忍になりしイッセー   作:汰灘 勇一

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第二十七話「動き出す計画」

焔SIDE

 

「一閃、どうしたんだこんな夜中に」

 

「げっ!焔!?」

 

 散歩していると、何かを担いでる一閃と出くわした。……そんなに驚かなくていいんじゃないか?

 

 私は一閃も担いでるものが気になり見てみるとそれは……。

 

「っ!一閃!なんで飛鳥がここにいるんだ!?」

 

 私は驚いた。一閃が敵である飛鳥を連れてくるなんて。

 

 一閃は観念したのか、ため息をついて何があったのか話した。さらに、一閃のたてた計画についても……。

 

「そんな計画が……一閃、なぜ私に黙っていた?」

 

「いや、巻き込みたくなかったから……っ!」

 

 私は一閃の胸ぐらをつかんだ。

 

「巻き込みたくなかった?私が死ぬとでも思ったのか?笑わせるな!私を誰だと思ってる!私は負けない、お前に勝つまでわな」

 

「……そうだったな。ごめんな、焔」

 

「……私も、戦うからな」

 

「ああ、頼りにするぜ焔」

 

 一閃はそう言って笑った。

 

 

飛鳥SiDE

 

「う、ううん、ここは?」

 

 目が覚めると、私は見知らぬところにいた。

 

「あ、飛鳥ちゃん!目が覚めたんだ」

 

「雲雀ちゃん!?どうしてここに……はっ!」

 

 雲雀ちゃんを見て思い出した。私は一閃……イッセー君と戦って気絶させられて……。

 

「目が覚めたか飛鳥」

 

「イッセー君!」

 

 いつの間にか、イッセー君が扉の所に立っていた。

 

「イッセー君、どういうこと!?なんで悪忍になったの!?」

 

「少し落ちつけよ飛鳥。ちゃんと話すから……五年前、俺は道元の養子になった。そして、俺は復讐のため、悪忍になろうとした。だけど、これは道元に仕組まれたことだった。道元は俺の母さんを殺し、俺を都合のいい手下にしようとした。そして、道元はこの学園の生徒を生贄に化け物を復活させようとしているんだ」

 

「そ、そんな……」

 

 イッセー君のお母さんの死の真相がこんなことだったなんて。それに道元って人はとんでもないことを考えている。

 

「さすがに俺でも一人で道元を相手にするのは無理だ。だから、頼む。飛鳥、お前の力を貸してくれ!」

 

「わ、私はいいけど、三人だけじゃ」

 

「三人だけではないぞ、飛鳥」

 

「っ!」

 

 私は突然聞こえた声に驚いて振り返るとそこには、霧夜先生、大道寺先輩、焔ちゃん、春花さん、閃鬼隊の女の子、見知らない女の子が五人、合計十三人の忍びがいた。

 

「霧夜先生!これはどういうことですか?」

 

「ああ、イッセーに計画を聞かされて協力することにしたんだ。我々も超秘伝忍法書を取り返したいし化け物の復活を阻止したい」

 

「我は師に頼まれたから。そして、あの人との決着をつけるためにもな」

 

「私たち、蛇女子メンバーは一閃を助けたいから協力するの」

 

 みんな、色々な気持ちで決心したんだ。

 

「イッセー、俺は何をすればいいんだ?」

 

「霧夜先生、大道寺さんはかつ姉たちを蛇女に潜入させてください。少しの間、道元の眼をそちらに向けさせたいんです。春花、雲雀、飛鳥と焔。それに総司たちは邪魔になるクグツを排除してくれ。そして、クグツを倒した奴から道元のいる天守閣へ向かってくれ。そのすき俺たち閃鬼隊は学園に設置されている爆弾の破壊に向かう」

 

「「「「了解」」」」」

 

「分かった」

 

 そして、イッセー君はみんなのほうを見た。

 

「作戦は明日決行します。今日は休んで明日に備えてください!」

 

 イッセー君がそういうと、みんな思い思いの場所へと向かった。

 

