死の超越者と大いなる種族   作:河灯 泉

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本編の前に……
まだまだ懲りずにTAKE3

っ「シアワセのハコ」



ネム「あっ! ンフィーレア! チーッス!」
エンリ「ンフィー丁度良いところに来てくれたわね。シアワセのハコ貰ってくれない? 今月のノルマがちょっと厳しくて……え? いらないの? そう。そんなにシアワセを拒むってことは、フシアワセが大好きってことなわけよね?」

村長「やぁンフィーレアくん。チミの家は雷にうたれるのが好きだねぇ。いつまでも独身のまま住み続けるつもりかね? わたしのカルネ村のイメージダウンになるから困るんだよねぇ。あぁ、そうそう。チミんちのばあさんも新築ピカピカのシルバーハウスに入ったんだよ。場所は……むこうのあっちの方だよ」

ゴブリンA「姐さんは変わっちまいました」
ゴブリンB「俺らが呼ばれた頃はまだそこまでおかしくなかったんですけど」
ゴブリンC「シアワセのハコなんて物が出回るようになってから……って言うと神罰の雷が落ちてくるんです。あぁ怖い怖い」
ゴブリンD「確かに村は平和ですよ。あの方々に守ってもらっている限りはね」




再会と最愛と再考

「やめろ死の騎士(デス・ナイト)!」

 

 命を懸けた追いかけっこは始まってから数十秒で終わりを迎えた。

 長いようで短い戦いであった。一度フランベルジュが頭ギリギリを通過して髪に触れた時は思わず冷や汗をかいてしまった。急所に直撃したらたぶん死んじゃう。

 あぁ。それにしても。

 なんだかとても久しぶりに彼の声を聞いた気がする。

 

「大丈夫でしたか!?」

「あ、モモさ――ぷふっ」

「……まぁそうなりますよね」

 

 振り向いた先にいたのはクリスマス期間中にユグドラシルをプレイしていると強制的に入手させられる『嫉妬マスク』という仮面を被ったローブ姿の人物だった。

 モモさんなにしてんの。

 骸骨姿を見せないように配慮しているのはわかるけど。配布条件を知っているだけにネタにしか見えない。

 

「モモさんも来ていたんですね、ってこのやりとりは終わってますか」

「ええ。シリウスの時に」

「(あんにゃろう……)」

 

 羨ましい。そしてそれ以上に妬ましい。

 あとで折檻してやろ。ステータスの差があるから難しそうだけど。

 

 と考えていたらモモさんが突然頭を下げた。

 

「私の死の騎士(デス・ナイト)がご迷惑をおかけして……申し訳ありませんでした!」

「えっ、いえ……別に大丈夫でしたよ。当たらなければどうということはないですし。あの、頭を上げてください」

「でも……」

「いいんですいいんです。モモさんはただ『騎士共をいたぶってこい』的な指示を出したんでしょう?」

「はい。それがまさかこんなことになるとは」

「なにが原因でしょうねぇ?」

 

 二人して首を捻る。

 その最中もモモさんの後ろから「なによあんたモモンガ様に頭を下げさせて気安く話しかけるなんて何様のつもりよ」といった感情が流れてきていてかなり怖い。

 アルベドさんアルベドさん。なんでそんなに殺気立っているのかな。

 死にそう。主にわたしの心が。

 わたしはストレスには弱いんですぅ。心労は勘弁なんですぅ。

 

「その剣はどうしたんですか?」

「これですか? 騎士から奪いました」

「……もしかして、それを持って死の騎士(デス・ナイト)に会いました?」

「ですよ」

「あちゃー……」

 

 ん?

 またシリウスからか。今度はどんな情報?

 ……ふむふむ。

 騎士の剣を持っていたから死の騎士(デス・ナイト)に襲うべき騎士だと認識されたと。

 

 ……。

 

「それはまぁ……なんというか。不幸な事故でしたね」

「許してくれますか?」

「勿論です。貴方を許しましょう、わたしの盟友」

「ありがとう、我が盟友」

 

 うふふ。

 なんか良い感じ。

 とか思っていたらアルベドから伝わってくる殺気が強まった。

 ……なんでこんなに敵視されてるん?

