緋の運命裂くは仮想の剣   作:トロンザム

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もっと、感想を、ブリーズ…!(メンタルガラスの人)


19『閃光』

sideキンジ

 

『マザーズ・ロザリオ』

 

それは、キリトがいたALOの『絶剣』と呼ばれた少女が創り出し、死の間際にたった1人にだけ継承させた11連撃のソードスキル。

 

それを使えるのは、今しがたブラドをぶっ飛ばした『閃光』のダブルネームを持つ─

 

 

「キリトくん、遠山くん、神崎さん、大丈夫?」

 

「ああ、君たちのおかげで無事だよ」

 

あ、こら俺。ヒスったまま受け答えてどうする。妙なこと口走ったらブラドよりも先にキリトにボコられるぞ。

 

「じゃああの変なのがもがいてる間に回復もすませちゃおう」

 

言って─うお。

 

いきなり白く光ったと思ったら─さっきの光が勘違いじゃないかと思うくらいに光が収まった。

 

ただ─髪が栗色から水色に変わり、耳も、まるで妖精のようになっている。

 

「─、─、─」

 

呪文と同時に、…えっと、何語だ?

 

周りに小さな灰色の文字列が囲うように浮かび、順々に金色になっていき、最後の文字が金色になると─

 

本日何度目のビックリか、体の傷も、痛みも癒えていた。

 

これが、ALOの魔法…!

 

「…かなり便利なステルスだな」

 

「まあそう言うな」

 

あれだけで動けるまでには回復したらしいキリトが立ち上がりながら言う。

 

「リズもありがとう」

 

「ずいぶん時間かかったわね。まあいいわ。はい3人ともこれ」

 

短髪ピンク髪の少女─リズベットが小さな箱状の物を渡してくるって─

 

「サブマガジンか」

 

「弾ぎれしてたみたいだから」

 

「そうか、ありがと「いつまでくっちゃべってんだゴルァッ!」─と、そういえば忘れてたな」

 

「アスナ、リズ、手伝ってくれるか?」

 

「それはもちろん!」

 

「そのために来たんだしね」

 

「ありがとう、このお礼はいつか必ず─」

 

「精神的に、でしょ」

 

「─ああ!」

 

 

 

さてと─

 

「2人とも、あいつは─」

 

「弱点が4つあって、同時攻撃が必要、でしょ?」

 

「銃は何を?」

 

「スコーピオンとオートマグ」

 

よし、いけるぞ!

 

「キリトとアスナはあいつに斬りかかって隙を作ってくれ。もう銃撃に対しての警戒をしているだろうから、出来るだけ大きい隙をね。隙が出来たら、アリアは脇腹、リズベットは右肩、俺が左肩、理子は第4の目を頼む」

 

「「「「「了解!(分かった!)(オッケー!)」」」」」

 

 

 

「作戦会議は終わったかぁ?

 

ゲウガババハハァ!」

 

フルスイングされた金棒を屈んで避けると、キリトとアスナが駆け出し、ソードスキルでの攻撃とパリングを繰り返す。

 

さらに。

 

「手元にばっか集中するとケガするわよ!」

 

ババッ ババッ ドゥンッ ドゥンッ

 

バララッ バララッ バララララッ

 

アリアのガバメントが、リズベットのオートマグが、俺のベレッタが、理子がアスナから渡されたスコーピオンが、ブラドの関節や神経の集中している場所を撃つ。

 

ブラドの固いガードが、少しずつ、崩れていく─

 

 

 

「─スタースプラッシュ!!」

 

ドガシュッ!

 

「ゴアアァァア!?」

 

…SAO生還者って、派手好きが多いのか?

 

さっきキリトがやったみたいに肘から先が吹っ飛んだんだが。しかも今度は両腕。

 

 

 

まあでも、

 

「今だ!」

 

 

 

ガガッッッシャァーン!!

 

 

 

「ひうっ!」

 

か、雷─!

