ロザリオとバンパイア ~刃の音撃戦士~   作:オンドゥルッフ

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 はいどうも、投稿が遅れて申し訳ありません。今回は夏休み編です。


第二十の巻「雪女の里、そして闘い:前編」

 私は夢を見ていた。小さい頃に好きな男の子と一緒に花を摘みに行った時の事だった。私は白雪草を一つ摘み、男の子に見せた

 

 

 みぞれ「この花は白雪草…私と同じ名前で可愛いだろ?約束しないか?私が17歳になった時…また二人でこの花を摘みに来よう。」

 

 私がその続きを言おうとした時、男の子は

 

 男の子「…やめろよみぞれ」

 

 みぞれ「え?」

 

 男の子「ムリだ‥そんなのムリに決まっているじゃんか…だってお前オレ達人間を食らう化物なんだr…」

 

 夢はそこで途切れ、最初の夢から少し後になり私は化物と言われ同じくらいの子三人から石を投げられていた。私が腕で防いでいると大きな体の子が大きめの石を持ち

 

 ガキ大将「くたばれ、化け物!!」

 

 と石を投げた時私は思わず目を閉じたが、

 

 ??「セイヤアアアア!!」

 

 ガンッ!!ゴトン

 

 私に当たらず私は目を開けると私の前に棒を持った少年が立っていた。少年は私の方を見て、そしえこの少年は小さい頃の刃だ…やはりこの時からかっこいいな。

 

 刃(昔)「おう、嬢ちゃん無事かい?…って血が出てるじゃないか!!」

 

 刃(昔)は私の手にできた傷を見て驚いているといじめてきたやつは少年を指を差しながら

 

 男の子A「おい、なんでお前そいつをかばうんだ!!」

 

 男の子B「そいつは人間を食べる化物なんだぞ!!」

 

 刃(昔)は耳を傾けた後、私の前に膝をつくと

 

 刃(昔)「少なくとも男が数人がかりでか弱い女の子をいじめるのは許せませんな。それと、君少しだけでいいから喋ってみてくれないか?」

 

 私は刃(昔)の言葉の意味が分からなかったが

 

 みぞれ「こ、これでいいのか?」

 

 私は喋ると刃(昔)は笑顔で

 

 刃(昔)「うん、いい声だね。そんな優しい声の君は化物なんかじゃないよ。」

 

 と言い立ち上がるといじめてきたやつらに向かい、

 

 刃(昔)「君達は彼女を化物と言ったが、傍から見れば無抵抗の女の子一人に石を投げている君達の方が酷いよ…それとそこのジャイアンもどき、君は大きな石を投 げようとしたが、君は人が死んだらリセットボタンで復活していると思っているのか?そんな君たちの方が立派な“化物”だよ。」

 

 ガキ大将「はあ!?それくらいの事分かるし!!やる気か!?」

 

 刃(昔)「う~ん今君達と喧嘩しても構わないが、まず彼女の怪我を治療しなければなね。」

 

 そういうと少年明後日の方を向き、大きく息を吸うと

 

 刃(昔)「父さぁ~~~~~ん!!出番ですよ~~~~~~!!」

 

 と大きな声で叫ぶと砂煙をあげながら少年の父らしき人物がものすごい速さで

 

 刃(昔)の父「うおおおおおおおおおおおおおお!!刃ぁあああ!!俺を呼んだかあああああああああ!!」

 

 とスライディングをしながら抱き着いてきたが刃はまるでいつもの事のようになされるがままに頬ずりされながら

 

 刃(昔)「父さん、あそこにいる女の子の止血と消毒お願いします。石を投げつけられているので腕を全部みてください。後自分は少し喧嘩しますので後で僕にも消毒お願いします。」

 

 刃の父「おう任せろ!!それと家に帰ったら形だけの説教だぞ!」

 

 刃(昔)「はいはい、ではいってきます。」

 

 刃は棒を腰に戻すと三人に駆け出し、子供たちの攻撃を踊るように避けて、そして近づき関節技をかけていた。

 

 刃「刃アームロック!!」

 

 ガキ大将「ぐ、ぐわあああああああ!!」

 

 少年A「こ、コイツ強すぎるよおおおお!?!?」

 

 私はそれをただ見つめる事しかできなかった。ガキ大将たちが逃げていくと刃は私に近づき、私の顔をじ~っと見ると

 

