僕はある日突然理事長から電話が来て「至急ある場所に向かってほしい」と言われその後に送られた地図のデータを元に走っていくと、
ジンキ「はぁ~~理事長が急用だって言ってたから一人で来たのに…用事の内容が新作格闘ゲームの受け取りかい!!」
僕が紙袋を持って叫ぶと理事長の側近の黒服さんが、
黒服「すいません、我々だとゲームを受け取る前に警察が来てしまいますので…」
と頭を下げながら言うと僕は急いで顔を振りながら
ジンキ「いえいえ、もとは自分が何でもお手伝いしますと言ったせいですから。お気になさらないで下さい。」
黒服「感謝します。それはこっちで預かって理事長に渡しておきます。」
ジンキ「では自分はこれで失礼しますね。」
僕は黒服さんと別れて立花への帰り道を歩いていると僕のすぐ前に真っ赤なポルシェが止まると中から
アゲハ「あら~お久しぶりじゃない♪」
と胡夢さんの母黒乃アゲハさんが出てきた。その時僕は身の危険を感じ……
ジンキ「お久しぶりです。そしてさよなら!!」
ジンキは逃げ出した!
ブゥン!キュイイイイイ!!
アゲハ「逃げなくても良いじゃない!」
しかし先に回り込まれてしまった!しかもドリフトでそして腕を絡まれた!
アゲハ「ねえや・い・ば君、この後暇かしら?」
と訊ねてきたが、もしここで暇と言えば何かしらの危ないアクションがあるものと考えた僕は
ジンキ「ひょっとしたら何か仕事があるんかも知れないので今家に連絡してみます。」
僕はアゲハさんから少し離れて立花に電話をかけた。
そして電話がつながった時
ジンキ「あっ、もしもしジンキです。じt「ちょっと借りるわよ♪」ひょ?」
アゲハさんは僕から携帯を盗ると
アゲハ「どうもはじめまして、私、刃君のお友達の母親の黒乃アゲハと言います。はい…ええ、実は帰り道であったので色々と娘の学園での様子とか彼氏はできているとかそういうことを聞きたいので…はい変わりますね。はい」
僕は話がスムーズにいき過ぎて不安をかんじその電話を取り急いで出ると、
トドロキ「あ、ジンキ君、立花の皆には自分が言っておくので楽しんでくるッス!!それじゃッス!!」
とトドロキさんは言い電話を切った。この時に僕が感じた事は一つだけ…
ジンキ「(トドロキさんが出た時点で僕の負けが決まっていたか…誰か他の鬼とのコネクト、プリーズ!!)」
アゲハ「さあ、行きましょうか?」
と再度腕を絡まめられ身体を密着させ物凄く柔らかいナニカに腕を押し付け、逃げれないようにされた僕は諦めて
ジンキ「はぁ…お茶くらいなら構いませんよ。」
アゲハ「やふ~~~!!じゃあ早速行きましょうか!」
こうして僕はアゲハさんの車に乗せられ、連行されるのであった。
――――――――――――――――――――――――――――――
俺が受話器を置くと、瑠妃さんが入ってきた。
瑠妃「買い物行って来ました。…あれ?刃さんはどこへ行ったのですか?」
トドロキ「あ、それなら理事長さんからの幼児の帰りに会ったお友達と少し話し合うから遅れるそうッス。」
瑠妃「お友達ですか…月音さんかしら?」
トドロキ「確か黒乃さんと言ってたッス!」
俺がさっきの電話の相手の名字を言うと瑠妃さんは固まり、二階から鈍い音が聞こえ、ザンキさんは急いで降りてきて、
ザンキ「トドロキ、その名字間違いないだろうな!」
トドロキ「は、はい…何かおかしいッスか?」
ザンキ「ああ、何しろジンキの友達の方の黒乃は今学園にいて、人間界にはいけないからな…そして残った黒乃の母親はジンキを狙っているからな…」
瑠妃「ザンキさん、ど、どどどうしましょう!!?」
ザンキ「とりあえず、おやっさんから許可をもらってディスクアニマルを使ってジンキの居場所を捜すぞ!!」
ザンキさんがそう言うと立花の入り口が開き、ヒビキさんが一枚のディスクを持ちながら入ってきた。瑠妃さんは慌てながら
瑠妃「ヒビキさん!!刃さんが!!?」
ヒビキ「ああ、今さっき光鷲が来て場所わかったよ。ジンキは今黒乃さんの家にいるってさ。」
瑠妃「なら、皆さん急いで殴り込みを!!」