 主人の意向を汲んで一歩下がっていた彼女がついに口を開く。

 

「モモンガ様。その人間(下等生物)は何者でしょうか?」

「あぁ、この人は……」

「わたしはアルカ。とりあえずはそう呼んで」

「――アルカさん。我がアインズ・ウール・ゴウンと裏で同盟を組んでいた生産ギルド『エゴロジー』のギルドマスターだ。彼女とシリウスは同一人物だと思え」

「それはいったいどういう……?」

「長くなるんでその話は後にしましょう。観客が待ってますよ」

 

 わたしだって全部が全部の事情を知っているわけではなく、モモンガさんには本体と話をさせた方が良さそうだったので話を打ち切る。私からも嫉妬されまくってて怖いし。落ち着かない人間さんです。

 

 物凄くどうでもいいことだけど空中城砦と地下大墳墓ってイメージからして正反対だよね。

 って、本当にどうでもいいね。

 

 死の騎士(デス・ナイト)に恐れをなして命乞いをする騎士共と不安そうにこちらを見てくる村人たち。

 彼らの命を握っているのは死の超越者であるモモさん。

 そこに割って入っちゃったわたしは……どういった立ち回りをすれば良いか。

 本体に訊いてみる。

 ……ふんふん。

 

「とりあえずわたしは大人しくして、交渉とかはモモさんに任せます」

「え゛!?」

死の騎士(デス・ナイト)はモモさんのものですし。わたしはオブザーバーとして一歩引いた場所から営業部で鍛えられた交渉術のお手並みを拝見させてもらいますよ」

「いやいやいやいや。アルカさんも当事者なんですから」

 

 面倒事だけ押し付けようとしてませんか、って?

 いや。まさか。

 

 

 

 まぁ。その通りなんだけど。

 力の差を見せ付けたといっても、やはりここはちょっと強い小娘よりも死の騎士(デス・ナイト)を使役する得体の知れない魔法詠唱者(マジックキャスター)の方が色々と話が進め易いと思われるって言ってるし。本体が。

 女と子供ってのは現実じゃ中々評価されにくいからね。仕方がないね。

 

 しかし、ここでモモさんだけに全てを押し付けるのも間違っているとわたしは思うのだ。

 わたしは少しだけ……そう、ちょっとだけモモさんのお手伝いをすればいい。

 それが、わたしの役割であるならば。勤めを果たそう。

 

 

 

「はじめまして、諸君。我はアインズ・ウール・ゴウン。ナザリック大地下墳墓が主」

 

 ……え?

 

 ……あぁ。そう。

 モモンガの名は表には出さないつもりなんだね。

 別に。いいけど。

 

 と。

 ちょっとだけいじけてみる。

 だってさ。偽名ってかっこよくない?

 わたしもやりたい。やらない……というかやれないけど。

 

 生きた心地がしてなさそうな騎士をあばら家に向かわせて死の騎士(デス・ナイト)を置くことにしたらしいモモ……アインズ。あれで逃げようと思う人間は普通いないだろう。いたら死ぬか、とっくに殺されている。

 それを終えると次は村長と思わしき人と会話を始めた。早速交渉かな?

 

 わたしはそんな様子を見ながらシリウスや本体と情報を刷り合わせていく。

 人間様の頭ってハイスペックな割に処理能力が低くて大変。感情ってここまで大きな存在なんだね。

 ふぁ……。

 ちょっと欠伸をしそうになり、すぐさま噛み殺す。

 久々に運動したから眠いなぁ。

 

 まぁ。

 ひとりぼっちじゃなくて、愛しの君がいてよかったんじゃない?

 じゃ、ふぁいとっ私!

 





「ストック切れですぅ」
「切れたらさっさと書けマヌケェ……」
「す、すぐ書きます」
「(^U^)」
「プロットから……」
「(#^ω^)ビキビキ」
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