緋の運命裂くは仮想の剣   作:トロンザム

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たいへんっ長らくお待たせしました!
いやはやリアルが忙しいくてですね!
カナウ「本音は?」
ごめんなさい、他読みふけってました

あと投稿する際のこちらの不手際で3話同時投稿となっていますが、今回長めだなー程度に思って読んでくれると助かります。
でわでわ。


吸血鬼と少女と『閃光』と
14狼、鬼… 15悪夢、再び 16狼、鬼


14 狼、鬼、…

 

sideキリト

 

放課後、ここ最近日課となっている看板裏でのソードスキルの練習(今日はスラスト)をしていたら

 

ピリリ ピリリ

 

(電話電話っと、…アリア?)

 

「もしもし?」

 

『キリト!あんた今何処にいるの?』

 

「耳元で叫ぶな!看板裏にいるけどどうした?」

 

『今すぐ女子寮前に来なさい!バカキンジと一緒に理子がいる!』

 

「!分かった!」

 

あいつ、下校拒否ぎみでだべってる時に呼び出されたか?

 

 

 

「来たわね!理子を逮捕しに行くわよ!」

 

「ついでにあのバカにも風穴、か?」

 

「風穴地獄に叩き落としてやる‼︎」

 

「…さっさと行こうか」

 

キンジ、強く生きろよ。

 

 

 

sideキンジ

 

「あたしのドレイを盗むな!」

 

ガッシャァァァァン!

 

「あぁんもー。アリアが出るまで、もうちょっとかかると思ってたんだけどなー」

 

「この…汚らわしい、ドロボーの1族!あたしのモノは盗めないわよ!」

 

うわ、赤面モード全開。

 

ちょっと湯気出てないか、コレ?

 

「アリアぁー?イベントシーンに別ヒロインが飛び込んでくるなんて、ちょぉーっとムリあるんじゃなーい?それに、─」

 

手に持っていた懐中時計を、投げる。

 

「ヒロイン未登場のヒーローまで連れてきてさっ!」

 

カッッッ─

 

(閃光手榴弾!)

 

「きゃっ!」

 

─数秒して、ようやく動けるようになる。ついでに俺のヒステリアモードも強化されたな。

 

「り、理子!何処よ!?」

 

「扉の開閉音は無かった。多分─」

 

 

 

ギャリリッ、ガンガン!

 

特徴的な、よく響く剣撃の音、と銃声。

 

窓に駆け寄ると、方や動力付きワイヤーで登りながら、方や純粋な脚力と時々壁に剣を突き刺すことにより、屋上へと駆け登りながら攻撃しあう戦闘バカ2人が見えた。

 

…キリト、お前はどこを目指してるんだ。

 

「追うわよキンジ!ここで会ったが100年目、風穴あけてやる‼︎」

 

 

 

非常階段を駆け上り、屋上の扉を蹴り開けr

 

チュンッ

 

「きゃっ!」

 

扉を貫通して流れ弾が飛んできた

 

見れば、

 

「理子ォ!テメェよくもまあのこのこと!」

 

キレて口調が変になってるキリトと、

 

 

 

「だからお兄さん殺してないって!ちょっ、まっ、危ない、9条、武偵法9条!」

 

割とマジで焦ってる理子と、

 

 

 

「…たい、ほ?アレ?」

 

どう反応すればいいのか分からず混乱しているアリアがいた。

 

 

 

あのまま放っておくとまずいので、

 

「アリア、2人が離れたら理子を抑えてくれ」

 

「あ、あんたまた…言われなくても!」

 

 

 

理子とキリトが一瞬離れたタイミングを見計らい、

 

ギィィンッ!

