ロザリオとバンパイア ~刃の音撃戦士~   作:オンドゥルッフ

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 後編を始める前に、ここでみぞれ奪還作戦の内容を書かせていただく、みぞれ奪還作戦はつららが考えた陽動と実行と別れてやるものであったが、クロキとジンキがありきたりすぎるといった理由で実行の班を中から探す班、外から探す班の2つに分けた。外から探す班はマッチョすぎて女装して入れないジンキとディスクアニマル、中から探す班は前回の最後にキスシーンを見てしまった月音君、胡夢さん、紫ちゃん、白鋼君、狂鬼の5人である。今回はその中から探す班から始まる…その前に陽動班の方を見せしよう。




第二十の巻「雪女の里、そして闘い:後編」

 <中から捜索する班(月音、胡夢、紫、白鋼、狂鬼)>

 

 俺達が中でみぞれ先輩の部屋を捜していると轟音が響いてきた。

 

 白鋼「激しくなりましたね…」

 

 <チュドーンwwwww

 

 胡夢「でもおかしいわね、萌香たちの武装だったらこんなに轟音は響かないはず…」

 

 <バラララララララ!!

 

 俺達は激しすぎる轟音(黒鬼、侠鬼、九曜がフィーバーしているため)に首かしげていると

 

 狂鬼「多分、クロキたちじゃない?瑠妃さん新型の武器持ってたし」

 

 <ギャアアアアアアアアアアアアアア!?!?

 

 月音「は、早く行動しなきゃ!」

 

 紫「そうですぅもしかすると窓のない部屋にいるかもしれないですから、そうなるとジンキさんでも探しきれないですから私達が頑張らなくては!!」

 

 紫先輩は前にジンキさんから貰った音叉を握りしめ言った。

 

 白鋼「そうですね、(神殿が崩れる前に)急ぎましょう!!」

 

 俺達は恐らくみぞれさんがいる客間に続く階段の前に来ると後ろから声が聞こえた。

 

 ??「ほう…西側で騒がしいと思えば…なるほどこっちが本命という訳だね。」

 

 皆は男を睨みつけ俺は殺気を放ったが、男はさらりとした表情のまま

 

 雅「慌てるな…私は藤咲雅(ふじさきみやび)この里の者ではない。」

 

 と自己紹介を始めたがジンキ先輩が以前「殺気をぶつけても何のアクションを起こさない人物は危険だ」という教えてくれた。すると目の前の男は

 

 雅「君達はひょっとして白雪みぞれを助けに来たの友人かな?」

 

 と言い、胡夢先輩は

 

 胡夢「みぞれを知っているの?」

 

 と言ったが雅は

 

 雅「…残念だが白雪みぞれは昨夜“ある男”から心も体も奪われたと聞いてるよ。」

 

 月・紫・胡「「「!!?」」」

 

 白鋼「やはり、予想通りか…」

 

 狂鬼「下衆が…!」

 

 俺は歯をギリっと音をたてたが、雅は続けて言った。

 

 雅「現在、雪の巫女は里の復興の為、ある組織との協力関係を築こうとしていてね。その友好の証として巫女は里の中で最も妖力を秘めた少女を「人質」として差し出した。」

 

 白鋼「やめろ…それ以上言うな!!」

 

 俺の声を無視してあいつは続けて言った。

 

 雅「その人質の名前が白雪みぞれ、ゆえに今さら駆けつけた所でもはや手遅れ、彼女は二度と戻らないだろう。」

 

 雅はそういうと俺は瞬時に人狼態になり、雅に向かって走り出した。

 

 白鋼「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」

 

 雅「ん?その白い体毛…ああ、お前“できそこないのアルビノ”か…沈め」

 

 ガンッ!!

 

 雅は簡単に避けると拳を俺に当てたその時俺は壁に吹き飛ばされた。

 

 白鋼「グワッ!?」

 

 胡夢「シロガネ君!?」

 

 俺は月音先輩たちの方を見ると

 

 紫「な…何それ結婚相手が決まったんじゃなかったんですか…それじゃみぞれさんは雪の巫女に利用されて…」

 

 月音先輩はカツラをのけながら

 

 月音「嘘だろ?すべてを…奪われた?みぞれちゃんがそんな訳が分からない理由で…訳の分からない男に…」

 

 その時階段の上から人影が見え、俺達はその方を見るとみぞれさんがゆっくりと降りてきた。

 

 みぞれ「来る…な来ちゃ駄目だ…その男の言う通り…だ。私は汚されてしまった。だからもうお前達と共に帰れない…」

 

 月音「みぞれちゃん…何言っているんだよ。」

 

 胡夢「そうよ、みぞれ!!そんなの…「駄目なんだ」!?」

 

 みぞれ「この体じゃあもう…ジンキを愛する資格はない…だからジンキにも伝えてくれ私の事を忘れてこのまま二度と…」

 

 するとみぞれ先輩の身体に罅が入っていき、紫先輩は

 

 紫「氷人形…あれはみぞれさん本人ではなく、氷で作った「分身」ですぅ!きっと私達二度と会わないつもりで…氷人形で「さよなら」を…」

 

 月音先輩は急いで近づいていったが、氷のみぞれさんは直前で砕けて、

 

 雅「しかし“汚された”?全く…ガキはこれだから困るよ。」

 

 胡夢「!?」

 

 雅「本当に抱いたと思っているのか?この私が取るに足らんただの小娘を‥」

 

 紫「まさか…」

 

 雅「ジンキが……何?からかっただけさ、ガキは趣味じゃない。とはいえ口づけ程度で泣いて暴れるから興醒めだったよ。おまけに汚されたなど思い上がりもほどほどにしろよカス共が、」

 

 雅は呆れたように言った。その時俺と月音先輩の中で何かが切れ

 

 月音「お前がああああああああああ!!」

 

 白鋼「貴様がみぞれ先輩をおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

 

