ロザリオとバンパイア ~刃の音撃戦士~   作:オンドゥルッフ

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第六の巻「夏は鼓の鬼が忙しくなる時期!え?関係無い?:後編」

 私は夢を見ていた。まだ両親が生きていて、人間の街を一緒に歩いている夢でその夢の最後は決まって突然車が突っ込んでくる。

 

 瑠妃「…ハッ!?」

 

 私が目を覚ますとそこはどこかの建物の中で、近くには

 

 男1「お、目が覚めたか。」

 

 紫「瑠妃さん大丈夫ですか?」

 

 私は起き上がろうとするが体に激痛が走り、鳩尾に手を当てる。すると先ほどの男性は体格のいい男を指差しながら、

 

 男1「無茶するな、お前は手加減したとはいえこのジンキの雷の力を込めた拳を食らっているんだ、俺も昔不意打ちで食らったが結構痛いんだぞ。」

 

 するとジンキと言われた人は

 

 ジンキ「クロキの旦那…あの時はスイマセンでした。」

 

 クロキ「う~~ん…許さん♪てか一発殴らせろ。」

 

 ジンキ「エエエエエエエ!?!?あ、そうだ因みに自己紹介してなかったね僕はジンキ、といってもこれは仕事上のコードネームで本名は松坂刃って言うんだ。」

 

 クロキ「本名まで言ってどうする!?」

  

 そんな会話をしていると私はジンキと言われた男に向かって訊ねた。

 

 瑠妃「そう言えばあなたは一体何の妖怪なの?」

 

 私の知っている限り口から白い火を吐き、剣を使う妖怪なんて聞いたことが無い。するとジンキは頬を掻きながら

 

 ジンキ「信じられないかも知れないがここにいる男は全員…“人間”だ。さらにここにいるのは人間を含め、妖、魔女と種族がごちゃ混ぜなんだ。」

 

 瑠妃「そんな、嘘よ!!なんで人間がわずかな時間で傷をふさぐ事ができるのよ!」

 

 ジンキ「いやあれは完全塞いだわけじゃないんだ。」

 

 するとジンキは腕を見せた。その腕には包帯が巻かれ、包帯には小さな赤いしみが出来ていた。

 

 ジンキ「あれは本来鬼にならないとできない術で、僕は特異体質だからできるけど応急処置くらいだから、君が気絶した後気を抜いたら傷口が開いてね。」

 

 月音「僕もビックリしたよ。突然腕から血が出てきて僕達も慌てたんだから、」

 

 ジンキ「HAHAHAHA、すまなかった…さてえ~と瑠妃さん」

 

 ジンキと言われた男は軽く笑った後、真面目な顔になり私に顔を向け、私は思わず身構えると彼は地面に両手を置いて、

 

 ジンキ「すいませんでした!」

 

 ゴンッ!

 

 勢いよく床に額をぶつけ、土下座をした。私はわけがわからず唖然としていると紫ちゃんが

 

 紫「ジンキさん、理由を説明しないといけないですよ。」

 

 ジンキ「ああ、そうか…え~、君は一応僕たちの敵だけど女性に対して思いっきり攻撃をしてしまった…これは謝罪がいると思ったからな、ひどい事をしてすまなかった。」

 

 彼はやさしい顔でそう言うと私はつい顔が熱くなるのを感じた。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 ~翌日~

 

 僕は皆にお願いをし、瑠妃さんに朝ご飯を持っていくことになった。理由はもし瑠妃さんが不意打ちをしてきても対処できるのは僕とクロキの旦那くらいしか出来ないけど、クロキの旦那は今朝から立花と連絡しているからいないので僕が担当する事になったのだ。

 

 ジンキ「瑠妃さん、朝ご飯ですよ。さすが魔女ですね。回復力が羨ましい。」

 

 僕は朝ご飯を机に置くと瑠妃さんは僕を睨んできたのがわかるが僕が瑠妃さんを見ると顔をわずかながら赤くし、顔を逸らした。そう言えば昨日寝る時クロキの旦那が

 

 クロキ「お前…やさしい顔したら女落ちるからな!」

 

