二人のぼっちと主人公(笑)と。   作:あなからー

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気・気 オーラパワー みせてやるんだ オーラパワー 戦う君は 美しい ああ 初投稿です

これまで見てくださった方々、有難うございます。勢いで始めたこの作品、きちんとキャラクターを考え始めたのは数話が終わってからでした。今ではキチンと確定させた(つもり)なので1話からの数話は忘れて下さい。直すのは面倒……ではなく、時間がないために大分あとになりそうです。

前回のあらすじ

・八幡「悲しいなぁ…(目が腐る)」

・折本「俺も仲間に入れてくれよ~(マジキチスマイル)」 八幡「なんだこのギャル!?(驚愕)

・いつの間にかふたりは親友マックスハート


5割くらいあってるんじゃないですかね



それでは第一五話、どうぞ。


波長が合うかは大事

 防衛任務である。折本と別れて、ボーダーに到着すると、任務の開始まであまり時間がなかった。折角余裕を持って来る筈だったのにアイツのせいで台無しである。大体アイツはいつもいつも俺の貴重な読書の時間を邪魔してきたり惰眠を貪ろうとしていたのに耳元で騒がれてそれが叶わなかったりと、どれだけ俺の邪魔をすれば気が済むのだろうか。楽しげにワイワイと俺に絡んでこられてもそういうノリが苦手なので邪魔なのが分からないのだろうか。もう3年以上は付き合っているんだから(友達的な意味で)俺の性格くらい分かってそうなものなのだが。アレか、わざとやってるパターンか。余計タチ悪いわ。

 そもそも昔からアイツは(以下脳内愚痴)―――――

 

 

 

 

 

 

 ふぅ。決して賢者タイムではない。冷静になれ、俺。よく考えろ。今更こんなことを考えても手遅れなのである。折本のあれは恐らく治ることはない。と、言うことはだ。親切な俺が、アイツに合わせてやれば……………俺、人に合わせるの超苦手なの忘れてた。昔からやることが微妙に周りと合ってなかったんだよな。つまりだ。

 

 まあ詰みました。中学生の内にアイツの事を教育させていたらよかったな。ちょっとだけ教えてやったらきっと落ち着いた奴になってくれるだろう。タイムスリップの技術早く下さい。過去に戻って昔の俺に「折本を矯正しろ」って言います。断られるのが目に見えてて辛い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「遅い」

 

「すんません二宮さん、ギリギリで」

 

「そう言えば珍しいね、比企谷が遅れるの」

 

「ちょっと色々ありまして」

 

 

脳内で友人の愚痴を続けてて時間忘れてましたなんて二宮さんに言ったら殺されるのが目に見えてるからな。

 

「行くぞ」

 

「「「了解」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんなこんなで今晩は二宮隊だ。無駄に人懐っこい犬飼さんにちょっとぼっち臭を感じる辻に加え、氷見、通称ひゃみさんがオペレーターを務めている。隊長は何故か太刀川さんにだけ厳しい……と思っていたのだが、何故か俺への風当たりもそこそこきつい、ボーダーの上層部を除いた人間の中では1,2番を争う恐ろしさを誇る二宮さ

 

「おい比企谷、任務中に何か余計なことを考えてないだろうな」

 

「ひゃい」

 

 頼りになるリーダーで、皆の司令塔、厳しくも正しく皆を導いてくれる人間である二宮さんだ。

つかなんで俺の考えてることが分かるんだよ。表情には出てない筈だぞ。昔から表情筋をあまり動かしてこなかったせいで笑うときに変に顔が引きつる時があって気持ち悪いと言われるくらい普段は無表情なんだが。読心術でも付いてるの?俺にもください。

 ああ、余計なことを考えてるってのが分かるだけで二宮さんが怖いと考えているのまではさすがにわか

 

「比企谷」

 

「すみません」

 

 だからなんで分かるんですかね…?こんなの絶対おかしいよ。どれくらいおかしいかってまるで超能力を使える人間レベルでおかしい。サイドエフェクトも傍からみれば超能力なんだろうけどね。というわけで二宮さん、もしこれが聞こえてたらその読心術教えて下さい。なんてな。

 

「無理だ」

 

 そうですか、それは残念です。自分で覚えるか。

 

 

 

 

 んん?

