ロザリオとバンパイア ~刃の音撃戦士~   作:オンドゥルッフ

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第二十一の巻「小暮さん落ち込む」

 雪女の里の闘いから2週間近く経った。僕の左腕は刈愛の攻撃により“一応”骨が切れていてくっつくのに鬼の力をもってしてもまだ時間がかかるが、私生活についてはほとんど問題はない……ただ雪女の里で更に仲良くなっちゃたみぞれちゃんと元々仲良しの瑠妃さんが毎日争うように僕の部屋に来るのである。

 

 一部を紹介すると…

 

 〈登校時〉

 

 瑠妃「刃さん、私と一緒に学園に向かいましょう!」

 

 みぞれ「刃、私と二人っきりで共に行こうではないか。」

 

 瑠・み「「む……」」

 

 刃「三人で一緒に行きましょうよ…」 〈夕飯を作ろうとした時〉

 

 瑠妃「刃さん、肉じゃがを作ったので食べませんか?」

 

 みぞれ「刃、新作が出来たから食べて感想を聞きたい。」

 

 瑠・み「「むむ……」」

 

 刃「僕は両方食べれるから落ち着いて。」

 

 〈お風呂に入っている時〉

 

 ガラッ!!

 

 瑠妃「刃さん、片腕が使えないから不便ですよね!!私が背中を流します。」(バスタオルだけ)

 

 ザバァ!!

 

 みぞれ「刃、私が身体の隅々まで洗ってやろう。」(スク水)

 

 瑠・み「「むむむ……」」

 

 刃「すまないが、僕は後で明日夢兄さんの所で入る。」(洗濯板で洗濯中)

 

 ~就寝前~

 

 刃「さて、そろそろ寝るか。」

 

 ガチャ!

 

 瑠妃「刃さん!!一緒に寝ませんか!?」

 

 スパンッ!

 

 みぞれ「そんなやつより私と寝ないか?安心しろ。私が動くからお前は身を任せていろ。」

 

 瑠・み「むむむむむ……」

 

 刃「うん、二人とも帰ってくれ…モヒ安、二人をそれぞれの部屋に戻せ!!」

 

 モヒ安「「「「ヒャッハ―!!!」」」」

 

 瑠妃「ちょ、ちょっと!刃さ~~ん!!」

 

 みぞれ「離せ…!」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 僕は毎日押し掛けてくる二人にどう対処したらいいのか、とある人に相談する事にした。

 

 刃「と言うわけで、何かアドバイスをお願いします……銀影先輩」

 

 銀影「は?何でワイがお前の人生相談をしなきゃいけないんや?」

 

 刃「いや~女性二人相手にどう対処したらいいのか、自分でもわからないので色んな女性に声をかけたり、遊んじゃっている銀影先輩なら何かいい考「刃、飯おかわり」あ、はいは~い分かったよ。コミちゃん」

 

 銀影「刃も何故わいを“助けない”んや!!煙が目に!?」

 

 銀影先輩がこう言ったのは、先輩はつい先程女子更衣室を盗撮していた所を公安に見つかり、逃げているときにザンキ先生によって捕まり、木にグルグル巻きにされながら吊されいて、僕はその見張りを任されて朝飯前だったのでお釜と七輪を持ってきて、途中から手伝ってくれたコミちゃん(小宮砕蔵、更正済み)と一緒に朝ご飯(白飯に鯖の塩焼き、味噌汁)を食べながら見張りをしていたのだ。

 

 刃「一応今食事中ですし、」

 

 小宮「刃の飯美味いし、」

 

 刃・小「「煙を浴びせるのがお仕置きですから」」

 

 僕達がそういうと銀影先輩はもがきながら

 

 銀影「くそ~~~煙が目に入って痛いわ、目の前でうまそうな匂いがするわ、相談する事が半分のろけやし、刃お前いっぺんくたばれ!!」

 

 と文句を言ったがその瞬間銀影先輩の額に氷で出来たクナイと烏の羽が刺さり、背後に殺気を感じてその方を見ると

 

 みぞれ「今、刃を馬鹿にしたな…?」(ハイライトがない目)

 

 瑠妃「さて…少し話し合いましょうか?」(黒い笑い)

 

 銀影「ヒィ!?や、刃助けてくれ!!」

 

 銀影先輩は必死の表情で助けを求めてきたが僕は雷光を構え、

 

 刃「ある晴れた~昼下がり~市場へと続く道~♪」

 

 僕が歌うとコミちゃんは立ち上がり足を肩幅に広げ、

 

 小宮「荷馬車がゴトゴト子牛を乗せていくよ~」

 

 歌い始め、銀影先輩の表情はドンドン青くなっていき、

 

 刃・小「ドナドナドナ~ドナ~荷馬車に乗せ~て~♪」(敬礼をしながら)

 

 銀影「薄情も~~~ん!!」

 

 銀影先輩は瑠妃さんとみぞれちゃんに引きずられながら去っていった。僕はコミちゃんと一緒に片付けをして別れた後、食後の一服をしていると猫目先生が来て、僕の方を見ると手を大きく振りながら、

