ロザリオとバンパイア ~刃の音撃戦士~   作:オンドゥルッフ

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 どうもwindows8なのにやたら動画とかが重くてげんなりな善宗です。第6話夏休み編どうぞ!!


第六の巻「夏は鼓の鬼が忙しくなる時期!え?関係無い?:前編」

 夏、それは学生で言えば夏休み、海、夏祭り、と言ったイベントの大売り出し・・・・だが妖怪だらけの学園にいる一人の学生だけ、夏は仕事の季節と一般学生とは何百光年違う考えの生徒がいる。その名は松坂刃またの名を刃鬼、何故彼だけ勘違いしているかと言うととある川にて・・・

 

 暁鬼「刃鬼、そっちに一体行ったぞ!」

 

 刃鬼「はい、暁鬼さんこそ尻子玉抜かれないでくださいよ!」

 

 夏には鼓でしか倒せない魔化魍がいて他の武器だと増えてしまうので、猛士では嫌な季節であり、鼓を使う刃鬼は鬼になった年からずーっと夏=鼓の鬼は忙しい時期、と頭の中にインプットされているのだ。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 カッパ「クエエエ!!」

 

 暁鬼さんが逃がしてしまった魔化魍カッパに向き合うとカッパは口から白い粘液らしきものをだすが、僕はそれを避け近づいてきたカッパの腹に光震天を取り付け、

 

 刃鬼「音撃打「閃光連打の型」!!はぁ!!」

 

 僕はカッパに音撃を決め、灰になると周りに他の個体がいないのを確認して、顔だけ変身を解除した。

 

 暁鬼「刃鬼、お疲れ様。」

 

 刃鬼「暁鬼さんもお疲れ様でした。今回はやけに魔化魍の数が少ないですね。」

 

 暁鬼「確かに去年の今頃でももっといたからな。」

 

 実は夏特有の魔化魍の数もここ近年減少傾向にあるのだ。

 

 暁鬼「俺としては減少するのは良いことと思うが数の減少の幅が大きすぎて気味が悪いな。」

 

 刃鬼「そうですね…いつまたオロチの時みたいな事が起きないか心配ですね。」

 

 暁鬼「まあ、その時がこない事を信じてお前は明日から合宿なんだろ?そこで羽でも伸ばして来い!!」

 

 刃鬼「まあ、こっち(人間界)で取材するので大して変わりませんよ…途中仕事で抜け出すかもしれませんよ?」

 

 暁鬼「そうならないように俺達が頑張るよ!だからお前は楽しんで来い!!」

 

 刃鬼「そうですね…楽しんできます!!(実は魔女の丘事件で全然楽しめないけどね!)では自分は学園に戻りますので報告書はこっちで書いてパソコンから提出します。」

 

 暁鬼「ああ、頼むよそれじゃ!」

 

 僕は学園の制服に着替えるとバスの運転手さんと待ち合わせ場所に向かうべく、暁鬼さんと分かれ川を北上すると、

 

 ??「にゃああ!!」

 

 聞き覚えのある声が聞こえ直ぐにその声のほうへ行くとそこには僕のクラスの担任で新聞部の顧問である猫目静先生がいて先生は釣りざおを持っていて近くにはクーラーボックスにはみ出さんばかりの魚がビチビチと暴れていた。しかも近くにはバスの運転手さんもいた。

 

 刃鬼「先生…何しているのですか?」

 

 猫目「あ、刃君先生はここで魚釣りをしていたのですよ~刃君はお仕事ですか?」

 

 刃鬼「そうです…でも、ここは危ないですよ?夏ですから。」

 

 運転手「確か夏の魔化魍は分裂する特徴があるのだったかな?」

 

 刃鬼「そうです・・僕は響鬼さんみたいに紅になれないので先生方を守れるかどうかわかりません…それにその魚の量は明らかに捕りすぎですよ。」

 

 猫目「そうですかもう少し欲しかったですけど「乱獲で斬鬼さんから嫌われますよ?」わかりました!!」

 