 月音先輩は殴りかかり俺は右足で顔めがけて蹴ろうとしたが、

 

 雅「なんだ?そこの奴も男か…だったら遠慮はいらないな」

 

 ガンッ!バキバキッ

 

 と言い軽くあしらわれ、月音先輩は床に俺はさっきとは反対側の壁に叩きつけられた。

 

 胡夢「つくねぇぇ!!」

 

 胡夢先輩が雅に闘おうとするが、腕を掴まれた。胡夢さんは力を込めて動かすが、動かなかった。すると狂鬼さんが自身の武器音撃打『鈴(すず)』を構え、雅に襲い掛かる。

 

 狂鬼「ハッ!!」

 

 狂鬼さんの拳を奴は避け、床はジンキ先輩の奴より小さいクレーターを作っていた。

 

 雅「鬼か…報告にあった奴と顔と色と体格が違う…力も弱そうだな。」

 

 狂鬼「あたいは鬼の狂鬼!それとあんたの言った鬼は異常だから!あたい達のほうが普通なんだから!!」

 

 雅「なるほど、それも報告に加えておこう…だが、」

 

 胡夢「なっ!?」

 

 雅「ホラッ!」 

 

 奴は胡夢先輩を狂鬼先輩に投げ、それを受け止めると雅は懐に立っていて

 

 雅「よっと」

 

 バキィ!!

 

 狂鬼「ガハッ!?」

 

 胡夢「グッ!?」

 

 二人が壁に叩きつけられると雅は

 

 

 雅「やはり弱者の救出を優先するか…だが、案じることもない、ガキとはおえ政略の為の大事な「ピュイー!!」ガッ!?」

 

 突如白い何かが雅を弾き飛ばすと、紫先輩の肩に止まった…それは、

 

 光鷲「ピィー!!」

 

 大きく一鳴きするとディスクに変わり、紫先輩の手に収まった。紫先輩は急いでそれをセットして回すと刃鬼先輩の声が聞こえてきた。その内容は

 

 刃鬼〔こちら刃鬼、みぞれさんの部屋を発見、これより例えみぞれさんの心が奪われていても取り戻す!!!アイシャ~~ル…サラバダァァァ!!〕

 

 と言って再び光鷲は鳥になると皆の顔に希望の色が見えてきた。

 

 胡夢「刃鬼君、間に合ったのね!!」

 

 月音「そうだね…」

 

 俺もつい顔を笑顔にして起き上がり、

 

 白鋼「みぞれさんの事は刃鬼先輩に任せましょう!!」

 

 俺たちの表情に雅は顎に手を当て

 

 雅「何故、貴様達は笑っていられる?さっきのガキは汚されたと言ってたはずだが?ほかにガキが一匹加わっただけで何も変わらないはずだが?」

 

 俺は刃鬼先輩が教えてくれたポーズを思い出しながら、左手を腹に添わせ、右手を左斜め前に突出すと皆が言っていった。

 

 月音「刃鬼君は強力な清めの力を持っているから…」

 

 胡夢「あんたがみぞれに付けた穢れなんて…」

 

 紫「チョチョイのぱパッパで綺麗にしてやるですぅ~!!」

 

 狂鬼「まあ、あいつは多少の無茶は優しさと筋肉でどうにかするタイプだし、さっきのあんたが使った戦い方もあいつなら片手で投げ飛ばされた人を受け止め、そのまま残った片手や足で攻撃するわね。」

 

 ~想像図~

 

 雅「はっ!」

 

 みぞれ「キャア!」

 

 刃鬼「よっと、そしてそのままラブミドゥー!!」

 

 雅「ギャアアアアア!!!」

 

 想像を簡単にできた俺は気持ちを切り替え右手を左から右へ、左手を腰に移動させながら

 

 白鋼「それにあの人の優しさは底を知れないのでな!!(先輩、あの言葉使わせてもらいます!!)…変身!!」

 

 俺はそういうと右手を左手の上乗せて両手を大きく広げた。俺の体毛は白から黒へと変わっていき、月音先輩の髪は茶色に目は赤く変わった。俺はすぐに右手を雅にかざすと、

 

 ゴウッ!!

 

 激しい音を立て雅の服が燃えた

 

 雅「グッ!?」

 

 急いで服を脱ぎ捨てたが、その隙を俺達は逃がさず

 

 白鋼「先輩、行きますよ!!」

 

 月音「ハアアアアアア!!」

 

 狂鬼「あたいも行くよ!!」

 

 俺の蹴りと先輩の拳が当たり、雅は俺達以上に柱を壊しながらぶっ飛び、狂鬼先輩は背後に回り

 

 狂鬼「鬼拳術『鬼山突き』!!」

 

 黒い炎みたいなものを纏った拳が顔と腹に突き刺さり反対側に吹っ飛んでいった…オーバーキルじゃないか?

 

 月音先輩は雅を見た後

 

 月音「よし!急ごう、みぞれちゃんとジンキ君が待ってる。」

 

 俺達はみぞれさんがいる部屋に行き、見たものは…ジンキさんとみぞれさんがディープなキスをしているシーンでした。ええもちろん鼻血は出ましたよ。ドバドバと!!あ、狂鬼先輩が刃鬼先輩を殴り飛ばした。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 僕とみぞれさんは正座をして胡夢さんのお説教を食らってました。

 

 胡夢「あんた達は一体何やっているのよ!!」 

 

 ジンキ「すまない…みぞれさんを慰めようと頑張って思いついたのがこれがいいかと思い…本当に…すまないと…思う。(24時間戦う人風に)」

 

 みぞれ「ふっ、くるむ…お前羨ましいんだろ?好きな人とキスできたことに対して…」

 

 胡夢「な、なななな///それがさっき汚されたと言って悲しんでいた奴のセリフ!?」

 

 胡夢さんとみぞれ“ちゃん”の言い争いを傍目に白鋼君の頬をビンタしていると

 