 

アリアの小太刀が理子のナイフと、

 

俺のバタフライナイフでキリトの剣と斬りむす…ぼうとしたら離れた。

 

「…ヒスったのか、キンジ」

 

納得はしてないがとりあえずといった感じで、剣と銃を下ろした。

 

「─理子。本気じゃない恋も、戦いも、味気ないモノと思わないかい?」

 

理子は、明らかに本気じゃなかった。本気だったら、キリトすら倒した髪を操る『双剣双銃』を出したハズ。

 

「半分ハズレ。理子、キーくんには本気なんだもん」

 

ナイフと銃をランドセルに投げ込みつつ答える。

 

「でも、半分アタリ。今の理子は万全じゃない。だから、まだ決着をつける時じゃないんだよ」

 

「そうかい」

 

バタフライナイフをしまい、ベレのセーフティをかけ、

 

「─アリア、理子を逮捕しちゃダメだ」

 

「司法取引か」

 

ようやく納得がいったといった具合でキリトが言った…その目は「いいんだな?」と言っていたが。

 

「でも、ママに『武偵殺し』の濡れ衣を着せた罪は別件よ!理子!その罪は最高裁で証言しなさい!」

 

「いーよ」

 

「イヤと言うなら、って、え?」

 

「証言してあげる」

 

「ほ、ホント?」

 

サクッと信じたけど大丈夫かアリア?

 

「ママ…アリアもママが大好きだもんね。理子も、お母さまが大好きだから…だから分かるよ。ごめんねアリア。理子は、理子は…」

 

理子は顔を伏せた。

 

なぜ顔をそらすキリト…ユイのことでも思い出してんのか?

 

「お母さま…ふぇ…えぅ…ふぇぇぇぇぇ…!」

 

いきなり泣き始めた。

 

「え、えっ、えっえっ?ちょ、ちょっと。なに泣いてんのよっ。ほ、ほら、ちゃんと話しなさい」

 

急に普段皆無の母性を発揮したのか、アリアが優しく話しかける。

 

…今一瞬理子の口元が笑っていたのは気にしない。

 

「理子、理子…イー・ウーを退学になっちゃったの。しかも負けたからって、ブラドにー理子の宝物を取られちゃったんだよぉー」

 

「『無限罪』のブラド…!?」

 

3人目、か。

 

「そーだよ。理子はブラドから宝物を取り返したいの。だからキーくん、アリア、キリくん、理子をたすけて」

 

「たすけてって、何をしろっていうんだ」

 

理子は涙を拭い

 

「理子と一緒に─」

 

今度こそニヤッと笑って

 

「ドロボーやろうよ!」

 

 

 

翌日

 

「たっだいまぁー!」

 

いきなり現れた理子にクラスは超盛り上がった。

 

聞いてみたところ、長期の極秘犯罪捜査でアメリカに行ってたってことになってるらしい。

 

「みんなー、おっひさしぶりー!りこりんが帰ってきたよー!」

 

理子に喜んで集まっていく奴の順番を覚えておこう、それがA組のアホランキングだ。

 

あと「りこりんコール」なるダンスをしてる奴とは友達やめよ。

 

「くふっ。キーくんたちもおいでよー!」

 

手招きしている理子にー

 

俺はソッポを向き

 

ばき、とアリアはエンピツをへし折り

 

シャーッシャーッ、とキリトはわざわざ事情を知ってる俺たちにだけ見えるように剣を研いでいた。

 

…怖すぎる。

 

 

 

放課後

 

「あー腹立つはむぅ!」

 

「そ、そうだな」

 

「理子にはいずれ、オシオキが必要ねはむぅ」

 

「やれ、やっちまえ。そして俺を巻き込まないでください」

 

「そしてはむ、はむぅ、風穴地獄にはむぅ」

 

「…そのくらいにしとけ。腹壊すぞ」

 

「うるふぁい!」

 

ハ○太郎モードでももまんをわんこそばしてるアリアと

 

「……」カチカチカチカチッ

 

さっき「玉来ねー」とつぶやいて以来無言でモン○ンやってるキリトに囲まれ

 

(ど、どうしろってんだよこの状況)

 

あまりの緊張感に逃げることもできなかった。

 

