ワールドトリガー ~ー三つの毒に侵された吸血鬼ー~   作:lOOSPH

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雲は空に入り

それは雲を泳がせる

この二つが果たされたとき

やがて一つの群が生まれる・・・・・・・・


・・もしも、ともに歩むのなら

その後遊真は修に話があると二人っきりで話をしている

 

ユウは中に入り、迅さんと行動を共にしていた

 

「それで、ユウは何も言わないのか?」

 

「修君なら遊真を任せても大丈夫だよ・・僕はそう思う・・」

 

すると

 

「ユウ、お前の大切な友人が来たぞ」

 

「え?」

 

目の前に現れたのは木虎だった

 

「藍ちゃん・・」

 

「じゃあ、後は二人っきりで」

 

と迅は去っていくのであった

 

「・・・あのレプリカってやつのことからユウの過去のことを聞いたわ」

 

「そっか・・」

 

木虎は静かに、泣くのをこらえるように話しかける

 

「ユウ・・私はねあなたがいなくなってからこの四年半の間、あなたがいなくなったことがすっごく苦しかった、向こうであなたがひどい目に合わないかってことばっかり考えて、夢の中で・・あなたが目の前で殺されるのを何度も見た・・でも学校での事件の時あなたが戻ってきたのを見て、安心した・・」

 

「・・・・・・」

 

「でももうあなたが人間じゃないって知って、ショックだった・・でも・・」

 

木虎はユウに身を寄せた

 

「どんなふうでも構わない、たとえ人間でなくても・・ユウはユウだもん!、お願いユウ!、どんな姿でもいい、ただもう・・もうどこにも行かないで!、あなたがそばにいてくれるだけでもいい、だから・・だからもう・・うあ、ああ、あああ!!」

 

「藍ちゃん・・」

 

泣き出した木虎の両頬をそっと手をやって言う

 

「僕はどこにも行かない、僕はいつでも、藍ちゃんのそばにいる・・だからもう泣かないで?、僕はちゃんとここにいるから・・」

 

「ユウ・・」

 

そういって彼の胸に身をうずめた

 

「藍ちゃん、もしも僕に何かあったら、その時、藍ちゃんの力を貸してくれる?」

 

「もちろんよ!、あなたはいつも誰かのために無茶をするもの、だから・・いつでも頼って」

 

と告げるのであった、こうして二人はひとつになる

 

その後木虎はいったん玉狛を後にする

ユウも送っていこうかといったが大丈夫だと断った

 

そして二人は別れるのであった・・・・・・・・

 

・・・・・・・・--------・・・・・・・・

 

「そっか、三人でチームを組むことになったんだね・・」

 

「オサムに誘われたからな、ヒマだし」

 

と四人は話をしていた

 

「ユウ、お前にも頼みがある、僕たちの部隊に入ってくれないか、僕たちがA級昇格に遠征部隊選抜に選ばれるにはユウの力が必要だ、だから・・」

 

「それは無理だね・・」

 

それを聞いて修と千佳は驚愕する

 

「僕の力は三人と一緒に戦うには大きすぎるし僕は玉狛に入るつもりはない、だからごめん・・」

 

「そうか・・・」

 

と少し残念そうに修は言った

 

「でも協力はするよ

 できる限りのことはする・・」

 

「ああ、ありがとう・・・」

 

と二人は言葉を交わすのであった

 

・・・・・・・・--------・・・・・・・・

 

翌日

 

「さて諸君!、諸君はこれからA級を目指す!、そのためには・・・もうB級になっている修君を除く千佳ちゃんと遊真君の二人にB級に上がってもらわなければならない!、それはなぜか!、まずはB級・・・正隊員にならないと防衛任務にもA級に上がるための’ランク戦‘にも参加できないのだ!」

 

「’ランク戦‘・・・?」

 

「そう、上の級に上がるには防衛任務の手柄だけじゃなく’ボーダー隊員同士の模擬戦‘でも買っていかなきゃダメなの、それが通称’ランク戦‘、同じ級の中で競い合って強い人間が上に行くって訳」

 

「なるほどね、要するに僕や遊真がB級になるにはほかのC級隊員に勝たないとだめってことなんだね・・・」

 