 月音「え?どういう事ですか?瑠妃さん?瑠妃さん!?」

 

 ジンキ「どうした?月音君!?」

 

 月音「いや、分からないけど…強敵が出てきて、ジンキ君の先輩も赤と青の狐のお面をつけた軍団と闘ってひき離されたみたい…」

 

 狂鬼「狐のお面?聞いた事ないわね?」

 

 ジンキ「なんだって!?(狐のお面…化け狐か?でもなんでココに!?)」

 

 その時廊下で物音がして、僕は皆を後ろに下がらせるてから再度変身して鬼刃刀を構えると、有ることを思いつき紫ちゃんに尋ねた。

 

 刃鬼「紫ちゃん、ここから萌香さん達がいる場所の方角を教えてくれ、」

 

 紫「ちょうど扉の方ですが、何をするんですか?」

 

 白鋼「まさか先輩・・・やるつもりですか!?」

 

 狂鬼「少しは加減しなさいね~~」

 

 僕は剣に光と雷の力を込めると

 

 刃鬼「みぞれさん、君の故郷の神殿壊しちゃうけど、許してよ!!」

 

 みぞれ「刃鬼、構わないやってくれ!!」

 

 僕は大きく振りかぶり、

 

 刃鬼「鬼剣術、閃光爆雷剣…チェエエエストオオオオオオ!!!」

 

 部屋に入ってきた化け狐ごと巻き込みながら最短ルートの穴を空けた。

 

 月音「無茶苦茶だよ…刃鬼君らしいけど」

 

 刃鬼「皆行くよッ!!」

 

 僕はみぞれちゃんをお姫様抱っこで、胡夢さんは月音君を抱えて、白鋼君は紫ちゃんを担いで萌香さん達の元へ向かうと萌香さん達は化け狐と黒服の人達に囲まれていた。僕達はすぐに着地すると

 

 みぞれ「萌香達がピンチっぽいな…」

 

 胡夢「じゃあ、いっちょ派手に行く?」

 

 刃鬼「よし、僕達も行くぞ!!今は体毛が黒い白鋼君!!」

 

 白鋼「ええ!!」

 

 僕達は月音君と紫ちゃんが降りるのを確認して飛び上がるとみぞれさんと胡夢さんは爪で僕は右足、白鋼君は左足を突き出し、

 

 み・胡「「白黒二重奏第3番!!」」

 

 刃・白「「ライダーダブルキック!!」」

 

 黒服「ぐわああああああああああああああああ!!?」

 

 化け狐「ケェエエエエエエエエエエエエエエエエン!!?」

 

 二組の白黒コンボで雑魚を蹴散らすと僕達は萌香さん達に駆け寄ると近くに拘束された人がいた。僕はその人の髪型に見覚えがあり、うんうん悩んでいると

 

 みぞれ「…雪の巫女か?」

 

 刃鬼「ああ、みぞれさんをさらった人物か。」

 

 みぞれちゃんは近づいていき、

 

 みぞれ「…酷い有様だ…こんなことをする連中と何故同盟なんか結ぼうとする?」

 

 みぞれちゃんは拘束具を解きながら

 

 みぞれ「貴方を恨んだりしないよ、私も里が好きだしこれからもできる限り力になりたい…ただ少しもう少しだけ時間をくれないか?こうやって私を助けてくれる仲間のそばにもう少しだけ寄り添っていたいんだ。」

 

 瑠妃「みぞれさん…」

 

 刃鬼「こんな組織より、僕のいる組織の方が断然いいよ。」

 

 蜜鬼「そうですね。猛士としても仲間は多いほうが良いので…」

 

 胡夢「みぞれは絶対学園に連れて帰りますから!!」

 

 狂鬼「邪魔をする悪党がいたらぶっ飛ばすだけだからね。」

 

 僕はみぞれさんの方から褐色の肌の女の方を向いた。

 

 ??「あら?初めまして、まだ鬼さんがいたのね~」

 

 刃鬼「ええ、それより貴方の名前はなんだ?僕の今の名前は刃鬼だ。人間の時は松坂刃だよ。」

 

 蜜鬼「ちょっ!?」

 

 刈愛「へ~君が刃君ね、私の名前は朱染(しゅぜん) 刈愛(かるあ)、心愛と萌香のお姉ちゃんです!!」

 

 刃鬼「そうですか…「ううう!?」何だ!?」

 

 僕が声の方を向くと雪の巫女の口から白い何かが出てきて形を作ると

 

 ???「残念…残念だここまで来て全てパアになってしまうとは…里を侵略しようとする組織に対して同盟を結ぶ事だけが血を流さずにすむ唯一の方法なのにな…」

 

 狂鬼「?どういうことなのよそれ!」

 

 その時背後に嫌な予感がして、すぐに蹴る音が聞こえ、振り向くと白鋼君が吹き飛ばされた刈愛さんに対して構えていた。僕は月音君に

 

 刃鬼「月音君早く萌香さんのロザリオを外せ!!」

 

 月音「何で!?「早くしろ!!」」

 

 月音君が萌香さんのロザリオを外そうとするがその前に表情がなくなった刈愛が二人を飛ばした。

 

 月音「ゲフッ…」

 

 萌香「カハッ…」

 

 飛ばされるとキリク君が近づき

 

 キリア「おい、先輩どういう事だ!?」

 

 刃鬼「・・・心愛ちゃん、刈愛姉さんはどういう人だ?」

 

 心愛「刈愛姉さんは…うちではナンバー1の殺し屋で一度殺しを始めると止まらないのよ。」

 

 そう言うと次は心愛ちゃんとキリク君が吹き飛ばされた。

 

 僕達はお互いの背中を預け、どこからでも対処できるように構えると刈愛さんは目から涙を流して泣いていた。

 

 刈愛「うええ……」

 

 隣にいた白鋼君は僕に話しかけてきた。

 

