ロザリオとバンパイア ~刃の音撃戦士~   作:オンドゥルッフ

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第七の巻「小学生の頃の思い出ってふとした切欠で思い出す物である:前編」

 自慢といえないけど僕は夢を見ると結構はっきり覚えれるタイプなのだが、今日見た夢は小学生のころ確か父さんの関係で北の方に行ったことだ。小学校の帰りに一人の女の子を数人の男子がいじめていていてそれから女の子を関節技で守った夢だ。

 

 僕がおぼえているのは最後に女の子が何か僕に言った事とその女の子はチュッパチャップスらしきものをなめていた夢だ…しかしなぜかその夢では途中からなぜかだよ父さんが出てくるんだよ。もちろん父さんは喧嘩はしてないよ?女の子のけがを治療していたはず…うん、いじめていた子を魔化魍をにらむように見ていたわけはない…父さんは大人だから無い筈だ!!

 

 刃「はあ…またあの夢だ。」

 

 僕は布団から起き上がると時計を確認すると携帯に電話がかかってきた。僕はそれを見ると「瑠妃」と書かれていたすぐに通話ボタンを押した。

 

 刃「もしもし、刃です。」

 

 瑠妃〔刃さん、おはようございます。〕

 

 刃「瑠妃さん、おはようで、どう?仕事には慣れたかい?」

 

 瑠妃〔ええ、といっても書類だけですから刃さんとした仕事の方が慣れるのに時間がかかりました。〕

 

 刃「フッ‥まあ、そうでしょうね。ああ、そろそろ公安の人たちが来るかもしれないから切るね。」

 

 瑠妃〔もうですか…では仕事の時に会いましょう。〕

 

 刃「うん、また瑠妃さんの料理が食べたいね…じゃあね」

 

 僕が電話を切るとインターホンが鳴り、ドアを開けると公安の制服のモヒカン達(以下モヒ安)が四人立っていた。

 

 モヒ安A「ヒャッハー御迎えに上がりましたぜー!」

 

 モヒ安B[今日もいい天気ですぜー!]

 

 モヒ安C「誰もいないのに電気がついてあったところがあったのでこまめに節電してやったぜー!」

 

 このようにモヒ安の方々は何故か口調と見た目は世紀末な感じだが、実際は優しい人たちである。現にさっきのセリフは全部近所迷惑にならないように小声であったのだ。

 

 僕は食堂へ行くと、九曜さんが席を取って待っていた。その隣には少し警戒している顔の月音君がいた。僕は日替わりA定食を持っていくと

 

 九曜(カレー)「おはようございます、刃さん」

 

 刃「おはよう~そういえばドリンクの実験台にしてごめんね~。」

 

 九曜「いえいえ、しかし復活した後、スピードが30%アップしました!」

 

 刃「まさに赤い彗星!…九曜さん、ペンネームとかで赤い彗星とかシャア若しくはフロンタルという名前で活動してないよね?」

 

 九曜「流石刃さんよくお気づきで…」

 

 刃「なんか声がそれっぽいもん」

 

 すると日替わりB定食を食べていた月音君が話しかけてきた。

 

 月音「そういえばなんで刃君は公安と仲がいいの?…九曜先輩の変わりように銀先輩が怖がっていたよ?」

 

 刃「いや~この前僕が月音君達を助けるために公安に殴りこんだでしょ?」

 

 月音「おかげで帰りが楽だったけどそれがどうかしたの?」

 

 刃「その時に僕の闘っている姿に惚れた人がいて、いろんな人に話すうちに背びれ尾ひれがついて噂ではファンクラブもあるそうで‥女子限定と男子限定のふたつが」

 

 月音「はははは…嘘じゃないよね?」

 

 と月音君が言うと横からモヒ安達が顔を出し、

 

 モヒ安A「ヒャッハー嘘じゃないんだぜこれが!!」

 

 モヒ安B「女子限定の方では隠し撮りした寝顔写真が飛ぶように売れていると聞いたぜ!!」

 

 モヒ安C「ちなみに主犯の写真部の女子は逮捕しました!」

 

 刃「よろしい、それと写真は?」

 

 九曜「私が焼却処分しました。それとこれは学園祭においての警備体制の配置図です。」

 

 僕は九曜さんからメモをもらい、それを少しだけちらっと見ると

 

 刃「ありがとう、お昼休みにでも改善点を書いたメモを公安の人にでも渡すよ。」

 

 九曜「では螢糸(けいと)にでも渡してください。では私たちはこれで」

 

 刃「はいは~い♪」

 

 九曜さん達はトレイを返却コーナーに戻し、食堂から出て行った。すると月音くんが

 