 刃鬼「はあ…まあ安全な場所で美味しい魚料理を作りますから勘弁してください。」

 

 僕達は川から離れてバスが止まっている駐車場の直ぐそばの猛士の関係者がやっている民宿の台所を借りて塩焼きとホイル焼きを作り民宿の人から白飯を貰い食べていると

 

 猫目「そういえば刃君は皆に詳しい事を教えましたか?」

 

 刃「いえ、皆忙しいかったので僕の種族は人間、職業が鬼で魔化魍退治をしている、といった事ぐらいしか話せませんでしたが、自分はこれくらいが丁度だと思っています。」

 

 流石に月音君達に響鬼さん達のことまで教える訳にもいかないので、とりあえず僕の事と猛士の名前くらいしか教えてない

 

 運転手「あまり話しても駄目だからそのあたりが妥当だね。」

 

 猫目「そうですか、なら明日からの合宿を精一杯楽しみましょう!!」

 

 刃鬼「はい!」

 

 僕達は遅めの昼飯を食べてから学園に戻った…さて、明日の準備が大変だ。

 

 ~合宿当日~

 

 合宿当日の人間界に行くバスの中、僕は

 

 紫「なるほど、鬼の武器には鼓、弦、管の三種類もあるのですか。」 

 

 刃「そう、僕はそのうちの弦と鼓を使えて主に鼓がメインの鬼なんだ、因みに鬼は最初に適正を計ってから修行を開始するんだ。それと僕と一人の先輩だけだけど剣もあるよ。」

 

 紫ちゃんに鬼のことを(好奇心的な)物凄い形相で聞かれたので聞かれたことは先輩鬼の名前以外は答えないようにした。

 

 紫「その武器はそれぞれどういう相手に使うのかあるのですか?」

 

 刃「空を飛ぶ相手には管が活躍し、溶解液や針を飛ばしたりする相手には弦を、大きさがかなり大きい相手や夏に出てくる特別な相手には鼓を使うね。」

 

 紫「へ~そういえば刃さんは何故管を使わないのですか?」

 

 僕は紫ちゃんの質問に固まった…紫ちゃんは僕の様子に

 

 紫「え!?あ、あの…なにか私失礼なことを言ってしまったでしょうか?」

 

 刃「いや‥ただ管が苦手で過去に恥ずかしい思い出があるだけなんだ。」

 

 僕の一言に近くにいた萌香さん、胡夢さん月音君も参加してきた。(銀影先輩はいない)

 

 萌香「へ~刃君にも苦手なものがあったんだ~」

 

 胡夢「なんか意外な感じがするね。」

 

 月音「で、恥ずかしい思い出って?」

 

 刃「言わなきゃ駄目か?

 

 月音「別に無理をしなくても‥」 

 

 刃「まあいうけど!「言うのかい!」鬼火は皆にも見せたよね?」

 

 月音「ああ…あれは衝撃的だったね。」

 

 萌香「でも、大道芸ぽっかったよ?」

 

 何故月音君はこういうかというとバスに乗り込むとき運転手さんの葉巻を音撃棒ではなく月音君に鬼の力の一端を見せるためにあえて鬼火でつけたのである。

 

 刃「僕は特異体質で変身しなくても鬼の技の一部は使えるんだけど管を練習し始めたのが鬼になってからでいつも管から鬼火が出ちゃって…何個もの練習用の奴を壊してね。無理と判断された日の晩、ひとりの管の先輩鬼(威吹鬼)が涙で枕を濡らしたらしい。」

 

 全員「「「「ああ…」」」」

 

 刃「わかった僕がさっきの質問で固まったわけを」

 

 紫「分かりました…後刃さんは種族は人間で間違いないですよね?」

 

 刃「そうそう、僕は魔化魍魎の情報提供の対価として学園に通わせて貰っているわけだ。」

 

 月音「じゃあ、もしかして萌香さんのロザリオを外せるんじゃ「それはできない月音君」‥なんでさ?」

 

