ワールドトリガー ~ー三つの毒に侵された吸血鬼ー~ 作:lOOSPH
すべてを失い
すべてを捨てた
すべてを復讐
それだけに費やすためだけに
だが・・・・・・・・
「(あの人たち・・
ラッドの駆除の時に、見たことがある
確かA級7位 三輪隊、だったっけ・・)」
ユウは目の前の二人の少年を見て思い出す
「さて
「今そのトリガーを使っていたのは、そっちの女だ」
「え・・?」
と目つきの鋭い少年が千佳をにらみつける
「初の人型
ちょっとやる気そがれるな~」
「油断するなよ、どんな姿だろうと
「ま、待ってください、こいつは・・・」
修は慌てて千佳をかばおうとする、が
「違う違う
俺だよ、
遊真はそう告げる
「え・・!?」
千佳はそれを聞いて驚愕する
「お前が
「うん、そう」
「・・間違いないだろうな?」
「間違いないよ」
遊真がそう告げたと同時に
目つきの鋭い少年は銃を手にする
するとユウはそれに気づき
剣を使って銃弾を防いで遊真を守った
「っ!?」
「うぉっまじか
今のを防いだ」
これには二人の少年も驚きを隠せない
「ボーダーっていうのは随分乱暴だね
遊真が万が一一般人だったらどうするの?」
「
すると遊真が口を開く
「あのさ、ボーダーに迅さんっているだろ?
俺のこと聞いてみてくれない?、一応知り合いなんだけど?」
「そ・・・そうです!
迅さんに訊いてもらえたらわかるはずです
こいつが他の
「迅、だと・・・?
やっぱり一枚かんでいたか・・・、裏切り者の玉狛支部が・・・!」
「裏切りもの?」
と少年は腰に差した剣を手に取る
「退け三雲、俺たちは城戸指令の特命で動いている、これ以上邪魔をするようなら・・・
実力で排除するぞ」
「退きません、僕は・・・」
「下がっててよ修君
遊真、悪いけど二人を巻き込まないようにアシストして
この人たちは僕一人でやるから・・・」
「わかった
トリガー、起動!」
と遊真は自分のトリガーを起動する
「オサムは一応、チカについててくれ」
「・・わかった」
「千佳ちゃん、後でいろいろお話しようね」
「・・!」
とユウは剣を二人の少年に向ける
「さっき遊真に銃弾を放ったこと
後悔させてあげるよ!」
とユウは二人の少年をにらみつける
その後ろには虎が見えた気がした
「うひょー強そうじゃん!
なあ秀次、こいつ俺に
「ふざけるな、遊びじゃない
こいつを抑えたら二人掛かりで
確実にあの
「二人掛かり、ねえ・・
じゃああそこで僕に向かって銃口向けてるあの二人は
君たちとは無関係なのかな?」
「「・・!?」」
ユウはそういってある場所に指をさす
そこには確かに二人の同じ服の隊員がいた
「へえー・・・・
やっぱりただもんじゃないな
じゃあここはひとつ全員でじっくりかかるか」
と槍を持った少年が構えると
槍を一気に突き出す
するとなんと
ユウはその槍の持ち手をつかんで止めて見せた
「うぉ!?
まじかよ!」
「面が白い槍だね・・
穂先が自由に変形できるなんて」
「陽介!」
ともう一人の少年が銃弾を放ち
槍使いの少年とユウを引き放つ
「ところでさ・・
一つ聞きたいんだけどさ・・
今ここにきてるのって君たちだけなの?」
「何・・・?」
「君たち二人にあそこに二人、合計四人だけって訊いているんだけど?」
ユウは聞いた
「だったらどうする・・・」
「じゃあ言わせてもらうね・・
舐めるな!」
とユウは剣を抜いて二人に向かっていく
「陽介!」
「わかってるって!」
二人はそれぞれ分かれてユウの突撃をかわす
まずは槍使いの少年が槍を突き出すが
ユウはそれを難なくつかみ
大きく引き寄せる
そこをもう一人の少年が後ろから
銃弾を撃つがそれも難なくユウは剣ではじいていく
だが槍使いはうまく槍を回して、拘束を解いた
もう一人の少年が剣で切りかかるが
ユウはそれを剣で打ち返す、つまりカウンターを食らわせた
そこにすかさず銃弾を撃ち込み
「挟んだ!」
見事にユウを挟みこんだ
「やるじゃない」
とユウは足に力を込めて
上に大きく飛び上がる
だがそこに
「っ!?」
二つの銃弾が放たれる
うち一つはかわしたものの
もう一発はユウの心臓を見事に貫いた
「あたった!」
「よし!」
トリオン体の急所は二つ
人間でいう脳に当たるトリオン伝達脳
心臓に当たるトリオン供給器官
トリオン体を撃破するには
この二つを狙うのが普通だ
普通ならばだが
ユウはすると
その体を霧状に霧散させて
槍使いと目つきの鋭い少年のもとに降り立つ
するとその霧の中で
ユウの顔が浮かび上がる
もっとも
「グルルルル・・」
その顔の口元は人間の口とは思えないものだったが
すると霧が拡散し
中から何事もなかったかのようにユウが現れる
「どうしたの?
