忍になりしイッセー   作:汰灘 勇一

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第十二話「これが蛇女子学園の日常①」

一閃SIDE

 

「……もう終わりか?」

 

 俺の眼の前には五人の女子が倒れ伏していた。この五人は選抜メンバー、俺達一閃閃鬼隊の次に強い……いわば蛇女ナンバー3の実力を持つチームのメンバーだ。俺はこの子達の特訓に付き合っていたのだ。

 

「ううっ、私が最強のはずなのにどうして……」

 

「仕方がありませんね。一閃さんはものすごく強いんですから」

 

「ああっ我神が怒ってらっしゃる」

 

「春花様……」

 

「流石ですね……」

 

 五人の女の子がいろんなことを言っている。……何で俺はこんなことをしているんだ。

 

「はあ、もういいや。とりあえず今日の修行はここまでだ」

 

「待ってください師匠! 私はまだ戦えます!」

 

 すると、茶色っぽい髪の女の子……総司が俺に食ってかかってきた。……蛇女子学園では下忍が上忍を倒せば上忍になれる。選抜メンバーや閃鬼隊のメンバーを倒せばメンバーになれる。この制度を利用して選抜メンバーや閃鬼隊に勝負を申し込む生徒はたくさんいた。俺を狙うやつはほとんどいなかった。この総司を除いてな。

 

 こいつは自分のことを最強だと思っているらしくて、俺に挑戦してきた。まあ、あっさりとやっつけたけどな。

 

 負けたのが悔しかったのか、それから何度も俺に挑んできた。だけど、そのたびに返り討ちに遭っている。十回ぐらい負けたところで、総司は俺に弟子にしてくれと頼んできた。とくに断る理由がなかったから俺は承諾した。

 

 それから、総司の修行を見ることが多くなり、それにつられて他の四人の特訓にも付き合うことになった。

 

「無茶言うな。俺だって疲れているんだ」

 

「だ、だけど……」

 

「……しつこいぞ」

 

「うっ……」

 

 俺は軽く総司を睨み付けた。睨まれた総司はおろか、他の四人も動きを止めた。

 

「そ、そういえば、一閃教官どの」

 

「うん? どうした息吹?」

 

 すると、空気を変えようと髪の短い女の子、息吹が俺に話しかけてきた。

 

「あの昨日、半蔵学院の飛鳥さんと言う女性とキスしたというのは本当ですか?」

 

「ぶふっ!」

 

 息吹の発言に俺は吹き出してしまった。何故、息吹がそのことを知ってる!?

 

「い、息吹! 何故そのことを知っている!」

 

「ええと、春花様に聞きました……」

 

 ああ……あの後、黒歌達が報告したんだよな。そのせいで、俺は軽く死にかけたけど……って春花さん何余計なことを言ってるんですか!

 

「それでどうなんですか?」

 

「あっ、もしかして師匠、その人と付き合っています?」

 

「我も気になる。教官殿の恋人とはどんなひとだ」

 

「そう言う人がいたんですね……」

 

「教えてください教官!」

 

 みんな俺に詰め寄って話を聞こうとした……こいつら!

 

「ほう、貴様らそんなにまだ元気があるのか……なら、お前ら全員おもりを百個付けて学校の周りを十周しろ」

 

「えっ!? 学校の周りって50キロありますよね!?」

 

「……文句あるのか? さらに十周追加しようか?」

 

「ひいっ!」

 

 五人はおびえながら走っていった。……さてと、風呂に入ろうかな。

 

 

焔SIDE

 

「……いい湯だな」

 

「そうですわね……」

 

「にゃ~」

 

 今、私は選抜メンバーと閃鬼隊のメンバー全員で風呂に入っている。まあ、日影と未来はさっき忍島の任務から帰ってきたばかりだがな。

 

「で、どうだった日影、未来」

 

「……どうもこうもまったく相手にならなかったわ。どうせなら、一閃の唇を奪った飛鳥っていう子とやりたかった」

 

「……同じく」

 

「ほう、日影がそんなことを言うのは珍しいな」

 

 未来はともかく、日影は少し怒っていた。これは珍しい。日影は感情を表に出さないやつだ。

 

「まあ、一閃がらみやからの」

 

「そうか……」

 

 ……本当にあいつはすごいな。みんなをやさしく包み込んで笑顔にする。あいつには勝てないな……。

 

「そういえば、今日はあれの発売日でしたわよね」

 

「そうだな……そろそろあいつが修行を終える頃だな」

 