 といっていたような…まさか惚れたわけないよね。うん、だってもろ自分でも納得のグーパンをやったから憎しみが多いような気が、すると紫ちゃんがコンビニの袋を持って部屋に戻ってきた。

 

 紫「見てください“こんびに”っていうお店にいって一人でお買い物できたですぅ!」

 

 月音「凄いよ紫ちゃん!!」

 

 胡夢「人間界があんなに嫌いだったのに…」

 

 クロキ「やるねえ~~あ、飛車取り」

 

 ジンキ「やったね、紫ちゃん!後、クロキの旦那普通に紛れ込まないで下さいよ!!」

 

 萌香「紫ちゃん、ジンキ君のお守りの効果どうだった?あ、王手です。」

 

 クロキ「負けたあああああああああああ!」

 

 紫「えへへへ、ジンキさんのお守りは効果絶大ですぅ…それと皆頼まれた飲み物ですぅジンキさんのおごりだそうです。」

 

 胡夢「ありがとー」

 

 ジュースを渡しながら紫ちゃんは

 

 紫「私、種族が違えばわかりあえなくても当然だってあきらめてましたけど、こうやって歩み寄る事はできるんですよね。」

 

 さらに紫ちゃんは月音君に抱きつき僕を見ながら

 

 紫「こういうことを教えてくれたのは月音さんで、諦めてはいけないことはジンキさんから教えてもらったですぅ。」

 

 月音「あれ?ジンキ君そんなこと言っていたの?」

 

 ジンキ「ああ、この前少しな…何事も諦めたら駄目だ、諦めたらそこが終点だってね。」

 

 クロキ「ジンキ…そのネタは危なくないか?」

 

 ジンキ「さあ?でも諦めるなよ!どうしてそこで諦めるんだ!できるできるやればできる!ネバーギブアップ!…というよりマシでしょ?」

 

 月音「あー確かに今の季節のやられたらキツイね。」

 

 すると瑠妃さんが大声で

 

 瑠妃「ふ、ふざけないで!私は、私は騙されないわ!!だって知っているもの!!人間がどんな自己中で、汚い種族なのかー……」

 

 するとたちあがり腕を振りかぶった。僕は紫ちゃんからオレンジジュースを貰い、瑠妃さんに差し出した。瑠妃さんの手は僕の顔の前で止まり、驚いていた。

 

 瑠妃「なんのつもり?それに何故避けないの?」

 

 僕は瑠妃さんの言葉にただジュースを彼女の前に持っていきながら

 

 ジンキ「このジュースは貴方に渡したかっただけ、それと魔女の丘については新聞で知った。土地開発のせいで壊され、ゴミ捨て場になる事も知った。それで人間を恨むのは当然だ。すまない…こうして君の嫌いな人間である僕が謝ってもなんにもならない事もわかっているだが…せめて瑠妃さんの力になりたいのだよ。そしてこれはさっき言った言葉を嘘にさせないためのものだ。」

 

 僕はそう言い、瑠妃さんに反対の手に音角持ち、を出すと瑠妃さんは

 

 瑠妃「う、うるさいっ」

 

 と言い、手で払った。オレンジジュースと音角は宙を舞い、月音君がキャッチしたが瑠妃さんは

 

 瑠妃「今さら無駄よ貴方達に何ができる事は何も無いわ…人間は我がお館様の怒りに触れてしまった…人間に罰を与えるためもうすぐお館様はこの街を火の海に変えるでしょう。」

 

 と瑠妃さんは部屋から出ていった。僕は机の上に月音君から貰いなおした音角とオレンジジュースを置いて外へ出て行った。少ししてクロキの旦那も来た。

 

 クロキ「猛士から援軍はどうする?」

 

 ジンキ「いりません…最悪僕一人でも行きます。」

 

 クロキ「そうか…なら俺も手伝うよ。話を聞いてただ傍観するのはできねえからな。」

 

 ジンキ「旦那…スイマセン。」

 

 僕はそう言い青い夏の空を見た。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 俺は夜中に物音で目を覚ますと廊下側から声が聞こえた。俺は物音を立てないように扉に近付き耳を当てると声からすると瑠妃と紫と言う女の子達の会話のようだ。

 

 瑠妃「ねぇ紫ちゃん…私の魔具はどこ?」

 