 

 猫目「あっ刃く~~ん、理事長がお呼びですよ~~!!キリク君も既に行ってま~す。」

 

 刃「あっ、はい分かりました!「後銀影君は?」つい先程僕に文句言ったら瑠妃さんとみぞれちゃんに連行されました。」

 

 猫目「ありゃありゃ…仕方ありませんね。」

 

 刃「では自分は理事長室に向かいます。シュッ!」

 

 僕は右手で何時ものポーズをしてから理事長室へ向かった。

 

 ~理事長室前~

 

 僕は呼吸を整えて(前のオンボロ自転車を片手の全力で運転したため)から

 

 刃「松坂刃、入ります!!」

 

 僕はドアをノックして入ると中には警策を持った小暮さんと尻を押さえもがくキリクさん、そしてクククと笑っている理事長がいた。少しして理事長から訳を聞くと

 

 小暮さん到着→キリクさんが理事長と給料の事でもめていた→キリクさんがタメ口で理事長に文句を言っていた→小暮さんの宝刀が炸裂!!

 

 というわけであるが、僕は小暮さんに

 

 刃「小暮さん、キリクさんは僕の一つ下の学年ですが、実年齢は2000らしいですよ?」

 

 と言うと小暮さんは警策を落とし、キリクさんに謝った…土下座をしてまで、

 

 小暮「年上に見えず無礼な事をしてしまいすみません!!」

 

 小暮さんがそう言うとキリクさんも小暮さんが僕の大師匠と言う事を知っていたため小暮さんの前で土下座をして、

 

 キリク「いえ、俺も来客に気づかずお見苦しい所をお見せしてすいませんでした。」

 

 小暮「いえいえ…」

 

 キリク「いえいえいえ…」

 

 と土下座の繰り返しで話が進みそうになかったので、僕が二人を止め、

 

 刃「小暮さんは一体どうしたのですか?報告はいつもしていますし、雪女の里の件はおやっさんがやってくれるそうですし……化け狐の事ですか?」

 

 僕は真面目な表情で小暮さんに尋ねた。化け狐は戦国時代の書物に乗っていた魔化魍の配下にいる存在で大した強さではないが何故雪女の里に現れたのか、それが心配で仕方なかった。

 

 しかし僕の言葉に対し、小暮さんは手を顔の前に出して横に振りながら

 

 小暮「それも気になるが、今日は3つ要件があって来た。まずは」

 

 すると小暮さんは警策を僕に投げてきて、僕は慌てて取ると小暮さんは

 

 小暮「刃…お前、瑠妃さんという方がいながら浮気とはどういう事だ。しかも婚約もしたそうじゃないか!!?」

 

 刃・キ・理「「「ブッー!!?」」」

 

 小暮さんの一言に僕達は盛大に吹き、とっさに理事長とキリクさんは

 

 理事長「まぁ、待ちたまえ、小暮さん」

 

 キリク「これには雪女の里の策略が……」

 

 とフォローを入れてくれたが、小暮さんは予備の警策を取り出し、

 

 小暮「ええい、言い訳は聞かん!!往生せい!!」

 

 ババババババシーン!!

 

 数分後、理事長が詳しく話してくれたおかげで誤解は解け

 

 小暮「大変だったな…刃」

 

 刃「いえ、気になさらないで下さい。断りきれなかった自分にも責任はありますので…」

 

 キリク「刃先輩…尻をさすりながら言ってもカッコ良くないぞ。」

 

 刃「いつもより威力が2倍だったから…いって~~~~で残りの2つはなんですかっと!?」

 

 僕はゆっくりとソファーに座り、尻に痛みが走りながらもキリッとした顔で尋ねた。小暮さんは僕を真っ直ぐ見つめ、

 

 小暮「2つ目は…刃、お前今まで嘘ついてきたな?」

 

 刃「嘘?…何のことですか?僕は今まで小暮さんに嘘をついた覚えはありませんが?」

 

 すると小暮さんは大声で

 

 小暮「お前は今までアームドセイバーを使えないと言ったが、その理由が未熟だからといった…」

 

 小暮さんの声の大きさが少し小さくなり、

 

 刃「え?だってこの前駄目でしたし、僕はヒビキさん程鍛えていないからそうですよね?まさかもっと重大な問題が!?」

 

 僕は心配になり慌てると小暮さんは笑顔になって

 

 小暮「いや、その逆だ!!この前の波動を調べたらお前の波動が複雑で更に強すぎて、あのアームドセイバーでは使えない!!お前はどこまで私を驚かせてくれるのか!!」

 

 小暮さんの喜びように僕は顔が固くなりながら

 

 刃「は、はぁ…でそれがどうかしましたか?」

 

 小暮「簡単な話だ。お前専用のアームドセイバーを作る!!今度はこっちの理事長の知識も使ってな!!フフフフッ」

 

 理事長「私も鬼の最強武器を作ってみたいのでな。ククククッ」

 