 月音「それでも、九曜先輩の変わり様はすごすぎない?」

 

 刃「多分、音撃をした時に清めの音で一時的に心が浄化されたのと思ってたのだが…」

 

 月音「違うみたいだね…あ、新聞配らないと急ごう!」

 

 食堂に備え付けの時計を見て慌てると僕も急いで食べ終わらせ

 

 刃「おお!今回は特集版だからな!」

 

 月音「うん!刃君は今回もよろしく!」

 

 刃「ああ!全て・・配ってやるぜ!」

 

 僕達は校門前に行き、胡夢ちゃんから配る分の新聞をもらい、それを配りに運動場(朝練をしている人達に配る為)に向かったのだが…

 

 刃「なぜ野郎に追っかけられなければいけないのだ?しかも戦闘狂とあっち系の人に!」

 

 男A「待てええええええええ俺と勝負しろおおおおおおおおおお!」

 

 男B「九曜と公安を一瞬で滅したその力本当かどうか見せろおおお!」

 

 オカマA「お願~い私と付き合って~♪」

 

 オカマB「逃げるのね・・・嫌いじゃないわ!」

 

 ゲイA「ヌッフッフ~(^ω^)」

 

 ゲイB「ダブルユキポッ!」

 

 僕は新聞を配りながら走っていると前から顎が立派な人が立ちふさがった。銀先輩の話では名前はチョッパー力石(りきいし)だったような・・・

 

 力石「おい、勝負しやがれコノヤロー!!」

 

 刃「断るといえば?」

 

 力石「食らいやがれコンチキショー!」

 

 とフライングボディーアタックをやってきたが、

 

 刃「そんな技をしかけたら…隙だらけじゃないか!」

 

 僕は飛び上がり、力石さんの顔を踏んづけ、さらに背中を蹴り、追っかけてきた奴らにぶつけた。

 

 ゲイC「アアン、ヒドゥーイ!」

 

 ゲイD「蟹になりたい…」

 

 オカマB「でも…嫌いじゃないわ!!」

 

 オカマB・・それ言いたいだけか!?それしかセリフがないのか?と一瞬思ったが追手が来るのが怖かったので、すぐその場を後にした。

 

 その後新聞を配り続けたが追っかけられていた間に練習を終えてしまった部活があったため一部余ってしまった。僕がみんな元へ戻りこの事を言い、謝ると

 

 紫「気にしなくていいです~」

 

 萌香「災難だったね…」

 

 胡夢「うわあ…」

 

 刃「でも、月音君も大丈夫か?かなりカサカサという効果音が似合う顔になっているが、」

 

 月音「う、うん大丈夫」

 

 胡夢「そうだきいてよねえ!また萌香が血吸ったのよ!」

 

 刃「すまんな、僕もできることなら血を分けたいが、僕の血は清めの力が強すぎて萌香さんにあげるのは無理なんだ!くぅ!清めの力が強すぎる自分が恨めしい!…それとは別に話変わるけど原液の赤い彗星飲む?」

 

 月音「いや、いいよ!死にたくないし!」

 

 僕は赤い彗星を片手にじりじりと月音君に近づくと萌香さんが

 

 萌香「そうだ!また打ち上げをしない?夏休み特集版成功の打ち上げ!」

 

 刃「いいね~あ、でも一部残っているけど…まあ構わないか!!」

 

 僕たちが和気藹々としていると

 

 ??「…ふうんヘンなの、ずいぶん仲良しだね新聞部って」

 

 僕たちはその方をむくと一人のピンクと黒のニーソックスでチェックのスカートで口にキャンデー?を加えていたの女の子が立っていた。さらにその女の子は

 

 女子「馴れあっちゃって…わかんないなあそういうの」

 

 と言い、月音君に近づいた・・この時僕は

 

 刃「(頼むから公安は来るなよ~~~!補導しなきゃいけなくなる)」

 

 と周りをすると月音君をまじまじと見た女の子は

 

 女子「君が月音君か思ったより可愛いね…それと新聞余ってる?」

 

 刃「ああ、それならここに一部余ってますからどうぞ」

 

 女子は新聞を受け取ると僕の顔をじ~~~っと見てきた。すると

 

 女子「君、前にどこかで私と会ったことある…?」

 

 と言われたがこっちは君に見覚えがあるがさすがに夢の中で見たことあるというのは気が引けるので

 

 刃「いや、心当たりはないね…他人の空似でしょう。」

 

 女子「そう…それじゃ新聞もらっていくから」

 

 と言い、去っていった。

 

 しかしその後教室にて…

 

 猫目「みなさーん、おはようございまーす!夏休みも終わって二学期になりました。さっそくですが最初のHRを始めましょう!」

 