 紫「え?」

 

 瑠妃「魔法を使うためには自然の力を集めて制御するための魔具が必要でしょう?私もあの魔具がないとここから帰ることができないのよ。」

 

 まあ、人間を恨んでいる奴がヘイタクシーとか言えないもんな。ロリっこも説得するが瑠妃は自分の過去を言った。

 

 瑠妃「私の両親はね私が幼い頃に人間に殺されたの!!」

 

 俺はその一言に驚き、瑠妃は続けて言った。幼い頃人間の街に行った時、恐らく飲酒運転をしていた車が突っ込んできて彼女の両親は彼女を庇い…死んだ。それから彼女は人間、人間の文化を恨んだらしい…俺は出て行こうとしたが後ろから誰かが俺の肩を掴み、俺は振り向くとジンキがいた。ジンキはただ首を振った。俺はそれにただ従うことしかできなかった。

 

 すると廊下側から声と走る音が聞こえ俺たちは出ると、新聞部の奴らが集まっていた。

 

 紫「あ、ジンキさん、瑠妃さんが…」

 

 紫ちゃんがそう言うとジンキは服に着替え、烈斬を持ち、

 

 ジンキ「ああ、聞いていた。僕は先に行くから皆はバスの運転手さんを起こしてから来てくれ!!」

 

 そう言うとジンキはディスクアニマルを一つ出し音弦を鳴らし起動させると

 

 ジンキ「相棒、巨大化を頼む!」

 

 光鷲はその一言に頷くと外へ出て大きくなり、ジンキは俺に

 

 ジンキ「クロキの旦那、クナイを2個ほどくれませんか?」

 

 俺は音石でできたクナイを渡すとジンキは窓から飛び出し光鷲の背中に乗ると飛んでいった。俺は視線を外から宿の中に戻すと新聞部の奴らは固まっていて、

 

 クロキ「おい、皆行くつもりじゃないのか?」

 

 月音「あ、はい!皆急ごう!」

 

 全員「「「うん(はい)!!」」」

 

 俺たちはその後運転手を起こしに行こうとしたら既に外でバスに乗っていた。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 私は魔女の丘に戻るとお館様はひまわり畑を見ていた。

 

 瑠妃「た、只今…戻りました…お館様」

 

 私はジンキから貰った缶ジュースと音角を握り締めるとお館様は

 

 お館様「瑠妃…人間如きに敗れたそうだな。鴉どもから全て聞いたぞ」

 

 するとお館様から伸びた蔓が私が持っていた。缶ジュースを奪い取りそして…

 

 お館様「しかもお前…その人間に手厚く看護されていたそうじゃないか…情けない、教えたはずだぞお前の親を含めどれだけの仲間が人間に殺されてきたのか!この私がどれほど人間を嫌悪しているのかこの魔女の恥さらしめ!!少し…教育をしなおさなければならないようだな。」

 

 お館様の袖のあたりから蔓が出てきて私に巻きつき締め付けられた。

 

 瑠妃「あああ、苦し…い」

 

 するとお館様の蔓を何かが切り、私は地面に落ちた。そして空から私の前に一人の男性が着地した。その人は背中に何かを背負い肩には白い鳥のようなものが止まっていた。その人は私のほうを向くと私は顔を見て驚いた。

 

 瑠妃「じ、ジンキ…さん?」

 

 ジンキ「よし、間に合ったな。大丈夫かい、瑠妃さん?」

 

 お館様はジンキさんを睨んでいると背後から人間界のバスが飛び出して。そして中から月音さん、紫ちゃん、胡夢さん、萌香さん、それと一人の男性が降りてきた。

 

 するとジンキさんは走りだし、お館様を殴った。月音さんは

 

 月音「ジンキ君!何をするんだ!」

 

 月音さんはジンキさんに近付こうとするが男性が止め

 

 クロキ「行くな、少年これは元々話し合いではどうしようもできない。とりあえず謝ろうとする甘い考えは捨てろ!」

 

 月音「で、でも・・」

 

 胡夢「月音…今回ばかりはクロキさんの言う通りかもしれないよ。」

 

 するとお館様は立ち上がると

 

