ワールドトリガー ~ー三つの毒に侵された吸血鬼ー~   作:lOOSPH

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戦争が始まる

進攻が始まる

目的を遂げようとするもの

それを阻むもの

その双方の戦いが始まった・・・・・・・・


~ー黄色なる毒・~-黄色い毒・神の国の大進攻ー~・ー~
さあ、戦いの時だ


(ゲート)発生、(ゲート)発生、大規模な(ゲート)の発生が確認されました、警戒区域付近の皆様は直ちに避難してください』

 

警戒区域の空が真っ黒に染まり、区域のいたるところにトリオン兵が出現する

 

「トリオン兵はいくつかの集団に分かれてそれぞれ基地から見て西、北西、東、南、南西の五つの方角へ市街地を目指してる・・」

 

「別れた・・厄介ね、こっちの戦力も分断されるし・・」

 

『でも行くしかない・・それぞれの現場の部隊が東、南、南西の敵に当たらせるように指示が出てる』

 

「西と北西は・・?」

 

『迅さんと天羽が行ってるって』

 

「だったら大丈夫かな?、僕たちは近くの方に行こう!」

 

それを聞いたユウは木虎とともにトリオン兵の大群を相手にしていきながら近くのポイントに向かう

 

『ボーダーが迎撃開始、それぞれの方向に部隊が現着したわよ』

 

「僕たちも急ごう、ほかの部隊もそれぞれのルートを担当してる」

 

「ええ・・」

 

真夜の現状報告を受けてユウと木虎も近くのポイントに向かう

 

『数ではトリオン兵の方が圧倒してるけど、戦力が分断しているおかげで迎撃がしやすくなってる・・ほかの部隊が駆けつけたら戦況はボーダーの方に傾くと思うわ』

 

「今のところは大丈夫そうね・・でも・・」

 

「そう・・進攻はまだ始まったばかり、もしも今攻めてきているのがこの前のラッド騒ぎの時と同じ国だったらボーダーの戦力のおおよその検討はつけているはず、でも奴らはそれでも仕掛けてきた、それはつまり・・」

 

「・・・向こうには勝算があるってことね」

 

「そういうことだ・・それにトリオン兵の戦力を分断させたのも気になる・・何か狙いがあるはずだよ・・」

 

とユウはレイガストで下から切り上げて最後のバムスターを切り裂いた

 

「これで最後ね・・急いでほかの部隊に・・」

 

「待って・・」

 

すると倒されたバムスターの中から別のトリオン兵が出てきた

 

「何あれ・・初めて見る・・」

 

「ラービット・・!?」

 

ユウのつぶやきに木虎はユウを見る

 

「ラー・・ビット・・?」

 

「藍ちゃん、気を付けて、どうやら囲まれてる・・」

 

見ると三体の新たなトリオン兵が二人を囲んでいる

 

「藍ちゃん、少し下がってて・・」

 

すると三体のトリオン兵が一斉にユウと木虎に襲い掛かる

 

「くっ」

 

木虎はハンドガンを構えて打ち出すが腕の装甲にはじかれてしまう

 

「そんな・・」

 

だが

 

「そおりゃあああああ!!」

 

ユウが三体のトリオン兵を同時に両断するのであった

 

「三体撃破だね・・」

 

「ユウ?、あのトリオン兵って何なの?」

 

「ラービット・・アフトクラトルが使ってた捕獲用トリオン兵だよ」

 

『捕獲用・・⁉、それって確かバムスターとか大型の役目じゃないの・・⁉』

 

「役目は一緒だけどターゲットが違う、ラービットはトリガー使い専門の捕獲用トリオン兵だ・・」

 

「トリガー使い・・⁉」

 

すると

 

『どうやらさっき誰かがそのラービットのことを忍田本部長に伝えた見たい・・、それと悪い知らせ・・』

 

「なんですか?」

 

『正隊員が一人捕まった、B級10位、諏訪隊の諏訪隊長が・・』

 

「「⁉」」

 

それを聞いて驚愕する二人

 

「だったら僕たちは急いでほかの部隊に合流しよう、ラービットの戦闘能力は別格だ、A級隊員でも単独で挑めばやられるかもしれないし」

 

「そうね・・急ぎましょう!」

 

と急いでほかの部隊の合流を急ぐ二人、がさらに悪い知らせが

 

『まずい!、そのラービットのおかげでトリオン兵の群れを止めきれない、警戒区域が突破される!』

 