 刃「僕は清めの音を使い、僕自身その清めの力が強く萌香さんのロザリオに手をかざすだけで…」

 

 僕はそう言いながら萌香さんのロザリオに手をかざすとバチッと大きな火花が出た。

 

 刃「と、このように互いの力が反発するので触れる事すら敵わないわけだ…萌香さんがとられると思ったのかい?」

 

 月音「え!?そ、そそそそんな事な、なないよ!!」

 

 刃「嘘がつけないのね~月音君は、」

 

 萌香「刃君も何言っているのよ!!」

 

 二人は顔を真っ赤にしていて、僕は心の中でリア充乙!と思っていると、バスは真っ暗なトンネルの中へ入っていき運転手さんが喋りだした。

 

 運転手「さて、少年達この長~いトンネルは人間界各地にあるトンネルと繋がっていて【四次元トンネル】と呼んでいる者もいる…例えば刃鬼君もそういうね。」

 

 と運転手は言うが僕は一つ思い出し、

 

 ジンキ「あ!そういえば皆に言っておきたい事があって人間界では僕の事はジンキと呼ぶようにお願いする!…そうしないと色々と都合が‥」

 

 月音「う、うんわかったよ。」

 

 紫「わかりましたです~。」

 

 運転手「さて、話がずれたがこいつを抜けると妖の世界とはしばしお別れということだ。」

 

 運転手さんが言い終わるとバスはトンネルを抜け、激しい日差しが燦々と照りつける人間界に出た。

 

 紫「あー、人間です!本物の人間が何人も…」

 

 胡夢「当たり前よ人間界だもん。」

 

 萌香「凄い日差し、こっちも夏休みなのかな?」

 

 と妖怪と魔女トリオは人間界の様子にテンションが上がっていて、月音君は人間界に戻ってきたことに嬉しく思っているようだが、仕事でよく戻っている僕は月音君には謝罪を言いたくなってしまったのは秘密だ。

 

 胡夢「あー見て、街よ!」

 

 紫「遠くに大きな街が…」

 

 萌香「アソコにいくのかな?」

 

 すると目の前を立ち入り禁止の看板が横切って、バスの中の空気は低くなっていく。するとバスは止まり、

 

 ジンキ「…とりあえず、降りてみますか?」

 

 月音「そ、そうだね。」

 

 胡夢「とりあえず降りてみましょうか。」

 

 皆は先に降り、僕は烈斬をもって降りるとそこには一面の向日葵畑があった。

 

 月音「わー…」

 

 萌香「凄い…」

 

 胡夢「人間界にもこんな綺麗な所があるんだ。」

 

 ジンキ「ほう見事だな…こりゃ絶景だね。」

 

 皆は向日葵畑に驚き、僕も見とれていると、猫目先生は運転手さんに話しかけていた。

 

 猫目「あれ~?此処って目的地と全然違う場所ですよね?」

 

 猫目先生がそういうと運転手さんは怖い笑顔を浮かべながら

 

 運転手「いやなにちょっと立ち寄ってみたんですよ。ここは今ちょっとした「話題の名所」なのでねェ」

 

 運転手さんはそう言うと月音君は

 

 月音「名所?…?ああひまわりの名所ですか?」

 

 月音君の一言に僕はつい

 

 ジンキ「妖怪と魔女と戦鬼ついでに人間という超異色なパーティーの僕達が寄った場所だよ?そんなわけないでしょう。」

 

 僕がそういうと運転手さんは

 

 運転手「そうだよジンキ君、ここは神隠しが続出するミステリースポットで噂の場所だよ。」

 

 月音君達がずっこけていると運転手さんは続けて言った。

 

 運転手「今時神隠しとはなかなか風流だと思わないかね」

 

 月音「そんな理由で来たんですかー!!?」

 

 暁鬼さん…やっぱりゆっくり出来ませんでしたよ。そう現実逃避をしていると運転手さんは猫目先生を乗せて行ってしまい僕は自分の持ち物を確認して気づいた。

 