 お館様「そうか…お前らか瑠妃が世話になったようだな…何故ここにきた?投降でもしにきたのか?なあ…「幼き魔女」よ、我等が同朋よ」

 

 紫「!?」

 

 お館様は月音さん達に殺気を向けるがジンキさんとクロキさんはいたって普通の顔をしていた。お館様は紫ちゃんに向かって言った。

 

 お館様「今ならまだ間に合うおいでお前だけは私達の仲間にしてやる。我々は人間よりはるかに優れた種族…!人間を皆殺しにして今こそそれを思い知らせてやろう!!」

 

 紫ちゃんは月音さんの側へ行き、それを拒否とお館様は受け取ると

 

 お館様「そうか…残念だ…なら死んでもらおう!!」

 

 お館様はひまわり畑に手をかざすと土煙を上げた。

 

 胡夢「キャア!?コレはっ…」

 

 萌香「見て!ひまわり畑から何かが…」

 

 お館様「ひまわり畑?クク…よく見ろこれはひまわりなんかじゃないぞ。私は植物を操る魔法が得意でねえこれはその私がじっくりと育ててきた植物の妖だよ…人間を食らう殺人植物だ!!戦闘データを取るいい機会だまずはそいつらを皆殺しにしろ!!」

 

 お館様の育てたハナバナは月音さん達に襲い掛かるが黒木さんが前に出ると背負っていた物でハナバケを叩き飛ばした。

 

 クロキ「お、コイツ意外と弱いな。」

 

 ジンキ「そうですか‥なら鬼火!!」

 

 起き上がろうとしたハナバケに向かってジンキさんは白い火を吐くとハナバケは悶え、力尽きた。お館様は

 

 お館様「ほう、おまえ人間にしてはやるようだな。」

 

 ジンキ「いや、コレが弱いだけだから。」

 

 クロキ「まあ、魔化魍と比べれば何ともないな。」

 

 お館様「どうやら貴様ら人間とはもとより共存の道は無いようだな「それは違うな」…なに?」

 

 ジンキさんは背負っていたもののカバーを外しながら

 

 ジンキ「あんたは人間の闇しか知らない、それで人間を一まとめにし、復讐しかないそんな考えのやつと共存なんてもとから無理だ。それにな人間にも自然を愛し自然とともに生きている人もいる…僕は両親を魔化魍に殺されたが復讐の心なんて今は持っていない。今は‥ただ人を、妖怪を守りたいただ!!それを信条に闘っている。」

 

 お館様「ふん、ガキがこの私に説教とはな、何様のつもりだ?」

 

 お館様の言葉にジンキさんはただ鼻で笑い

 

 ジンキ「僕は誰かを守るために強くなろうとする…ただの男の子さ。」

 

 背負っていたものを地面に突き刺し、手につけたものを引き出すと弦が出てそれを指で鳴らし、額に持っていきそれを天に突き出すと

 

 ジンキ「ハッ!!」

 

 ドーン!!

 

 ジンキさんに青い雷があたりジンキさんの姿がかわっていき、今度は足元から白い炎がジンキさんを覆い、

 

 刃鬼「テリャアアア!!」

 

 腕を振り雷を飛ばすとジンキさんは鬼に変わった。

 

 お館様「ほう、面白い格好だな…目覚めよ植物妖怪軍団よっ!!」

 

 お館様はハナバケを全部呼び、私は刃鬼さんに音角を渡した。

 

 瑠妃「ジンキさんこれを…」

 

 刃鬼「お、すまないな瑠妃さん‥じゃ、あの人を止めてくるよ。」

 

 ジンキさんは音角を剣にするとハナバケへと向かって走っていった。その後姿はかっこよこいいと思ってしまった。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 私と紫ちゃんはハナバケと闘うことになり周りにはそれの死骸がたくさんある・・・でも、

 

 胡夢「どう?もういいかげん諦めてよこんなのが何匹いようとも私達には勝てないんでから!(でも、もう疲れたよ~~まだこんなにいる~~!!)」

 

 紫「くるむさん、疲れたと思っても駄目ですよ!!」

 

 紫ちゃんにそう言われたがそれもそのはず私達の右側では

 

 刃鬼「鬼剣術「双雷光斬」!!」

 

 ハナバケ「「ギャアアアアアアアア!?!?」」

 

 刃鬼君が右手に烈斬を左手に鳴刀音叉剣を駆使して敵をなぎ払い反対側では

 

 黒鬼「ふん!…音撃斬「黒煙粉塵」!!」

 

 変身した黒鬼さんが琵琶で敵をふっ飛ばし、固まった所をクナイを投げ必殺技で灰にしている。しかも私達より何倍以上もの量をやっているから辛いとは口ではいえない~~!!