 刃(昔)「うん、どう見ても可愛い女の子だね。君がまた襲われたら駄目だから家まで送ろうか?」

 

 私は急いで立ち上がり、

 

 みぞれ「だ、大丈夫だ。あ、ありがとう…。」

 

 刃(昔)「ふふ、いいってことよ、それじゃあ気を付けて帰ってね。」

 

 刃(昔)と刃の父が帰ろうとした時、私は

 

 みぞれ「ま、待ってくれ!!」

 

 刃(昔)「なんだい?まさかどこか痛いのか!?」

 

 刃の父「なんだって!!?そりゃあ大変だ!!」

 

 みぞれ「い、いや、違うんだ…もし私が17歳になったらお前を必ず迎えに行く。」

 

 と言った刃は私に近づいて頭を撫でながら

 

 刃(昔)「ふふ、それじゃあ僕に彼女がいなかったらお願いしようかな?でも、僕に彼女がいたらどうするのかな?それじゃあね。父さん!!家まで競争だ!!」

 

 刃の父「応ッ!晩御飯のおかず一つ賭けるぞ!!」

 

 と言い(ものすごい速さ)で去って行った。

 

 ~夢、終わり~

 

 みぞれ「ん…またあの夢か…しかしその前の夢まで見るとは」

 

 私は目をさまし机の上に置かれた母の手紙を見た。

 

 みぞれ「17歳…か」

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 刃鬼「え~現在の温度は41度か…熱いねウラッ!!」

 

 心愛「ザクッ!?」

 

 刃鬼「キンッ!」

 

 胡夢「グフッ!?」

 

 刃鬼「ジャンピング二丁目固め!」 

 

 キリク「ドムウウウウウって痛い痛い痛い!!?」

 

 刃鬼「嫌いじゃ…ないわ!」

 

 ゴキョ!

 

 キリク「…ガクッ」

 

 僕は朝方心愛ちゃん、キリクさん(なんか理事長の話では僕より年上だけど、仕事と生活の安定を与えられるからと言うことで入学させられたらしい…)、胡 夢さんを相手に鍛錬をしていた…学校?異常な暑さのせいで休校になった。月音君達は取材でいないし銀影先輩は盗撮をしようとして九曜さんとザンキさんに連 行されたため胡夢さんも一緒に鍛錬しているわけである。

 

 僕は顔の変身を解除して

 

 刃「はい、それじゃあそれぞれの悪い点を言うね。まず心愛ちゃん」

 

 心愛「はい!」

 

 刃「変形させるのをレイピアに変えるようになったのはいいけど、剣を使い始めたばかりなのか体の使い方が甘い所がある。今度ザンキさんに教えてもらいなさい。」

 

 心愛「ウ…ウス」

 

 刃「次にキリクさん!!」

 

 キリク「おう…どうだ?」

 

 刃「まあ、戦闘面では問題はないけど、トドメに打てもしない大技放とうとするな!!そのせいで君をシュートして二人を叩き落としたんだから!!今の君は魔法石の指輪で 皆との連携をチョーイイネ!みたいなつなぎの役割になりなさい!!後、攻撃をかわすたびにいちいちポーズを決めない!!名乗りは僕もあるからいいけど!!」

 

 キリク「あ、ああ…」

 

 刃「最後に胡夢さんは…始めて組んだチームでの試合だから戸惑うのも、仕方ないよね。まあ、他の人と組んでも大丈夫なように頑張って下さい。それじゃあ心愛ちゃんは峡子さんと、胡夢さんは直木君と、キリク君は陵君とそれぞれ組み手してね」

 

 胡夢「はい!…しかし刃達の教え方は細かくてためになるね。」

 

 直木「僕達の戦い方は実践向きですから…」

 

 心愛「そうね、私は昔と比べると強くなったわ!」

 

 峡子「でも、あたい達と比べるとまだまだね。そんなんじゃ魔化魍との戦いでは死ぬだけよ。」

 

 心愛「なによ!この前負けたくせにヤル気?」

 

 峡子「ああ、やってやるわよ!!今度はあたいが教育してやるわ!!」

 

 僕は皆が組み手を始めるのを見届けてから日陰に行くと木の陰で休んでいた白鋼君が話しかけてきた。

 

 白鋼「しかし刃先輩もこんな暑い中、三対一で稽古をやりますね。」

 