 白鋼「先輩、彼女何で泣いているんですか?」

 

 狂鬼「漫画で思わない攻撃を受けた時涙を流して感情を冷静にするっていうのは見たことあるけどアレは最初っからだし…」

 

 泣鬼「姉さんの攻撃なら問答無用で泣かせれますが、違いますしね。」

 

 蜜鬼「一体なんで……」

 

 刃鬼「さあなよく分からんが倒す敵なのは変わらない…白鋼君、僕が彼女の動きを止めるから全力の一撃を入れろ。僕達の音撃じゃあ時間がかかる。」

 

 白鋼君が頷くと僕は刈愛さんに向かい刈愛さんは手刀を構え接近してきた。僕は

 

 刃鬼「ハッ!!」

 

 蹴りをしたが、刈愛は僕を避け、白鋼君達に向かって行き、

 

 白鋼「グワッ!?」

 

 みぞれ「かはっ、」

 

 胡夢「キャア!?」

 

 瑠妃「ぐっ、」

 

 泣鬼「早いっ!?」

 

 蜜鬼「グアッ!?」

 

 狂鬼「痛ッ!?」

 

 刈愛が皆を倒し終えると立ち止まり、

 

 刈愛「上の命令であなたは最後に殺せと言われたの…」

 

 刃鬼「そうかい僕は体格以外は他の鬼と大して変わらないけど…では殺し合いを始めますか!ハァアアアアアアアア!!」

 

 刈愛「グッ!?うぇえええ!!」

 

 僕は刈愛と真っ正面から向かい合い刈愛は泣きながら、僕は叫びながら刈愛を僕が殴れば、刈愛は殴り返し、刈愛が僕を蹴り飛ばせば僕も腹部に蹴りをして、刈愛の手刀が僕の肩に刺されば傷を塞いで鬼爪で斬る。

 

 このような闘いが続き、僕と刈愛の周りの床にお互い血が染めていき、

 

 刃鬼「ハア、ハア、ハア…いい加減倒れてくれませんかね?魔化魍よりしぶといぞ!」

 

 僕はそう愚痴をこぼすと刈愛も

 

 刈愛「ううう…そっちこそそろそろ死んでよ。悲しいけど、萌香達も殺さなきゃいけないの…」

 

 刃鬼「泣くほど悲しいなら殺すなよ!!」

 

 狂鬼「ま、その前にあたい達が止めるよ…」

 

 蜜鬼「鬼ですからね…」

 

 泣鬼「刃鬼君、すまないけどこの勝負水を差させてもらうよ。」

 

 刃鬼「ああ、僕一人では勝てそうにないから皆頼むよ。」

 

 僕は雷の力を左拳に込めて放とうした時、月音君達の方で大きな妖力を感じてその方を見ると、月音君が萌香さんの十字架を外していた。

 

 刈愛「萌香…あなた、封印が…」

 

 その時裏萌香さんの蹴りが刈愛の顔を捉え、

 

 裏萌香「久しぶりだ姉さん、会えて嬉しいよこれは私なりの再開の挨拶だ。受け取ってくれ」

 

 ゴガァアアアアン

 

 と蹴飛ばし、僕は

 

 刃鬼「さすがは裏萌香さんだ。ドンだけエキサイトした挨拶なんだよ。」

 

 泣鬼「そこに痺れない!憧れない~~~!!」

 

 狂鬼「いや、あたいとか泣鬼がやったら殺されるからね。」

 

 蜜鬼「兄さんには…仕事をせずにゲーセン行ってるときは殺るか。」

 

 刃鬼「蜜鬼君怖っ!?とりあえず今のうちにけが人の確認を」

 

 裏萌香「そうだな・・・怪我が浅い奴もいるがヤバい奴もいるな。」

 

 心愛「あ、おねーさま!」

 

 白鋼「グッ…先輩凄いですね…」

 

 キリク「ゴホゴホッ…くそ回復が追い付いてないな…」

 

 みぞれ「刃鬼、大丈夫なのか?血が結構出たが…」

 

 刃鬼「ああ、大丈夫だが…」

 

 狂鬼「まあ、刃鬼は鬼たちの中で一番耐久力が高いから」

 

 泣鬼「伊達に一ヶ月関東十一鬼の皆さんと修行(と言う名の地獄)を経験しているので」

 

 蜜鬼「刃鬼君はデカイGと思えば良いですよ。」

 

 月音「うん、財津原先生の話で知ってるよ…」

 

 刃鬼「皆非道いな!?」

 

 そう叫んだ後僕と裏萌香さん達は刈愛の方を見た

 

 刈愛「強いのね…あれだけやったのに誰も死んでないなんて…だったら私ももっと本気を出さなくちゃ」

 

 すると刈愛は笑顔でスカートを片方を摘み上げ片膝をついた。

 

 刈愛「それよりまずは祝福しましょう。封印を解いて覚醒できるようになったのねおめでとうモカちゃん」

 

 裏萌香「…何のマネだ姉さん。」

 

 僕は二人が会話をしている時に地面に刺しておいた刀を抜いた。

 

 刈愛「あなたは私達姉妹の中でも特別な“血統”、それが目覚めたなんてとても素晴らしい事よ。父様もきっとお喜びになるわ。」

 

 裏萌香「…それで闘いは終わりにしてその素晴らしい妹を見逃すか?」

 

 刃鬼「それはないだろう…僕達を殺すことは彼女の仕事…やめることはできない。」

 

 僕が剣を構えながら萌香さんの横に来ると

 

 刈愛「そう…そこの鬼さんの言う通り…私も二人相手には辛いから「制限」を一つ外すね。」

 

 そう言いながら刈愛は耳のピアスを片方外すと外した方の手が不気味に変化して5枚の蝙蝠の羽ような物になった。僕は輝になり

 

 刃鬼輝「萌香さん…第2ラウンドだね。」

 