 

 お館様「ぐっ…まさかあの二人がこれほどやるか…だが!!」

 

 敵の親玉は手から蔦を出し、モカに巻きつけ自分の近くまで引っ張ってきた。

 

 月音「モカさんっ!!」

 

 お館様「ふん、あの二人が遠くにいてよかったよ。大事なものが目の前でいなくなる苦しみをおまえらも味わえ!」

 

 萌香「かはっ…!」

 

 私達は助けに行こうとするけどさっきのやつらが邪魔でいけなく

 

 刃鬼「クッ!どけえ!」

 

 黒鬼「数が多すぎる!?」

 

 二人もモカを助けにいこうとするが雑魚が多すぎて進めなかった。すると

 

 月音「モカさんを放せぇ!!」

 

 つくねが親玉に向かって走り出すが数体の植物の妖に体を噛まれる。

 

 お館様「ふん、無駄な足掻きを!」

 

 萌香「つくねぇええ!!」

 

 モカも蔓を引きちぎり、月音の元へ行くと更にその上からまた数体の妖が来て二人を食らおうとすると中から光が出て、全部粉々に引きちぎられ、なかから銀髪のモカと抱きかかえられたつくねがいた。

 

 裏萌香「この馬鹿め…相変らずただの人間のくせに無茶をする…だがおかげで助かったよ月音。」

 

 親玉は裏萌香を見て

 

 お館様「貴様も妖だったとはな…これ以上私の邪魔をするな!」

 

 と攻撃しようとしたが裏モカは懐に素早く入り込み、蹴りを食らわせた。

 

 裏萌香「私は他の奴らと違って甘くは無い…覚悟するんだな。」

 

 モカはそう言った。親玉は立ち上がると

 

 お館様「ふん、舐めるな小娘が」

 

 親玉は本に手をかざすとハナバケが集まりだした。それを見た瑠妃さんは

 

 瑠妃「駄目ですお館様!その魔法は!!」

 

 瑠妃さんはそう言うが相手の耳には届かずドンドン大きくなっていった。

 

 黒鬼「なんだよこれ…下手したら普通の魔化魍よりでかいし、まがまがしいぞ。」

 

 私達に近付いて来た黒鬼さんはそう言うと瑠妃さんは

 

 瑠妃「あれは妖魔合身…あれは、術者が自らの身体を他の生物と合体−融合させる事によって、その力を我がものとする捨て身の魔法で、一度合体が完了すると術者は二度と元に戻れなくなってしまう術…誰か…誰か親方様を止めて!!」

 

 瑠妃さんがそう言うと刃鬼君が瑠妃さんの横に膝をついて

 

 刃鬼「わかった…やってみよう、だが瑠妃さん彼女を生きて止めるのは無理かもしれませんそれでもいいですか?」

 

 瑠妃「そ、そんな!どうにかならないのですか!?」

 

 刃鬼「多分むりでしょう…ごめんね。黒鬼さん、共鳴音撃出来ますか?」

 

 黒鬼「俺はいいがお前は接近しないと駄目だろう?」

 

 刃鬼「大丈夫です。萌香さんは音撃をしている時にあの人に直接攻撃をお願いします。」

 

 裏萌香「ああ…」

 

 モカが向き合った時黒鬼さんが私にクナイを渡して

 

 黒鬼「済まないが、コレを上からあれに投げてくれないか?」

 

 胡夢「は、はい!」

 

 刃鬼「紫ちゃんは瑠妃さんを頼む!!」

 

 紫「はいですぅ!!」

 

 裏萌香「なら・・行くぞ!!」

 