 刃「まあね、だって鍛えてますからシュッ!!それに今の時期が鼓の鬼としては忙しくなる季節だから、それと君の昨日のあれは必殺技かな?」

 

 白鋼「はあ?必殺技なんてありませんよ。第一持ってなくてもいいでしょう。」

 

 白鋼君がそう言いながら帰ろうとするが、心愛が止める。

 

 心愛「逃がさないわよ!!あんたが新聞部一年の中では一番強いのよ!!」

 

 キリク「この俺を差し置いて強いなんて許さん!!」

 

 刃「頼むよ蹴りの力が最大30tなんて変身してない僕や裏萌香よりも強いんだよ!せめて闘い方を教えて!鞭で叩いて縛りますよ!」

 

 陵「さもなくばこっこ先輩を呼んで色々とお願いしますよ!!」

 

 直木「もうそれはそれは放送禁止レベルの事を……フヒヒヒヒ」

 

 白鋼「う…ハア、分かりました。というより先輩が鬼になると蹴りどれくらいなんですか?」

 

 刃鬼(変身)「この姿だと確か最大40tだったかな?輝だと50tに増えます☆」

 

 心愛「うわ…何であたし生きているんだろ?(さっき刃に蹴られた)」

 

 キリク「流石鬼だ…」

 

 僕は白鋼君の闘い方と左右の足を使い分けている事を聞き、

 

 刃鬼「ふ~ん左脚は威力が低いデメリットを瞬発力で補う多段攻撃用。一発一発の威力を手数で稼いで、右脚は反対に溜めが必要で避けられやすい反面、絶大な威力を叩きつける一撃必殺用。左脚で体力を削ぎ落とし最後に右脚を叩きつけてきたのか。」

 

 白鋼「そうですね…先輩ならどう使いますか?」

 

 刃鬼「僕もそうするけど右足はカウンターでもいけるね。」

 

 白鋼「ふ~ん、なるほどでは「お~い皆!!」ん?月音先輩か?」

 

 僕達が話し合っている時月音君達が笑顔で来た。

 

 刃鬼「どうしたの?月音君」

 

 月音「ねえ、週末、みぞれちゃんの里へ向かわない?」

 

 心愛「みぞれって言うとあの刃じゃなくて今は刃鬼義兄さんをストーカーしている女でしょ?」

 

 と心愛ちゃんが言うと僕の背後に冷気を感じた。

 

 みぞれ「ストーカーじゃない、私なりの愛情表現だ。」

 

 刃鬼「おお、みぞれさん!いきなり背後に立たないでよ!!最近部屋に来ないから心配したぞ…あ、でも涼しい。流石雪女」

 

 キリク「え?刃鬼先輩!?みぞれさんと何をシていたのですか?」

 

 陵「事としだいではたちばなに報告させてもらいますよ!!」

 

 刃鬼「い、いや別に今までは御飯時じゃない時は追い返し、ご飯を作っている時に来たら一緒に作って飯を食うくらいだぞ。因みに瑠妃さんの方が来る事が多いぞ。それに修行や勉強でこっちが行くことも多いし、やましい事は一切してないぞ!!だからたちばなに報告だけは勘弁してくださいお願いします。」

 

 直木「と言ってもたちばなに報告する際少し捏造すれば…フフフ、楽しいですね楽しいですね。」

 

 刃鬼「やめてよ~~ナキ君!!どうかどうかそれだけは~~~~!!」

 

 直木「うわっ抱きつかないで下さい!熱い!汗でベトベトする!」

 

 みぞれ「刃鬼、抱きつくなら私にしろ。」

 

 刃鬼「それは後でね。」

 

 と僕はナキさんに抱きつきみぞれちゃんが僕に抱きつくという暑苦しい光景を見ていた白鋼君達は

 

 白鋼「先輩、二股をかけているのですか?」

 

 月音「どちらかと言うと刃鬼君争奪戦?」

 

 陵「因みにたちばなでは賭けレースをやっていますね。」

 

 みぞれ「で、皆は来るのか来ないのか教えてくれないか?うちは涼しいし、お友達や後輩もどうぞらしいからな。」

 

 刃鬼「ふむ、みぞれさんに母親に会うのはちょ~~~~っと怖いが、みぞれさんの故郷を見てみたいからいいよ。」

 

 白鋼「俺はどうせ連行されるんだからいいぞ。」

 

 キリク「雪女の里にも魔法石があるかも俺の魔力が少しでも戻るかもしれないからな行かせてもらおう!!」

 

