忍になりしイッセー   作:汰灘 勇一

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第十六話「半蔵学院VS蛇女子学園 後編 一閃VS半蔵学院」

飛鳥SIDE

 

「へ、蛇女子学園最強の忍?」

 

「ああ、そうだ」

 

 私たちの目の前には仮面をつけた忍、一閃君がいた。彼が蛇女子学園で一番強い忍……。

 

「……一閃さん、あなたは私を騙していたのですか?」

 

 すると、斑鳩さんが声を震えさせて、一閃君に尋ねた。……そうだよね。好きな人が悪忍だったらショックだよね。

 

「……別に騙していたわけじゃない。あの時はこうなるとは思わなかったし、俺はこの仕事はやる気じゃないんだ。だけど……仲間を守るため、仕方ねえんだ」

 

「っ!」

 

 一閃君がそういうと、霧夜先生が刀を抜いて一閃君に切りかかった。一閃君はあっつさりとその攻撃を刀で受け止めた。

 

「ほう、まずは貴方からか霧夜先生」

 

「当たり前だ! 大事な教え子を傷つけられたくはない!」

 

 それから二人は目にも見えない速さで刀を打ち合った。……すごい。霧夜先生は昔、すごい忍びだったって聞いてたけどここまで強かったんだ。だけど、一閃君も強い。霧夜先生の動きに合わせるなんて……。

 

「……これがあなたの全力ですか?」

 

「くっ!」

 

「なら、終わりにしましょうか」

 

 すると、一閃君の姿が消え、霧夜先生の後ろに現れて、首に手刀を叩き込んだ。

 

「ぐがっ!」

 

 霧夜先生は意識を失い、地面に倒れこんだ。

 

「霧夜先生!」

 

「さて、次はだれが相手かな?」

 

 一閃君は霧夜先生と闘った後なのに余裕そうだった。

 

「……我が相手をしよう」

 

 すると、学ランを着た女の人が前に出てきた……誰なのこの人?

 

「あのあなたは?」

 

「我が名は大道寺! 半蔵学園の生徒なり」

 

「ええっ!? あなたがあの有名な大道寺先輩!?」

 

 私たちは名前を聞いて驚いた。半蔵学院には卒業試験を合格したのに留年し続けてる伝説の先輩がいるって聞いたけど……女の人だったんだ。

 

「我は常に強者を求めていた。そして、今日、会うことができた!」

 

 一閃君と闘おうとする大道寺先輩。だけど、大道寺先輩より先に一閃君に立ち向かう影が……かつ姉だった。

 

「悪い、大道寺先輩! 今回はアタイに譲ってくれ!」

 

「……次の相手はお前か葛城」

 

「おう、あんた、蛇女子学園で一番強いって言ったな。なら、日影より強いのか?」

 

「……そうだが、それがどうしたんだ?」

 

「そうか……」

 

 一閃君の言葉を聞いて、かつ姉の目の闘志が燃えだす。

 

「なら、あんたを倒せばアタイは日影より強いってことだな!」

 

「まあ、そうだな」

 

「……じゃあ、何が何でも勝たせてもらうぜ!」

 

 かつ姉は鋭い蹴りを何発も連続で放ったけど、すべて避けられてしまっている。一閃君はかつ姉に向けて蹴りを放った。かつ姉はよけられないと思ったのか、両腕でガードしたけど、耐え切れず、吹っ飛んでしまった。

 

「ぐあっ!」

 

「かつ姉!」

 

 かつ姉は地面を転がったが、すぐに立ち上がった。口からは切れたのか、血が出ていた。

 

「……蛇女子学園最強というだけ、やっぱ強いな。だけどこれはどうだ! 秘伝忍法! トルネードシュピンデル!」

 

 かつ姉は叫び、体を腕で支えて回転蹴りをし始める。それと同時に青い龍が出てきた。

 

「……秘伝忍法、四獣一閃、青龍!」

 

 対する一閃君も秘伝忍法を放つ。一閃君の刀から水をまとった青い龍が出てきた。

 

「あ、アタイと同じ忍法?」

 

 かつ姉は呆然とした。その瞬間、一閃君の青龍がかつ姉の青龍を消し飛ばして、かつ姉も吹き飛ばされた。

 

「がはっ!」

 

「かつ姉!」

 

「……弱いな。これが半蔵学院の力なのか? だとすると、拍子抜けだな」

 

 一閃君は余裕綽綽と言った表情だ。つ、強い……。

 

「……葛城さん、大道寺先輩。ここは力を合わせて戦いましょう。じゃないと、彼に勝てそうにありません」

 

「斑鳩……いいのか? 震えてるぞ」

 

 そう、斑鳩さんの手は震えていた。……好きな人と戦うのってきついよね……。

 

「仕方ありませんよ。これが忍の運命です」

 

「斑鳩さん……」

 

「はははっ! 今度は全員で相手か。いいぜかかってこい」

 

 一閃君は斑鳩さんの気持に気づかないで笑っていた。……絶対に倒さないと!