「仕方ない・・単独で挑めばラービットに食われる、僕たちも合流を急ごう、鷹司さん!、近くに部隊はいますか!?」

 

『近くは南と南西、嵐山隊と非番の隊員が向かってるわ!』

 

「嵐山さん達が・・!」

 

「だったら急いで合流しよう!」

 

と迫りくるトリオン兵の集団を蹴散らしつつ、南と南西の境目を目指す二人

 

「一気にトリオン兵が増えてきたわね・・」

 

「たぶん正隊員はラービットと交戦してるんだと思う、もしも兵をうかつに減らせばこの先の戦いが苦しくなるからね・・分散した正隊員をラービットがとらえ、逆にそっちに戦力を集めたらほかのトリオン兵が市街地を狙ってくる、逆の手を使ってもラービットが後背を脅かす、どうやら敵は攻めの一手の多さの有利を活かしてこっちを振り回そうっていう手だね」

 

「そうね・・半端に兵隊を分ければ敵の思うつぼだし、ラービットに集中するのはいい判断だと思うわ・・」

 

「でもそれだと・・」

 

そう、もしもラービットに手古摺ればトリオン兵は警戒ラインを突破し、市街地に進出していくだろう

 

『A級はラービットの相手をするようにっていう命令が出た、あとB級は全部隊合同で市街地の防衛に向かえって』

 

「そんな・・⁉、それだと一か所ずつしか回れないじゃない・・‼」

 

「いや、ラービットの存在がある以上戦力が分かれている状態ではあてられないから、本部長の判断は間違っていないよ・・どこを優先に?」

 

『避難が進んでいない地域を優先ですって・・』

 

「とすれば・・まず向かうのは、南だね・・ちょうど嵐山さん達が向かっている場所だ!、合流しよう!」

 

「ええ!」

 

と二人は急ぎ目的のポイントに向かっていくのであった・・・・・・・・

 

・・・・・・・・--------・・・・・・・・

 

そのころ

 

『数が多すぎるな、ここは退いた方がいい』

 

「でもここを通したら千佳たちが・・・!」

 

修と遊真がトリオン兵の軍団を相手にしていた

 

『B級隊員は全員合流せよとの指示が出ている、一箇所ずつの各個撃破に切り替えたようだ、確かにB級単体では新型に捕まる危険性が高い』

 

「一箇所ずつ・・・⁉、じゃあその間ほかの場所は・・・、千佳たちはどうなるんだ⁉」

 

『トリオン兵の排除は避難の進んでいない地区を優先するとのことだ、避難がスムーズな千佳たちはあとに回されると思われる』

 

「そんな・・・それじゃ僕が危険を避けるために千佳に僕と離れて行動するという判断が裏目に出たのか・・・」

 

すると轟音が響き、その爆煙から出てきたのは

 

「新型トリオン兵・・・⁉」

 

ラービットだった、ラービットは修にとびかかる

 

(シールド)モード‼」

 

レイガストを盾にするも、力負けしてしまう修、すると

 

『強』印(ブースト)五重(クィンティ)

 

遊真が(ブラック)トリガーに換装し、ラービットを蹴っ飛ばす

 

「空閑!、お前・・・」

 

「うお、こいつかってーな」

 

(ブラック)トリガーは使うなって言ったろ!、僕や林藤支部長じゃかばいきれなくなるぞ!」

 

「けどこのままだとチカがやばいんだろ?、出し惜しみしている場合じゃない、一気に片付けるぞ」

 

だがその遊真に攻撃が放たれる、放ったのは

 

「命中した‼、やっぱこいつボーダーじゃねえぞ‼、人型の近界民(ネイバー)だ‼」

 

「本部‼、こちら茶野隊‼、人型近界民(ネイバー)と交戦中‼」

 

B級19位、茶野隊だ

 

「そこのメガネ!、早く逃げろ‼」

 

「なっ・・・違・・・」

 

「そいつを蜂の巣にして・・・」

 

「待っ・・・」

 

するとそこにまだ動けるラービットが茶野隊の二人に襲い掛かる

 

「新型・・・‼、しまっ・・・‼」

 

ラービットの腹部が開いた

 

「食われる‼」

 

とそこに

 

「スラスターオン!

