さて、今回はフランと弾幕ごっこ!
ではではゆっくりしていってね!
「はぁ〜、忘れ物するとかありえねぇ…」
そう言いながら 凛は紅魔館へ戻っていた。彼はルーミアとともに人里に向かっていたのだが荷物を持ってくるのを忘れてしまい紅魔館に戻る羽目になってしまったのだった。
「(戻ってきたのはいいものの、広すぎてどこが荷物置いた部屋か覚えてない……)」
「りんー、なんか抜け殻みたくなっちゃってるぞー?」
「そこは突っ込まなくてもいいところだぜ?」
「(んー、辛うじて図書館は覚えてるからパチュリーにでも聞いてみるかなー)」
「ルーミア、図書館に行ってパチュリーに聞きに行くぞー」
「うん!わかったー!」
2人は談笑しながら図書館までたどり着いた。
「おーい、パチュリー、ちょっと聞きたいことがあるんだ…が…。パチュリー?」
図書館の扉を開けて中に入った凛が目にしたのはパチュリーとこぁと白と黒のエプロンをつけて箒を持っているいかにも魔法使いという少女、そして紅魔館当主であるレミリア・スカーレットと同じように背中に羽の生えている金髪の少女であった。
「んー、なんか取り込み中……かな?」
尋常ではない空気に申し訳なさそうにする凛はルーミアの目から見てもわかるほどだった。
「(うわぁ…こんな場所いたくねぇよ…一刻も早く立ち去りたいいいいいいい)」
当の本人は相変わらずの思考であった。
「あんたは誰だ?あんまり見ない顔だけど?」
「あぁ、俺か?俺は神谷 凛。えーとここで言うと外来人?ってことになる」
「凛か!私は霧雨魔理沙だ!普通の魔法使いだぜ!」
「お、おう。よろしくな、霧雨」
若干、引き気味の凛にお構いなく魔理沙はグイグイ話しかける。
「なんで名前で呼ばないんだ??」
「あー、んー、それが癖だから…かな?名字が同じだったりする時は名前で呼んだりするけどね」
2人が自己紹介を終えると同時にもう一人の少女が話しかけてくる。
「へぇ〜、あなたって神谷 凛って名前なのね。私はフランドール・スカーレット。フランでいいよ」
「(スカーレット……やっぱレミリアの家族か)…わかった」
「それで?あなたは何しに来たのかしら?」
痺れを切らしたパチュリーが凛に聞いた。すると凛ではなく、隣にいたルーミアが
「凛が忘れ物したから取りに来たのだー」
と、あっさり暴露してしまった。
ーあぁ、後でルーミアにはお仕置きが必要だなぁー
と凛は密かに決めていた。
「まぁ、ルーミアの言う通りなんだけどな。来たのはいいものの場所がわからなくて、とりあえずここに来たんだ」
「なるほど、そういうことね」
どうやらパチュリーは納得したようだ。しかし、凛にはそのことよりも気になることがあった。
「それで、こっちの質問なんだけど、フランって今日の朝までどこにいたんだ?朝食の時にはいなかったと思うんだが」
「私?私はずっと地下にいたよ。495年もずっと、ね」
「なっ!」
凛には聞きたいことがたくさんあった。しかし、あまりの衝撃にうまく言葉を続けることができなかった。
「理由は私から説明しましょうか」
パチュリーが続ける。その場にいた、凛、ルーミア、フラン、魔理沙は黙って続きに耳を傾ける。
「フランは昔から情緒不安定だったのよ。1度取り乱すと狂気に取り憑かれたようになってしまい、人間だって殺してしまうの。だからレミィは地下に幽閉することにしたのよ」
「で、今またその狂気にでも陥ってるのか?かなり殺気立ってる気がするんだけど」
凛は自分に対する殺気を感じ取っていた。正確に言うならばフランが興味深く思った対象が凛だった、というだけなのだがそんなことを今の凛にはわかるはずもなかった。
「よく気がついたね!やっぱりあなたは面白そうだわ!」
「残念だけど俺はそんなに面白くないぜ?」
軽口を叩きながらも凛は冷汗をかいていた。なぜ殺気がこちらへ向かってきているのか、さらには殺気が並々ならぬものだという事が相まってより凛を不安にさせるのである。
「ねぇ、あなた、私と遊ばない?弾幕ごっこで!」
「だ、弾幕ごっこ?い、いいけど」
「やった!今度の玩具はどのくらいもつのかな!?」
「……!!」
