ロザリオとバンパイア ~刃の音撃戦士~   作:オンドゥルッフ

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第五の巻「公安を倒しても構わんのだろう・・・あっ、駄目?:後編」

 僕が皆の目の前で変身すると裏萌香さんが立ち上がり、僕に近づいてくると

 

 裏萌香「なるほど通りで気配と殴る時のフォームが似ていていたわけだ。」

 

 どうやら裏萌香さんには薄々ばれていた様だ…流石バンパイアだ。

 

 刃鬼「おお、流石は萌香さん薄々気付いていましたか。自分もまだまだ鍛え足りませんな。萌香さんは休んでいてください。後は自分にお任せを」

 

 と僕は裏萌香さんを休ませ、九曜に向いた。自分の攻撃を食らってなんともないことに茫然と立っていた。

 

 刃鬼「どうした?かかってこないのか?ならこっちから行くぞ!!」

 

 僕は音撃棒を腰に戻し、九曜に接近し

 

 刃鬼「ウラァ!!」

 

 九曜「グフッ!?」

 

 右のストレートを腹に決め、九曜が怯み、その隙に雷の力を左手に込め、

 

 刃鬼「鬼闘術「雷撃拳」!!」

 

 それを九曜の顔に食らわせ九曜は壁に打ち付けられるが、鬼の清めの力は魔化魍には効果はバツグンだが、妖怪相手にはイマイチのようで直ぐに火炎弾を複数作り、僕に向かって放つが光と雷の力を両手にまとわせ全部打ち消す、立ち上がった九曜は

 

 九曜「オノレエエエエエエエエ!!鬼風情が調子に乗るな!!」

 

 とさっきとは倍以上の数の小さな火炎弾を作り僕に放つが飛んで月音君たちの前に行くと追尾してきたので大きく息を吸い、

 

 刃鬼「鬼幻術「鬼火」ィ!!」

 

 鬼火をだし、火炎弾を全て爆発させる。九曜を圧倒する光景を見てからなのか僕の背後では

 

 紫「す、凄いです…」

 

 銀影「嘘やろ…あの九曜が手も足も出ないなんて…なんちゅう出鱈目なやつや。」

 

 鬼火をやめて僕は九曜に近づき

 

 刃鬼「ここでは場所が悪い!場所を変えさせてもらうぞ!!」

 

 そのまま九曜と肩を組みながら壁を壊しながら皆とは離れた。

 

 僕は皆とは離れ公安の倉庫まで来ると

 

 九曜「調子に乗るな鬼風情がああああああああ!?!?」

 

 ボンボンボン!!

 

 刃鬼「グハッ?」

 

 九曜は近距離から小さな炎の弾を放ち、回避することのできなかった僕は吹き飛ばされた。吹き飛ばされた僕はすぐに起き上がり、

 

 刃鬼「イチチ…痛いねえ…僕じゃなかったら死んでいたよ。」

 

 九曜「調子に乗るな!!」

 

 九曜はそう叫びながら火を放つが、僕はそれを避けた。

 

 刃鬼「九曜、君は今までまともな闘いをしたことがないだろ?動揺して狙いが雑だぞ!」

 

 九曜「うるさいうるさいうるさいうるさい!!」

 

 刃鬼「よっ、ほっ、このくらい、東○の、イージーモードより、簡単だ!」

 

 僕は飛んでくる火炎弾を避けながら、九曜に接近すると

 

 刃鬼「ハッ!!フッ!!」

 

 九曜「ガハッ!?糞っ!!」

 

 拳や蹴りを加え九曜も爪で反撃をしてくるがジンキは

 

 刃鬼「なんの鬼闘術「鬼爪」!!」

 

 鬼爪で防ぎ、左フックで九曜を怯ませると腕を掴み、

 

 刃鬼「うおりゃああああああ!!」

 

 九曜を力任せ投げ飛ばした。が飛ばした方向は

 