 モカ達は親玉に突っ込み私は空からさっき貰ったクナイをばら撒き刃鬼君は敵の死角に行き、烈斬を刺し、ベルトから何かを装着させると

 

 刃鬼「音撃斬「雷電斬震」!!」

 

 音楽を弾き始めると敵の体に雷が走り、動きが少しだけ鈍り私が黒鬼さんの隣へ降りると黒鬼さんも琵琶を構え、

 

 黒鬼「音撃斬「黒煙粉塵」!!」

 

 黒鬼さんも弾いて刃鬼君の演奏とあわせると相手は動きが止まった。

 

 お館様「ガア!?グ…なんだこれは!?」

 

 刃鬼「萌香さん、いまだ!」

 

 その時モカが蔦の一つを駆け上がり、親玉の前に行き

 

 裏萌香「巨大化した程度で私達に勝てると思うなよ!!」

 

 相手の顔に蹴りを食らわして私達はやったと思った!!でもモカの手足に蔦が伸びモカが捕まった。相手の顔を見ると歪んでいたが、効果は無かったみたい。

 

 刃鬼「あ、あれは一体…ガァ!?」

 

 攻撃を続けていた刃鬼君は蔦の攻撃で咄嗟に弦を盾にして直撃は避けたが弾き飛ばされ、私達の前に転がってくると

 

 お館様「ふふふ…思い出したぞその銀色の髪、そして赤い瞳、書物で読んだ事があるお前は力の大妖のバンパイアか…その力吸収させてもらうぞ!!」

 

 すると蔦の一本が萌香の体に入っていった。刃鬼君は

 

 刃鬼「くそ、あの術はただ合体するだけでなく吸収もしつづけることができるのか!!」

 

 お館様「その通り、何故かお前はできなかったが、コイツを吸収し更に強くなった状態でお前を殺す!!」

 

 裏萌香「くっ…!」

 

 親玉は視線を刃鬼君からモカに移し、モカの力が蔦を伝って親玉に行くと

 

 お館様「くくく、お前の力が私の中で漲っていく…さあて私と一つとなれバンパイアァ!!」

 

 蔓がモカに向かって伸びると私達の横を誰かが物凄い速さで通り過ぎ、モカの前に立ちふさがりモカを庇った。それは瑠妃さんだった。

 

 瑠妃「くっ!?」

 

 瑠妃さんはモカの蔦を切り自分の杖を見ると

 

 瑠妃「あら、いけない魔具が壊れちゃった…魔具が壊れちゃうと魔法が使えないのよ…魔女は皆…」

 

 とモカに言い、瑠妃さんの羽が消えたときにお館様と言われたアイツは

 

 お館様「何故だ?何故私にそこまでたてつくのだ!!?今まで私達は二人でやってきたのに一度も私に逆らった事の無いのにっ!?」 

 

 瑠妃「もう…終わりにしましょうお館‥様…全て終わりに…刃鬼さん、萌香さん…お願いお館様を止めて…」

 

 瑠妃さんの手が力尽き倒れると同時に刃鬼君は

 

 刃鬼「瑠妃さん‥‥うおおおおおおおおおおおおお!!!」

 

 と叫び、刃鬼君の体が激しく光り、烈斬を捨て烈光を持って蔦を駆けあがり、瑠妃さんの元へ走った。その途中蔦が襲いかかるが、

 

 刃鬼「邪魔を…するなぁぁぁぁぁ!!」

 

 烈光から炎の剣が現れ蔦を切り、燃やしていく。そして萌香の蔦も切り裂き、

 

 お館様「瑠妃イイイイイイイイイイイ!!」

 

 相手も瑠妃さんを食べようとした瞬間、刃鬼君も巨大妖獣の口の中へ飛び込み食べられた。

 

 お館様「余分なものも入ったがこうすればどんなに逆らおうとこれまでどおりお前は私のものだ…ああ、漲るお前が…お前の魔力が流れ込んでくるぞ…るび…!?」

 

 その時相手の体から

 

 イヨォ!…ドンドンドドン!ドンドンドドン!