 僕が呟くと刈愛は羽をふるい、萌香さんを斬り、僕は鬼刃刀で防いだ。

 

 パキッ

 

 心愛「お姉様!!?」

 

 泣鬼「刃鬼君!?」

 

 すると斬られた裏萌香さんは

 

 裏萌香「成程…そうやって攻撃するのかその腕は、残念ながら姉さんが斬ったのは私の残像だ。」

 

 と裏萌香さんは蹴り上げたが僕はすぐに腹部を蹴り距離を開けた。刈愛はすぐに立ち上がり、構えた。僕は力を込め輝になると

 

 刃鬼輝「萌香さん!!彼女を倒すなら超強力な一撃を決めろ!!半端な威力では効き目はない!!」

 

 裏萌香「すまない…では刃鬼はどうする?」

 

 刃鬼輝「僕達が先に動いてあの厄介な羽を止め、雷の力で彼女を痺れさせる。その隙白鋼君と共に超強力な思いっきりぶち込め!!」

 

 裏萌香「ああ…白鋼、聞いたな!!」

 

 白鋼「はい!!」

 

 狂鬼「あたいもやるよ!!」

 

 泣鬼「僕達は援護しますか?」

 

 蜜鬼「ええ、そうしましょう!!フッ!!」

 

 白鋼君が萌香さんの隣に行くのを見ると僕は刀を構えて駆け出すと、蜜鬼君が音撃管『羽音』で、刈愛にダメージを与える。

 

 次に泣鬼君が音撃弦『死相』の鎖で刈愛の身体を拘束するが、刈愛は刃の羽を振りかぶりそれを刀で受け止めた。

 

 ピシピシッ!

 

 刃鬼輝「ハアッ!!」

 

 動かないと確認してから刀に雷を纏わせると刀を通して刈愛の体に電撃が走り、動きが止まった。僕は限界まで電撃を流し続け、背後から

 

 裏萌香「どけ刃鬼!!」

 

 白鋼「行くぞっ!!」

 

 狂鬼「蔵ええええええええ!!」

 

 と声が聞こえ僕はすぐに跳躍をした。

 

 バキバキバキッメキメキッ!!

 

 僕は下で音がしてみると萌香さんの本気の蹴り上げを、白鋼君はどす黒い闇を纏った右足の飛び蹴りを、そして狂鬼さんは懇親の右ストレートが腹部に突き刺さり、飛んで行った。僕が着地をすると白鋼君の変化は解けて地面に座り込んだ。僕も輝を解除して手を差しのべた。

 

 刃鬼「お疲れさん、やはりとどめを白鋼君に任せて正解だったね…」

 

 裏萌香さんは起き上がってこない刈愛を見て

 

 裏萌香「…悪く思うな、カルア姉さん…こうするしか…」

 

 その時刈愛の体が少し動いたのを感じ僕は萌香さんの体を押した。

 

 ドンッ…パキィン……ザシュザシュザシュ!!

 

 刃鬼「グワッ…グウウ…」

 

 僕はとっさに刀で防ごうとしたが、激闘で刀は折れ、刈愛の刃が僕の左腕を貫く。

 

 狂鬼「そんな!?確かに肋骨は確実に折ったはず…」

 

 裏萌香「馬鹿な…内臓は踏みつぶしたはず!」

 

 白鋼「不死身かよ…冗談キツイよ…」

 

 僕が腕に刺さった3枚の刃を抜こうとしたが抜けず、鬼火で対抗しようとしたが、刈愛の2枚の刃がすぐそばまで死を覚悟したが…腕が間に入り僕はその顔を見た。

 

 雅「…もうこのくらいにしておこうか…刈愛」

 

 刈愛「雅さん…」

 

 僕は雅という男を見ていると男は僕を見て

 

 雅「ほう、お前が噂の刃の鬼か…まさか刈愛と殴り合いで対等に戦えるとは思わなかった……今回は君に免じて俺たちの負けにするよ。」

 

 狂鬼「ふざけないで!!あんたみたいな悪党を…」

 

 泣鬼「僕達がそう簡単に逃がすとでも?」

 

 と武器を構え睨むが、雅は気にもせず

 

 雅「刈愛には戦闘中自らの「痛覚」を麻痺させる能力があってね…」

 

 痛覚を麻痺させると言う事は呪術でも可能で、戦闘中痛みによる身体の動きが鈍ったりする事はなくなり、一時的に不死身にするようなもの。しかし

 

 刃鬼「裏を返せばウッ…骨を折られようが、内臓を傷つけられようが死ぬ寸前まで戦い続ける…能力……」

 

 雅「そういうことだ。あのまま戦い続ければ死ぬのは間違いなく刈愛の方だろう。元々の戦力差も考えればそうなる。怪我を癒すためにも私達は速やかにこの里を退かせてもらう。」

 

 そう発言をするが、雅は僕の近くにいるため皆は迂闊に動けない。腕から刃が抜けると僕は体に力が入らなくなり、その場に膝をつく、刈愛を抱きあげた雅は窓に向かって歩き始めるとの

 

 月音「…目的は?……目的は何だ!?なぜこの里を侵略しようとしたりみぞれちゃんを傷つけるような事をしたんだ…?」

 

 と月音君は言ったが、雅はただフッと笑い

 

 雅「君は裏の世界のことを知らないな。今度そこの鬼や狼男にでも教えてもらえ…まっいずれわかる日が来る。」

 

 

 そう言い手すりに立つとヘリが来て

 

 雅「その時また会おう少年に白い光を使う鬼よ。」

 

 

 と言い減りに乗り込み立ち去るとクロキの旦那たちが走って来るのを見た後、意識が遠のき、赤く染まっている床に崩れ落ちた。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 雅達がヘリに乗り込むを確認して、ぼくはヘリを飛ばし雅に話しかけた。

 

 ??「お疲れ様雅……それで例のサンプルは予定通り仕込んでこられたの?」

 