 刃鬼「やべ、皆のいる方向に投げてしまった!?」

 

 僕は急いで皆の前に立ち、双閃を抜き構えると、九曜は再度火炎車を作り、

 

 九曜「これを貴様が避ければ、貴様の守りたい仲間が燃えるぞ!さあ大人しく灰になれ!!」

 

 と言いながら放つが、僕は頭の上で双閃をクロスするように構え、力を送って大きな光の剣を作り

 

 刃「鬼棒術「烈光剣」…セイヤァアアア!!」

 

 朧・火炎車を叩き斬ると僕の背後からただならぬ妖気を感じ後ろを振り向くと月音君が立っていて、致命傷の火傷はドンドン治っていく。

 

 刃鬼「ほう、凄いですね妖怪の血は…バンパイアなら尚更か。」

 

 立ち上がった月音君の姿を見て僕は驚き、九曜は動揺していた。

 

 九曜「馬鹿な…人間ならどうやっても手遅れのだったはず!!人間ならあんな事はできないはず…まさか奴は最初から妖怪だったのか!?くっ石神めこの私を騙したのか?」

 

 裏萌香「まさかここまでとは…」

 

 胡夢「いや、あんたが驚いてどうするのよ!!」

 

 裏萌香「あの蘇生法には3つ問題があるって言っただろ?」

 

 紫「一つは確率は少なく」

 

 銀影「二つ目は萌香ちゃんの力がかなり落ちて」

 

 裏萌香「最後に妖怪の血が体内に入る事で何が起こるのか私にもわからんという事だ。」

 

 裏萌香さんがそう言っているとき九曜は油断していたので僕は双閃を地面に突き刺し、素早く背後に回り、

 

 刃鬼「隙ありだ!!」

 

 音撃鼓「光震天」を取り付けた。僕は音撃棒を取り出し

 

 刃鬼「音撃打「百発百中」そりゃ!!」

 

 僕は激しくそして早く音撃棒で叩きはじめた。

 

 ドドドッ!ドドドッ!ドドドッ!

 

 公安の部屋の中に太鼓の低い音が響く

 

 九曜「グア何故だ!?何故体が動かん!?」

 

 裏萌香「今だ月音行けえ!」

 

 月音君はその声を聞いてか九曜に突っ込んできて

 

 九曜「お前らにこの九曜が倒せると思っているのか!?」

 

 九曜はそう叫んだが僕は

 

 刃鬼「倒せるかじゃない…今から倒すんだよハッ!!」

 

 と言って音撃を決めると九曜は月音君に向かって吹っ飛び、

 

 ゴシャア!!

 

 月音君の頭突きが決まり九曜は壁を壊し隣の部屋まで吹っ飛び月音君はバンパイアの血の効力が切れたためか気絶した。僕は顔の変身を解除し、月音君の近くに行き脈を確かめた。

 

 脈は正常に動いていて安心すると、裏萌香さんは九曜に向かって

 

 裏萌香「どうだ?これで月音がこの学園の生徒であることに問題はないだろ。」

 

 と言ったが反応がないので僕はもしかしてと思い九曜に近付き脈を計るが生きているそして何回か頬をペチンペチン叩くが反応は無い。

 

 刃鬼「あ~萌香さん?コレ完璧に気絶してますよ?」

 

 裏萌香「ん?別に大丈夫だろう帰るぞ!」

 

 と言い月音君をお姫様抱っこするが僕は

 

 刃鬼「すまないが僕はここでお別れだ。」

 

 紫「なんでですか?刃君は月音君を助けてくれたのですよ!」

 

 胡夢「そうよ!皆一緒に帰ろうよ!!」

 

 と二人は言ってくれるが

 

 刃鬼「僕達鬼・・・音撃戦士は本来魔化魍相手にしか闘わず正体も人と妖怪も問わず隠しておくべきものだけど僕はそれをばらしてしまったからこの学園にはこれ以上いれないんだ。」