 

 せいやあああああ!!」

 

何かが飛び出してラービットをバツの字に切り裂き、ずり落ちた頭部の目にぐさりと刀身をさしてとどめを刺した

 

「お待たせ、修君、遊真」

 

「三雲君!、無事か⁉」

 

「ユウ!、嵐山さん!」

 

と嵐山たちとともに修達と合流するユウ

 

「あ・・・嵐山先輩‼、人型近界民(ネイバー)が・・・‼」

 

「落ち着け茶野、彼は味方だ」

 

「味方・・・⁉」

 

ぱんぱんと体を払う遊真

 

「助かった、ユウ」

 

「遊真、(ブラック)トリガー使ったの⁉」

 

「非常時なもんで」

 

ユウはため息をつく

 

「本部!、こちら嵐山!、新型を一体排除した!、トリオン兵を減らしつつ次の目標へ向かう!」

 

すると

 

「⁉」

 

「ユウ?、どうした・・・っ⁉」

 

基地に向かって突っ込んでくる何かが見える、それは

 

「イルガー!」

 

「そんな・・‼」

 

基地から放たれる砲撃が二体のイルガーを迎え撃つが、一体撃破したもののもう一体が迫ってくる、そして轟音とともに基地に命中した

 

「基地が・・・」

 

「やられた・・・⁉」

 

「・・・・・いや」

 

何とか無事だった基地、だがさらにイルガーが現れる、それも三体、基地が砲撃し一体を撃破する

 

「あの人は!?」

 

すると基地から一人の人物が飛び出し、イルガーを切り裂いた、そして切り裂かれなかった方は基地に命中するも、基地は現存しているのであった

 

「もうイルガーは出てこないみたいだね・・、それにしてもあの人は・・」

 

「太刀川さん、A級一位部隊の隊長だ・・」

 

「タチカワさん・・・迅さんのライバルだった弧月の人か」

 

「A級1位の・・・!」

 

ユウにイルガーを切り裂いた人のことを教える嵐山、遊真と修もそれを聞いている

 

「すごい、自爆モードのイルガーを切り裂くなんて芸当、通常トリガーで・・」

 

「すごいな」

 

「空閑やユウから見てもやっぱりすごいのか?」

 

「自爆モードになるとかなり頑丈になる、だから直接倒すより空中で爆発させるか別の場所に落とした方が手っ取り早いんだよ」

 

「そうね・・私ももしユウや彼がいなかったら・・」

 

すると

 

『嵐山隊、通信が乱れてすまなかった、新型を仕留めたという事だな?』

 

「いえ、討伐をしたのは有谷家隊員で我々が到着したときにはすでに玉狛の三雲、空閑両隊員が交戦中でした、新型にはすでに大きなダメージを与えていました」

 

『なるほど・・・・先ほどの’人型近界民(ネイバー)‘というのは遊真君のことだな?』

 

「忍田本部長!」

 

と修が声を上げる

 

「玉狛支部の三雲です!、僕たちをC級隊員の援護に向かわせてください!」

 

『C級隊員の・・・・?』

 

「避難が進んでいる地区ほど防衛はあとに回されると聞きました!、後回しにされるその地区には僕たちのチームメイトがいます!」

 

「千佳ちゃんが⁉」

 

ユウはそれを聞いて驚いた様子を見せる

 

『・・・!、そうか・・・・・・・ようしわかった、玉狛の隊員は別行動で・・・・』

 

『待て』

 

忍田本部長の言葉を遮ったのは城戸指令であった、そして言い放つ

 

『C級の援護に向かうのは三雲隊員だけだ、空閑隊員には残ってもらおう』

 

「え・・・⁉」

 

「・・・・・・」

 

その言葉に修は驚愕する

 

『空閑隊員が(ブラック)トリガーで戦えば茶野隊が敵性近界民(ネイバー)と誤認したように隊員と市民に大きな混乱をもたらす危険性がある、市街地に向かうことは許可できない、空閑隊員は嵐山隊、有谷家隊員とともに行動し警戒区域内のトリオン兵を排除せよ』

 

城戸指令は冷淡に命令する

 

(ブラック)トリガーの独断での使用は非常時ゆえ特別に許そう、だがこちらの指揮には従ってもらう』

 

「・・(ブラック)トリガーを使わなかったらオサムについてていいの?」

 

『無意味な仮定だな、事に臨めばお前は必ず(ブラック)トリガーを使う、そういう人間だ、お前は父親に似ている』

 

すると

 

『ラービットがさらに二体出現、トリオン兵の群れはなおも進攻中!、南部のトリオン兵の一部が警戒区域を突破するよ!』

 

真夜の通信が入る

 

「しょうがない・・修君行って!、僕は南の方に行く!」

 