ザンキ「ああ、ジンキに嫌な思いをさせたくないしな。」
ヒビキ「何だって同級生の母親だもんな~俺だって嫌だよ。」
そうい言いながら出かけようとした時、ザンキさんが振り向き、
ザンキ「トドロキ、電話はどっちが先に切った?」
トドロキ「あっ、それは自分ッス!」
ザンキ「なら、今度ジンキと一緒に闘う事になったらバケガニを投げつけられると思っておけよ。」
トドロキ「エェエエエエエエエエ!!?」
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「さあ、どうぞ!」
「お、お邪魔しやっす~~…。」
「お茶用意するからちょっと待っててね!」
僕はアゲハさんが住んでいる高層マンションの部屋に入った中は見るからに高そうな毛皮の服や、鰐皮の財布、貴金属類がたくさんあるがそれらは綺麗に片付けられていて、水槽も置かれていてそこには綺麗な熱帯魚ではなく……
「なんで…ピラニア?」
とピラニアを見ていると足音が聞こえ、
「お茶ができるまでクッキーでもどう?」
アゲハさんがお皿に可愛らしい
「あ、ありがとうございます。」
再びおくにアゲハさんがいくと僕はクッキーを手に取った。それは可愛らしく美味しそうなクッキーだが、人間界に戻るとき胡夢ちゃんから「私のお母さんは一度狙った人は物にするまでなんでもする」と言っていたので、クッキーを握り潰し粉にしてから水槽に少し入れてみた。少しして
…プカア……
ピラニアはピクピクしながら浮かび上がり、固まっていると
「あら?何しているのかな?」
ティーセットを持ったアゲハさんが来て、僕は恐る恐る
「あ、アゲハさん、このクッキー何か毒でも入れているのですか?」
と聞くとアゲハさんは
「嫌だ~~そんな物騒なもの入れてないわ。確かただの痺れ薬と睡眠薬ぐらいね?」
「……ではその紅茶は?」
「これには感覚が敏感になるのと滋養強壮ね。飲む?」
と笑顔で聞いてきたが、
「それを聞いたらこんな怪しい物なんて飲めませんよ!!それに十分物騒です!」
僕は逃げ出そうとしたが、アゲハさんは立ちはだかり
「まあ、待ってよ。私とイイコトしましょう♪」
「だが断る…そおい!!」
僕はニビイロヘビを投げつけ、服の隙間に入って慌てている隙に部屋から激走戦隊並みのスピードで逃げ出した。
~~~~~~
ジンキ「ゼエ、ゼエ、ぜエゼエゼエ……ハァ……ここまで来れば休憩できるな…」
僕は公園につき水飲み場に足を向けた。
ジンキ「はあ、さっさとたちばなに連絡しなきゃ」
僕が安心しながら水を飲み終えると周りの景色が歪み始め、あっという間に森に変わった。
ジンキ「ま、まさかコダマの森か!?」
僕が音叉を構えながら辺りを警戒していると
ヒュンヒュン!!
ジンキ「ヌオッ!?」
僕の両足に蔓が巻きつき引っ張られて行くとアゲハさんが木の上に立っていた。
アゲハ「ハ~イ♪何も逃げなくても良いじゃない。痛い事はしないのだから。」
と手をヒラヒラとしながら言ったが、僕はコダマじゃないことに安心したが、
ジンキ「このまま大人しく食われたら、身体は痛くないかもしれませんが、僕の心が痛くなるのですよ!!新学期から胡夢さんにどんな顔で会えと!?それに私は彼女持ちですよ!?」
アゲハ「も~、そんな事気にしなくてもいいのよ~「よくない!!」あなたは初めてかもしれないけど私が私が愛し方を教えてあげるから安心してね♪」
アゲハさんがそう言っている間に僕は音叉剣で蔦を切り、立ち上がって
ジンキ「あ、自分既に未経験じゃないですよ。彼女と大人の階段登ってますから!!残念!」
僕がアゲハさんにそう言い放つと少しの間固まったが手をポンと叩くと
アゲハ「じゃあNTRに変更ね♪」
ジンキ「もっと駄目でしょう!!」
僕はアゲハさんにツッコミをすると、瑠妃さん、ザンキさん、ヒビキさんが来た。
瑠妃「刃さん、無事ですか!?」
ザンキ「捜していたら変な森を見つけて来たが…」
ヒビキ「コダマは見つけたか?」
と辺りを警戒していたが、僕は木の上にいるアゲハさんを指差して、