(白雪…はSSRの合宿、シノン…は教師に連れられて正確な絶対領域を測るべく遠くの射撃場に行ってるんだった)

 

2人共明日の午後には帰ってくるそうだ。

 

なんかもう誰でもいいんで助けて下さい。

 

 

 

sideキリト

 

翌日

 

体力テストを終わらせた後、キンジは生物の小テストを受けるために情報科棟に向かうらしいから先に部屋に戻っていたら、ばったりシノンと会った。

 

「あ、キリト」

 

「ん、シノンか。いつ帰ってきたんだ?」

 

「さっきよ。途中で白雪と合流してね」

 

「…ちなみを絶対領域は?」

 

「3000ジャスト変わりなしよ」

 

「うわ…」

 

強襲科はセオリーがあるとは言え脳筋ばっかりだから、行動パターンを読んでくる諜報科と、こちらがどうにもできない距離─それこそキロ単位で撃ってくる狙撃科に弱い。

 

「近いうちにまたどっか行くことになりそうだし」

 

「今度はどこに?」

 

「さぁ?武偵局の人が今度はついていくみたいなこと言ってたけど」

 

「…なんかシノンがどんどん遠くなってく気がする」

 

「気のせいよ。っと、忘れるとこだった。白雪から伝言」

 

「?」

 

「なんでもキンジを占ったら近いうちに、『狼と、鬼と、光と、幽霊に会う』らしいわ」

 

狼と、鬼と、光と、幽霊?

 

狼は絶滅した。

 

鬼と幽霊は…現実にはいない。

 

光なんてもはや現象だ。

 

「おう…分かった。覚えておく」

 

「それじゃ、また」

 

 

 

15 悪夢 再び

 

sideキンジ

 

…いやまあそうじゃないかとは思ってたけど

 

「にしても理子の奴こんなマイナーな店で作戦会議をするなんてな」

 

「そのマイナーな、しかもメイド喫茶に軽く地図見ただけでたどり着けるってどういうことだよ」

 

「部屋にあるパソコン、ここらで売ってるパーツ使ってるからな、大体の地形は頭に入ってる」

 

「ウソ!?あのオバケみたいにスペック高いヤツ!?」

 

「…キリト」

 

「…ノーパソ通信科のお下がり直すついでにちょっちいじっただけだ」

 

改めて思う

 

なんでお前、強襲科にいんだよ。

 

 

 

 

 

「というわけで呼ばれて飛び出てりこりんでーす!」

 

「呼んだのはそっちだけどな」

 

「呼んでねえむしろカエレ」

 

「わぉキリくんヒドイよー」

 

キリト、気持ちはよく分かる。

 

だが今耐えてくれないと兄さんの情報が…って、キリトは兄さんが生きているかもしれないってことを知らないのか。

 

…ずいぶん前に即席で作った暗号を使うか。覚えている保証はないが。

 

頭をかいたり少し貧乏ゆすりをする。

 

(キリト、落ち着け)

 

反応は…気が付いたみたいだ。

 

(兄さんが、生きている可能性が、ある)

 

(どういう、意味だ?)

 

(理子が、ヒステリアモードの名前を、知っていた)

 

目をまん丸くして驚いている。

 

(今回の件で、情報をもらう約束に、なっている)

 

(…分かった)

 

さてと、それじゃあブリーフィングを始めるか。

 

 

 

「横浜郊外にある『紅鳴館』─これがただの洋館に見えて鉄壁の要塞なんだよぉー」

 

ネタにしか見えないサイズのパフェを食べながら説明を始める…って

 

「こ、細かい…いつから作ってたんだコレ?」

 

「んと、先週から」

 

早!?