 刃鬼「では行きますか?」

 

 ~そして週末(高速のキングクリムゾン!!)~

 

 胡夢「やっふ~旅行だぁああ!!」

 

 心愛「かっとばして運転手さん!!」

 

 直木「楽しみですね楽しみですね。」

 

 キリク「ヒャッハー!!」

 

 運転手(久しぶりの登場)「ヒヒヒ、任せなさいこの四次元トンネルで結ばれた土地ならどこへでもひとっとびだ。」

 

 胡夢「ねえ、カラオケありますか~?」

 

 運転手「演歌でいいならあるよ。」

 

 雪女の里行きのバスの中は大盛り上がりであった。

 

 瑠妃「理事長のお話では大結界に刃さんの清めの力を効率よく発揮するために調整中の為、4,5日かかるそうです。因みに刃さん、仕事はないので安心してください。」

 

 刃「ウェイウェイ、瑠妃さんありがとうね。シュッ」

 

 心愛「つまりその間みぞれさんの所にお世話になるのね。雪女の里って涼しそうよね~」

 

 紫「ありがたいですぅ~」

 

 白鋼「自分までお誘いしていただきましてありがとうございます。」

 

 するとマイクを握った胡夢さんが

 

 胡夢「でも、どういう風の吹き回し?刃だけならともかく私達全員まで誘ってくれるなんて…意外よね~こりゃ雪でも降るのかな?」

 

 と茶化していると

 

 運転手「ヒヒ…見えてきた…もうすぐ目的地だよ。」

 

 キリク「ふ、里はどんなふうに俺を歓迎しているのかな?」

 

 白鋼「さて、用意するか。」

 

 陵「僕達も用意しますか。」

 

 直木「そうですね。」

 

 バスがトンネルを抜けると、

 

 ビュオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!

 

 猛吹雪でした(笑)。

 

 新聞部一同「「「「「「………」」」」」」

 

 刃鬼「やっぱりね。」

 

 僕達がバスから降りると胡夢さんがみぞれさんに

 

 胡夢「雪どころか猛吹雪じゃない!!どこよココ!!」

 

 みぞれ「涼しいだろ?」

 

 峡子「涼しいを通り越して寒いわ!!」

 

 白鋼「みぞれ先輩…お手製のコートがなければ凍え死にます。」

 

 キリク「こっちは炎の魔法石の力で…ヒー!ヒー!ヒー!ヒー!ヒー!!だ!!」

 

 心愛「キリクその魔法うるさいわよ!!」

 

 紫「白鋼君、助かったですぅ~」

 

 心愛「しかしよく私達のサイズがわかったわね。」

 

 刃鬼「まあ、僕が上に頼んで、サイズを書いた紙を渡したんだけどね。」(※鬼の力で燃えています。)

 

 瑠妃「刃さん、温かい」

 

 萌香「むしろ熱そう…」

 

 キリク「な、なんか眠くなってきた。」

 

 月音「うわあああああ(○M○;)寝たら駄目だよ!キリク君!」

 

 刃鬼「起きなきゃ刃鬼ダイナマイトするぞ☆もしくは鬼刃刀(一回返してもらった)で切るよ☆」

 

 キリク「おはようございます!!」

 

 僕達は雪女の里の近くまで行き、皆が里の風景に夢中になっている時に僕は急いで着替えて(鬼の姿のまま入るのもなんだし、屋外での着替えは死ぬかと思った。)里に入ると綺麗な光景があり、そしてみぞれさんの母親のつららさんが出迎えてくれた。

 

 つらら「いらっしゃい。お待ちしておりました。」

 

 月音「あ、みぞれちゃんのお母さん」

 

 つらら「つららです。学園祭の時以来ですね、刃さん…どうですかこの里はお気に召しましたか?」

 

 ジンキ「ええ、自分も色んな集落を見てきましたが、いいところですね。建物のほとんどは不純物なしの綺麗な氷でできていますし、空には結界の影響ですかな?オーロラが出ていて綺麗ですね。それと今の自分はジンキとお呼びください。」

 

 皆がオーロラに夢中になっているとつららさんは少しずつ近づいてきながら

 

 つらら「でも…この美しい里も最近では少子化に悩んでいるのですよ。里の規模に比べて人口は減る一方でして…」

 

 ジンキ「自分の方も鬼になる人の数が減少しているのでその気持ちはわかります。」

 