「一人で⁉、危険よ!、私も・・」

 

「藍ちゃんは修君についててあげて、もしもラービットにであったら修君一人だとまずいし」

 

「ユウ・・・!」

 

「よし、ユウ君の判断に任せよう、それでいいですね?、忍田本部長」

 

『問題ない、お前の判断に任せる」

 

「よし、茶野隊はユウ君と一緒に南地区に向かっているB級部隊に合流しろ」

 

「「了解!!」」

 

「俺たちは警戒区域内のトリオン兵を排除、特に新型を優先して狙う」

 

「「了解!!」」

 

「藍ちゃんと修君は南西地区の市街地のC級隊員を助けてあげて」

 

「わかった!」

 

「ユウ・・先に言っておくけど、無茶をしない事、ちゃんと周りの人に頼るのよ?」

 

「わかってるよ・・」

 

と一同はそれぞれ三方に分かれて作戦を進めるのであった・・・・・・・・

 

・・・・・・・・--------・・・・・・・・

 

茶野隊とともに南地区に急ぐユウだが、どうにも腑に落ちなそうに考え込んでいた

 

「(妙だ、こっちの世界にこれだけ戦力をつぎ込むなんて・・ラービット一体に使われているトリオンは相当な量だった・・ほかのと合わされば膨大なコスト、こんな事したら本国の守りが手薄になる、さらにその戦力を分散してる、それに乗ってボーダーが対応するのを待ってラービットで捕獲するという作戦の可能性もあるけど、ボーダーには緊急脱出(ベイルアウト)がある、捕まえる前に徹底すれば被害はゼロに抑えられるけど・・ラッドでの調査を得て満を持して攻めてきた敵がそんなことを見落とす?、もしかしたら・・今までの敵の動きの中に別の真の目的があるのかもしれない・・)」

 

すると遠くで爆発が起こる

 

「あそこだ!」

 

ユウは急いで爆発のある方向に向かったのであった

 

空を飛ぶトリオン兵がこちらを見つめていることに気付かずに・・・・・・・・

 

・・・・・・・・--------・・・・・・・・

 

「おいおい・・・・なんであいつがここにいやがんだ」

 

「いやはや懐かしいですな・・・まさか遠征先で彼に出会うとは・・・」

 

ある場所では六人の人物が話をしている

 

「相変わらずむかつく顔していやがるぜ」

 

「そういえばお前、あいつが攻めてきたときに負けたのだったな」

 

「あのものをご存じなのですか?」

 

「そういえばヒュースは初めて会うな、奴は二年前に我々の国に攻めてきた吸血鬼共の一人だ、玄界(ミデン)の出身と聞いていたがまさか戻っていたとはな」

 

とリーダー格らしい人物が口を続ける

 

「おいおい、あんなガキ相手にビビりすぎだろ隊長さんよ」

 

「口を慎めエネドラ、上官に対して無礼だぞ」

 

「あ?てめーこそ誰に口きいてんだ?、雑魚が」

 

と一触即発になりかけるが

 

「ほっほっほいやはや、お二人に喧嘩されては船が持ちませんな」

 

「チッ・・・・、イライラするぜこのクソせめー船はもううんざりだ!、なあ俺を出せよハイレイン!、あのガキには貸しがあるからな、俺が掻っ捌いてやるよ!」

 

「別にあいつに恨みはないが・・・・・・久しぶりにあいつと手合わせをしたいものだな兄・・・・・・いや隊長」

 

「そうだな、もう少ししてから送り出すつもりだったが・・・・・ミラ、窓を開けてくれ・・・・・」

 

と隊長と呼ばれた男性、ハイレインが向かいに座っている女性に声をかけるが

 

「・・」

 

女性は一人の少年をじっと見つめていた

 

「ミラ」

 

「・・!、は、はい、なんでしょうハイレイン隊長」

 

「窓を開けてくれ、奴のもとに一人行ってもらう・・・・・」

 

「・・誰を送りますか?」

 

「まずは・・・・・」

 

・・・・・・・・--------・・・・・・・・

 

一方でそんな六人と向こうの世界の様子を複数人の人物たちが見つめていた

 

そんな様子を見て笑みを浮かべる一人の人物であった・・・・・・・・

 

 




夕暮れはある国にて多くの交流を結び

そこで多くのつながりを得た

そして少年が行ったその国は

少年とも多くのものと交流するきっかけとなる

それが一つ・・・・・・・・
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