 雅「ああ、あの“魔化魍”とやらの技術を使った奴なら仕込んできたよ。それと里で陽海学園の生徒に会ったよ。去年お前を潜入させてた学園だ。」」

 

 ??「ん?ああ…それで手こずっていたんだね。あそこは厄介な生徒が多いからね。」

 

 ぼくがそういうと雅は

 

 雅「ああ、それに片方が長く、白く輝く鬼を見かけたよ。確か大きな刀を持っていたよ。おそらくお前の獲物だろ?」

 

 ぼくは刀を使う鬼という言葉で

 

 ??「え!?刃鬼に会ったの!!」

 

 雅「ああ、だから前を見て運転しろ!!危ないだろうが!!」

 

 ぼくは前を見て機体を制御して聞いた。

 

 ??「分かったけど、で、彼はどうだったの!!強かった!?」

 

 雅「まあな、刈愛と真正面から殴り合い、片方の制限を外した刈愛の攻撃を受け止め、さらに刈愛の無意識の攻撃に気づき、立ち向かおうとしていたよ。あいつが更に強くなると俺達の計画の最大の障害になるかもな…その割には嬉しそうだな“霧亜”?」

 

 霧亜「やっぱり君は面白いよ刃鬼!!…ぼくももっと鍛えならなくちゃ!!」

 

 ぼくは刃鬼と再戦できる時を楽しみにしてアジトに向かった。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 ジンキ「む……ファ~……どこだここは?」

 

 僕が目を覚ますとそこは神殿ではなく壁は真っ白で典型的な書院造の和室だった…ある1点を覗いて…

 

 ジンキ「何故扉がないんだ?窓はあるのに?」

 

 ぼくは左手を動かそうとしたとき違和感を感じ左腕を見るとギプスを巻かれ先端から指がちょっとしか出ていない状態であった。

 

 ジンキ「ああ…萌香さんのお姉さんと闘って、鬼刃刀が折れて攻撃を食らったのか…イテテ…」

 

 僕は痛む体に力を立ち上がり、素早く部屋の壁を触りながら隠し扉を探した。立花でもそうだが、こういう場所には必ずと言っていいほど壁が扉があるということが多い。ちなみに僕がこうして扉を急いで探すには訳があり、1つ目はトイレを覚えていた方が後々いいと思い、2つ目はみんなの様子を知りたいという事、3つ目はなんというかこの部屋にいると変な感じがして嫌なのである。どんな感じかと紫色の蛇風にいうと「ああ…ムラムラする…」という感じである。

 

 ジンキ「う~んなんでこんな風に思うんだろ?というか僕は一体何日寝ていたんだ?」

 

 と一人で呟き、「ああ自問自答、悲しいな…」と思おうとした時

 

 みぞれ「お前が闘ってから2日立っているぞ。」

 

 突如背後から声が聞こえ振り向くとみぞれちゃんが土鍋を持ってたっていた。

 

 ジンキ「ウオッ!?ビックリさせるなよみぞれさん!!寿命が縮まるかと思ったよ!」

 

 みぞれ「結局縮まらないのか「まあ、もっと怖い思いをしてきましたから」なるほどでお粥食べるか?医者からの伝言もあるし、」

 

 ジンキ「ああ、構わないよ。ですまないがトイレはドコ?」

 

 みぞれ「ああ、それならそこの花が入っている花瓶を引くとトイレと風呂へ続く扉が開くぞ。」

 

 ジンキ「おお、あんがとさん!!それとみんなの様子も知りたいから教えてね。」

 

 ~刃鬼、トイレ&飯&医者からの伝言を聞いている~

 

 僕がお粥を食べ終わるとみぞれちゃんが近寄ってきて、

 

 みぞれ「ジンキ…すまないな、私の為にお前は武器が壊れ、左腕も暫く使い物にならなくなってしまった…だがお前のおかげで里が救われたのも確かだ。それについてお礼を言う。」

 

 みぞれちゃんは僕に向き直り

 

 ジンキ「いや、みぞれちゃんが謝る必要はないよ。まあ一か月くらい左手が使えなくても闘える…むしろ妖怪相手にはちょうどいいくらいのハンデかな?」

 

 みぞれ「フフフ…流石はジンキだな。」

 

 ジンキ「それ程でもないさ、でみぞれちゃん、」

 

 みぞれ「ん?なんだジンキ?」

 

 ジンキ「なんか変な感じがするんだけどこの部屋の名前ってなんだ?」

 

 僕が尋ねるとみぞれさんは

 

 みぞれ「ここは「秘密の白雪草の間」と言うんだ。この部屋の壁には花粉を塗りつけられ、畳にも少量の花粉を撒いてある。」

 

 みぞれさんの言葉に僕は固まった…まさかこの部屋!!

 

 ジンキ「ねえ、みぞれさん…まさかこの部屋って「ジンキ」おっと!!」

 

 突然みぞれさんが抱き着き、僕はバランスを崩し、布団の上に押し倒され、

 

 みぞれ「ん…」

 

 みぞれちゃんがフレンチキスをしてきて、突然のことに僕はなされるがままに舌を絡められ、

 

 ジンキ「ン!?…ムグッ!?」

 

 キスが終わるとみぞれちゃんは今度は僕の足と右腕を凍らせた。

 

 ジンキ「ウオオオオオイま、待て!何をする気だ!?「ジンキが悪いんだぞ。」…へ?」

 

 みぞれちゃんは僕の上に跨りながら

 

 みぞれ「お前があの時にキスをしてから私はず~っと我慢をしてきたのだぞ。安心しろこの部屋は別名「雪蛇の間」とも言われててな。蛇のように一日中愛し合っても邪魔者はこないんだ。」

 

 ジンキ「で、でも僕には瑠妃さんが「ジンキは瑠妃とヤッたんだってな」な、何故そ、それを!!?」

 

 みぞれ「瑠妃を酔っぱらわせているときに瑠妃本人から聞いたぞ。」

 

