思う」
この世界へ来たのはこれで3度目。そして、今までの2回は両方とも、ラスボスを倒して終わりとなってしまった。それに物足りなさを感じるけれど、どんなに俺が願っても仕方の無いこと。
「勘でしかないんだけどさ……なんか今回は違う気がする。私も、よく分かんないけど……」
そう言った白ネコの顔は不安そう……ではなかったけれど、なんとも複雑な顔だった。
今回は違う、か。
……もし、オストガロアを倒した時、俺たちが元の世界へ戻ることができなかったら、どうなるんだろうね?
この世界は好きだ。それでも、元の世界を捨てられるほどの覚悟はない。少なくとも、今は。それに、ネコの姿じゃなぁ……
「俺だって分かんないよ。でもさ、まぁ、頑張っていこう。それくらいしか俺たちにはできないんだから」
「……うん、そうだね」
こんな時、白ネコが――この彼女がいてくれて本当に良かったと思う。やっぱり不安はあるし、自分の中にある弱さを出してしまう時もあるのだから。
「ネコさん、白ネコさん。ガララアジャラのクエストがあったから受注してきたよ!」
そして、今日も元気なご主人の声が響いた。ガララ、了解です。
ガララならご主人も戦ったことがあるはず。手強い相手でもないし、今回も問題なくクリアできそうだ。
「それで、ガララはどうやって戦えばいいかな?」
ん~……どうだろう。ご主人の今のスタイルはブシドー。弱点は頭だし、囲まれた時に脱出が楽なエリアルスタイルの方が楽そうだけど、別に後ろ脚を殴ってるだけでも倒せるしなぁ……
「……秘境から飛び降りて三角岩より小さければぐぅれいと」
こら、最小マラソンの話はやめなさい。ご主人さんが首を傾げちゃってるじゃないですか。それにこの世界じゃ秘境スタートができません。あと、この世界で最小マラソンなんて絶対にしたくないぞ。
「エ、エリアルスタイルの方が楽に戦えると思うけれど、ご主人の好きなスタイルで良いと思うニャ」
「あっ、そうなんだ。ん~……じゃあ、ストライカースタイルとかでも大丈夫?」
あー……ストライカーかぁ。別に悪いわけじゃないけど、悪いわけじゃないんだけど……なんだろう。試してみたくなっちゃったのかな?
「ああ、うニャ。大丈夫だと思うニャ」
ストライカーハンマーだって決して弱いわけじゃない。スタンプの威力はホームランと同じくらいなのだし。実際、ハンマーTAじゃギルドの次に人気があったはず。だから、弱くはないはずなんだ。ただ、ホームランを出すことができないから、俺はあまり好きじゃないかな。あと、ハンマーは狩技がなぁ……
俺がもっと上手くハンマーを扱えれば良いアドバイスもできた。でも、ストライカーハンマーはさっぱりなんです。多分、スタンプをメインで立ち回れば良いと思うけど。
「了解! それじゃあ、次はストライカースタイルで行ってみるね」
うん、頑張ってください。俺からはそれくらいしか言えません。
まぁ、今回は相手が相手だし、問題はないと思う。
「……ご主人さんって狩技はいつもどうしてるの?」
そして、白ネコの質問。
そういえば、どうしていたんだろうね。ストライカーなら狩技を3つ使える。普通の絶対回避を使っているところは見たことあるけど、残りはどうするんだろう。
ストライカーハンマーのテンプレは絶対回避2種とスピニングメテオだったはず。でも、臨戦ってご主人できるのかな。
「そっか。今回はひとつだけじゃないもんね。う~ん、それじゃあ、絶対回避とスピニングメテオと……タ、タイフーントリガーだっけ? それにしてみるね!」
「絶対回避【臨戦】はできないのかニャ?」
タイフーントリガーよりはオススメします。
「できるけど……あっ、そっちの方が良かったりするの?」
うん、すごく今更だけど、ハンマーの中では一番使える狩技だと思う。
他の狩技は……当てるのが難しいけど、スピニングメテオはモーション値が悪くない。タイフーントリガーは……ごめん。使ったことないです。硬直キャンセルと追撃に使う感じで良いのかな? ただ、両方の狩技にいえることだけど、ヒット数を稼いじゃうから斬れ味消費がキツいんだよね……
てかご主人、臨戦できたんだ。全く知りませんでした。
「うニャ。斬れ味も回復できるから便利ニャ」
「うん、分かった。それじゃあ、絶対回避は臨戦にするね」
あっ、タイフーントリガーは使うんだ。
まぁ、色々と試してみるのが一番だし、これはこれで良いのかな。
「よし、それじゃあ、準備をしたら早速出発しよっか!」
「うニャ!」
「おー」
極論をいってしまえば、ハンマーで一番強いスタイルはギルドスタイルだと思っている。ブシドーのジャスト回避は確かに便利で強いけれど、どうしても手数は減ってしまうし、カチ上げがないことと、溜め1によるホームランキャンセルができないのはキツい。エリアルのA2連は強いけれど、それで弱点を殴り続けるのは現実的ではなく、ローリングによる細かい位置調整も難しいんだよなぁ……
だから俺は、結局ギルドスタイルが一番強いのかなって思うんだ。まぁ、ブシドースタイルばかり使っていた俺がそんなことをいっても、説得力なんて全くないわけですが。
ただ、なんとも自分勝手な願いではあるけれど、できればご主人には最終的にギルドスタイルを使ってもらえたら嬉しいなって思う自分がいます。ストライカーは使ったことがないし、ブシドーやエリアルスタイルだって嫌いじゃない。
でも、俺が好きになったハンマーはギルドスタイルのハンマーなのだから、それをご主人も気に入ってもらえたらなって思うんだ。まぁ、そんな随分と自分勝手な願いをご主人に伝えられるわけがないんだけどさ。
それに、ご主人がハンマーを好きだと言ってくれただけで、俺は充分満足しています。
確かに、強い武器ではないかもしれない。確かに、使いやすい武器ではないかもしれない。それでも、ハンマーは魅力的な武器だし、俺が一番好きな武器。そして、そんな武器を気に入ってくれたことは本当に嬉しい。
さてさて、次の相手はガララアジャラ。
ご主人のため、今日も頑張っていってみましょうか。