 相変わらずハイテンションだな~と思っていると

 

 猫目「二学期は学級委員長を決めたいと思いま~す!」

 

 すると後ろの方の椅子が動く音が聞こえ

 

 ??「私は青野月音君を推薦します。」

 

 僕はその声に聞き覚えがあるしかもついさっき、僕は急いで後ろを振り向くと今朝の女子がいた。

 

 月音「き、君は今朝の…同じクラスだったの!」

 

 女子は頷き座ると

 

 月音「で、でも、俺よりも刃君の方が適任だと思います!!」

 

 と言った。僕はゆっくりと席から立ち上がると月音君に

 

 刃「月音君…僕は今公安の再建とまとめ役をしているのですよ?(しかも理事長からの仕事や鬼の仕事もあるし)その上に仕事を与えるとは君は僕を過労死させたいのか!ゴゥルラ!」

 

 と斬鬼さん直伝猛式鬼睨みをした。月音君はびびり、猫目先生は

 

 猫目「まあ、刃君は忙しいですから彼以外でお願いしますね。」

 

 萌香「頑張ってね、月音!」

 

 と萌香さんも言ったが後日投票をして決めるそうだ。そして昼休み僕は警備体制の改善点を書いたメモを九曜さんのいるクラスへ向かった。その途中螢糸さんに会いメモを渡し、その場を立ち去ろうとしたが、

 

 螢糸「あの、刃さん!今度良かったら私の料理を食べていただきませんか?」

 

 と顔を赤らめながら言っていたが、一応僕には思い人(彼女)がいるので優しく断っておいた。

 

 すると、赤らめていた顔が一瞬で元に戻り

 

 螢糸「よし、噂は間違いないようね…では早速報告を、」

 

 ガシッ!!

 

 と走り出そうとしていたので僕は頭を掴み、(黒い)笑顔で

 

 刃「ねえ?噂ってなんだい?僕に教えていただけないかな?螢糸“先輩”」

 

 すると螢糸さんの顔は青ざめていき(公安の人達の事は基本年上であってもさん付けで呼ぶようお願いされたからだ)、周りの生徒も僕が立っているところから近づかないようにしていた。螢糸さんは涙目で

 

 螢糸「その…風の噂で彼女がいると聞いたものでもし本当なら見つけ出そうと…」

 

 刃「一応はっきり言うと僕に彼女はいるよ。で、もし見つけたら…どうするのかな?カナ?」

 

 螢糸「その…別れてもらおうと…もしそれが駄目なら最悪闇討ちを…」

 

 その一言に僕は殺気を込めながら

 

 刃「そうかそうか…なら、その人に言っておいてください。もし決行しようとするのなら消すとね…わかったかい?」

 

 僕はそういいながら手を放すと螢糸さんは

 

 螢糸「は、はい!!」

 

 と言って走って逃げて行った…空気が凍っている中、僕はその場を後にした。

 

 ~放課後(キングクリムゾン!)~

 

 僕は九曜さんに呼ばれて公安本部に行く途中購買の前を通りかかると今朝の女の子とと月音君を柱の陰から見ている萌香さんを見かけ、萌香さんは僕に気が付いた。とりあえず小声で話しかけた。

 

 刃「へ~~い萌香さん、どったの?」

 

 萌香「刃君、実は…」

 

 話を聞くと学級委員長の件で喧嘩をしてしまい、月音くんは最後に一人でもやっていける云々と言ったらしいがとりあえず白雪さん(萌香さんから教えてもらった)の手帳を見て顔だけ引いている月音君に

 

 刃「このヴァカが、バカではなくヴァカめが!人間や妖が誰の助けも借りずに一人でホイホイやっていけると思うな…叩き斬ってやるわ!!裏萌香さん風に言うなら身の程を知れだな(小声です)」

 

 萌香「刃君、落ち着いて…ね?」

 

 刃「何を言うか萌香さん!これをもし僕のお師匠さん達が聞いたらフルボッコで反省分100枚は間違いないよ!!僕はそう思ったら死ぬものとさえ考えている…極論だろうけどこう考えないと本当に死んじゃうかもしれないから。それに…」

 

 萌香「それに…?」

 

 刃「男の子は誰かのために強くなれると聞いた事がある…もちろん女の子も見ているだけじゃはじまらないけどね…まあ、月音君のことだどうせ厄介ごとに巻き込まれるさ。それじゃあね。」

 

 僕はそういってその場を後にした…急いで

 

 ~公安本部~

 

 僕は公安に行くと九曜さんがあわてた表情で来て、

 

 九曜「あの、螢糸がものすごく怯えていてメモを渡してくれないのですが…何をしたのですか?」

 