 

マズイ、アリアが撃った弾が、それる。

 

─なら─ッ!

 

 

 

ビシッ!

 

 

 

それた弾を撃ち、軌道修正をし、さらにそらせた弾も、左肩に当てる。

 

「ビ、『弾丸撃ち』─」

 

 

 

そしてー

 

叫ぼうとしたのか、大きく口を開けたブラドに─

 

「ブラドぉ!これで…これで終わりだ!」

 

理子が飛び上がって、胸から銃を、ダブルデリンジャーをぶっ放した!

 

 

 

「4…世……」

 

ズズゥゥゥン

 

両肩と脇腹と、異常なほど長く厚い舌にあった目玉模様が撃ち抜かれ、ついに、ブラドが、倒れた。

 

「ぬ、ぐ、ウゴアァァ…」

 

曇っているのに日光がダメらしく、苦しみながら。

 

 

 

「─理子。言った通りだったろう。ブラドは、理子が斃せるって」

 

理子は、信じられないような顔を、ようやく笑顔にすることが出来た。

 

 

 

 

 

 

 

あの後。

 

ブラドはやってきた神奈川県警に連行され、俺たちは、「1ヶ月間の違法行為(窃盗のこと)は不問、代わりにブラドの件については絶対に他言無用」とのことだそうだ。いかにイー・ウーがこの国でタブー視されてるかわかった気がする。

 

理子はまた雲隠れした。相変わらず逃げ足の早いこって。

 

 

 

 

 

そのまま逃げてりゃいいのに。

 

「たっだいまぁー!りこりんが月の都から帰ってきたよー!」

 

何事もなかったかのように理子が2年A組に帰ってきたんだが。あと不思議な踊りを踊ってる奴、一体何なんだそりゃ。MPでも減るのか?

 

アリアの方を見れば、窓から外を見てスルーしてるし。捕まえなくていいんですかねあれ。

 

ちなみにキリトは休みだそうだ。何でもアスナとリズを武偵登録させるんだと。

 

…本人たちもその気があるからいいんだろうけどさ。キリトよ。これ以上俺の周りにおかしなヤツを増やしてくれるな。戦闘経験があるとはいえ、いきなり強襲科Sに装備科Aって頭おかしいだろ。

 

そういえば、3人組のうち2人はアスナとリズでいいとして、あと1人は誰なんだろ。

 

 

 

そんなこんなで放課後。

 

帰りがけに理子に「パソコンに兄さんのことを送っといた」と言われ、アリアも、理子の証言を使えば差し戻し審が出来ると部屋を飛び出して行った。

 

さて、そのメールなんだが…

 

『キーくんは大変なものを盗んで行きました』と言うFlashファイル。本文ナシ。

 

添付ファイルをダブルクリックすると、よう分からんが理子が音楽に乗って走りながら俺を追い回すFlashアニメが流れ始める。

 

す、すげぇ。

 

理子が作ったのか、これ。

 

首吊りしてるアリアの後ろ姿、ネコみたいなポーズで駆け回るシノン、本を読む白雪、呪文を唱えているアスナ、妖精みたいに飛ぶレキ、剣らしきものを打ってるリズ、音楽隊の武藤、不知火、二刀をぶん回しているキリト等、目ぐるましく出ては消えていく、その背景。

 

時間と場所が書いてあった。数日後の空き地島、俺たちが飛行機を引っ掛けた風車上。

 

つまり…これは招待状ってことか。

 

最後に─

 

Flashの中で、カナを模したキャラが、理子にこう言った。

 

『キンジはとんでもないものを盗んで行きました…あなたの心です!』

 




というわけでついに『閃光』・アスナ、光臨!
ブラドを軽~くぶっ飛ばしました。
本当は「マザーズ・ロザリオ」の時点で倒しても良かったんですが、ブラドにはちょっと頑張ってもらいました。
お疲れブラド、君の出番はもうないよ。
ブラド「」
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