 

 

 

 

 

     *

 

 

 二宮さん超能力者説を残しつつ、無事に防衛任務は終了。ちなみに今回の戦績はバムスター2体にモールモッド2体、バンダーが1体と、なかなかのものだった。

 そういえば、着いたのが時間ギリギリだったので差し入れを渡し忘れていた。和菓子を配って今度こそ二宮隊を去る。その時にいらん洒落を思いついて心のなかで「上手いこと言った」とか思ってたら二宮さんに呆れられた。やっぱり二宮さんはどこかおかしい。あの化け物じみた強さはきっとあの超能力からきているに違いない。

 

 

 特にその後は誰かに絡まれることもなく、帰途につく。つきたかった。

 

「あっ、比企谷ー!」

 

「…ん? あぁ、米屋か」

 

「なあなあ、お前と同じ学校の奴がボーダーに入ってくるぜ!つっても俺がスカウトしたんだけどな」

 

 

 スカウト?ああ、なんかそんなのもあったな。A級はチームを組まなければ入れないらしいので俺はスカウトには無縁だと思うが。というか、

 

「で、そいつのトリオン量は?」

 

「あーっと、玉狛にレイジさんいるだろ?あの人と同じくらいだと思う」

 

 ほーん。

 

 

 

 

 

 

 

 ほーん?

 

「多くね?」

 

 

「そうそう、多かったんだよ!二宮さんとか出水ほどじゃなかったけど、それでもお前とかと同じくらいはあったと思うぜ?」

 

 

 ふむ。米屋がここまで褒めるということは、結構伸びしろがあるやつなのかもしれない。基本的にバトルジャンキーのコイツは、得体のしれない相手とは戦ってみてからその実力を判断して語ることが多い。というか俺が体験した。だから、米屋のムカつくくらい嬉しそうな顔を見ればそいつがなかなかのやり手だということくらいは分かる。ちなみに俺も将来堕落した生活をするために今は頑張って働いたりランク戦をしたりして実力をつけることが出来るようにしている。サイドエフェクトは未だ俺は上手い具合には使えない。長い時間使った後は何も考えたくない状態が少しの間続くため、正直サイドエフェクトには頼らないくらいの力が欲しいものだが、そう簡単にはいかないようだ。

 

 

「そういえば、そいつお前の事知ってたぜ?」

 

 

「は?」

 

 

 ウッソだろお前。おかしいですよ、カテジナさん!それウッソ。

まずい。もし口の軽いような人間だったら俺の静かな生活が破壊される。もし俺の知っている人間なら即座に言って脅しでもかけておかなければ。教えろ米屋。すぐにソイツの口を封じに行く。

 

 

「確か、そう!天海だよ!なんか女みたいな奴!」

 

 

「成程、天海か………………天海だと!!?」

 

 

 うせやろ?思わず聞き返しちゃったよ。よりにもよってそんなとこでその名前が出てくるとは思ってなかった。そもそもクラスで喋る人間じゃなさそうだしどっちかっつったら俺みたいな人間だろうから周りに言いふらされることはないだろうけど、雪ノ下とか由比ヶ浜辺りにはなんか聞かれたら答えそうな気がする。そうなると非常にまずい。雪ノ下はともかく、由比ヶ浜は口止めしてもふとした拍子に漏らしてしまう可能性が大きい。それくらいのアホさなのだ。

 

 明日だ、明日にでも口止めを実行しに行こう。幸い、アイツは何故か俺のベストプレイスを気に入ったようで毎日そこに昼飯を食べに訪れるため、その時にでも言うとしよう。

 

 

 

 

 

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 スカウトされて3日目くらい。未だ訓練には参加していない。ボーダーの偉い人には

 

「今やってるバイトが一段落したら入ります」

 

と言ったため、暫くは行くことはないと思う。

 

 お弁当を作る。今日は鶏肉のトマト煮がメインだ。僕はトマトは生で食べるのが一番好きなのだが、このトマト煮は例外だ。気のせいかもしれないけど、鶏肉をトマトで煮たらとても柔らかくなる気がする。これはトマトのお陰なのか、鶏肉を煮込むとそうなるのかは面倒だから調べてないけど。

 

 あとはほうれん草のお浸しともやしとわかめをポン酢で適当に和えたものでいいか。トマト煮多めに入れておこう。どうせ僕のお弁当なのだから、僕のものについては適当で構わない。だが妹のお弁当は別だ。妹のお弁当だけは真面目に作らないと僕自身が納得出来ない。このメニューだけでは色合い的によろしくないような気がせんでもない(曖昧) ため、新たに一品増やそうと思う。さて、冷蔵庫の中にベーコンとかハムとか色々あったは……

 

 

 

 

 