 

 激しい和太鼓の音が響き、青い雷を纏った白い炎が噴出し、それはドンドン広がっていく。

 

 黒鬼「まさか刃鬼の奴あいつの腹の中で音撃をしているのか!?すげー無茶なことを…」

 

 黒鬼さんの言葉を聞いたモカは瑠妃さんの杖と壊れた烈斬を持ち、

 

 裏萌香「哀れだな…瑠妃は命を賭けて私にお前の弱点を教え、今度は刃鬼が己の身を燃やしお前を封じ込めている…あえて言ってやろうお前の負けだ!!」

 

 そう言いモカは攻撃を仕掛ける。相手も反撃しようとするが刃鬼君の攻撃で動けなかったりモカに届く前に燃え尽き、

 

 裏萌香「愚か者め、言ったはずだ…あえてもう一度言おう…お前は既に負けていると!」

 

 ズンッ!!!

 

 モカの放った瑠妃さんの杖と烈斬は魔道書に突き刺さり、

 

 裏萌香「瑠妃が言っていたぞ…魔女は魔具を壊されると魔法が使えなくなるとな!」

 

 お館様「ルビイイイイイイイイイイイイイイイ!!!」

 

 アイツはそう叫ぶと中から魔力の暴走が起き、私達は吹っ飛ばされた。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 刃鬼「うっいてて……ん?ここは…ひまわり畑?」

 

 僕は確か瑠妃さんを抱いてアイツに飲み込まれて、烈斬を必死に弾いて周りを白い光が包みこまれたはずだが、今いるのはあの丘のようだが空が真っ白だった。僕は空の感じから

 

 刃鬼「ふう…どうやらまた死んだしまったようだな。今回ばっかりはまた転生は無いだろうな。」

 

 すると向こうから人が来て僕はその方を見ると

 

 お館様「ほう、お前も来ていたのか。」

 

 僕はつい構えを一瞬したがすぐに解いた…僕はもう死んだからあの世で戦う必要は無いと判断したからだ。すると彼女は

 

 お館様「お前はまだ死んでないから生き返るぞ。」

 

 刃鬼「は?どういうことですか?」

 

 お館様「お前の攻撃は私のように禁術で妖怪と合体したものには毒にしかならないが、ただの魔女の瑠妃を守る効果はあったようだな。」

 

 刃鬼「へえ、そうだったのですか…あ、そうだえ~とお館様でよろしいでしょうか?」

 

 お館様「ん?なんだ?刃鬼とやら」

 

 刃鬼「不意打ちで顔を殴ってスイマセンでした!」

 

 僕は彼女に向かって頭を下げた。彼女の顔は見えないが声で驚いている事はわかった。

 

 お館様「お前は変わっているな…敵の私に謝るとは瑠妃もお前を好むわけだ。」

 

 刃鬼「へ?なんですかそれ?僕いつの間にフラグを?」

 

 僕は顔を上げると彼女は笑い、

 

 お館様「ふふふふ、瑠妃が生き返る際、私はアイツの思考を読めたのだがな、お前の事を好きになっていたぞ…お前がこのまま死んだらあいつが悲しむぞ。」

 

 刃鬼「いや、それはこっちのセリフですよ、貴方が生き返るべきだ!!」

 

 僕は大声で言ってしまったが、彼女は

 

 お館様「そうしたいが、瑠妃に私はもう必要ない親離れと言う奴かな?…これから先必要なのは「過去」の私ではなく、「未来」を見せる君だよ。刃鬼君「刃」ん?」

 

 僕は頭の変身を解き、

 

 刃「僕の本名は松坂刃です。」

 

 お館様「そうか…なら刃、瑠妃を頼む。もし泣かせたらただじゃ済ませないぞ。」

 

 刃「わかりました…彼女を守って見せますよ。」

 

 お館様「頼もしいな…。」

 

 段々彼女との距離が開いていくなか僕は左手を上げ

 

 刃「自分、鍛えてますからシュッ!」

 

 僕はそれをすると視界が白くなっていき、再び目を覚ますと

 

 ジンキ「知らない天井か…「気がついたかい?」ん?その声は?」

 

 僕は起き上がると窓際には昔一時期響鬼さんの弟子で今は医者になった明日夢兄さんがいた。そして反対側を見ると隣のベッドに瑠妃さんが寝ていた。

 