 

プロでも半年はかかるぞ。

 

「キーくん、アリア、キリくん。理子のお宝は─ここの地下金庫にあるハズなの。でもここは理子にも1人じゃ破れない、鉄壁の金庫なんだよ。もうガチでマゾゲー。でも、息の合った優秀な2人組と外部からの連絡役が1人、あとバックアップ1人がいれば、なんとかなりそうなの」

 

「なるほど、それで俺たちか」

 

アリアと俺、キリトとアリア、俺とキリト。

 

俺はともかく、キリトとアリアは2人そろって一気に突っ込むところがあるからコンビネーションはいいだろう。

 

「…ブラドはここに?」

 

「あー逮捕は多分ムリ。長い間ブラドはここに来てないんだよ」

 

残りの3人の内1番情報のあるブラドでこれか…先は長そうだな。

 

「それで、オレたちは何を取り返してくればいいんだ?」

 

「─お母様からもらったロザリオ」

 

「あんたって、どういう神経してるの!?あたしのママに冤罪着せといて、自分のママからのプレゼントを取り返せですって!?」

 

「お、おいアリア、落ち着け」

 

「落ち着けですって!?理子はママと会いたければいつでも会える!電話すれば話せる!でもあたしはママとアクリル板ごしにほんの少しの間しかー」

 

「うらやましいよ、アリアは」

 

「あたしの何がうらやましいのよ!?」

 

「アリアのママは、生きてるから」

 

「っ─」

 

「理子のお父様とお母様は、理子が8つの時に亡くなった。このロザリオは、理子が5つの時にお母様からもらったもの。それを理子が命の次に大切にしているのを知っててブラドは…」

 

「…泣いてんじゃないわよ。ブスな顔がもっとヒドイことになってるわよ」

 

ハンカチを渡した。

 

アリアもショックだったらしい。

 

 

 

少し間をおいて店員がお冷やとお手拭きを出したあたりで、空気がだいぶ戻った。理子も、いつもの笑みを浮かべている。

 

「…とはいえ、このマップね。金庫のある奥深くのデータはないし、トラップもしょっちゅう変わってるしで計画が立てられないんだよー。だから、キーくん、アリア、キリくんの中2人に潜入してほしいんだよ」

 

「潜入って、どういうこと?」

 

「2人には…紅鳴館のメイドさんと執事くんになってもらいまーす!」

 

「「「はあ!?」」」

 

メイドってこれ?とでも言いたげに、アリアは首をかしげている店員─メイドを見た。

 

「あと紅鳴館の管理人って小夜鳴らしいから潜入する2人組は変装が必要でーす」

 

「へ、変装って…」

 

アリアは当然ムリ、作戦を立てられる理子は裏方。

 

と、なると…

 

「俺とキリトか。…変装なんてできないぞ」

 

「え〜じゃあこれはなにかな〜」

 

ん、写真─アレ?

 

「─何でこれがまだ残ってんだ!」

 

「いやーキーくんを変装させるんならこれかなーって。ていうかなんでキリくんが反応するの?」

 

「全部消したハズだからだ!」

 

「だいじょぶ!バランスとるためにキリくんは執事くんで行くから!」

 

「そりゃよかっ…って、違う違う!」

 

「ならキリくんメイドになる?2択だよー!」

 

「どっちにせよ無茶いうな!キンジもなにか言ってやれ…キンジ?」

 

あれ、意識が─?

 

 

 

 

 

 

 

気が付いたら便所にいた。

 

戻ったら、理子は…えっと、コレハナニ?

 

その時「これならブラドにも…」っとなんか呟いていたような気がするがよく聞こえなかった。

 

後キリトとアリアは仲良いな、2人して肩抱えて震えてて。

 

…なにがあった?

 

 

 

 

 

ちょっと前

 

sideキリト

 

「どっちにせよ無茶いうな!キンジもなにか言ってやれ…キンジ?」

 

無茶ぶりをしてきた理子にツッコミをいれつつキンジを見ると…目が、遠いような…?