ジンキ「これはコダマの森じゃなくてアゲハの森ですよ。」
と僕が言うと、瑠妃さんは魔具をザンキさんは武器を構えながら、
瑠妃「ではあの人を抹殺すれば…」
ザンキ「このふざけた森は消えると言うわけだな…」
ジンキ「いやいや、何物騒な事言ってるの!?しかも瑠妃さん、あなたの瞳に光が無いですよ!!ザンキさんも烈斬を降ろして下さいよ!!」
ヒビキ「そうだぞ二人共、もしジンキが食われていたら俺だって倒すのに協力するけど今ジンキの体をよく見てみろ。服が乱れてないしズボンのチャックは締まったままだから…」
ヒビキさんがそう言うと僕にアイコンタクトを送り、僕は頷いて、瑠妃さんをお姫様抱っこをしてから皆アゲハさんから背を向けて、
ヒ・ジ「「逃げるんだよ~!!!」」
ザンキ「お、おい!!」
僕達は急いで森を突き抜けて立花に逃げ帰った。
アゲハ「……早、ほんとに人間?」
~立花到着後~
ヒビキ「上手くいったね~」
ザンキ「そうだな、」
ジンキ「これにて一件落ちゃk「ジンキ君、すまなかったッス!!」トドロキさん!?」
僕達が炬燵でお茶を啜っているとトドロキさんが来て僕の前で涙目で土下座をした。
ジンキ「と、トドロキさん!?何をいきなり土下座しているのですか?」
トドロキ「いや、ジンキ君と瑠妃さんの仲を傷つけてしまうような事をしまってすまないッス!!」
瑠妃「トドロキさん、それはもう過ぎた事ですから…」
トドロキ「こうなったら切腹してこの命で責任をとるッス!!」
と言いながら烈雷を構えようとしたトドロキさんをザンキさんとヒビキさんが止め、
ザンキ「ええい!落ち着け!」
ヒビキ「それほどの事じゃないからなっ?」
ジンキ「お詫びなら…あっ!今度トドロキさんの手打ちうどんをごちそうして下さいよ!」
トドロキ「本当にそんな物で良いッスか?」
ジンキ「いいのですよ、トドロキさんの手打ちうどんならお釣りがくるくらいですよ。」
僕がそう言うとトドロキさんの顔は明るくなっていき、立ち上がると
トドロキ「なら今から打ってくるッス!!」
と言いながら去っていった。そしてこの日の夕食は鍋から急遽大量のうどんに変わった。
トドロキ「たくさん打ったのでどんどん食べて下さい!!」
ジンキ「多いな…」
ザンキ「鬼は一人2キロって所か…」
ヒビキ「でももっとあるみたいだよ?」
クロキ「机の反対側が見えないんだが…」
瑠妃「トドロキさんやりすぎですよ…」
みぞれ「全くだ」
ザンキ「うぉ!?白雪何故ここに!?」
ザンキさんは霙ちゃんが着ていることに驚き、瑠妃さんは軽く戦闘態勢に入っていたが、
ジンキ「僕が呼びました。僕達では食べきれる自信がないので…後新聞部と九曜さんも呼んでます。」
と説明するとタイミングよくドアが開き
月音「えっとお邪魔しま~す。」
萌香「同じくお邪魔します。」
紫「ごちそうになるですぅ~」
胡夢「ジンキ君、お母さんが迷惑をかけて御免!」
銀影「ウホホホ!きれーな姉ちゃんが多いな…」
九曜「アマキさん、お久しぶりです。」
アマキ「あっ、九曜さんお久しぶりです。それと銀影君、ここにいる女性の大半は音撃戦士の彼氏がいるからちょっかいを出さないように。」
この後うどんを食べきってから皆にお土産を渡し、帰っていった。風呂に入り終え、僕と瑠妃さんは着がえを取りに寝室に向かったが…
ジンキ「あれ?僕のジャージが一つがない?瑠妃さん知らない?」
瑠妃「いえ、私は知りませんよ?」
ジンキ「干してないし、何でだろ…」
僕と瑠妃さんは少し考えて
瑠妃「あっ、まさか……」
ジンキ「でも、ありえそうだよね……」
瑠妃「汚れてなければいいですけど…」
ジンキ「だな……まあ、洗濯したての奴だからいいけど」
――――――――――――――――――――――――――
私は自分の部屋に戻り、刃の服を広げ着てみた。袖はかなり余り、私の腰よりも下まであった
みぞれ「かなり大きいな…私には布団にも使えるな…いい匂いもする」
私は刃の服を着たままベッドに横になり、
みぞれ「刃…私はお前を諦めないからな。」
そう呟き私は目を閉じた。