「ふむ、それでそれっていつやるの?、今から?」

 

「まあまあ落ち着き給えよ」

 

と遊真を落ち着かせる栞

 

「ボーダー本部の’正式入隊日‘ってのが年に三回あって新人隊員が一斉にデビューする日なんだけど遊真君もユウ君もその日まではまだランク戦できないんだよね」

 

「え~・・・」

 

「あわてんなよ遊真、お前とユウにはまずはボーダーのトリガーになれる時間がいるだろ、ランク戦にはお前たちのトリガーは使えないぞ」

 

「ふむ・・・?、なんで?、本部の人たちに狙われるから?」

 

「それもあるけど(ブラック)トリガーは強すぎるから自動的にS級扱いになって、ランク戦から外されるんだ、メガネ君や千佳ちゃんと組めなくなって寂しくなるぞ」

 

「そうなのか、じゃあ使わんとこ」

 

迅の説明に納得する遊真

 

「千佳ちゃんはどうしよっか、オペレーターか戦闘員か・・・」

 

すると

 

「そりゃもちろん戦闘員でしょ、あんだけトリオンがすごいんだから」

 

「それに近界民(ネイバー)にこれから狙われた時のために千佳ちゃんは戦えるようになった方がいいと思う・・」

 

「千佳ちゃんってそんなにすごいの?」

 

「すごいよ」「見たらビビるよ」

 

宇佐美の問いに二人が答える

 

「私も・・自分で戦えるようになりたいです」

 

千佳も決意のある言葉を言う

 

「なら戦闘員に決まりだね!、じゃあ次はポジション決めよっか」

 

「ポジション・・?」

 

「防衛隊員は戦う距離によって、攻撃手(アタッカー)銃手(ガンナー)狙撃手(スナイパー)の三つにポジション分けされているんだよね・・・でどれが千佳ちゃんに合っているのかって話なんだけど」

 

と宇佐美はいくつか質問をする

 

「千佳ちゃんは運動神経いいほう?、足早い?」

 

「いえあんまり・・」

 

「数学は得意?」

 

「成績は普通・・・・です」

 

「将棋とかチェスとかしたことある?」

 

「ないです・・」

 

「チームスポーツも経験なしかー、う~ん・・・」

 

「すみません・・取り柄がなくって・・」

 

「えっ、ううん大丈夫だよー参考にしているだけだから」

 

落ち込む千佳、すると

 

「あの、千佳は足は速くはないですけどマラソンとか長距離は結構早いです」

 

「おっ、持久力アリね」

 

「それに我慢強いし真面目だしコツコツした地道な作業が得意だし集中力があります、あと意外に体が柔らかいです」

 

「おおー・・・!」

 

修の答えによって宇佐美はきりっとすると

 

「ふんふんなるほど・・・よし分かった!、わたくしめの分析の結果千佳ちゃんに一番合うポジションは・・・」

 

狙撃手(スナイパー)だな」

 

「あー‼、迅さん‼、アタシが言いたかったのに!、なんで行っちゃうのもー!」

 

「お前がもったいぶるから」

 

はっはっはっと答える迅、するとユウは扉の方に目を向けていると突然扉が開いて出てきたのは赤いカーディガンを着た茶髪の女子校生、その第一声は

 

「あたしのどら焼きがない!!!、誰が食べたの!!?」

 

であった、するといつの間にか入っていた陽太郎に目をやるとその足をつかみ逆さづりにする

 

「さてはまたお前か!?、お前が食べたのか!?」

 

「むにゃむにゃ・・・・・たしかなまんぞく・・・・・」

 

「お前だなー!!?」

 

ユウは思った、なんて意図的な寝言なんだと

 

「ごめーんこなみ、昨日お客さん用のお菓子に使っちゃった」

 

「はあ!?」

 

と陽太郎地面に落として宇佐美に向かっていく女子校生

 

陽太郎はユウがキャッチしました

 

「あたしのどら焼き返しなさいよ!」

 

「また今度買ってくるから~」

 

「あたしは今食べたいの‼」

 

昨日食べたどら焼きは彼女のだったのかとユウは思っていると後から二人の男性が入ってきた

 