 ジンキ「鼓と着替え、バスに乗せたままだ~!!!」

 

 月音「え?それってやばいことなの?」

 

 僕の叫びに月音君達は首を傾げていたが、僕は皆に説明した。

 

 ジンキ「もし、神隠しが魔化魍の仕業でその魔化魍だったら僕達死ぬ事は間違いないよ!!もしそれ以外なら僕が一度変身したら着替えがないと街中を素っ裸で歩き回らないといけなくなるよ!」

 

 紫「これからどうなるのです~!もう嫌ですぅ、帰りたいですぅ~!!」

 

 胡夢「何言ってんのよ!まだ来たばかりじゃない!いつまでもうだうだ言ってるとぶつからね。」

 

 女子勢が喧嘩をしている時に月音君はひまわり畑の方を見つめていると何かがコチラを観ているのに気付きそれと同時に今まで聴いたことの無い唸り声が聞こえてきた。

 

 月音「とりあえずこの花畑から離れた方がいい、あっちに小屋があるよあそこへ・・・!!」

 

 といい、皆近くにあった小屋に逃げ込み僕はすぐに立花へ電話した。するとおやっさんが出た。

 

 おやっさん〔もしもし?立花です。〕

 

 ジンキ「あ、おやっさんですか?ジンキです。少し聞きたいことがありまして」

 

 おやっさん〔なんだい?〕

 

 僕は月音君が呼んでいた新聞を後ろからのぞいて向日葵畑で18人の人物が行方不明になっていることと獣みたいな唸り声が聞こえてきた事を話すと、キーボートの音が聞こえ、

 

 おやっさん〔とりあえず夏の魔化魍ではない事は確かだね・・・ひょっとしたら妖怪関係かもしれないから気をつけてね。〕

 

 ジンキ「はい、こちらこそスイマセンでした。それでは失礼しました。」

 

 僕がそういいながら電話の電源を切ると、

 

 紫「もしものことがあったらどうするのですかぁここは人間界なんですよ~~私のタロット占いでもこの旅は不吉だって…」

 

 といっていた。紫ちゃんの占いの的中率は高くて(裁鬼さんの事を占ってみたら大当たりだったから)そして嫌な予感がしていた僕はつい、

 

 ジンキ「ええ!?やっぱりそうなの!!」

 

 と言うと胡夢さんは額に青筋を浮かべ

 

 胡夢「あんたねぇ・・・いい加減にしなさいよ紫ちゃんッ何がタロットよ!朝から弱音ばっかりはいていつまでもビビってのよこの弱虫っ!それにジンキ君がいるのに友達を信じられないの!?」

 

 ジンキ「胡夢さん、落ち着け…慎重になるのにやりすぎは無いから…」

 

 僕はそう言って止めようとしたが遅く

 

 胡夢「やっぱりお子様よね。そんなに帰りたければ一人で帰ればいいじゃない!」

 

 と胡夢さんは言ってしまった。紫ちゃんは俯くと

 

 紫「な…何よ…何もビビってなんかないもんバカァァァ!!」

 

 と言って出て行き僕も烈斬を持ち直し、

 

 ジンキ「僕が追いかける!!」

 

 紫ちゃんの後を追うように小屋を出た。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 私は深い谷の奥の小さな結界の村で暮らしてきたからつくねさんやジンキさんの正体を知るまでずっと人間を敵視してたし人間界もわけあって大嫌いだった。

 

 紫「なのにみんな…私の気も知らないで…」

 

 ??「それはすまなかったね紫ちゃん」

 

 後ろを振り向くとジンキさんが立っていた。

 

 紫「刃さん…」

 

 ジンキ「今はジンキだよ…隣いいかい?」

 

 ジンキさんはそう言うと武器を降ろし、私の隣の横に座った。

 

 ジンキ「胡夢さんも状況がこんなのだから少しイライラしているかもしれないのだろう、それでも僕はあれは言いすぎだと思うね。」

 

