忍になりしイッセー   作:汰灘 勇一

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第四話「未来との出会い」

焔SIDE

 

 私が蛇女に来て一年くらい経った。中学二年生になり、私は中等部の生徒会の会長をやることになった。

 

「はあ……」

 

「どうした、一閃?」

 

 私は隣を歩く一閃がため息を付いたので、理由を聞いてみた。私と一閃との関係は一年前に比べて良好になっている。時々、仕事を一緒にしたりしている。今ではお互いをライバルと認め、お互いを高め合ってる。……まあ、あいつのほうが強いんだがな。

 

「いや、雅緋さんと忌夢さんが早く退院するといいなって思ってね。あと、紫も早く学校に来たらなって」

 

 雅緋さん、忌夢さんは高等部の生徒で、蛇女選抜メンバーのメンバーだ。紫は忌夢さんの妹で、選抜メンバーの一人で私たちの友達だ。三人はある任務に行き、事故が起きた。雅緋さん、、忌夢さんは意識不明の重体で病院に入院している。紫はそのショックで引きこもってしまっている。

 

 そういえば、任務に行く前に一閃と雅緋さんはこんな話をしていたな。

 

 

『雅緋さん、忌夢さん、任務、頑張ってください!』

 

『ありがとう、一閃。この前の話、OKしてくれないか』

 

『ええと、俺を選抜メンバーにスカウトしたいってことですよね。無理ですよ。俺なんかの実力では選抜なんて……』

 

『ふふっ、そう謙遜するな。お前はヘタしたら私より強いんだぞ。まあ、考えてくれ』

 

『……雅緋、そろそろ行きましょう』

 

『そうだな、行くぞ。紫』

 

『……はい、じゃあ、一閃君また帰ってきたら……お話しよう』

 

『ああ、いってらっしゃい!』

 

 

 ……確かに一閃の実力はトップクラスだろう。雅緋さんがスカウトするのも当然だろう。

 

 だが、一閃は甘い。決して人は殺さないし、雅緋さんや忌夢さんが重傷をおって一週間ぐらいふさぎこんでいた。このままでは立派な悪忍にはなれない。

 

「まあ、雅緋さんたちは大丈夫だろう。紫も一応、お前がメールで話したりしているんだろう?」

 

「まあね……」

 

 二人で教室に向かって歩いていると……。

 

「あ、あの一閃様! お話があるのですがよろしいですか?」

 

 中等部の二年生であろう、生徒(一閃以外男子生徒はいない)が顔を真赤にして一閃を呼んでいた。

 

 ……またか。私は思わずため息を付いてしまった。

 

 一閃は蛇女唯一の男子で、さらに彼の性格で中等部、高等部関係せず人気ナンバーワンだ。ちなみに雅緋さんが二番目に人気がある。

 

「ええと……」

 

 一閃はちらっと私を見てきた。

 

「……行ってやれ」

 

「ああ」

 

 一閃は軽く会釈して行った。…………ああっ! なぜそんなに一閃は人気があるんだ!

 

 詠だって好きだろ!? 春花だって好意持ってるだろうし……、日影も興味あるだろうし、紫だって!  もしかしたら雅緋さんだって……。はっ! もしかして忌夢さんも……いや、さすがにないよな……。

 

 それにあいつは鈍感だ! 唐変木! バカ一閃!

 

 

一閃SIDE

 

「ハクションっ! 誰か俺の噂でもしてるのか?」

 

 俺は女子からの告白を断り、教室に向かって歩いていた。

 

「はあ、飛鳥は今、何をしてるんだろう?」

 

 ふと俺は飛鳥のことを思い出していた。何をやってるんだろうな。俺が去年、蛇女に入学したように飛鳥も半蔵学院に入学したのかな?

 

「……ねえ」

 

 はあ、元気かな飛鳥。会いたいな……。

 

「ねえ、聞いてる?」

 

 だけど、俺は飛鳥とは会えない。だって、俺は悪忍。飛鳥は善忍。相容れない存在なんだ。

 

「ちょっと、無視?」

 

 飛鳥、彼氏できたのかな? まあ、飛鳥のことだから可愛くなってるんだろうな。彼氏の一人や二人いるかもな……。

 

「…………無視すんな!」

 

「うおっ!」

 

 妙な殺気を感じて避けると、そばにあった木が銃弾でえぐられていた。だ、誰だよ!

 

 振り返ってみると、そこにはゴスロリの服を着た女の子が……小学生?

 

「ええと、君は?」

 

「あたしは未来! 特進クラス中学1年生よ!」

 

 ……中学生なんだ。って、俺の後輩か。

 

「ううっ……」

 

 俺がそんなことを考えていると、未来が泣きだした! ちょっ、何で泣く!?

 

「み、未来どうしたんだ!?」

 

 とりあえず、未来をあやそう!

 

 

「ええと、無視されたのが嫌だったってことか?」

 

「そうよ」

 

 俺達は場所を変えて自販機の前に移動して、ジュースを未来にごちそうした。ジュースを飲むと段々落ち着いて、自分の過去の話を話した。

 

 それは学校でいじめられて、さらに家に帰る場所がなく復讐するために悪忍になった。そんな過去だった。

 

「あたしはただ、みんなと楽しく過ごしたかっただけなの! 無視されないで笑っていたかっただけなのよ……」

 

 そうだったんだ。なら……。

 

 俺は未来のことを抱きしめた。

 

「ちょっ、あ、あんた! 何をしてるのよ!」

 

「……無視をされるのが嫌なら俺が、君の友だちになるよ」

 

「えっ!?」

 

「たとえ、世界のすべてが君を否定しても俺は絶対君を否定しない。君が笑顔でいられるようにする」

 

 すると、未来は体を震わせ、泣きだした。

 

「未来? いやか?」

 

 未来は泣きながら首を横に振っていた。

 

「なら、俺らは友達だな。よろしくな」

 

 俺がそう言うと未来は笑顔になった。俺は……みんなを守るんだ。焔たち、それに未来も守るんだ。

 

 ……未来を連れてきたら、焔たちに睨まれた。普段無表情の日影さんも睨んできた。なぜだ?




今回は未来登場回でした。

次回はある原作キャラとオリキャラができます。

閃乱カグラNewWaveというの携帯ゲームにもいろんな忍が出てきますが全員出すのは無理がありますよね……できたら半蔵学院と蛇女の一年は出したいな。
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