「なに..ここ...」
そう口から洩れるのも仕方ない。何故なら今、わたしたちの目の前には...
「大和...」
ちょうかいが言う。「あれはミッドウェー海戦時の主力艦隊...何故?」
艦隊は明らかに混乱している。
「落ち着いて皆!あれは日本海軍!こちらも日本人だと判れば攻撃はない!」
あちらは帝国海軍。発光信号で戦闘の意思が無いことを伝える!
「私が発光しんご...」
息を呑んだ。大和の46cm主砲がゆっくりと回転した。
向こうの会話が聞こえる。
「何なのこの艦隊は?」
「見たことのない船...深海の新鋭艦?」
「空母もいる!...って えっ!日本国旗!」
「深海淒艦じゃない!」
先方は私達が深海淒艦ではないことを確認していたが、これは予想外だった。
「戦闘よーい!」
『戦闘よーい!』
どうやら私達が敵でなくとも沈めるらしい。
やらなければやられる状況。
しかし、こちらは最新鋭の護衛艦隊。
「いぶき!いまのうちにハープーン打ち込む?」
とても単純だ。相手を沈めればいい。でも...
「待ってください!ゆうぎりさん!せめて相手が撃つまで攻撃しないで!」
艦娘同士で戦いたくない!
しかしその願いは叶わず。
大和の主砲が火を噴いた。
「避けて!」
爆音がひびきわたる。
しかしその砲弾の着弾地点は海面。私たちはもう全速で逃げていた。
レーダーには先ほどの艦隊がミッドウェーにむかっていた。
「どうする?いぶき?支援に向かおうか?」
「その前にいまいる状況を確認したほうが...」
「そうですよ!...でも、まずは補給をしましょう。さっきの回避で疲れちゃいましたよ...」
「まあ...そうだな。おーいおうみ!」
「はいはーい!」
「これから補給を開始します!補給中はあたごさんとちょうかいさんが対空警戒を行って下さい。」
あたごさんとちょうかいさんはイージス護衛艦。対空能力に長けている。
...そんな説明をしてる場合じゃない。
「で...いぶき、ココドコ?」
「ミッドウェーですね。」
「タイムスリップだね。」
…
「あの艦隊の支援行こうぜ」
『えっ』
「それはやめましょう。」
ちょうかいがキッパリと言う。
「何でだよ!あれは私達の先祖だぞ!おいいぶき!あんたの憧れの加賀さん達が沈められて行くのを、レーダー越しに見ているつもりか!」
ちょうかいの言うことはわかる。これをすれば歴史が変わる。
でも。
いやだ!
「全艦、対空戦闘用意!目標...不明機多数!」
F35-JBのエンジンが唸りをあげる。
設定については深く追求しないでくだせえ...