 紫「ジンキさんもそう思いますよね!いk「でも紫ちゃんもやりすぎだよ」・・え?」

 

 ジンキ「いくらなんでも僕じゃないんだから鉄製のカードを額に刺すのはやめたほうがよかったね。いつもの金ダライで十分だよ。」

 

 そうジンキさんは言うと私の頭に手を置いた。ジンキさんは続けて

 

 ジンキ「胡夢さんが僕を頼りにしているようだったけど、もし敵が出てきてそれが魔化魍だとしたら僕は皆は守りきれるかどうかわからないからね。」

 

 紫「え?ジンキさんでも大丈夫でもきついのですか!?」

 

 ジンキ「それはそうだよ僕は猛士の鬼の中では一番!年が若く、弱いのだからね!(ドヤァ」

 

 と一番を強調して言ってたけど顔は笑顔であった。私はジンキさんの先輩の様子を創造してみる事にしましたが模擬戦でボコボコにされているジンキさん…怖い顔しか想像できませんでした。

 

 ジンキ「因みに先輩方は全員紫ちゃんが今創造しているような感じではなく皆優しいよ。鬼になったときは表情分からないけど」

 

 紫「え!?ジンキさんって心読むことができるのですか!?」

 

 ジンキ「いや、紫ちゃんの顔から血の気が引いていたから多分怖い顔でも創造したかと思ってね、後僕のとうさんも鬼なんだけどその人なんていつも寒い親父ギャグを言っているんだよ。」

 

 紫「面白い人ばかりなんですね。」

 

 ジンキ「曹s「キャアアアアアアアアアア!」なんだ!?女性の叫び声か?」

 

 突然叫び声が聞こえてきた。

 

 紫「向日葵畑のほうですねまさかみんなの身になにか!?」

 

 ジンキ「急ぐぞ!!」

 

 紫「はい!!」

 

 私達が向日葵畑に行くと見ず知らずの人がいて女性は私の格好を見ると

 

 女性「な、なにあなたのその格好・・・魔女?」

 

 私はみんなの危機と思っていたのに見ず知らずの人とわかったからその場を立ち去ろうとしたらジンキさんは

 

 ジンキ「どうかしましたか?」

 

 と女性に言い、女性は

 

 女性「先輩がっ、私の先輩が“ひまわり”に食べられそうになの!!」

 

 ジンキ「ファ?」

 

 私は女性の手の先を見ると女性の先輩が植物に吸われていた。

 

 紫「これはもしかして魔草の一種‥‥食虫植物のように人や獣を襲って食べる植物の妖怪――…!!」

 

 するとひまわり畑から植物の妖のガリガリ草がでてきた。

 

 ガリガリ草「エ…エサダ!餌食う…!」

 

 それは襲い掛かってきたが

 

 ジンキ「ハッ!」

 

 ジンキさんが殴り飛ばしたがどうやらコレが神隠しの正体で私は

 

 紫「こんなのに…食われてたまるかですぅ――!!!」

 

 タロットを投げた。カードは真っ直ぐ魔草に刺さり

 

 ジンキ「紫ちゃんナイス!!」

 

 紫「へへへ、タロットカードの刃をステッキをステッキで操る私の必殺技です!たかが植物には負けないですぅ~」

 

 しかし相手には効き目が薄く

 

 ガリガリ草2「エサ…」

 

 ガリガリ草3「エサダ…」

 

 周りから同じような草がたくさん出てきて、

 

 紫「なっ?こいつら…一体何匹…」

 

 ジンキ「紫ちゃんぼうっとするな!!」

 

 ジンキさんが言ったときには既に遅く私の腕は蔓に巻かれて上に放り出された。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 僕は左手に鬼爪を右手に烈斬を使って草を切っていた。一匹当たりの力は弱いが数が多くて、紫ちゃんの下へいけなく

 

 女性「ああ、魔女さん!!」

 

 紫ちゃんはガリガリ草に食われていたが最初にカードが刺さった草が

 