 つらら「ええ…ですからジンキさん…“あなたにも早くみぞれと子作りしていただかないと”」

 

 ジンキ「……ウェ?…ヤバイ!?」

 

 僕は急いで逃げようとするが鎖が身体に巻き付き、鎖の先を見ると数人の里の方々が…しかも若い子にいたっては目が最高級の餌を見つけた肉食獣のような目をしていた。

 

 つらら「月音さんくらいなら私一人でも引っ張っていけますが、ジンキさんは強そうですから申し訳ありませんね。さて、床の準備はできていますのでこちらへ…刃さんは体力がかなりあるみたいなのでみぞれ一人では物足りないかもしれないので他の子たちも…」

 

 ジンキ「なにその僕に対する印象!?ウオオオオオ!?!?助けてくれええええ!!」

 

 僕が叫ぶとつららさんの頭に氷でできたクナイが刺さり、他の雪女の方々も白鋼君とキリク君とミツキ君達が気絶させた。

 

 みぞれ「余計な気遣いは無用だ母よ…」

 

 キリク「全くジンキ先輩対策の最初の手がこれとは…」

 

 ミツキ「魔化魍より性質が悪いよ…」

 

 白鋼「全くこれからどうなるのやら…」

 

 ナキ「ロックオンされないように気をつけなくてはいけないですね。ちょうど独身男性だらけですから。」

 

 その後僕は鎖を引きちぎり、破片の後片付けをしてから、倉庫に雷光と鬼刃刀を置いて、食事の間に通された。食事の時つららさんがみぞれさんに話かけた。

 

 つらら「そういえば、みぞれは明日の「花納め」の為に帰ってきたんだったわね…」

 

 キリク「花納め?なんでしたっけ?」

 

 ジンキ「いや、僕も聞いてないね。」

 

 ミツキ「名前からすると何らかの儀式みたいですね?」

 

 つらら「あら…聞いてらっしゃらないのですか?」

 

 みぞれ「花納めは文字通り山から花を摘んできて神社に収める儀式だ。白雪草と言う小さな花をな…」

 

 紫「白雪草…」

 

 紫ちゃんが少し変わった反応をしたが、みぞれちゃんは続けた。

 

 要約すると花納めの儀式は人間界でいう成人式みたいなもので雪女の里では17歳で成人するらしく、白雪草は縁結びの効力があるらしく良縁に巡り合えるように祈願するものらしい。新聞部の女性陣は全員参加させていただくことになりおめかしすることになった。

 

 男性陣はその女性陣のおめかし姿を見る事になるらしい…とにかくいえることは僕と月音君の胃に風穴があくかもしれないということだ。その後部屋に向かうときミツキ君が月音君に胃薬を渡してたのをみてナキ君は僕に『彼女に×××したくなる』ドリンクを渡され、勢いで卍固めをした。…ボクハワルクナイ

 

 食事が終わった後、僕は立ち聞きでこの周辺に化物が出ることを聞き、仕事柄こういう話を聞くと魔化魍かもしれないと思い、男部屋の皆には散歩、戦鬼の二人には調査と言って、部屋から出て倉庫に鬼刃刀を取りに行こうとした時、

 

 みぞれ「ジンキ、どうしたのだ?」

 

 廊下でみぞれさんとばっかり出会い

 

 ジンキ「いや、少しこの辺りを散策しようと思ってな、ひょっとしたら良い修行の場所が見つかるかもしれないからね。」

 

 みぞれ「ならばこの辺の土地に明るい奴がいるだろう、私も同行してもいいか?それとお前に見せたい光景がある。」

 

 ジンキ「おお、ぜひ頼むよ。見せたい光景も気になるしね。」

 

 みぞれ「では、行くとしよう。」

 

 僕はみぞれさんと一緒に雪女の里の周辺を散策することにした。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 白鋼「なあ、ジンキ先輩散歩にしては遅くないですか?…ちっ駄目か。」

 

 月音「そうだね…これかな?ダブりっと」

 

 ミツキ「鬼の散歩と言っても多分修行の場所探しも兼ねているのでもっと時間がかかりますよ。」

 

 パサッ

 

 キリク「う~んしかし時間が時間だしもしくは彼女とイチャイチャしているんじゃないのですかな?」

 

 ナキ「さすがに屋外ではやらな…いややるかもしれませんね。後アガリ」

 