 だし巻き卵にしよう。材料がほとんどなかった。ウインナーもベーコンもハムも切れていた。一番上の段がヤクルトとカルピスで埋まっている。希釈するタイプのカルピス(業務用)は2本くらいあれば困らないためそれはいい。ただ、ヤクルトが30本近くあるのはどうなんだろうか。いくら僕の感情が薄いからと言っても、この状況を見たら流石に困る。そんなことを思っていたら少し腹が立ってきたのでヤクルトを1本飲んでやった。美味しい。カルピス程じゃないけど、たまに飲むとカルピスとは違った味わいが楽しめる。えっと、アレだ。カルピス社の。そう、「ぐんぐんグルト」。あれに少し似ている気がする。というか、あれがヤクルトの類似品なのか。まぁ、美味しければどうでもいいか。そろそろ僕も

 

「乳酸菌、……とってる?」

 

 が口癖になってしまうかもしれない。

 

 だし巻き卵のことを失念していた。早く作らないと保冷剤が熱で溶けておかずが傷んでしまうかもしれない。春だからとは言っても油断は禁物だから。ちなみに出汁は市販の昆布つゆ派である。

 

 

 さて、作るか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 お昼。時間が一気に飛んだのは気にしないで欲しい。よくあることだから。

 

 ……ん、よくあったら困るって? ………例えば、何の変哲のない授業の風景とかを表現するにはどうしたらいいのかとか、真面目に考えたことってある?僕はない。多分、ああいうのはちゃんと喋ることができる人間なら出来ると思う。僕?……出来ると思ったことがない。きっと画面の前の人も無理って思ってると思う。なら、きっと無理。諦めてほしい。

 

「天海」

 

 

「?」

 

 普段は同じ所にいても声を直ぐにかけてはこないんだけど。なんかいつも一緒にいるような気もする。もしこれが他の人なら居心地が良くなかったんだろうけど。彼と一緒にいると、不思議とそれは感じない。

 

「あ、あのー……だな」

 

「うん」

 

 

どうしたんだろうか。普段の彼とは似ても似つかないくらい態度がしどろもどろだ。笑みを作ろうとして頬が引きつっている。…ちょっと、かわいいかも。

 

「その、もし違ったら全く気にしなくてもいいんだが。俺って普段は部活に行くんだけどな?週に何回か用事があって行けないときがあるんだわ」

 

 

 

 

 

 ああ。

 

 

「……ボーダー?」

 

 

「……やっぱり天海ってのはお前だったのか」

 

 

「?」

 

 

 ……………………? 僕もその話を聞いた時は驚いたけれど、それがどうかしたんだろうか。

 

 

「単刀直入に言うぞ」

 

 

 コクリと頷いて先を促す。いつもは見せない真剣な表情でこちらを見てくる。その姿は、少しカッコいい。戸塚君が懐くわけだ、僕が比企谷君なら安心できるのもきっと同じような感じなんだと思う。

 

 

「お前に頼みがある」

 

 

「俺が――」

 

 

 

 

 

----------------------------------------------------------------------------------------------

 

 

 

 

 

「ん」

 

 

「そうか、なら条件を………ん?」

 

 

「いい」

 

 

「え、マジで?」

 

 

 あ、頷いてくれた。なんかあっけなかった。こんなに速攻で承諾してくれるとは思っていなかったのだが。これはアレか、やはり天海の性格によるところが大きいのかもしれないな。

 

 

 俺の頼みというのは、「俺がボーダーで働いていることを誰にも言わないで欲しい」というもの。これが普段の人間で、俺と接点が何もなかったら間違いなくクラス中の噂になっていただろう。知り合いだって、雪ノ下は絶対対価を要求されるだろうし、由比ヶ浜は昨日も考えたように、恐らくふとした拍子に漏らしてしまうだろう。その点で、スカウトされたのが天海だったというのは中々に幸運だった。出来れば最小限のリスクで事を抑えたかった為に、とっとと交渉でもなんでもしようと思ってたんだが。

 

 

「おい、いらねえのか」

 

 

 と聞くと、

 

 

「他人に話す理由がない」

 

 

 とのこと。他人と話す機会がないの間違いじゃねえの、とか思ったりもしたのだが、ブーメランだということに気がついてしまったため心の中にしまうことにする。決して自分で思ってて自分で傷ついた、などということではない。絶対違うよ。それは違うよ(ネットリ

 

 

「すまんな」

 

 

「ん」

 

 