 

「すまん、ちょっとお手洗いに行ってくる」

 

 

…あの気配は、

 

「理子、キンジ追ってって謝れ。全力で謝れ」

 

「どったのそんな真剣な顔して?」

 

「い、今すぐ行きなさい!」

 

アリアも気がついたらしいな。

 

「だいじょぶだいじょb─」

 

─殺気

 

フリーズ×3

 

「おまたせー」

 

聞くだけなら優しそうな、元気いっぱいの少女の声。

 

…正体と後ろに隠れてる隠す気ゼロ(と思われる)の殺気に気づかなきゃな!

 

「カナ、ウ?」

 

「どうしたなかなアリアはー?声が震えてるゾ♪」

 

「ヒィ!」ガクブルガクブル

 

あー、この間の一件がトラウマになってる。

 

「‥何でこのタイミングで出てきた?」

 

肩ごしに見れば、予想どうり─

 

長い黒髪に、どっから出したか武偵高のセーラー服を着たカナウがいた。

 

「んー、『キンジ』じゃツッコミが追いつかないから、かな?」

 

「軽っ!…だとしても何でカナウが出てくる」

 

「双子の弟のピンチに駆けつけない姉はいーまーせーんっ!」

 

「うわブラコン」

 

アリア、ツッコむとこそこじゃない。

 

「さてとー」

 

「ピィッ!」

 

うわ理子もうビビってる。

 

あれでまだ抑えてたのか、気配がさらにデカくなる。

 

「き、キリくん、アリア…?」ガクブルガクブル

 

うん

 

「理子、骨は拾ってやる」

 

「私もパス!勝てる気がまっったくしないわ!」

 

カナウに挑むのはソロでALOの旧邪神モンスに挑むのと同じくらいムリゲーだからな。

 

「りこりん、どこへ行くのカナ?」ニコッ

 

「」

 

南無三。

 

 

 

このあとは、…うん、空中コンボ無限ループって怖いなと言っておく。

 

怪我しないように手加減されてるとはいえ、

 

空中打ち上げ→ソードスキル→打ちおろし→空中打ち上げ→ソードスキル→以下ループ。

 

…ソードスキルだけじゃなくてバリツの技も混じってるから助けるに助けられないって、グーパンから衝撃波が出てなかったか今!?

 

 

 

「えっと、カナウ?そろそろやめないか?理子もちょっとおかしくなってるし、な?」

 

目に光がない状態で笑顔って、どうなってんだよそれ。

 

「あ、キリトくんも参加したいの?」

 

「ごめんなさい結構ですどうぞそのまま続けて下さい」

 

「う、うりゃぎりもにょぉ〜ヒグッ」

 

「あれ〜。私さっきお口チャックって言わなかったっけ?あはっ♪」

 

ドウッ←打ち上げ

 

ズゴシャッ←音速パンチ

 

ゴリッ←打ちおろし

 

ドウッ←打ち上げ

 

以下ループ(手加減なし)

 

 

……

 

………

 

「じゃあ潜入する2人組を決めないとね♪ここは公平にクジ引きなんてどう?」

 

「「ドウゾドウゾ」」

 

理子だったもの「」

 

むごい。

 

 

 

クジは惨殺現場をたまたま見ていた店員が速攻で泣きながら持ってきた。

 

結局オレとキンジになった。あわれ、理子。

 

「じゃあ、また今度ね♪」

 

スタスタ

 

 

「えっと、理子?生きてる?」

 

アリアですら心配するレベル。

 

とりあえずはー生きてるみたいだな。

 

「わ、私は大丈夫よね…?」

 

「…明日はわが身、かもな」

 

「大丈夫よねっ!?!?」

 

 

 

16 狼、鬼

 

sideキンジ

 

あの作戦会議から3日後。

 

理子は、何でか受けた怪我は見た目ほど重症じゃなかったらしく、入院こそしてるが元気に暴れている。

 

…最初に見舞いに行った時、何故かダイナミック土下座をきめた。意味分からん。

 

 

 

その帰り道。

 

「で!?何で俺まで巻き込みやがった武藤!」

 

「覗きがバレたんでな!一蓮托生だ!」

 

