ワールドトリガー ~ー三つの毒に侵された吸血鬼ー~ 作:lOOSPH
この世界を、一つの災厄が襲った
その災厄のせいで引き離された、少年と少女
二人が出会うのはまだまだ先のようだ・・・・・・・・
激しく煙を上げているこの場所
そこに二人の少年が現れる
「三輪だ、現着した
戦闘は終了している
大型
かなり派手にやってる、どこの部隊の仕業だ?」
『調べるわ、ちょっと待って・・』
と誰かと連絡を取り合う一人の少年
「先越されたな秀次、すっげーバラバラじゃん、こりゃA級のだれかだろー」
「・・だろうな」
ともう一人の少年が話しかける
とそこに報告が上がる
『・・・おかしいわね、先着した部隊はいないわ』
「何・・・?」
報告を受けた少年は意外そうな表情を浮かべる
『ほかの部隊はそこには来ていない、私達が一番乗りのはずよ?』
「・・どういうことだ?
モールモッドの方はどうした?」
『待ってて、今嵐山隊が調べてるはずだから・・』
モールモッドの方は
「嵐山隊現着した、こっちも戦闘が終了している」
先ほどとは打って変わって
赤い服を着た面々が調べている
「しかし、すごいな・・
モールモッドとしての原型がほとんどない
ブレードもバラバラだ
モールモッドのブレードはとても硬い、それをここまで・・」
「そうですね、でもいったい誰がこんなことを」
すると
『先ほどバムスターを調べていた三輪隊の方から報告がありました
バムスターが撃破されていたそうです
こちらと同様、先着した部隊もいないみたいです』
「何・・!?」
通信を聞いて、驚愕する青年
「賢、付近にそれらしい人影はあるか?」
『いえ、人っ子一人見えてないっす』
「そうか・・、しかし誰が一体ここまで・・」
しばらく考え込む青年だったがすぐに切り替えたかのように言う
「まあ考えていても仕方ない
回収班を読んでひとまず撤収しよう・・」
「『はい!!』」
と二人が返事をする
だが青年は何やら二人の後ろをのぞき込む
そこには同じ服に身を包んだ一人の少女が
モールモッドの残骸を見つめていたのであった
「(モールモッドが原型をとどめていないほどバラバラになってる
倒すだけならできるけど、ここまでバラバラに
ましてやモールモッドのブレードをここまで切り裂くなんて
もしもこれがボーダーのA級の誰かがやったのなら、私は・・、私はまだ・・)」
すると
「木虎!」
「っ!?
はい!?」
青年に呼ばれ、慌てて覚醒する少女
「聞こえていなかったのか?」
「・・・すみません・・」
と申し訳なさそうに謝る少女である
「やぱりまだ、さらわれた友人のことが気になるのか?」
「・・・・・」
その問いに木虎と呼ばれた少女は頷いた
「お前の気持ちはわかる、でも焦っても彼をすぐに助けられるわけじゃない
あんまり気負いすぎるな・・」
「はい・・」
と引き上げていく青年たちの後についていく少女
「(何をやってるの、しっかりしなさいよ私
焦って周りが見えなくなったらダメって分かったじゃない、今は任務に集中よ・・
いつか絶対、そっちに行って、絶対に助けに行くから・・、待ってて・・
ユウ・・)」
・・・・・・・・--------・・・・・・・・
「ハックシュン!」
「どうしたユウ?
風邪か?」
「そうかな、でもたぶん違うと思うけど・・」
とそんな会話をしている遊真とユウ
とその後ろから駆け寄ってくるのは
「おい!
待て!
空閑、ユウ!!」
メガネをかけた少年、修であった
「空閑、お前が
「違うよ修君
さっきのバムスターとモールモッドは
トリオン兵っていって、簡単に言えばあれは
修君はボーダーのくせにそんなことも知らないの?」
「な・・・!?
そんな話・・・、聞いたことないぞ!
でもということはまさか・・・、ユウも
「違う違う
ユウは
「え、でもあの時、空閑とおんなじ国から来たって・・・」
「そりゃ僕はもともとこの世界の住人だもん」
「どういうことだ?」
修は聞いた、そしてユウは言う
「四年半前に三門市で起こった大事件
第一次
「あ、ああ・・・
僕はその時隣町にいたから
ニュースで聞いてた、多数の負傷者と行方不明者が出たって・・・
まさか!?」
修は確信する
「そう、僕は四年半前
その大規模侵攻の時に
「んなぁ!?」
それを聞いてさらに驚く修であった
「(ゆ、ユウが
で、でもそれだったらなんで、
「あ、ちなみに俺はさっきのとはカンケーないよ向こうの世界にもいろんな奴がいるから
それにしても、親父が聞いていたのとだいぶ違うなこりゃ」
「早めにあの場を離れて正解だったね・・」
と三人はしばらく話し込んでいた
「でももしそれが本当なら・・・
ほかのさらわれた人たちはいったいどうなって?」
「ごめん、それに関しては僕もわかんないや・・」
「そうか、でももしそれが本当なら
四年半前にさらわれた人たちが向こうに生きている可能性も・・・」
「あると思うぞ?」
どこか表情の明るくなった修
「まあそれはともかくおなかすいた・・
何か食べにいこ?」
「食べに行くって、お金は持ってるのか?」
「もちろん、ちょうどいい伝手があるから・・」
・・・・・・・・--------・・・・・・・・
「しかし日本のルールっていうのは、よくわからんな」
「でもそれほど厳しいものでもないよ?
だからこうして、平和に暮らせてるんだし・・」
と話し込んでいる遊真とユウ
それを見ている修は冷や汗を流して様子を見ていた
「なあ修
修も俺に日本のこと教えてくれよ」
「・・・え!?」
と急に話しかけられる修
「ユウもそれなりに知ってるけど
修からも教えてもらえればもっと早く日本のことが、わかるかもしれないし・・・
そうすれば俺はうまくやれるかもしれない、だろ?」
それを聞いた修は彼が日本のことに
合わせようという意思があることを理解したのであった
「・・・わかった
日本のことは僕も教える
その代わり忠告はちゃんと聞けよ」
「おっやったね、よろしくな!
いやーよかった、これで一安s・・・」
と遊真の腕を引いたユウ
すると車が通り過ぎていった
「信号は赤がとまれ・・
教えたばっかりでしょ?」
「うう・・・
すまん・・・」
謝る遊真、だが
「二人とも、危ない!!」
「ん?」
別の車が突っ込んできた
それを見たユウは遊真を抱えて
大きく飛び上がった
だが着地に失敗してしまい
遊真の体に激しい傷がつく、が
「車が突っ込んできた・・・」
「ぬう・・・」
その後車の運転手が出てきて
謝罪するが、二人の体に傷はなかったのであった
それを見て驚愕する修
「(傷が一瞬で再生した・・・、やっぱり空閑は・・・
で、でもユウのあの身体能力・・・、いったい何者なんだ!?)」
と理解不能と言わんばかりに
慌てた様子を見せる修であった
二人との出会いがこの翌日
三雲修の運命を大きく変えることになるのであった・・・・・・・・
運命の分岐点
それが導いた出会いは
果たして何を導くのか
それを知ることになるのは
もう少し先の話・・・・・・・・