 月音「え!?」

 

 白鋼「またナキ先輩が一抜けか…」

 

 俺達がババ抜きをやっていると部屋のふすまを誰かがノックしてキリクさんが出ると

 

 瑠妃「すいません!刃さんはいますか!?」

 

 キリク「ど、どうしたのですか瑠妃さん!?」

 

 慌てた表情の瑠妃さんがいて俺はキリクの代わりに

 

 白鋼「ジンキ先輩なら結構前に散歩してくると言っていきましたが…」

 

 瑠妃「やっぱり…」

 

 瑠妃さんはそう呟くと俺達の部屋が出ていき、心愛と萌香先輩が来た。

 

 月音「ねえモカさん、どうしたの?」

 

 萌香「それが、みぞれちゃんが散歩に行ってくると言ってから帰ってくるのが遅くて…」

 

 ナキ「ジンキ君も散歩っていって出かけましたよ?」

 

 ミツキ「恐らくみぞれちゃんと一緒に明日使う道の確認ではないでしょうか?ジンキ君昔からそういうことは欠かさないタイプでしたし」

 

 キリク「しかし、夜に雪山を歩くのは危険なのは知っているはずだろう?」

 

 心愛「しかも明日使う白雪草は紫ちゃん曰く軽い幻惑作用があるらしく使ったことがあるらしいの…」

 

 白鋼「紫先輩が使ったことのある…もしかして媚薬関係ですか?」

 

 萌香「う、うん、異性を誘惑する類の、よく分かったね。」

 

 キリク「あ~確かに大体500年位前に見つかったやつだな。」

 

 白鋼「チッ、嫌な予感が当たるとは…」

 

 キリク「うん?どういう事だ?」

 

 月音「みぞれちゃんはもしかしてその花を使って…」

 

 白鋼「その通りです、月音先輩…みぞれ先輩はその花を使ってジンキ先輩を誘惑するつもりなのでしょう…。」

 

 俺がそういうと胡夢さんが来て

 

 胡夢「さっきみぞれちゃんのお母さまから聞いた話では今は化物が出るらしく、私達が呼ばれたのはその護衛だって!!」

 

 と慌てて言うと萌香先輩が

 

 萌香「でも、ジンキ君がいるから大丈夫だよね?」

 

 月音「あ、確かに…」

 

 心愛「むしろジンキ義兄さんだけでいいような…。」

 

 俺は最後に月音先輩に質問をした。

 

 白鋼「月音先輩、ジンキ先輩に彼女はいますか?またその彼女はみぞれさんじゃないのですね?」

 

 月音「う、うん、瑠妃さんがジンキ君の彼女なんだよ…」

 

 ナキ「たちばなでかなりいちゃついてましたよ。」

 

 ミツキ「それは砂糖を一人4トントラック満載できるくらい吐きそうなのを」

 

 俺はため息を一つ吐いて

 

 白鋼「急ぎましょう…ここで油を売っていては瑠妃さんに怒られますよ?」

 

 ミツキ「瑠妃さん怒ると怖いからね…ほんとだよ?」

 

 月音先輩達は急いで着替え、「え!?僕の発言無視!?」俺は妖怪化して外へ出たが…

 

 ダダッダッダダン!ダダッダッダダン!(ターミ○ーターのBGM)

 

 瑠妃「フー、フー…」

 

 白鋼「あの~萌香先輩、瑠妃先輩が持っているのは…銃?」

 

 萌香「え~っと確かスノーランチャーと言うもので…」

 

 心愛「雪を弾にして打ち出す武器みたい…ほしいかも」

 

 ミツキ「一応…武器と麻酔薬持って行っとくか…」

 

 キョウキ「ミツキ、お願いね!!私達の武器じゃ近づけないかもしれないから!!」

 

 俺達は心愛の言葉を無視すると空から鳥みたいな物が来て瑠妃さんの腕に止まると

 

 瑠妃「見つけたのね、ならそこまで案内して!!」

 

 鳥?「カア!!」

 

 鳥が再び飛び上がると瑠妃さんは後を追い、俺は一番遅い月音先輩をおんぶして後を追いかけると、刀を持ったジンキ先輩とみぞれ先輩がいた。瑠妃さんは銃を構えて撃った。

 

 雪の弾は二人の近くに落ち激しい音をたてた。

 

