ワールドトリガー ~ー三つの毒に侵された吸血鬼ー~   作:lOOSPH

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ある時風が雲に勝負を挑む

風の吹き起こす力に雲は太刀打ちできない

だからこそ雲は流されながらもその場にとどまり続ける

起死回生の策を練りながら・・・・・・・・


もしも、挑まれるのならば

「すごいじゃないユウ!、1秒切るなんて」

 

「すごくないよ、一か所微妙に切り残しちゃった・・」

 

「あのねユウ、あれはどれだけ早く倒せるのかを競うんだから倒し方は気にしなくていいのよ?」

 

「でもやっぱりなっとく行かないな・・」

 

「それ言うんなら最初の訓練で9秒を記録した私なんてどうなのよ・・」

 

「9秒か、すごいね藍ちゃん」

 

「まあ、今だったらそれを越えられるわよ」

 

「キトラは負けず嫌いだな・・・」

 

訓練室から出てきたユウを木虎と遊真が出迎えてくる、ほかの面々はあまりの早い記録に注目していた

 

「・・・・・」

 

木虎はユウを意味深に見つめる

 

それは自分たちが忍田本部長の命令を受けて迅の作戦に参加する前のことである・・・・・・・・

 

・・・・・・・・--------・・・・・・・・

 

ボーダー本部、嵐山隊の作戦室のトレーニングルーム

 

「なるほど、アタッカーを志望か、でも君のトリオン量ならガンナーもできるんじゃないのか?」

 

「僕は銃を使ったことがないんです、弾丸も扱えるわけでもないし・・」

 

嵐山隊からの指導を受けているユウ、木虎はそんな彼を見つめている

 

「どうしたの藍ちゃん」

 

「あ、綾辻先輩」

 

そんな彼女に話しかけるのは自隊のオペレーターの綾辻遥であった

 

「ユウ君って強いよね、嵐山さんたちとも全く引けを取ってないし・・・」

 

「ええ・・」

 

受けごたえする木虎はどこかテンションが暗めである

 

「何を悩んでいるの?」

 

「ユウは確かに強いです、でもその強さは決してユウが望んで手に入れたものではありません・・私は強くなればどんなものも守れると持っていました、でも強くなることは決していいことばかりということではないと、ユウのことを教えてくれたある人の話を聞いて思っていたんです・・私はユウを助けて支えるために努力しました・・でも彼は・・望んでもいない力を手に入れて彼はその力で誰かを傷つけるのを拒んでいると最初彼が忍田本部長の握手を拒んだところでわかりました・・私は彼の隣に立って彼を支えたい、でも彼は私たちなんかよりもはるかに強い、だからこのままだと彼の背中を見るだけになってしまう、それが怖いんです・・どうしたらいいのかわからないんです」

 

と不安を口にする木虎だが

 

「藍ちゃん、そういうときほど焦っちゃダメだよ・・・ユウ君が自分の力で苦しんでるときにもしも藍ちゃんがそんなことを気にしてたらどうするの?」

 

「え・・?」

 

「ユウ君がもしも、ユウ君の中にある力に苦しんだら、その時は私たちで支えてあげようよ?、ユウ君は藍ちゃんの大切な人で、私たちにとっても大事な仲間なんだから」

 

「綾辻先輩・・」

 

と綾辻に言われてよしと腕をガッツさせる藍であった

 

「あ、嵐山さんのレクチャーも終わった、行ってあげよう」

 

「はい!」

 

と二人はトレーニングルームに向かうのであった・・・・・・・・

 

・・・・・・・・--------・・・・・・・・

 

「(私はユウを支えると決めた、だからもう焦らない・・)」

 

とユウを見ている木虎、すると

 

「修」

 

「あ、烏丸先輩」

 

烏丸が現れる

 

「あ、烏丸先輩お久しぶりです」

 

「おう木虎、久しぶりだな」

 

と二人は挨拶をかわす

 

「悪い、バイトが長引いた、どんな感じだ?」

 

「問題ないです、ただ二人とも、特にユウが目立ってますけど・・」

 

「まあ目立つだろうな」

 

「そういえば烏丸先輩、小南先輩とローテーションでユウをご指導してくださったんですよね、ユウから聞きました・・」

 

「ああ、そういえば嵐山隊にも指導を受けていたんだったな・・おかげでユウの覚えも早く教えやすいよ、俺の弟子の方ははだいぶ時間がかかりそうだけどな」

 

「すいません・・・」

 

烏丸の視線から彼のの弟子は修であることを察したのであった

 

「そりゃユウはいろいろと特別ですからね・・」

 

「特別か、そういえば木虎はユウとは幼馴染だったな、よほど信頼しているんだな」

 

「は、はい!、ユウは私の大切な友人ですから」

 

「そうか」

 

と烏丸は意味深に木虎を見て、それに気づいた木虎はあわわわ・・と何かをごまかしているのを見ているユウは藍ちゃんもからかわれているんだなと心底思っていたのであった

 

「(なるほど、烏丸先輩が藍ちゃんがお世話になった先輩か・・)」

 

遊真の方は嵐山と何かを話している、すると

 

「・・・なるほどな」

 

そこに声をかける一人の小柄な男性

 

「風間さん、来てたんですか」

 

「訓練室を一つ貸せ嵐山、迅の後輩とやらの実力を確かめたい」

 

と男性はトリオン体に換装する

 

「あの人は・・?」

 

「A級三位、風間隊の風間隊長だ」

 

「あの人が、ボーダートップチームの隊長の一人・・・」

 

ユウは烏丸から説明を受ける

 

「待ってください彼はまだ訓練生ですよ?」

 

「俺は別にやってもいいよ」

 

「悪いがお前じゃない、俺が確かめたいのは・・・お前だ、三雲修」

 

と男性、風間が模擬戦を所望したのは修であった

 

「・・・・!」

 

ユウもこれには内心驚くのであった・・・・・・・・

 

 








どちらが強いのかといえば雲を吹かせる風だと誰もが答えるだろう

だが、雲はただ風に吹かれて流されるのではない

雲は決まった形を持たないゆえに柔軟な発想ができるのだ・・・・・・・・
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