sideキリト
「やっと、着いた…」
遠い
遠すぎる!
電車で地方まで来たと思ったら今度はバス!これがまた長い!しかもこれからまだ歩く
「早く見つかるといいな―」
「だからってこりゃねぇだろ!」
絶賛逃走中
何からって?
付近の住民の皆様からだよ!
理由?この山には昔っから猫神様の伝説があるんだと!
だからって
「御守りしろー!」
「引っ捕えて生贄じゃー!」
「どこのホラー映画じゃおのれらぁぁぁあ‼︎」
でも6、70代の老人たちが全力疾走する姿はどこかシュールでって、あ
――突然の浮遊感、そして落下
下を見れば、崖
あ、―――
と言う間もなく意識が途絶えた
「うっ―」
あれ?生きてる?
…グルグル巻きにされて動けないけど
チャッ
「―動かないで、今から聞くことにだけ答えて」
後ろから聞き慣れた声
ついでに後頭部に突きつけられてるのはグロッグか?
「ここはどこ?」
「日本の――県の山の中だ」
「ウソ。日本は銃刀法が厳しい国。なのにあなたは銃を持ってる」
‥何て説明しようか。いきなり「異世界です」って言って信じる奴じゃないし
「次。あなたは、誰?」
「…桐ヶ谷かz」チャッ
「ふざけると撃つわよ」
「やめろシノン!マジで死ぬから!」
「⁉︎…じゃあやっぱりキリト…?」
「じゃあって何だじゃあって!ていうか解けぇぇぇ!」
数分後
「怖かった…」
「だから悪かったって言ってるでしょ」
武偵等について説明しつつ何とか脱出
「というよりシノンはALOのアバターなんだな」
「こっちの方がいろいろ都合がいいからね。キリトもGGOのアバターなんて物好きね」
「?変えられるのか?」
「え?」
「え?」
「「…」」
「…なんかごめん」
「…うんいいよ」
「…」
「…ホントに変えられるのか?」
「ちょっと待ってて」
シノンが一歩離れると、いきなりシノンの体全体が蒼色の光に包まれ、始まったのと同じくらいいきなり、リアルの志乃の姿に変わった
「こんなに具合よ。後一番安定する姿があって、気を抜いた時はそれに変わるわね」
「やり方教えて下さい!」
「ホントに出来ないんだ。もしかしてスキルも…?」
「……グスッ」
「悪かった、悪かったって!」
「イメージか…上手くいかないな」
「歩きながら剣振り回すの止めてくれる?危ないんだけど。武偵でしょ」
「使い方が間違えてる気がするけどまぁいいや」
下山中
とりあえずこれからのことはひとまず「武偵高まで戻ってから考えよう」ということになった
…教務科と戦うハメにならないといいなぁ、蘭豹怖いなぁ
―――ん、あれは…あ‼︎
「伏せろシノン!」
「きゃ!なにすんのよ…」
チュンッ
―タァン
「狙撃だ!脇の木の影に隠れろ!」
…
……
「…行ったかしら」
「ちょっと待て」
そーっと剣先にくくりつけたネクタイを出すと――
チュンッ
―タァン
「ダメっぽいな。シノン、へカートは?」
「…あるけど、多分顔を出した瞬間撃たれると思う」
「「…」」
そのまま1時間程過ぎたころ
「きひっいい具合に弱ってきたネ」
「キンチは手出せない、キキト、『教授』なにも言ってないネ」
な、何だ何だ
アリアの黒髪バージョンみたいなのが、2人…?
「キリト、知り合い?」
「いや」
まぁ友好的じゃないことは分かるな
「2人、動くよくないネ。おとなしくつかまる、藍幇いいとこネ」
「悪いけど捕まる気はないのでね」
武装は…ウージーに、分厚い…青龍刀か?
それにさっきのスナイパーもいる
詰み、か?
…いや、まだ手はある
「シノン、ケットシーに変わってくれ。飛んで離脱しろ」
「キリトはどうするの?」
「何とかするさ」
「…気をつけて」
蒼い光が出たと思ったら、一瞬で猫妖精になったシノンは一気に上昇する
「アイヤイヤ!あの娘逃げたネ」
「でもホンメイはキキト、後はオマケネ」
「来やがれ、叩っ斬ってやる…‼︎」
「「きひひひひ!」」
「なっ、なにがおかしい!」
笑い方怖!
「キキト、抵抗する理由ないネ!」
「抵抗する、損なるネ」
「…どういう意味だ」
「万武のツァオツァオ、イー・ウーの人間ネ」
「仲間なれば探れるネ」
…なるほど、情報をネタに釣ろうってか
「悪いが、断る。全員ボコって吐かせりゃいい話だからな」
「きひっ3対1で勝てる、ムリネ!」
跳んだ…ツァオツァオだっけ、に向けて57をフルオートでぶっ放すが、刀を持った方が弾いてしまう
ウージーの弾丸を命中弾だけ切りつつ木の影から飛び出す
狙撃は――こない
(ビンゴ!)
こいつらの体を盾にするように立ち回れば――
「きひっ狙撃警戒しすぎネ。もっと危ないモノ―」
ん、シャボン玉?
どっから出た?
「―“爆発”があるネ」
バヂッバヂッ!
「ガッ――」
(き、気体の爆薬⁉︎)
爆風をモロにくらったせいでかなりダメージを受けた
(ぐっ、まだまだぁ)
「ま、まだ動くネ」
「今ので仕留めた思たアル」
「このくらい、アインクラッドじゃ日常茶飯事だったんでな」
強がってみたはいいけど、やっぱり不利だな
剣士、拳銃士、狙撃手、それに爆弾使いか
なにこのクソゲー理不尽ネ‼︎
「あきらめるいいッ―!」
―ドォンッ‼︎
明らかにこの場にあるどの銃とも違う砲撃音
これは―
「チッ、あの娘狙撃手だったアルネ!」
「キキト、運いいネ!再見!」
と言ったと思ったらもう逃げた。はえー
「はは、シノンか…逃げろって言ったのに」
気がついたら、オレはまた、倒れ―
「うっ―」
あれ?なんかデジャブ?
「あんた、よく気絶するわね」
「悪かったな」
最初の木の影か
体は…よし、血も止まってるし、ひとまず大丈夫だろう
治療を受けるにしろ武偵高に戻るにしろ、まず下山しないとな
「動けるの?」
「見た目ほどひどくないから大丈夫だ」
それじゃ行くか
次回、原作2巻、完結!(早っ!