 瑠妃「よくも、よくも…私を騙してくれましたね!!私達をおもてなしで油断しておかせてそのスキにジンキさんを奪う作戦だったのね!!」

 

 瑠妃さんの言葉にみぞれ先輩はジンキ先輩の前に立ちながら

 

 みぞれ「そう思ってくれてもいい…言い訳はしない。」

 

 瑠妃さんは目に涙をためて再び撃とうとしたが

 

 萌香「駄目よ!ジンキ君に当たっちゃう!!」

 

 瑠妃「放してください!!私は嬉しかったのです。今までみぞれさんはジンキさんとしかろくに喋ろうしなくてジンキさんも心配していて、やっと他の皆さんと仲良くなれると思っていたらそれが計算づくなんて…許せません!!」

 

 ジンキ「ま、待て瑠妃さん!みぞれさんにも訳があるんだ!!それを聞くまで…」

 

 瑠妃「ジンキさんも彼女の肩を持つのですか!!問答無用です!!」

 

 萌香「まって瑠妃さん!?」

 

 ミツキ「その銃は殺傷能力は低いっていってたけどそれ明らかに怪物用だから当てるならジンキ君だけにしてください!!」

 

 月音「ツッコムとこそこ!?」

 

 萌香さんの静止を振り切り瑠妃さんは撃つが、弾はまっすぐみぞれさんに飛ぶが、

 

 ジンキ「鬼火ィ!」

 

 ジンキさんがみぞれさんの前に立ち口から白い炎を吐き、弾を溶かすと瑠妃さんは膝から崩れ落ち、剣を構えると

 

 ジンキ「瑠妃さん、僕はみぞれさんの口から訳を聞きたい…ごめん!!」

 

 剣に光が集まると俺達のいる場所の少し下に当たると積もっていた雪が煙幕の役割を果たし、煙が晴れた時二人はいなかった…。

 

 瑠妃「刃さん…ウウッ」

 

 その時背後から唸り声が聞こえ後ろを振り向くと身の丈が2m近くの化物がいた。

 

 萌香「これが化物…」

 

 キリク「早速ジンキ先輩との特訓が実を結ぶのか?」

 

 ナキ「全く早速出番ですかな?」

 

 キョウキ「そうみたいね…」

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 僕は鬼刃刀と氷でできたスノボーに乗り、皆から逃げた。

 

 みぞれ「すまないな…私をかばったばかりに仲を悪くしてしまった。」

 

 ジンキ「気にするな…勿論何故僕を連れ出したわけを教えてくれよ。」

 

 みぞれ「ああ、まずはこっちについてきてくれ…」

 

 僕は氷を溶かし剣を背負い直し、みぞれさんの後をついて行くと

 

 みぞれ「ついたぞ…ここが私が連れてきたかった所だ。」

 

 そこは一面の明日使う“白雪草”の群生地だった。

 

 ジンキ「見事な花畑だな…白雪草の…」

 

 僕がそういうとみぞれさんは花畑に近づきながら

 

 みぞれ「…分かっているよ。これが仲間への裏切りな事は…でも…私達は融通の利かない種族でね…雪女は若い時にしか子供が産めない身体なんだ。」

 

 ジンキ「!?…そうか、だから17歳で成人なのか…」

 

 僕がそう呟くとみぞれさんは

 

 みぞれ「ジンキは理解が早くて助かる…成人すると“なるべく早く子供を産まなくてはならない”…それが里の掟でな…」

 

 ジンキ「そしてみぞれさんも今年で17歳…」

 

 みぞれ「そう、今お前を失えば私は見合いでもして別の男と家庭を気づかなくてはいけない…」

 

 ジンキ「例え、相手が嫌いな男でもか……」

 

 だんだん震えてきたみぞれさんの声に僕は抱きしめてあげることもできなく、ただ立っているだけしかなかった。

 

 みぞれ「種の存続の為には仕方ないだろう…実際母も“そうだった”。」

 

 ジンキ「!…」

 

 みぞれ「本当はもっと皆でまったりと、新入生と共に新聞を作りたかったんだがな…」

 

 みぞれさんは花をこちらに向けてきた。

 

 みぞれ「分かってくれ…もうこうするしかないんだ…私にはこうするしか…」

 

 その時少しクラッとなり、目の焦点が少しぶれた。

 

 みぞれさんは花を両手で持ち、目に涙を浮かべ

 