鳩が豆鉄砲食らったような顔してさ!」
とユウはあっけにとられていた二人に向かっていく
一方
「奈良坂先輩・・・・、今のは!?」
「わからん・・・
確かに心臓を撃ち抜いたはずなのに・・・
もう少し距離を狭める
お前はここで奴を牽制し続けろ」
とのやり取りが行われていた
「ユウ君・・!」
「(なんだ今のは・・・
確かにユウは打ち抜かれたはずなのに
いや、それよりも今のユウの顔は・・・)」
動揺していたのは修たちも同じであった
「おいおい今のなんだよ
確かにあいつらの狙撃は
確実にお前の心臓撃ち抜いたはずだろ
どんなトリック使ったんだよ」
「教えてもわからないと思うよ
今のあなたたちではね」
槍使いの少年の質問をあやふやに返すユウ
このばでユウの力を理解できるものはいなかった
ただ一人を除いて
「ユウの奴、随分おとなしいな
反撃してもただ相手を制するだけじゃん」
『私が考えるにその理由は二つ
彼らが戦いなれていると言うこと
もう一つは』
「オサムの立場を考えているんだろうな・・・
せっかくB級に上がったのに
俺たちをかばったせいでそれがなしになるかもって考えて」
遊真とレプリカのみが
冷静に状況を判断しようとしていた
「空閑・・・
一つ聞きたい・・・」
「なんだ?」
「ユウは何者なんだ?
今のあれはいったい・・」
修が聞いてきた
「今言ってもわかんないと思う
今一番考えるのは
このことをどう穏便にすませるかだ
ユウがどうにかしてくれているうちに考えないと」
「空閑・・・」
遊真の雰囲気が変わり修は察した
今は聞いてはいけないのだと
「私は信じる・・」
「え?」
「だってユウ君は
学校のみんなを助けてくれたから・・」
千佳の言葉に修はうなずくのであった
一方
「貴様のその力が何なのかは知らない
だがどのみち、動きを封じてしまえば問題はない」
と目つきの鋭い少年は
何かを銃にセットする
すると
槍使いの少年が槍を突き出し
それをかわすと、目つきの鋭い少年は
弾丸を発射する
ユウはそれを飛び上がってかわしたが
「遊真!」
「え?」
なんと遊真に当たり
体から重りのようなものが生えてきた
「重っ・・・
なんだこりゃ」
『トリオンを重しに変えて相手を拘束するトリガーのようだ
直接的な攻撃力はない代わりにシールドに干渉しない仕組みのようだ』
そして
「これであの
これで終わりだ!」
ととびかかる二人の少年
『解析完了・・・・っ
新たなトリオン反応を確認、来るぞ』
「オーケー」
とそこに
二人の少年が何かに突き飛ばされた
「うぉっ!!」
「ぐっ!!」
と二人の少年は地面に落ちた
そしてその場に降り立ったのは
「来た・・・
貴族のお出ましだ」
「え・・・?」
二人の人物であった
「新手か!」
「おいおい・・・・」
その人物たちはユウをじっと見つめる
「やっと見つけたぜユウ・・・」
「久しぶりだね、ユウ君」
「ちっ・・・」
その二人の人物を見て露骨に嫌な表情を見せるユウであった・・・・・・・・
青と赤
ある意味黒と白の二つと同じく
裏と表のような対比の色である
だがその二つの色はまじりあうときに
新たな色が生み出されることをお忘れなきよう・・・・・・・・