「ふっざけんな‼︎降ろせ、今すぐ降ろせ〜!」

 

「HA☆HA☆HA☆!」

 

 

 

いきなり同じく入院していたはずの武藤が突然バイクに乗って、

 

「キンジ!とりあえず乗れいいから乗れしのごの言わずにさっさと乗れぇぇぇ!」

 

と言われたので気迫に負けて乗ったら女子の集団に追われこのザマである。

 

…アリアもいたけどこっち見た瞬間何故か逆に逃げてった。

 

 

 

それはともかく。

 

「隣で爆走してるコイツは何だ!?」

 

「見たまんま、狼だ!多分コーカサスハクギン!」

 

「何で、狼が、こんなところに、いんだよ‼︎」

 

「知るか!むしろそいつのせいで覗きがバレたんだよ!」

 

「知るかんなこと‼︎」

 

何てバカやりあってると、

 

 

 

タァン─

 

ビシッ

 

「グルォッ!?」

 

「タイヤ撃たれた!?」

 

「つってもだいぶ引き離したぞ!いったい誰が…」

 

 

 

いたな、バケモノみたいな長距離射撃を出来るやつが、武偵高には2人。

 

後ろを見れば─

 

「レ、レキ…!」

 

同じバイクで、なにをどうやってるのかは分からないが、スピードをたもったままドラグノフを構えるレキがいた。

 

「に、逃げっぞ!」

 

「」

 

何故か倒れてる狼をスルーし、爆走し続ける。

 

こわごわ振り返ると─あれ?

 

 

 

「─、─」

 

狼にレキが何か、話しかけている。

 

 

 

─狼、か。

 

『《狼》と、鬼と、光と、幽霊にあう』

 

1個目とはいえ当たるとはな。

 

 

 

その後、逃げ切れるはずもなく捕まり、病院から抜け出したらしい武藤が女子どもにボコボコにされ全治一週間が追加され、ついでに何故か一緒にボコされた日の夜、部屋に戻ると、

 

 

 

「ご、ごじゅじんざまッ!な"んのよ"うでございやがりまじょうがっ…」

 

 

 

なにこのカオス

 

部屋に帰る→理子が茶髪メイドを奥から連れてきた→さっきのセリフ→理子(とこらえてたけどアリアも)大爆笑←今ここ

 

 

 

「くぷぷ‥どーかなキーくん?」

 

「…まずどっから拉致って来た?」

 

「拉致ったなんて心外だよ〜」

 

「じゃあコイツだれー」

 

「…キンジぃ…オレだ…」

 

あ…

 

「…キリト、か?」

 

声変わってるし、髪の色も違うから気付かなかったけど。

 

 

 

「プハッwwもうwwwwがww、がまんできないwwwww」

 

「キリwwwくwwん、かwwわwwゆwwwすぎwwww」

 

「き、キンジっ!お前はカワイイとかいい始めないよな!な!?」

 

「あー…似合ってるとは思うぞ、うん」

 

「…ウツダシノウ」

 

「まてっ!冗談だ理子がからかえって言ってたんだ!」

 

「そこでりこりんにふりますか!?」

 

この後俺と理子の説得と、アリアの説得(物理)でキリトを納得(物理)させた。

 

 

 

「で、誰に似せたんだ?予想はつくけどな」

 

「そ〜なんだ。くふっ誰だと思う?」

 

 

 

 

 

「…カナ、か?」

 

「くふふっ、大正解!」

 

キリトの面影がハッキリと残っていたが、髪、声、顔の一部。

 

まるで、─いや、その部分だけに集中すれば完全にカナだった。

 

「一緒に動くんならキーくんも好きな人の方がいいでしょ?」

 

「…そうかよ」

 

 

 

翌日

 

執事がなんたるかをテキトーに調べつつ学校を過ごし、その帰り道

 

「土砂降りかよ、ツイてねー」

 

不幸に定評のある2年の遠山っとグチりながら建物から出た瞬間本降りになった雨の中を走ってると、

 

 

 

〜♪〜♪

 

(ピアノ、か?)