 みぞれ「頼む…ジンキ…いや刃、今夜だけでいい!私をお前の恋人にしてくれ…」

 

 そしてみぞれさんは着物を脱いだ。僕は直ぐにみぞれさんの着物の前を閉じて

 

 刃「みみみみみみみ、み、みぞレサン!?ボボボボボボボ、僕ハナニモ見てないからね!!(見たのはさくらんぼが乗った牛乳プリンだ!ただの牛乳プリンだ!…形だけならり瑠妃さんよりってイカンイカン!)」

 

 みぞれ「刃…大丈夫か?」

 

 僕はすぐに正気を取り戻すと、

 

 刃「それに何故今夜だけなんだ?いつものみぞれさんのセリフとは思えない。何故なんだ!?何故校則より僕に会えることを優先するみぞれさんがその掟を受け入れるんだ!?」

 

 みぞれ「刃には隠し事できないな…仕方ないだろう“雪の巫女”の予言には逆らえないんだ。」

 

 刃「雪の…巫女?」

 

 僕は雪の巫女の言葉が出てきたのでそれに首を傾げるとみぞれさんは説明してくれた。

 

 雪の巫女はこの里の長ですでに百年は生きているそうで、神の声を聞けるという預言者で、もし雪の巫女がいなかったらこの里はなく、雪女はすでに絶命していた存在らしい。

 

 刃「つまり、結婚相手も雪の巫女の予言によって決められるのか?」

 

 みぞれ「そうだ…里では個人の恋愛よりも種を絶やさないことだ。」

 

 刃「…この事もか?」

 

 僕はそういうとみぞれさんはキャンディーを外すと

 

 みぞれ「だが間違うな…これは掟の為じゃない…私はただお前を結ばれたい…これは私の心からの願いなんだ。」

 

 みぞれさんは花を再び僕に近づけると、また気分がおかしくなる感じがした。

 

 みぞれ「むらっとなるだろ?白雪草の香りには愛を盛り上げる効果があるからな…悪く思うな。」

 

 みぞれさんは僕を押し倒そうとするが、僕は足を踏ん張り倒れるのを我慢した。

 

 刃「みぞれさん、その花一本では押し倒せないぞ。」

 

 みぞれ「やはり、刃相手にはきついか…それと刃は私の事が嫌いなのか?」

 

 みぞれさんは僕の胸に顔をうずめた。僕はみぞれさんの肩に手を置きたかったが、置けなかった。この“手”でみぞれさんに触っていいのか分からなかった…僕は震えているみぞれさんに声をかけようとした

 

 刃「みぞれさん…君の事は嫌いじゃないよ…ただ…!?」

 

 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・…

 

 僕は音の方を見ると雪崩が来て、僕はみぞれさんの前に立ち、鬼刃刀を構え光の力を集め、

 

 刃「テリャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」

 

 雪崩を崩そうとしたが、“雪崩”は僕の剣を避けてみぞれさんを包みこみ、人と化物に姿を変えた。人の方は女の方でみぞれちゃんを見ると

 

 ??〔見つけた…ずっと探していた予言の少女…〕

 

 みぞれさんは女の人を見て

 

 みぞれ「ゆ…雪の…巫女?」

 

 と言うと気を失った。僕は鬼刃刀を地面に差し、鬼爪を出した。皮膚を突き破り鬼爪から真っ赤な血が白い雪に広がるが、僕は手の痛みを気にせず雪の巫女に駆け出し、

 

 刃「みぞれちゃんを・・・返せええええええええええええ!!」

 

 しかし僕の拳は巫女に届かず化物にふさがれた。

 

 ボスッ

 

 刃「なっ!?(コイツは雪の塊で、物理攻撃は効かないのか!?)」

 

 僕の拳は化け物の身体に入り抜けなくなっていた。拳が突き刺さった部分が僕の血で赤くなることを気にせず化け物は腕を振り上げ、

 

 ゴッ!

 

 刃「グフッ!?」

 

 化け物の攻撃に僕は飛ばされ、木にぶつかると雪の巫女は僕を見て

 

 雪の巫女〔白き光を使う刃の鬼よ…早々に里を立ち去れ、お前は里に災厄をもたらす。〕

 

 と言い、去って行った。僕は真っ赤に濡れた手を伸ばしながら

 

 刃「み、みぞれちゃん…・…」

 

 と呟くと気を失った。

 

 この数分後ディスクアニマルによって刃は見つかった。

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