 

 銀影「別に正体がばれてもお前は新聞部の一員だろ!」

 

 刃鬼「そうですがコレは規則なのですよ・・・だからしょうがないのです。」

 

 胡夢「そんな刃君、折角友達になったのにそれは「行かせてやれ」・・・モカ?」

 

 胡夢が言おうとすると裏萌香さんはそれを止め

 

 裏萌香「仕方ないだろ?刃、「なんでしょう?」絶対帰って来い!そうでもしないとこいつが悲しむだけだぞ。」

 

 裏萌香さんの一言に僕は後ろを向き

 

 刃鬼「わかりました・・・やってみますよ。じゃあね、シュ!」

 

 僕は響鬼さんがよくやる敬礼とピースを合わせたものをやり、再会を信じ皆と別れた。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 石神「ククク、赤夜萌香、今回は負けを認めるが…またいつか遊んでくれよ新聞部」

 

 私は鳥居の上から憎き新聞部を見ていると背後から気配を感じ後ろを振り向くとそこには先ほど見た刃という鬼が立っていた。

 

 石神「おや?私に何か用かな?刃君」

 

 すると目の前の少年は

 

 刃鬼「今は刃鬼です…僕は貴方に言っておきたい事がある。」

 

 そう目の前の鬼はいうと腕を振った。私の顔に激痛が走り、私は顔を抑えながら刃鬼の手を見ると爪のようなものが伸びていて、その先に血が滴っていた。

 

 石神「グウウ!?…貴様ぁ!!よくも私の顔に傷を!!」

 

 私は叫ぶが刃鬼から放たれる殺気で動けなかった。

 

 石神「(コイツ…15でこれほどの殺気を出せるとは…流石は戦鬼と言うべきか…)私をどうするのか?」

 

 刃鬼「いや、今回はそれでお終いだ…あえてつけるなら月音君達とともに闘いたいからその願掛けさ…じゃあな。」

 

 刃鬼はそう言ってその場を立ち去ろうとしたが、立ち止まりこちらを向くと

 

 刃鬼「それと、今度同じようなことをしたら……許さないからな…」

 

 と言い立ち去った。私の足は震えて動くことはできなかったが、この顔の傷の恨みは絶対忘れない。必ず復讐をしてやると思った。

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 月音「ハア…」

 

 公安と闘ってから一ヶ月近くが過ぎ、僕の傷も治り公安委員会は生まれ変わり以前のような権力はなくなり、僕を妖怪と勘違いしてくれたようで新聞部とは干渉しなくなった。

 

 でもその代わりのように刃君…いや、刃鬼さんがいなくなった最初モカさんから刃鬼さんと刃君が同一人物と聞いた時は驚いたけど猫目先生が刃君が今まで授業で出した魔化魍情報は刃君がくれた事も教えてくれた。

 

 僕がそう考えていると、

 

 萌香「月音、また刃君の事考えていたの?」

 

 月音「うん、あの時刃君がいなかったら僕達がこうしているのも無かったと思うんだ。」

 

 胡夢「そうよね、あの時いなかったのも理事長に公安と闘う許可を貰いに行ったらしいし・・・お礼を言えばよかったね。」

 

 紫「でも、なんで今日いまから新聞部の教室に行かなくてはいけないのでしょうか?」

 

 そう、夏休み間近の日曜の今朝、新聞部の部室に集合と言う内容の手紙が全員に来たのだが何があるのか全く最初は刃君のことだと思ったけど紫ちゃんが組織に所属していて大きなミスを犯したのに一ヶ月足らずで帰ってくるとは思えないと言っていて刃君のことではないと決めたからだ。

 

 教室前に行くと銀影先輩が立っていて

 

 銀影「なんや、お前らもか。」

 

 月音「先輩も手紙が来たのですか?」

 

 銀影「そうや、全く今日はデートなのにキャンセルになってもうたわ。」

 