 

 

 

曲名はたしか…

 

『火刑台上のジャンヌ・ダルク』…

 

 

……

 

…さあ、帰るか。

 

「待てっ、遠山!無視するとはどういうことだ!」

 

チッ、やっぱりジャンヌか。

 

「司法取引、か」

 

「そういうことだ。とはいえ、今の私は囚われの身も同然だ。取引条件の1つで、東京武偵高の生徒になることを強制されているのだからな。今の私はパリ武偵高からの留学生、情報科2年のジャンヌだ」

 

同い年だったのか。

 

「それで、その似合わないセーラー服も着てるわけか」

 

「…私とて恥ずかしいのだぞ?だいたい何だ、この制服は」

 

「イー・ウーに制服はなかったのか?」

 

「…知りたいのか。イー・ウーの事」

 

「誰も教えてくれないんでな」

 

「ふむ…多少はいいが、そう何もかも話すワケにはいかないな」

 

「イー・ウーの誰かに禁じられてるのか?」

 

「違う。イー・ウーは私闘を禁じていない。話す内容によっては、私が狙われる」

 

「狙われても、お前ほどの戦闘力があればやり過ごせるだろ」

 

「─ムリだ」

 

「は?」

 

「私の戦闘能力は、イー・ウーの中で最も低いのでな」

 

うそ、だろ…

 

 

 

その後、イー・ウーについて聞いたが─

 

天才同士、お互いの能力をコピーし合い、超人になる。

 

コンセプトはいい。

 

だが、問題はそのメンバーや目的だろう。

 

ある者は純粋にただ強くなろうとして。

 

ある者は(馬鹿げているが)世界征服のため。

 

そしてある者はー己を監禁した者に対して、復讐と、自由を得るために。

 

 

 

ジャンヌの話では、昔理子を監禁していたのは、イー・ウーのナンバー3にして、俺たちが近いうちに潜入する紅鳴館の主、『無限罪』のブラドだそうだ。

 

 

 

「─ブラドを倒すには、体内にある4つの魔臓を同時に破壊する必要がある。話を聞いただけではあるが…ブラドを1人で倒すことが出来たのは、過去に3人だけだ」

 

「3人?ブラドはナンバー3なんだろ、何で3人何だ?」

 

「うち1人はイー・ウーの人間ではない」

 

「そんなバケモノがイー・ウー以外にいるのか…」

 

「『友切包丁』…聞いたことはあるだろう」

 

『友切包丁』って、かなえさんに冤罪をかけている1人じゃないか!

 

「知っているのか!?」

 

「お前も知っているはずだ。『友切包丁』は、正確にはその男のナイフ─『メイトチョッパー』からきているからな」

 

メイトチョッパー…まさか。

 

「遠山、聞いたことくらいあるだろう。─『ソードアート・オンライン』、最悪最強の存在、PoHについて」

 

「…幸い、生存者が近くに居るからな」

 

「『黒の剣士』か…絶対に戦いたくない相手だな」

 

「?剣士同士気が合いそうだけどな」

 

「ヤツは、強すぎる」

 

「確かにキリトは強いが「ならお前はヤツが全力で戦うところを見たことがあるか?」─あるぞ」

 

多分だけどな。

 

「おそらくそれは全力ではない。本来ヤツは二刀流だ」

 

「随分と詳しいな」

 

「当たり前だ。ヤツが二刀流で、本気で戦ったら─おそらく、イー・ウーナンバー1と互角に戦えるかもしれない」

 

は!?

 

キリトが─

 

イー・ウートップクラスの実力者かもしれないってか!?

 

「私が話すことが出来るのはこれが全てだ」

 

「…」

 

また、随分と、

 

デカい面倒事に巻き込まれたな。

 




というわけで14 ~16話でした!
…カナウさんマジチートェ…うわなにするやめ
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