 そしていつも通りの短い会話へと逆戻り。全然疲れなかった。サンキューイッキ。イツキではない。イッキ、イッキ、イッキ、イッキ でもない。あれって急性アル中にならないのかいつも不安なんだが実際の所どうなんだろうか。少しは気になるが、俺は酒が得意ではないと思われる。将来そんな場面に出くわす機会はないだろう。

 

 

 昼食も静かに食べ終わり、二人揃って木陰に寝転ぶ。タイミングは完璧、場所もお互いがお互いを邪魔することのない理想の位置取りだった。

 

 

「…忘れてた」

 

 

「ん?」

 

 

「比企谷君。……乳酸菌、とってる?」

 

 

「は?お前急に何を……」

 

 

「はい」

 

 

濃い目のカルピス を渡された。冷たい。一体ドコにしまっていたのだろうか。

 

 

 

「……飲んでくれると、嬉しい」

 

 

 落ち着け。これは天海だ、戸塚じゃない。いいか?戸塚じゃないんだ。でも正直天海も戸塚と同レベルくらいに顔立ちは女子っぽいよな。好み的には二人共いい勝負をしているって違うわ。

 

 何が言いたいのかというと。

 

 

 

 

 

 

 結婚したいくらいにはかわいい」

 

 

 

「……する?」

 

 

「え、いいの?

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……って違うわ!」

 

 

「ん」

 

 

 声に出してた上に聞かれちゃってたんですけど!!しかも別に変わらない顔で肯定っぽいこと言われちゃったよ!お前も何肯定してんだ、ここは戸惑ったり聞こえないふりをするところでしょうが!俺はお前をそんな風に育てた覚えなどないぞ!そもそも育ててません。「ん」って何だ「ん」って。翻訳しろこの野郎。

 

 

 半ばヤケクソ気味に飲んでみる。……あ、

 

 

「希釈用にちょっと似てるのな」

 

 

「うん。カルピスウォーターと希釈カルピスの2つの中なら、希釈の側の方の味に近い」

 

 

「まあ、あれだ。……美味いわ」

 

 

「カルピスだから」

 

 

「あっ(納得)」

 

 

 すげえ納得してしまった。確かに乳酸菌飲料って美味いよな。マッカンほどじゃあないけど。というかタイプが違う。たまにヤクルト飲むけど小さすぎてちょっと物足りなさを感じてしまう。好きな薄さにカスタムできるカルピスの方が俺は好きだ。

 

 

 

 

 

 二人、共に寝転がる。上には一面の…までには早過ぎるが、どんどんと緑が大きくなっている葉にところどころ隠された光があり、なかなかキレイだった。

 

 

「……平和、だな」

 

 

「…………うん」

 

 

「……」

 

 

「……」

 

 

「頼みの件、助かる」

 

 

「気にしないで」

 

 

「ああ」

 

 

………平和だなー。なんかこいつが近くにいても全く不快感を感じないのな。これがあのイケメン、そうだ葉山。葉山だったりなんかしたら俺は速攻で教室に戻っている。そんな事にならないのはコイツの中性的っつーかほぼ女子みたいな顔立ちのせいなのか、それとも他の原因があるのか。

 

 

 ただ、その原因はなんとなくだが分かる。お互いがお互いに無意味に干渉せず、節度を守ったお付き合い、なんかこれ恋愛みたいじゃねえか却下。もとい、程よい距離感を間違えないからだろう。無意味な会話でさえ、退屈に感じない。そういう点のみにおいては折本に似ているところもあるかもしれない。まあ、アイツは距離感をぶち壊してくるんだけどな。

 

 

「……比企谷君」

 

 

「…なんだよ」

 

 

「ボーダーのこと、また色々教えてほしい」

 

 

「……気が向いたらな」

 

 

「構わない」

 

 

「…………」

 

 

「…………」

 

 

 

 

 まあ、なんだ。

 

 

 こういう関係も、ありなんじゃねーの?




寝起きテンションなので初あとがきです(錯乱)


静かな関係というのもいいですよね。作者の数少ない(重要)友人と私の関係も似たようなものですが、私達の場合は窓側の席でぐうたらしているという点が木陰との違いでしょうか。


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元ネタっぽい何かだよ

・おかしいですよ、カテジナさん!
某銀髪天然パーマが主人公のアニメのツッコミメガネの中の人が、Vガンダム主人公の声を当てている。Vって相当鬱ストーリーでしたよね、シュラク隊………

・乳酸菌とってる?
薔薇乙女の例のアレ。公式なのか非公式なのかは調べてないのでわかりません。私は根っこからのカルピス派です。




こんな感じで。ではでは。
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