 二人は不気味な笑い方をしていたが、

 

 刃「でも、僕はまだ必要「「拒否権はない!?」」……ファ~イズ」

 

 小暮さんは笑い終えると笑顔のまま

 

 小暮「で、刀の部分に鬼刃刀を使いたいのだが出してくれないか?」

 

 小暮さんはそう言った瞬間、事情を知っている僕、キリク君、理事長は黙り込み、理事長は刀が入った袋を取り出し中身を出した。中身を見た小暮さんは

 

 小暮「……馬鹿なorz」

 

 と言い落ち込んだ。

 

 刃「こ、小暮さん!?お気を確かに!!」

 

 キリク「そ、そうだぞ!アナタの武器で刃先輩の命が助かったのです!」

 

 僕とキリクさんは小暮さんを励まそうして、理事長も

 

 理事長「まぁ、君の腕ならそれを直す、または新しく作れるだろ?」

 

 と言ったが、小暮さんは

 

 小暮「無理なんだ…鬼刃刀は私が一から作ったのではなく、猛士の過去の資料にあった作り方を参考に作り、資料も途中から文字がかすれていて、本来の半分程の強度もなかったんだ……私は不良品を渡したという事になってしまったんだ…すまない。」

 

 と小暮さんはため息をつき更に落ち込んだが、その時キリクさんが

 

 キリク「ん?俺ひょっとしたらその刀を作った人の名前知っているかも……」

 

 刃・理・小「「「ナ、ナンダッテ─!!?」」」

 

 キリクさんの一言に皆は轟鬼じゃなくて驚き、胴上げをした。その後キリクさんが名前を思い出すまで保留と言うことになり、鬼刃刀の代わりの音叉をもう一本貰う事で小暮さんは私用を済ませて帰っていった。

 

 ~その日の夜~

 

 僕は寝ようとした時、携帯に着信が入っている事に気づき、

 

 刃「あれ?えっと…兄貴からだ、何だろう?」

 

 携帯の通話ボタンを押して耳に近づけると、

 

 キョウキ〔ジンキ!!もげて刺されて爆発して死ね!!〕

 

 刃「兄貴…どどど、どうしたのですか!?」

 

 僕がそういうとキョウキの兄貴は何か言おうとした瞬間、

 

 ピピピッ!!

 

 キョウキ〔グハッ!?〕

 

 ドサッ

 

 音撃管の発射音と携帯の落ちる音が聞こえ、少ししてから

 

 アマキ〔あ~、ジンキ聞こえている?〕

 

 ジンキ「あ、姉御!一体何があったんですか!?兄貴の狂いようがハンパなかったですが!?」

 

 僕がそうアマキの姉御に尋ねると

 

 アマキ〔この前雪女の里でみぞれちゃんでしたか?彼女と仲良くなったよね?〕

 

 刃「はい…そうですが、ま、まさか!?」

 

 僕はその時嫌な予感がして、その予感は的中した…

 

 アマキ〔ついさっきまでそのキスシーンをたちばなの特大スクリーンで見てた。ちなみにイブキさんとトドロキさんは顔を真っ赤にして気絶、エイキさんは自棄酒を始めたわ。後ルイキさんが暴走してクロキさんに襲いかけていたわ。〕

 

 刃「ええ~、で映像提供者は誰ですか?あの時鬼の皆は闘っていたわけですから…」

 

 アマキ〔うん、小さい女の子の…紫ちゃんだよ?小暮さん、魔術を教えて貰ったついでにその映像ディスクを貰ったらしいって、後ジンキ君良くあんな濃いのをやるわね。たちばなで実はスケベな鬼ランキング一位確定だよ。〕

 

 刃「そうですか…それでは失礼します。」

 

 アマキ〔うん、お休み…キョウキに寝首をかかれないように気をつけてね。〕

 

 刃「あっ…はい、気をつけます。」

 

 僕は電話を切ると、日本の音叉を剣に変えて、

 

 刃「紫ちゃん、覚悟せいやぁあああ!!」

 

 と叫び、寮を出て紫ちゃんを追いかけているとき、明日夢兄さんに見つかり叱られた。




 善宗「今回は猛士報告はお休みさせていただきます。」

 ジンキ「オイ!!いいのかそれで!?」

 善宗「別に今回は報告することないでしょ?」

 ジンキ「ま、まぁ確かに…小暮さんも来たし…内容は向こうも把握しているからね~。」

 善宗「それより瑠妃さんのヒロイン回を書かなきゃ…にじふぁんの時の感想では一回だけ心愛がヒロインをしていると書かれ、みぞれも雪女の里編で立派にヒロインしてたし…このままだと瑠妃が色々と可哀想な事になっちゃうよ…次は瑠妃さんのヒロイン回だけど内容を濃くしなきゃ。」

 ジンキ「作者…もっと濃くやれ!!ってこのやり取りpixivでやっただろ!?」

 善宗「しょうがないでしょ(色々メンドクサイし…後ジンキも色々とやってもらうよ。」

 ジンキ「うん?ああ…わかった。」

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