 イッセー君もどこかに行ってしまった。私はどうしていよう。

 

一閃SiDE

 

 俺はある人の部屋の前にいる。あいつに話さないといけないことがる。

 

 俺はドアを手でノックした。

 

『……誰?』

 

「紫、俺だ。一閃だ」

 

 俺が来た部屋は紫の部屋だ。

 

『一閃? どうしたの?』

 

「ああ、ちょっと話したいことがあってな。今、いいか?」 

 

『うん、ちょっと待って』

 

 紫は厳重にかけている鍵をはずし、俺を部屋にいてれてくれた。

 

「おまたせ、入って」

 

「ああ」

 

 部屋にはいるとまず目に付くのはたくさんの本。それにパソコンに何かの機械。あと、大きめの熊のぬいぐるみ、べべたん。そして、俺のあげた猫のぬいぐるみねねたん。

 

「……きょうはどうしたの?」

 

「ああ、お前にどうしても話しておきたいことがあってな」

 

「話したいこと?」

 

「ああ、俺は……道元を殺す」

 

「っ!」

 

 俺がそう告げると紫は目を見開いていた。

 

「詳しいことは話せないけど、道元を殺したら蛇女子学園に入られない。お前達を裏切ることになる」

 

「そう……」

 

「理由は聞かないのか?」

 

 俺は紫なら理由を聞いてくると思っていたのだが。

 

「……だって一閃君のやることはみんなのためだから。みんなのために命をかける人だから」

 

「そ、そうかな?」

 

「そうだよ……」

 

 俺の目を見てそう言う紫。は、恥ずかしいな。

 

「俺が道元を殺したら、もう会えないかもしれないんだぞ」

 

「……そんなことない。絶対会える」

 

「そうだな……」

 

 確かにそうだ。お互い、生きている限りまた逢うことが出来る。

 

「じゃあ、そろそろ行くな」

 

「うん……」

 

「またな」

 

「またね……」

 

 俺と紫は別れを告げ、俺は部屋を出た。

 

 

「もう、いいのか?」

 

 部屋を出ると、忌夢さんと会った。

 

「忌夢さん……」

 

「安心しろ、さっきの話は誰にも言わない」

 

 俺の聞こうとした話を予想していたのか、忌夢さんは苦笑いしていた。

 

「……何でですか?」

 

「紫が言ったとおりさ。きみのやることは雅緋やボクたち蛇女子学園の生徒のためなんだろ?それを邪魔する理由はないさ。だけど、これだけは言っておくよ。死ぬなよ。君が死んだら雅緋や紫、ボクは悲しいからな」

 

「忌夢さん……はい」

 

「それでいい。ふふ、ボクらしくなかったかな?」

 

 忌夢さんは少しほほえんだ。うん、忌夢さんも笑った方が可愛いな。

 

「いえ、あの、明日は雅緋さんと紫と一緒にいてあげてください」

 

「ああ、雅緋と紫は何があってもボクが守る。だから、君は安心して戦ってくれ」

 

「はい!」

 

 俺は二人のことを託し、部屋に戻っていった。

 

 

 

「うっ、ひっく」

 

「……紫」

 

 ボクは紫の部屋に入った。紫は部屋の鍵をかけるのを忘れて泣いていた。

 

「お姉ちゃん……」

 

「行って欲しくないなら側にいて欲しいって言えばいいじゃないか」

 

 そう、あんな事を言っていたが、本当は一閃には側にいて欲しかったはずだ。

 

「言えないよ……命をかけて戦おうとしてるのに、私のわがままで一閃君の覚悟を踏みにじりたくない」

 

「そうか……」

 

 紫はボクの胸に寄りかかってきた。

 

「死なないで一閃君……」

 

 紫、そこまで一閃のことを……。一閃絶対に死ぬな。これ以上、紫を泣かせたら承知しないよ。 




今回は決戦へと向かう話です。

次回はついに一閃の正体がかつ姉たちに……。

一閃と両奈が会ったらどんなことになるんでしょうね
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