 

「……飛燕!」

 

「秘伝忍法、薙ぎ払う足!」

 

「忍兎!」

 

 斑鳩さんは刀から、鳳凰、飛燕を出し、柳生ちゃんも秘伝忍法の烏賊を出した。雲雀ちゃんは……兎のような大きな生き物を出した。

 

「ほう、いきなり秘伝忍法を大放出か……サービスするね。だけど……」

 

 一閃君は刀を無造作にふる。そうすると、その動作と連動して青龍が動き、斑鳩さん達の秘伝忍法をなぎ倒していく。

 

「秘伝忍法、二刀繚斬!」

 

 私は刀に力を貯めて、一気に一閃君に刀を振り下ろす。だけど、死なないように手加減はした。だけど……。

 

「……お前、手加減したな」

 

「っ!」

 

 信じられないことに一閃君は人差し指で剣を止めていた。そ、そんな!

 

「いいか、手加減っていうのはな、強い奴が弱い奴にするもんなんだよ。……こんな風にな!」

 

「っ!」

 

 一閃君がそういうと、私の体に衝撃が、見てみると、私は鞘に入った刀で殴り飛ばされていた。

 

「くっ!」

 

「次は我だ!」

 

「次は大道寺か……。お前なら俺を楽しませてくれそうだな!」

 

 私が殴り飛ばされると、今度は一閃君と大道寺先輩の殴り合いが始まった。

 

「っ! やはりお主強いな! 師は誰だ!」

 

「まあな。師匠についてはノーコメントで」

 

 話をしているなんて余裕だな……。 

 

 両者の実力は互角かと思った。いや……一閃君の方が強い?

 

 一閃君は大道寺先輩の攻撃を片手で受け止めて、空いている手で大道寺先輩を殴った。

 

「ぐはっ!」

 

「……これが半蔵学院最強の忍の力か……もうこれで終わりか?」

 

「くっ……」

 

 一閃君は私たち六人をまとめて相手にしても余裕そうだった。……どうしたら倒せるんだろう……。

 

「……なあ、アタイにいい考えがあるんだけどいいか?」

 

「考え? それは何ですか葛城さん」

 

「それはな……」

 

 かつ姉はみんなを集め、一閃君に聞こえないようにした。

 

「あいつはものすごい強い。攻撃しようとしても、効かない。秘伝忍法を使っても青龍に倒される。なら、アタイと柳生の秘伝忍法で青龍の動きを抑える。そのすきにみんなの秘伝忍法で一閃を倒すんだ。いくらあいつが強くても、流石に耐えられないだろ」

 

「成程……」

 

「……あまり、卑怯な手は使いたくないのだが、いたしかたない」

 

「じゃあ、これでいくぜ!」

 

 私たちはそれぞれ武器を構えた。一閃君は、私たちが話し終えるの待っていた。……話し終えるのを待つなんてどれだけ余裕があるのだろう。

 

「もう、終わりか?」

 

「ああ、これでお前を倒す! 秘伝忍法、トルネードシュピンデル!」

 

「秘伝忍法、なぎ払う足!」

 

「迎え討て、青龍」

 

 かつ姉の青い龍と一閃君の青龍がぶつかり合った。そのすきに、柳生ちゃんの烏賊の触手が青龍の動きを止め、かつ姉の青い龍が絡みつく。

 

「みんな、今だ!」

 

「うおおおおっ!」

 

「秘伝忍法、凰火炎閃!」

 

「秘伝忍法、忍兎でgo!」

 

「秘伝忍法、二刀繚斬!」

 

 大道寺先輩は獅子を、斑鳩さんは飛燕、雲雀ちゃんの忍兎が一閃君に襲いかかった。私は刀に私のすべてと力を注ぎこんで斬りかかる。 

 

「……成程、これだけの秘伝忍法を食らったら、流石の俺も危ないな。だけど……」

 

 すると、一閃君は刀を構えた。……どうする気なの?

 

「……秘伝忍法、四獣一閃、朱雀!」

 

 そうさけぶと、一閃君の刀から火の鳥が現れた。えっ?