凛は反射的に身体を捻る。その僅か1秒足らずの間に元々凛の頭があった場所をフランの放った弾幕が通る。
「危なっ…こんなんじゃ死んじまうぞ…」
「あはははっ!死なない様に一生懸命逃げてね??」
「ルーミア、霧雨、パチュリー!取り敢えずどこか安全な所に逃げてろ!フランは俺がなんとかしてやる…!」
「無茶よ!!能力をやっと使えるようになったあなたがいきなりフランとやったって無理に決まってるわ!!」
「凛!私がフランとやるからお前は逃げろ!私なら1度弾幕ごっこしたこともあるからお前よりも大丈夫だ!」
「悪ぃ、パチュリー、霧雨。こればっかは譲れない。どうやらご指名は俺らしいからな。指名されたからにはやってあげないとな」
「りん…無茶しないでね?」
「ん、わかってるさ。死なない程度にはやってやるよ」
短い会話の後、ルーミア達は凛の後方に下がり避難した。
そして凛はフランと対峙した。やはり凛は緊張しているのか身体が少し震えているのが目に見える。
「はやいとこ始めようぜ?俺はこの後人里に行く予定があるんでね」
「それじゃあ簡単には壊れられないね!」
「簡単もなにも壊れるつもりなんてないからな」
お互いに軽口を叩きながらお互いの様子を伺っている。そんな状況の中、先に仕掛けたのはフランだった。
「それじゃあ、どこまで保っていられるのか確かめてあげるよ!“禁忌クランベリートラップ”!!」
「(スペル宣言…!!来るか!!)」
フランがスペルを宣言し放った弾幕は段々と凛を囲む様にゆっくり迫ってくる。まるで対象を収穫でもするかのような弾幕である。
「(逃げ道が…!!どうする!?俺も羽があって飛ぶことができれば…!ん?…羽?俺のこの“光焔”を操る能力で翼を作れないかな…迷ってる暇はない!やってやる!!)」
凛は背中から光輝く焔の翼を出し空へと羽ばたいた。
ルーミア達はその姿に驚いた。つい数時間程前まではやっと能力の使い方を覚えたばかりの凛が能力を応用して空を飛んでいたのだから無理はない。
「(咄嗟の判断で能力での飛行を思いついてやって見せるなんて…彼は本当にただの外来人…?)」
パチュリーは隠れながらも凛を少し見てみることにした。
ルーミアと魔理沙はただ黙って被弾しないことを祈っていることしかできなかった。
「へぇ…!あなたって飛べたんだね!ますます面白くなってきたわ!」
「できればその目に見える狂気を抑えてから褒めてくれたら素直に喜ぶんだけどね!」
なんとか飛ぶことに成功した凛は手のひらサイズの魔法陣を展開して弾幕放ち距離を開けた。
「(なんとか飛ぶことはできたものの…これすっげぇキツイな…あと何分持つんだ…?)」
「あははっ!随分と辛そうだね!!そんなんだとすぐ当たっちゃうよ!?」
凛のことを嘲笑うかのようにフランの弾幕が勢いを増してくる。
最初は殆どを避けていた凛だが、段々と避けにくくなってきて終いには弾幕の1つが片方の翼に当たってしまった。
「やばっ…!」
そのまま体勢を崩した凛は地面へと落ちていった。
慣れない力を多用したためか、凛は思うように身体を動かすことができなかった。
「あれ?もう終わりなのー?結構楽しかったけど、まだ遊び足りないんだよねぇ」
そう言うと視線は凛からルーミア達へ移る。まるでターゲットを変更したかのように。
「パチュリーや魔理沙はここによく来るからいつでも遊べるけどあなたは珍しいから…あなたと先に遊ぼうかしら…“禁忌レーヴァテイン”!」
「ふふっ、あなたも簡単には壊れないでね?じゃないと楽しくないから」
フランは新しいスペルを宣言し、炎の剣を作り出した。
そしてそのままレーヴァテインでルーミアに斬り掛かった…が虚しくもフランの攻撃は空を切った。
「「「…!?」」」
一瞬何が起こったのか誰も理解できなかった。しかし、すぐに理解した。フランの攻撃が空を切った理由を。
「やらせないよ…ルーミアは僕が守る」
ルーミアを抱き抱え6枚の光焔の翼を羽ばたかせている凛がそこにいた。
急展開したような気がしてならない……
次回は最後の方の詳細から行きたいと思います!!
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