 そう、みんなであれを買うとしたらあいつが風呂に入ってる間だ。

 

「まあ、もう少しつかっていよ」

 

 

 十分後、私たちは風呂を出て服を着て浴場を出た。すると、そこで一閃と鉢合わせした。

 

「一閃、修行はもう終わったのか?」

 

「ああ、総司達はちょっとした罰ゲームをやっているけどな。俺は疲れたから休むことにした」

 

「お前が疲れるとは思えないんだが……」

 

「「「「うんうん」」」」

 

 正直一閃は化け物だからな。疲れるとは思えない。

 

「……軽くひどくないか? まあ、いいや。じゃあ、俺も風呂に入るよ」

 

 そういうと、一閃は浴場に入っていった。……一閃使用中と書かれた板をかけて。

 

「……あの、鈴音先生、何でそこにいるのですか」

 

 後ろに気配を感じたので、振り返ると私たちの担任の鈴音先生がいた。いつの間に……。

 

「ああ、一閃が入浴していると覗きに来たり、侵入したりする輩がいるからだよ」

 

「「「何!?」」」

 

 これは初耳だ! 何故、生徒会長である私の耳に入らない!

 

「な、何の目的でそんなことを?」

 

「……あいつに抱かれようとしているんだよ。あいつの子種を狙っているんだな」

 

「ええっ!?」

 

 くそ、何てげすな目的なんだ!

 

「だ、誰なんですか! そんな羨ましいことを……ゲフンゲフン! けしからんことをするやつは!」

 

「……一般生徒とか、春花とか春花とか春花とか春花とか……」

 

「ほとんど春花様じゃん!」

 

「春花貴様!」

 

 こいつならやりかねないと思っていたが、本当にやっているとは!

 

「ごめんね、みんな」

 

「あと、黒歌だな」

 

「……姉様」

 

「……ごめんにゃ」

 

 白音に睨まれて小さくなる黒歌。……これだとどっちが姉か妹か分からんな。

 

「あと目的が違うが総司だな」

 

「目的が違う?」

 

「ああ、裸かで武器がなければ勝てると思ったらしい」

 

 ……あいつらしいな。

 

「それにしても、春花が覗きをしないとは珍しいな。ほぼ毎日覗きをしていたからな」

 

 ほぼ毎日なのか……徹底的に監視をしないとな。

 

「え、ええ。今日はちょっと用事がありまして……」

 

「用事?」

 

「ええ!」

 

「ならいいか」

 

 そういうと、鈴音先生は興味なさそうに本を読んだ。

 

「……みんな行くぞ」

 

「「おう!」」

 

 私たちは急いで売店に移動した。そして私たちは……ある物を買った。

 

「すまん、あれを買いたい」

 

「わかりました。どうぞ」

 

「ありがとう!」

 

 私達は紙袋に入っているものを受け取り、教室に移動した。

 

「……みんな、あけるぞ」

 

「「……はい」」

 

 袋を開けると、そこには二冊の同じ本……『一閃写真集№99 俺は君のもの』が入っていた。

 

 ……これは写真部が作っている写真集、生徒会公認、風紀委員も公認のやつだ。……まあ、生徒会副会長で風紀委員長の一閃はこのことを知らないけどな。

 

 ちなみに何故二冊かというと、一冊は観賞用、もう一冊は保存用だ。

 

「さて、見るぞ……」

 

 私たちはつばを飲み込んで写真集のページをめくった……一枚目には上半身裸の一閃が……。

 

「「「「ぶふっ!」」」」

 

 その写真を見たとたん、鼻血が出てきた。な、何て強力な写真なんだ……! 全部見終わるまで、生きていられるのか?

 

 

一閃SIDE

 

「……道元様、何のご用件ですか」

 

 風呂から出た俺は道元様に呼び出されて、天守閣に行った。……こんな時間に何のようだ?

 

「ああ、君に頼みたいことがある」

 

「頼みたいこと?」

 

「そうだ。君に半蔵学院に強襲をしてほしい」

 

 

 

……一方、その頃の総司達……

 

「ふっふっ、あと三周!」

 

「し、死ぬ……」

 

「余計なことを言わなければよかった……」

 

「自業自得だよね……」

 

 

 

 




……今回、ニューウェーブのキャラを出しましたが、ニューウェーブを始めたばかりなので口調が可笑しいかもしれませんが何かあったら指摘してください。

次回はイッセーがあのキャラのフラグを立てます。
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