 ガリガリ草1「カエセ、オレノエサ!」

 

 ガリガリ草2「ガッ」

 

 紫ちゃんをかんでいるものを跳ね飛ばした。僕はディスクを一枚取り出しで光の力を左手に溜め、紫ちゃんの足に巻きついている蔦にフリスビーのように投げた。

 

 は上手く当たり蔦は切れたが紫ちゃんは受身の体制をとらないでいたので僕は走りガリガリ草を鬼爪で草の腹を抉り、烈斬で切り裂くと紫ちゃんを受け止めた。

 

 ジンキ「大丈夫か紫ちゃん!?」

 

 すると紫ちゃんははっきりとした顔で

 

 紫「はい、少し嫌な顔の人を思い出しただけですぅ…ジンキさん少し思いついた事があるのですが…。」

 

 僕はそれを聞くと

 

 ジンキ「それは面白い事をいうね…足止めは任せろ!!」

 

 そう言うと襲い掛かってきた草に向かって足に雷の力を込めて

 

 ジンキ「鬼闘術「雷撃蹴」!!」

 

 と蹴りを放つと紫ちゃんは術の詠唱を始めた。紫ちゃんがあいつらを倒せなかったのはただ単に威力が少なかったのでカ-ドの威力強化をしたいが隙だらけになるのでそのカバーをお願いしたいらしいのだが…まあ、獲物が一箇所にいるのでまとめて襲い掛かってくるが接近戦が大得意なこっちとしてはむしろありがたいくらいだ。

 

 僕は烈斬で敵を切り払い紫ちゃんのカードが僕たちの周りを飛び交い紫ちゃんの詠唱が終わるとカードから羽が出て、草を真っ二つにしていく。僕はその光景を見て

 

 ジンキ「なかなか強そうな魔法だ僕も負けていられないな…いっちょ派手なやつを!はぁあああああ」

 

 烈斬を居合いの構えにして雷と光の力を烈斬に集める…すると烈斬の形に沿って二回り程大きな刃が出来た。紫ちゃんの攻撃がフィニッシュに近付くと僕はそれを横一文字に振るった。

 

 紫「私だって…やってやるですぅ!」

 

 ジンキ「鬼剣術「閃光烈雷剣」!ハァアア!」

 

 紫ちゃんのカードが敵の手足となっている蔦を切り、閃光雷刃が敵の体と焼き払う。

 

 敵が全滅すると紫ちゃんは魔力を使い切ったためか気を失い僕は烈斬を地面に突き刺し紫ちゃんを支えた。少しすると月音君達が来て闘いの後を見ると

 

 月音「うわぁ!?なんだこれ!?」

 

 胡夢「これって植物の妖?これ全部ジンキ君がやっつけたの?」

 

 月音「なんで紫ちゃんがこんな奴らと闘っていたんだ?」

 

 僕は紫ちゃんを木陰に移すと胡夢ちゃんに

 

 ジンキ「胡夢さん、こいつらを倒したのは紫ちゃんだよ、僕はそれのお手伝いをしただけ…紫ちゃん学園で自分の魔法を鍛えてたんだろ。」

 

 僕は胡夢さんはひまわりに引っかかっていた紫ちゃんの帽子をとり、紫ちゃんに

 

 胡夢「紫ちゃんは全然弱くなんかないよ…さっきはひどい事を言ってごめんね。」

 

 ジンキ「胡夢さん、それは紫ちゃんが目を覚ましてから言ってあげなさい。」

 

 僕は胡夢さんにそう言うと月音君に向き

 

 ジンキ「月音君、僕は水を汲んでくるからあれから紫ちゃんのカードを引き抜いてくれないか?」

 

 月音「うん、わかった…え?」

 

 ジンキ「じゃあね!!」

 

 僕はバケツを取りにさっきの小屋に戻った…しかしあのお館様なんつうもの作ってんだ‥この世界だから洋館の奴らが絡んでなきゃいいけど…。

 

 僕はそう思いながら川辺に向かって走り始めた


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