忍になりしイッセー   作:汰灘 勇一

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第一話「教え子との出会い」

???SIDE

 

 私は道元さまに呼ばれて、道元さまの元を訪ねた。

 

「道元様、何のご用でしょうか」

 

「鈴音、君に頼みたいことがある。一閃」

 

「はい、道元様」

 

 すると、突然、私の後ろから幼い声が聞こえた。ば、バカな。私の背後をとっただと? 私は周りの気配を気にしていたはずなのに、まったく気配を感じなかった。

 

 振り返ってみるとそこには、髪が少し茶色っぽく見えるだけであとは普通の小学三年生くらいの男の子がいた。

 

「彼は兵藤一誠。彼の親が死んだため、私が引き取った」

 

「道元さまがですか?」

 

 私は意外だなと思った。道元さまが孤児を引き取るなんて、何かあるのか?

 

「彼は、忍の才能を持っている。現に、鈴音、君は彼の気配に気づかなかっただろ?」

 

「ええ……」

 

 確かに。なら、この子は名高い忍の家系の子なのか?

 

「だが、彼の家は忍の家系ではなかった。このままでは無駄になる彼の才能を私が拾ったというわけだ」

 

「なるほど……それで私に何をしろと言うのですか?」

 

「ああ、彼、一誠……いや、コードネームは一閃か。彼の教育係と世話をしてくれ」

 

「はい?」

 

 今、道元さまは何をおっしゃったのでしょうか。

 

「聞こえなかったか? 彼の世話と教育をしてくれと言ったのだ。彼は将来、蛇女に入れる予定だ。そうしたら、きっと特進クラス。つまり、君の教え子になるわけだ。今から鍛えれば、優秀な忍びになる」

 

「……わかりました」

 

 もう、何を言っても無駄だとわかったから私はあきらめた。

 

「では一閃、この女性、鈴音先生が君の先生であり、母親代わりでもある。ちゃんと言うことを聞くんだぞ」

 

「はい、よろしくお願いします!」

 

「用はこれでおしまいだ。一閃を連れて下がれ」

 

「はっ!」

 

 私は道元様に命じられたとおりに、一閃を連れて下がった。

 

「鈴音先生! これからご指導の方、よろしくお願いします!」

 

「……すまない。君に先生と言われるのはむず痒いから、何か他ので呼んでくれ」

 

 これは本当のことだ。こんなに小さい子に先生と言われるのは、少し恥ずかしい。

 

「じゃあ、鈴姉?」

 

 それもなんだかな……まあ、いいか。

 

 こうして、私と一閃との生活が始まった。

 

 

「……すごいな」

 

 一閃と共同生活をすることになって数日、彼の忍の才能を見て驚いた。

 

 一閃が来た翌日から修行を開始したが、一日で忍転身が出来るようになり、基本的な忍術はすぐに覚えた。紛れもない天才だった。どうしたらこんな子が生まれるのだろう。

 

「……では、今日の修業はここまでにしよう」

 

「はい!」

 

「……一閃、君は何でそんなに強くなろうとするんだい?」

 

 私は彼がなぜそんなに強さを求めているのかが分からなかった。

 

「ええとね。僕は早く忍になりたいし、スーパーニンジャになりたいから!」

 

「っ!」

 

 私は昔のことを思い出してしまった。……私にも彼みたいに純粋にそんな憧れを持っていたな……。

 

「ねえ、鈴姉。僕、スーパーニンジャになれるかな?」

 

「ああ、なれるさ。私がお前をスーパーニンジャにしてやる」

 

 一閃を抱きしめた。私がなれなかったものを彼に託そう。そう思った。

 

 すると、抱きしめられた一閃は静かに寝てしまった。……修行で疲れたんだろう。

 

 私は寝てしまった一閃を部屋に運んで寝かした。

 

「お母さん……飛鳥ちゃん……」

 

 一閃の口からは寝言なのか、母親と誰かの名前をつぶやいた。……やはり、才能があっても小学三年生。寂しいと思ったり、辛いと思うのだろう。

 

「一閃……お前は私が守る」

 

 彼の寝顔を見て、私はそう誓った。

 

 

 

 一閃が来て、早数日。今日も一閃を鍛えようと、私は早々と仕事を終えて彼のもとを訪ねた。

 

 彼を鍛えることは私の楽しみになってきている。さて、今日は昨日から練習している秘伝忍法の修業だな。あいつは筋があるからきっと、秘伝忍法を使えるようになるだろう。

 

 そう考えながら、彼のいる部屋に行ってみると、一閃はいなかった。……おかしい。彼は修行する以外は部屋にいるはずだが。

 

 私は一閃を監視している忍者を呼び出した。

 

「あなた、一閃はどこにいるかしっている?」

 

「さ、さあ……」

 

 有耶無耶にして答えない忍者に私は、一瞬で近づいて首に刀を当てた。

 

「ひっ、ひいっ!」

 

「……正直に答えなさい。じゃないと、あなたの首が吹っ飛ぶわよ」

 

「ど、道元様が実験場にお連れました!」

 

「っ!」

 

 それを聞くなり、私は部屋を飛び出した。あの方は何をたくらんでいるんだ!

 

 実験場についてみると、道元様は見学室で優雅に座って何かを見ていた。

 

「道元様! いったい、一閃に何をしようとしているのですか!」

 

「何ってただの修業だよ。ほらっ」

 

 道元様が指さすと、そこには忍転身をして、特進クラスが特訓に使う傀儡と闘っている一閃がいた。

 

「まだ、秘伝忍法が使えないからその修業だよ」

 

「道元様! まだ一閃は特進クラスの傀儡と闘うほどのレベルではありません! 直ちにやめてください!」

 

『うわああっ!』

 

 すると、一閃は傀儡に弾き飛ばされて倒れていた。

 

「一閃!」

 

『ううっ……』

 

「一閃、これが君の限界ですか? 情けないですね」

 

 すると、道元様はマイクからそう、一閃に声をかけた。情けない? 仕方ないだろ。彼は子供なんだから、まだそこまで戦えないんだ!

 

「このままだと、君は大切な人を守れないぞ。それでいいのか?」

 

『っ!』

 

 道元様の言葉を聞くと、一閃は立ち上がった。な、何故!?

 

『ま、守るんだ……僕は飛鳥ちゃんを大切な人を、今度こそ守るんだ!』

 

 一閃が叫ぶと、彼が持っている刀から青い龍が出てきた。あれは青龍? ということはあれが一閃の秘伝忍法?

 

『うおおおおっ!』

 

 青龍は刀を振るうごとに傀儡を蹴散らしていって残ったのは、一閃だけだった。それと、同時に一閃は倒れてしまった。

 

「一閃!」

 

 私はあわてて、彼のそばに飛び、彼を抱き起した。

 

「鈴姉、僕、秘伝忍法を使えたの?」

 

「うん、すごかったよ! よく頑張ったね」

 

「よかった……」

 

 安心したのか、一閃は寝てしまった。

 

 私は道元様のほうを見て睨んだが、そこにはもう道元様はいなかった。

 

 ……道元様の思うようには行かせない。

 

 そう、私は誓った。

 

 

 

 

 




はい、今回は鈴音先生の登場でした。

ええと、これはハイスクールD×Dと閃乱カグラのクロスオーバーということなので、半蔵学院と蛇女に中等部があるということにしといて、半蔵学院と蛇女の戦いを飛鳥、イッセーが中二の時にあったことにします。無茶な設定ですみません。

次回はイッセーが中学生になって蛇女メンバーが四人出てきます。
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