 と言ってきたので僕は

 

 刃「いや、僕には彼女がいるのは九曜さんには言っていたよね?」

 

 九曜「はあ、確かに前に携帯の写真を見せてもらったのは覚えています…そういえば噂になっていましたね。」

 

 刃「それで恐らく螢糸さんは何かしらのファンクラブに入っているようで僕の彼女を消そうとしたからそれを少しだけ注意しただけだよ。でもやりすぎちゃったかも☆」

 

 九曜「かも☆じゃないですよ!?で、治すことはできますか?むしろ治してください!螢糸は幹部なのでかなり重要な仕事を遂行中なのですよ!!」

 

 僕が螢糸さんの様子を見ると部屋の隅で

 

 螢糸「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい…」

 

 刃「あ~…僕はできないけど明日夢兄さんならいけるかも附属病院に安達明日夢っていう新人医者がいるから呼んできてくれるかな?」

 

 九曜「わかりました!!では早速…いけ!!」

 

 モヒ安「「「ヒャッハー!!」」」

 

 モヒ安E「パラリラパラリラパラリラ……」

 

 刃「口に出して言う人初めて見た…」

 

 ~数分後~

 

 明日夢「いきなりモヒカンの黒い学ランの人達にヒャッハー護送だぜーー!!と言われながら連れ去らわれたから何事かと思ったらそういうことだったんだ。」

 

 刃「すいません兄さんが忙しいことはわかっていたのですが、患者の様子だと僕がいっても駄目かと思いまして…」

 

 兄さんは部屋を除き、ため息をついてこちらに向き直ると

 

 明日夢「刃君あれはやりすぎ、でも何とかなるかも…」

 

 刃「できるの!?」

 

 九曜「本当ですか!?先制!!」

 

 刃「落ち着け九曜さん!「せんせい」の字が違うぞ!!」

 

 九曜「お願いします宣誓!あなただけが頼りなんです!」

 

 刃「また違うぞ~~」

 

 明日夢「それじゃあ…いってみるよ。」

 

 そう言って部屋に入って数分後ごめんなさいの声は止まり、そのかわりに…

 

 明日夢「ちょっと落ち着いて!なんでこっちにじりじり来るの!?なんでそんな表情で僕を見るの!?なんで糸吐くの!?ぼ、僕はおいしくないよ!!アアアアアアアアア!!」

 

 と兄さんの叫びが聞こえたので僕と九曜さんが入ると糸でがんじがらめにされた兄さんに抱き着きハートマークを飛ばしながら頬ずりしている螢糸さんであった。

 

 九曜「すごい…予想以上です」

 

 刃「兄さん…なにしていたの」

 

 明日夢「いや、昔ヒビキさんと話したことを少し言っただけなんだけど…」

 

 刃「え~~~……ヒビキさんならしかたない!」

 

 明日夢「だよね~~」

 

 螢糸「もう一生ついていきます!」

 

 その後僕と向き合わせ大丈夫になったのを確認して九曜さんにメモを渡し、明日夢兄さんは公安に胴上げをされながら病院に戻っていた。

 

 僕が教室に戻っていると凍った湖の上で新聞部がいたので駆け寄ると、月音君が白雪さんに氷漬けにされかけたのを萌香さん達が助け、白雪さんに。その時僕はあのことを思い出した。

 

 刃「そういえば、月音君、君は一人でやっていけると言ったそうだね…」

 

 月音「うん、でも今はそれが間違いだと気づいたよ。」

 

 刃「そうかそうか…だが説教だ!そこに正座しなさい!!」

 

 胡夢「で、でも今は反省しているからいいじゃないの?」

 

 刃「甘い甘い甘い!ガムシロップを限界超えてまでいれたアイスティーよりも甘いぞ!!胡夢さんも正座!!あ、他の人たちは戻っていいよ。大体月音君はクドクド・・・・」

 

 月・胡「「つ、冷たい‥‥(´・ω・`)」」

 

 説教は氷が割れる直前まで行われ、そしてその日の晩から明日夢兄さんの部屋に螢糸さんが来る(襲撃)ようになり次の日、白雪さんがまた不登校になったそうだ。

 

 




 陽海学園附属病院の院長からの一言


 院長「安達君、許可は出したが行きは持ち上げられて拉致られたのに帰りは簀巻き状態で胴上げされて帰ってくるって何があったの!?」

 返答

 明日夢「いえ、僕もさっぱり・・・ただ精神的に重症の人を治しただけです。今、つきまとわれていますが、」

 螢糸「明日夢さん、私とお付き合いを!!」

 明日夢「仕事中は来ないで~~~!」

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