 胡夢「変わんないわねこのスケベは、」

 

 すると職員室に続く廊下から猫目先生が来て

 

 猫目「あっ、皆来てくれたのよかった。来てくれるか心配したのよ特に銀影君が」

 

 月音「で、先生今から何をするのですか?」

 

 猫目「それは中に入ってからのお楽しみよ♪じゃあオープン♪」

 

 猫目先生はそう言い教室のドアを開けると窓に大きな男の人が立っていて肩には白色で無機質な体の鳥が止まっていて男の人は僕達に気付くと振り向いた。

 

 刃「新聞部部員、刃鬼こと松坂 刃、只今戻ってきました。シュッ!」

 

 刃君はそう言い左手でシュッとやると

 

 萌香「刃君、いつ学園に戻ってきたの!?」

 

 刃「昨日の夜に帰ってね、」

 

 胡夢「今まで何をしていたのよ!!」

 

 刃「猛士で僕の処分と先輩方の手伝いをしていたら遅くなったよ。」

 

 紫「戻ってきて嬉しいです!!」

 

 刃「僕も光鷲も嬉しいよ!!」

 

 光鷲「ピィ!!」

 

 銀影「これからビシビシしばくから覚悟しやがれ!!」

 

 刃「はは、お手柔らかにお願いします。」

 

 猫目「さてそれでは始めますか!」

 

 と猫目先生は言ったが周りをよく見ると何故かお菓子やらジュース等があってパーティ会場のようになっていた。僕達は不思議に思っていると

 

 猫目「今までいろんなことがあって打ち上げをする機会が無かったので…」

 

 刃「僕の帰ってきた記念も含めてやってしまおうと言うわけだ。そのため会場設置は僕とディスクアニマル達でやったわけだ。」

 

 ふと教室の隅を見るとディスクアニマル達が騒いでいた。

 

 萌香「月音、どうしたの?早くやろう。」

 

 月音「あ、うんでもその前に刃君」

 

 刃「どうしたんだい?」

 

 僕は刃君に向かって

 

 月音「今まで助けてありがとう!」

 

 というと

 

 刃「お礼を言われるほどの事はないよ…だって僕達友達ではないかこれからも宜しく月音君、萌香さん、胡夢さん、紫ちゃん、森岡「銀影で構わん」では、銀影先輩、猫目先生。」

 

 銀影「全く命を助けてもらったのに…お前の真の先輩になるのはまだまだやな。「胡夢さん達を助けに行ったじゃないですか先輩はいい先輩ですよ」…女意外で褒められて照れるのは始めてや。」

 

 紫「えへへ…」

 

 胡夢「なんか嬉しいわね。」

 

 萌香「これからも一緒に頑張ろうね!!」

 

 猫目「貴方がいない時に集めた人生相談の手紙集まっているからね!」

 

 僕は刃君に手を差し出すと刃君は力強く握り返してくれた。

 

 刃「新聞部をもっと人気にするぞ月音君!!」

 

 月音「・・・うん!!」

 

 これからも色んなことがあるけど頑張っていこうと思う。

 

 刃「あ、それと僕月音君と同じ人間だからそこのとこもよろしく!シュッ☆」

 

 全員「「「「「エエエエエエエエエエエエエエエエエ!?!?!?」」」」」

 

 猫目「言い忘れていたわ。それとこの蟹食べていい?」

 

 刃「いや、それディスクアニマルだから食べれませんよ!?」

 

 猫目「それは残念です……でも試しに…ジュルリ」

 

 刃「後で料理作りますから、我慢して下さい!!そして逃げろ黄肌蟹軍団!!」

 

 月音「それに見た感じからしてディスクアニマルを食べたらお腹壊しますよ!?」

 

 猫目「でも、答えは聞いてないにゃ~ん♪」

 

 刃「人の話は聞きなさい!!そして食べようとするのはおやめなさい!!」


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