 ジンキ「うん…それは分かったが、何故服を脱ぎ始める!!」

 

 みぞれ「子作りするのに服は邪魔だろ?ジンキは瑠妃とヤる時は服を着たままヤるのか?」

 

 ジンキ「まあ、たまに瑠妃さんがいろんなコスプレをしながら…ってそうじゃなくて!普通、彼女持ちと分かってやりませんよ!!」

 

 僕はムラムラしている本能をザンキさんやキョウキの兄貴に殺さ…怒られる恐怖で何とか抑えながらみぞれちゃんを説得するが、みぞれちゃんは

 

 みぞれ「前に言っただろ、ライバルがいるのなら奪うだけだと…それに寝取りもありだと…」

 

 ジンキ「それはない。ありえない。」

 

 みぞれ「そ、それにジンキにあいつに汚されたのを消し去ってほしいんだ…お前に私の全てを受け止めて欲しいんだ…駄目か?」

 

 顔を赤らめ、手を胸に当てているみぞれちゃんの言葉に僕は頬を掻いて

 

 ジンキ「みぞれちゃん…魔化魍を持ち上げれる僕が女の子の一人を受け止めるなんて片手でもできるよ。(そうだね…怖かったんだもんな…)」

 

 僕が少し真面目な顔で見つめていると

 

 みぞれ「それに雪の巫女と母からも「里の今後のためにもヤってしまいなさい」と言われたからな。」

 

 ジンキ「台無しだああああああ!!ってみぞれちゃん、なんで着物を脱がせるの!?そこはヤメテって…アッー!!」

 




~翌日~

 ミツキ「里の朝食、いつも美味しいですね。」

 ナキ「良いですね。良いですね和食は良いですね。」

 萌香「うん、本当だね。このお漬物も美味しい…でもつくねの血も美味しいよ♪」

 月音「そ、そうだね…」(カサカサ)

 胡夢「モカ…これ以上つくねの血を吸ったら許さないからね。」

 紫「ご馳走も良いですけどこういったシンプルで素材の味が生かされた料理も良いです~~」

 九曜「この出汁…中々良い昆布と鰹節に貝を、炒り子は軽く炙って使っていますね。」

 アマキ「贅沢な一品ね。焼き魚の塩加減と焼き加減…かなりのプロね。」

 キョウキ「あたいとしては肉も欲しいけどね…」

 心愛「そうよね……」

 キリク「文句を言うな。朝っぱらからそんな攻撃的なもん食うと腹を痛めし身長も伸びないぞ?」

 心・キ「「ああ?」」

 キリク「すまない……」

 白鋼「すいませんご飯お代わりで次は丼でお願いします。」

 つらら「白鋼君も良く食べますね」

 俺達はアレから雪女の里の皆さんから大歓迎を受け、最初は宴会をする予定だったが、刃鬼君が重症で不在のため、一度学園である程度治し、それからここに来てする予定だったが、

 クロキ「ジンキならアレくらいの怪我なら2~3したら間違いなく動き回るぞ。」

 と言っていたが本当になるのか?すると少し寂しそうに食べている瑠妃さんが突然顔を上げると

 女将「つららさん、娘さんと英雄さんが来ましたよ。」

 ジンキ先輩は事件の後里の人たちから英雄と言われるようになっていた。すると

 みぞれ「すまない、少し遅れた。」

 と中に入ってきたが…

 キリク「なあ、白鋼…みぞれ先輩の肌綺麗になってないか?(ボソボソッ」

 白鋼「お前もか…俺もそう思ってた。それに嬉しそうだしな(ボソッ」

 九曜「それにしてはみぞれさん少し歩き方がおかしいですよ?まだ腰が入ってない感が…?」

 ミツキ「なんか…嫌な予感がしてきたのは僕だけかな?」

 ナキ「ミツキ君…それフラグですね。」

 と月音先輩を除く男勢はコソコソ話していると

 ジンキ「良い匂いがするな~~安全な匂いがするよ…ハハハ」

 と乾いた声が聞こえ俺達は入り口の方を見ると

 ジンキ「や、やあ皆、僕ジンキ復活だよ…ハハッ」

 と某ねずみみたいな話し方をしているが、その顔は生気は感じられなく、肌はカサカサしていた。その状態に俺達は

 男勢「「「「「「「す、吸われていたああああああああ!?!?」」」」」」」

 胡夢「あんたジンキの看護していたの?トドメさそうとしていたんじゃないわよね!?」

 みぞれ「?おかしな事を聞く私は看病をしていただけだが?」

 キョウキ「でもジンキ、死にそうになってるよ!?」

 心愛「一体どんな看病をしたらそうなるの!?」

 と叫ぶとみぞれは頬を朱に染め

 みぞれ「聞きたいか?しかし食事の場では…」

 と言いかけたとき

 アマキ「みぞれちゃん、少し向こうで話そうか?」

 九曜「すいません仲居さん、私とアマキさん、みぞれさんの分の膳を無効の部屋にお願いします。それとジンキさんにはご飯はおひつのまま、味噌汁は土鍋で渡してください。」

 と言い隣の部屋に行きジンキさんはご飯をお代わりしながら食事をして顔色は元に戻ったが、目はまだ遠くを見つめていた。アマキさんたちが戻ると

 アマキ「ジンキ…今度三人で話そうか。」

 九曜「ジンキさん、あなたって人は…なんでそう大変な目に…瑠妃さん今日はあなたがジンキさんの介護を……」

 とジンキ先輩の方に手を置き言っていた。後で聞いたがやっぱり食われていた…宴会では野菜人並に飯を食っていたが…   

 ~さらにその翌日~ 

 僕は少しげっそりしながらバスに乗り込もうとすると、

 雪の巫女「刃の鬼よ、少しお待ちなさい。」

 雪の巫女に呼び止められた。僕達は振り向きながら

 ジ・キ・ミ・ナ「「「「神殿を壊しすぎてすいませんでしたああああああああああ!!」」」」

 僕達が闘った神殿は損傷が酷すぎて修復するのにかなりの時間がかかり、なおかつその7割がクロキの旦那、キョウキの兄貴ルイキさんにナキ君と九曜さんのせいなのだが、クロキの旦那たちは一足先にバイクを飛ばし、逃げたのである。