 明日夢「ここは僕が今勤めている病院で、刃君はかれこれ3日間も寝ていたんだよ。それに体中に火傷があったけどでも流石“鬼”だね傷はもう治っているよ。後は数日間ご飯を食べ、検査をしたら退院だって、」

 

 ジンキ「そうですか‥「うっ」おお、瑠妃さん目が覚めたか。」

 

 隣で寝ていた瑠妃さんが目を覚めると明日夢兄さんは軽食を持ってくると言い、部屋を出て行った。

 

 少しの沈黙が流れた後、突然瑠妃さんが泣き出した。僕は慌てて

 

 ジンキ「ウェエエエエ!?ど、どうしたのディスカ!!ルビさん!?まさかどこか具合でも!?(○W○;)」

 

 瑠妃「すいません、お館様がいなくなったのでまた一人ぼっちになってしまったと思うと悲しく「僕は一度お館様にあったぞ」ええ!?」

 

 ジンキ「会ったといっても現実味が無いから信憑性はないけど君を頼むってね。」

 

 僕がそう言うと瑠妃さんは下を向き、

 

 瑠妃「刃鬼さんは優しいのですね、私を慰めるためにそんな事を言ってくれるなんて、」

 

 僕はベッドを降り、瑠妃さんの肩に手を置いていった。

 

 ジンキ「嘘じゃないよ瑠妃さん、もしあなたがこの病院を退院したらなにかの仕事につくかもしれない妖怪関係なら僕と会うことも多いだろうし、陽海学園に勤めることになったらさらに月音君、萌香さん、胡夢さんに紫ちゃんにも会えるからきっと一人ぼっちにはならないはずだよ!!」

 

 瑠妃「ジンキさん…」

 

 僕の言葉に瑠妃さんは僕の顔を見て僕は言った。

 

 ジンキ「それに、僕はお館様に言われましたが貴方が僕の事を気にいっているのを知っています!…なんだったら僕がこれからずっと“貴方の家族”になってあげますから、落ち込まないで下さい!」

 

 僕がそういうと瑠妃さんの顔はドンドン赤くなっていき最後には響鬼紅より真っ赤になって…

 

 瑠妃「!?#$&%¥*@+=!?!?…きゅう」

 

 ジンキ「ウワアアアアアア!?!?ルビさん!?お気を確かに!?明日夢兄さん!?」

 

 するとトレイを持った気まずそうな顔の明日夢兄さんとクロキの旦那が入ってきて、僕は

 

 ジンキ「あ、兄さん!!ルビさんが気絶してしまいました!!」

 

 というが明日夢兄さんは口を開き

 

 明日夢「いや、そりゃそうだよ…ジンキ君」

 

 クロキ「ただでさえ顔が整っているお前が顔が近い状態でしかも真剣な表情で“愛の告白”したら気絶するよ…。」

 

 僕はクロキの旦那の言葉にさっき言った言葉を思い出すと…うん

 

 ジンキ「URYYYYYYYYYYYYYYYYY!!」

 

 パリィーン!!

 

 明日夢「あ、ジンキ君!!」

 

 クロキ「この場合俺はディオオオオオオ!と叫べばいいのかな?とりあえず回収してく。」

 

 明日夢「お願いします。」

 

 ~数分後~

 

 僕は明日夢兄さんにさとされ瑠妃さんが目覚めるを待つが、クロキの旦那が

 

 クロキ「は~るがき~た、は~るがき~た、どこにきた~♪」

 

 さっきからこの調子である。とりあえずクスハドリンコを飲ませて気絶させると瑠妃さんが再び起きた。瑠妃さんは僕を見て真っ赤にするが、僕は気絶する前に

 

 ジンキ「突然変なこと言って、スイマセンでしたあああ!!!」

 

 といって瑠妃さんに土下座をするが、瑠妃さんは

 

 瑠妃「そ、そんな顔を上げてください。」

 

 と言われ顔をあげると瑠妃さんはモジモジしながら

 

 瑠妃「いえ、その…私は外の事を知らない不束者ですが宜しくお願いします。」

 

 ジンキ「へ?」

 

 明日夢「成功!?」

 

 クロキ「うっそーん。」

 

 僕に本当に春がきました…いや今の季節は夏だけどね。

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