 

 火の鳥は、飛燕を打倒し、斑鳩さんに襲いかかる。斑鳩さんは何も抵抗できず、吹き飛ばされた。

 

「きゃああっ!」

 

「斑鳩さん!」

 

「き、貴様の秘伝忍法は青龍じゃないのか!?」

 

「俺の秘伝忍法は青龍だけじゃないのさ。俺の秘伝忍法は四獣、朱雀、青龍、白虎、玄武だ」

 

 そういうと、一閃君は軽く手を振ると青龍に纏わりついていた触手が切れ、烏賊が消えた。そのまま、青い龍をかみ殺してしまった。そのまま、かつ姉と柳生ちゃんは青龍が放つ水流で吹き飛ばされた。

 

「ぐあっ!」

 

「かつ姉!」

 

「柳生ちゃん!」

 

「くそっ、なら我が!」

 

 私と雲雀ちゃんはかつ姉と柳生ちゃんのもとに走り、大道寺先輩は獅子とともに一閃君に立ち向かう。

 

「……秘伝忍法、四獣一閃、白虎!」

 

 また、一閃君が秘伝忍法を使ってきた。今度は白い虎が出てきた。

 

 その白い虎は獅子を消し去り、大道寺先輩を倒した。

 

「ぐはっ!」

 

「大道寺先輩!」

 

「忍兎!」

 

 

 今度は雲雀ちゃんの兎が電撃を放つ。ど、どう?

 

「四獣一閃、玄武、雷鳥」

 

 兎の放った雷撃は一閃君の前に現れた大きな亀に遮られた。そのまま、兎は青龍にかみ殺された。つ、強い。強すぎるよ……歯が立たないよ。

 

「ふう、もう終わりか」

 

「……一閃君、何でそんなに強いのに悪忍なの? 何で善忍にならなかったの」

 

「……何で善忍にならないのかだって? お前らにはわかんねえよ」

 

「えっ?」

 

「お前らは忍びの家系だってだけで善忍になれた。そんなお前らには善忍になれない悪忍の気持ちなんてわからねえよ」

 

 ど、どういう意味? そう聞こうとしたけど、その前に一閃君の携帯が鳴った。

 

「もしもし、鈴姉? ……撤退完了。わかった。もう帰るよ。……今回はここまでにしてやる。だけど、次ぎあった時、負けたら命がないと思え」

 

 そう言って、一閃君の姿は消えて、忍結界も消えた。

 

 ……何もできなかった。一撃も与えることができなかった。私は悔しさに包まれ、俯いた。

 

 

一閃SIDE

 

「うっ……」

 

 俺は半蔵学院から遠く離れたところで仮面を外した。その途端、吐き気が体を襲った。

 

 俺は飛鳥を、半蔵学院のみんなを傷つけた。……もう、俺は飛鳥たちに顔向けできないかもな。

 

 俺は近くの椅子に座りこんだ。すると、一件の電話がかかってきた。

 

「もしもし?」

 

『……一閃君? 私、紫』

 

「紫? どうしたんだこんなときに電話だなんて」

 

『うん……今度、一緒に出かけない?』




今回は一閃VS半蔵学院でした。一閃のあまりの強さに恐怖する半蔵学院メンバー達。彼女たちはこれからどうなるのだろうか。そして、一閃の正体を知らない彼女たちは一閃の正体を知ったとき、どうなるのでしょうか。

少し、一閃の秘伝忍法の説明。

青龍 司る自然の力 水

朱雀 司る自然の力 炎

白虎 司る自然の力 風

玄武 司る自然の力 動物

玄武は色々な動物の力を使える。そんな感じです。

前回のあとがきで書いたデートですが、日影さんが人気です。あと、雪泉さんと意見がありました。いつか、書きます。他にありましたら引き続き感想にお書きください。

そして、自分の考える眷属構成

半蔵、蛇女、閃鬼隊メンバーを使う場合。

王 イッセー(一閃)

女王 飛鳥

騎士 斑鳩 焔

戦車 葛城 白音

僧侶 黒歌 D×Dのあるキャラクター。

兵士 雲雀 柳生 未来 春花 日影 詠 皐月 水無月

半蔵、蛇女メンバーはこんな感じです。兵士はプロモーションすると騎士になるのが多そうですね。

月閃 新生蛇女の場合

女王 雪泉

剣士 雅緋 叢

戦車 忌夢 夜桜

僧侶 紫 D×Dのあるキャラクター

兵士 四季 美野里 両奈 両備

月閃と新生蛇女は一閃の仲間になるとしたらです。

次回は紫と一閃とのデート!?
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