 僕が土下座をしていると雪の巫女は

 雪の巫女「顔を上げてください。この里はあなたによって救われたものなのですよ?」

 ジンキ「いや、僕は何も…このように剣は折られ、左手もこの様皆に怪我まで負わせてしまった。」

 と僕は言うが雪の巫女の手から予言の象徴のジャック・フロストが出てくると

 ジャック「ククク、謙遜するな。お前は俺が予言していた最初の予言を直前で災厄…みぞれの自殺による同盟のしっぱいからあの褐色肌の吸血鬼に変え、さらに一番の災厄を退けたのはお前のおかげじゃないか?何故そう遠慮する?」

 ジンキ「鬼というのは常に精進する心を忘れてはいけない。もし今回のことで満足していたらもっと高みへ…多くの人を守れない…僕はそう思っています。」

 僕がそういうと雪の巫女の隣にいたつららさんが一歩前に出ると

 つらら「でも、みぞれを一度ならず二度までも助けていただきありがとうございます。」

 と言い頭を下げた。するとジャックは

 ジャック「お前に一つ予言をしておこう…俺が昨日見た予言だが、お前が変わった剣を持ち、銀の装甲に白き羽を身に纏い仲間と共に闘う姿が見えた…お前は何か心当たりはあるか?」

 嘘はつけないと思った僕は

 ジンキ「変わった剣というのは僕の先輩が持っている“アームドセイバー”だと思うが…僕には使えないはずですけど…」

 ジャック「まあ、これはあくまで予言だから詳しいことは分からないがお前は大きな力を手に入れることは確かだな。」

 ジンキ「そうですか…ジャックありがとうね。」

 ジャック「気にするな…」

 雪の巫女「では、猛士とはこちらで協力をお願いしてみます。」

 雪の巫女は礼をし、僕も礼をして折れた鬼刃刀を担ぎバスへ向かった。バスに乗り雪女の里を少し出たとき右隣に座っているみぞれちゃんが

 みぞれ「ジンキ…」

 ジンキ「ん?なんだいみぞれちゃん?」

 みぞれ「昨日少し夜更かしをしてしまってな…少し眠いが枕代わりに肩を借りても良いか?」

 と恥ずかしそうに言ってきた。僕は

 ジンキ「それぐらいならいいよ。」

 みぞれ「そうか…それじゃ失礼するよ。」

 と肩にもたれ寝始めた。僕は顔を羨ましそうに見ている瑠妃さんに向け

 ジンキ「瑠妃さんも眠かったら言ってね。瑠妃さんも昨日遅くまで猛士の報告書四人分やってたみたいだし、」

 瑠妃「ふぇ!?良いんですか?「モチ」…そ、それでは失礼します……」

 と抱きつき目を閉じた。みぞれちゃんは安心したような顔で、瑠妃さんは嬉しそうな顔で寝息を立て始めた。僕は皆の方を見るとキリク君、紫ちゃん、心愛ちゃん、ナキ君はニヤニヤしながら、月音君と萌香さんは顔を少し赤くしながら、胡夢さんは呆れた表情で、ミツキ君に至ってはカメラと音撃管を構えていた。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 ジンキ君と娘達が乗ったバスが去り、私は雪の巫女に話しかけた。

 つらら「雪の巫女・・・」

 雪の巫女「何でしょうか白雪つららよ・・・」

 つらら「昨日、うちのみぞれがジンキ君と一緒に寝たそうです。」

 雪の巫女「そうですか…あれほどお強い方がみぞれと結婚すれば…」

 つらら「大家族になることは間違いないですね。それとみぞれからの報告ではジンキ君のスタミナはヤった時でもまだまだ大丈夫だそうです。」

 雪の巫女「それはそれは…ジンキ君がこの里の住人になれば戦力、子作りの両面で大幅に上がるでしょう…」

 つらら「ジンキ君は優しいので女の子を泣かせるようなことをしないのでやりやすいですわね…」
 

 つ・雪「「ウフフフフフ…」」

 ジャック「モウヤダ、こいつら、怖え…」

 ~バスの中~

 ジンキ「ん!?(ゾクッ)」

 白鋼(前の座席)「先輩どうかしましたか?」

 ジンキ「いや、何でもない。少し背筋に悪寒が感じただけだ。」

 キリク(直ぐ前の座席)「両隣のせいでは・・・?」

 ナキ「後、前もじゃないですか?」

 瑠妃(起きた)「みぞれさん・・・近すぎませんか?」

 みぞれ(同じく)「フ、私はちゃん付けで呼ばれているのだ。お前より仲はいい…体の方もな。」

 瑠妃「なっ!?道理でいないと思ったら…ジンキさん学園に戻ったら私と(ry」

 ミツキ「全く、学生なのにあんなにイチャイチャと…たちばなでそうしているとルイキさんとかにも悪影響が出ているのに…一度殺ってしまった方が…?」 

 ジンキ「うん…キリク君に紫ちゃん、一番効く胃薬を……」

 キリク「本当に大丈夫ですか?」

 ジンキ「鍛えていますから…シュッ!」

 月音「今回も無理があると思うよ…」

 心愛「義兄さん…」

 キョウキ「今度たちばな戻ったときあたい知らないよ?」

 萌香「アハハ…」

 胡夢「なんでサキュバスの私より魔女の瑠妃さんとみぞれの方が早いの!!」

 紫「ジンキさんだからでしょうか?」

 胡夢「否定できないわね・・・」

 ナキ「むしろ確定?」

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