「なんだなんだ騒がしいな小南」

 

「いつも通りじゃないすか?」

 

「よう、レイジさん、京介」

 

迅があいさつを交わす

 

「・・・・おっ、この三人迅さんが言ってた新人すか?」

 

すると

 

「新人・・・!?、あたしそんな話聞いてないわよ!?、なんでうちに新人なんか来るわけ!?、迅‼」

 

と女子高生、小南が聞く

 

「小南、実はまだ言ってなかったけど実は・・・・この三人、俺の弟と妹なんだ」

 

その言葉にはっ?とほかの面々が首をかしげる、すると

 

「えっ、そうなの?」

 

と一人なぜか信じ込む小南

 

「迅に兄弟なんていたんだ・・・!、とりまるアンタ知ってた!?」

 

「もちろんですよ小南先輩知らなかったんですか?」

 

と高校生、京介は問いに平然と答えた

 

「言われてみれば迅に似ているような・・・」

 

と遊真と迅は同じ反応を見せる、一瞬兄弟に見えたとユウは思った

 

「レイジさんは知ってたの!?」

 

「よく知ってるよ、迅が一人っ子だってことを」

 

と体つきのよう男性、レイジが言う

 

「・・・!?」

 

「紹介するね、このすぐダマされちゃうのが小南桐絵17歳」

 

「ダマしたの!!?」

 

「いやーまさか信じるとは、さすが小南」

 

はっはっはと笑って答える迅

 

「こっちのもさもさした男前が烏丸京介17歳」

 

「もさもさした男前です、よろしく」

 

と真顔でお茶目に答える烏丸

 

「こっちの落ち着いた筋肉が木崎レイジ21歳」

 

「落ち着いた筋肉・・・?、それ人間か?」

 

確かにと思ったユウであった

 

「さて、全員揃ったところで本題だ、こっちの3人は分け合ってA級を目指している、これから厳しい実力派の世界に身を投じるわけだがさっき宇佐美が言ったようにC級ランク戦までまだ少し時間がある、次の正式入隊日は1月8日、約三週間後だ、この三週間を使ってこの三人を鍛えようと思う、具体的には・・・・レイジさんたち三人にはそれぞれメガネ君たち三人の師匠になってマンツーマンで指導してもらう」

 

「三人?そっちの彼は?」

 

「まあユウにはやってもらうことがあるから今日は保留だ」

 

「ちょっと勝手に決めないでよ!、あたしまだこの子たちの入隊なんて認めて・・・」

 

「小南、これは支部長(ボス)の命令でもある」

 

「・・・支部長(ボス)の・・・!?」

 

「林藤さんの命令じゃあ仕方ないな」

 

「そうっすね」

 

と渋々納得する小南であった

 

「・・・わかったわやればいいんでしょ、でもそのかわりこいつはあたしがもらうから」

 

と小南は遊真を抱き寄せる

 

「見た感じアンタが一番強いんでしょ?、アタシは弱い奴が大っ嫌いなの」

 

「ほほう、お目が高い」

 

「じゃあ千佳ちゃんはレイジさんだね、狙撃手(スナイパー)の経験あるのレイジさんだけだから」

 

「よ、よろしくお願いします・・」

 

「よろしく」

 

「・・・・となると俺は必然的に・・・・」

 

「・・・よろしくお願いします」

 

と遊真は小南、千佳はレイジ、烏丸は修がそれぞれつくのであった・・・・・・

 

「よーしそれじゃあ三人と師匠の指導をよく聞いて三週間しっかりと腕を磨くように!」

 

「そういえば迅さんはどうするの?」

 

「ん?、俺?、俺は今日は抜けさせてもらうよ、やらなきゃいけないことがあるし、だからユウ?」

 

「何?」

 

迅はユウに話しかける

 

「俺と戦わないか?」

 

その言葉にその場にいた一同は衝撃を受けるのであった・・・・・・・・

 

 




風は夕ぐれに大きく吹き荒れる

やがて風は己の力で夕暮れを切り裂かんとする

夕焼けは風の申し出をただ黙って受け

その勝負を受けるのであった・・・・・・・・
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