二人のぼっちと主人公(笑)と。   作:あなからー

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あかさたな はつとうこうです

前のお話を見てくださった方々、有難うございます。今回は番外編です。「いつの時代も犬や猫……」の後らへんに見るか、「終わる関係……」の後に見るといいかもしれません。

番外編 前回のあらすじ

・理想は所詮理想

・訓練用トリガーはスコーピオン

・米屋、強い


あってるあってる。


番外編その4 天海 樹のトリガー選び 【攻撃手】編

 ボーダー本部の休憩室。僕は今、少し悩んでいる。B級隊員になって、一気にセットできるトリガーが増えたのだけど。8枠の内、4枠は決まっているのだが。あとの4枠………どうしようか。

 

 

 

 

『弾切れを気にする必要はない』

 

 

『排除する』

 

 

 

 

 ……憧れる。某ガンダムEXVSに登場する曲芸師の動画を見てから、このような動きが現実で出来ないものかと思っている。だけど僕の射撃センスは恐らく人並み以下だろう。今まで培ってきた棒術の技術でB級まで上がってこられたようなものだ。決して慢心はしない。自分の身を守ることが出来るのは自分だけ。妹の身を守るのも僕がする。いつか守られずとも妹が生きていけるように、ボーダーのトリガー、借りられないかな。前にナツが

 

 

「ねえねえ、そのトリガーって怪我した所とかの影響とかはないの?」

 

 

「……原理はよく分からないけど。書類、あまり見てない。でも、自分の身体がこのトリガーの中に入る、らしいから。多分、大丈夫なんじゃないかな」

 

 

 B級に那須隊というチームがいるらしいのだが、そこの隊長はどうにも身体が弱いらしい。トリガーを起動すると動ける点から、恐らくトリオン体と生身では別の【器】なのだろう。話を聞く限り(盗み聞き、とも言う)では、そんな那須隊長?は健康とトリオン体についての研究にも積極的に協力しているのだとか。アクティブ。

 

 

 そんな会話があってからは、妹の身体もトリオン体に出来れば、と思うことが増えた。だがそれは僕の中での話で、決して妹には話していない。変に希望を持たせても、無理だった後の失望が大きくなるだけだ。

 

 

 

 

 

「お前、何見てんの?」

 

 

「……こんにちは」

 

 

「よう。ん、なんじゃそりゃ?ゲームか?」

 

 

「そんな感じ」

 

 

「ふーん」

 

 

 米屋君に出会った、というか彼が近づいてきた。このボーダー本部は地味にwifiが完備されていたりするので、動画を見る際にもデータを制限されない為に有難い。

…………話がそれてた。トリガー、どうしよ。彼に聞いてみるのもいいかもしれない。

 

 

「米屋君」

 

 

「お、何だ?」

 

 

「今、暇?」

 

 

「まあ、休憩室に来るくらいだしな。今日は特に任務もないし、誰かとランク戦しようかとも思ってたんだが。ま、何かあるなら付き合うぜ」

 

 

 本当に頼もしい。米屋先輩と呼んでもいいかもしれない。一見するとちょいワルのようにも見える彼は、実のところ非常に気さくな人だ。しかも強い。比企谷君に言わせると

 

 

『あいつは由比ヶ浜よりアホなのを除けば強い。戦闘の時に回す頭をちょっとは勉学の方に回せよ』

 

 

とのこと。比企谷君も、ポイント自体はそこまで変わらない(昔師匠にランク戦死ぬほどさせられた、と嫌な顔で言っていた)が、戦うとなかなか勝てないらしい。小細工が通用しない奴には俺は勝てねえよ、ということも自信ありげに語っていた。……ちょっと悲しそうな顔をするのはやめてほしかった。

 ともかく、とっても強い米屋君。彼なら頼みを聞いてくれると、思う。

 

 

「えっと、B級隊員になったから、トリガーを選ぶのをてつだ―――」

 

 

「えー…………お前のかー……?」

 

 

 露骨に嫌な顔をされた。比企谷君もよく由比ヶ浜さんや雪ノ下さんの前でこんな顔をしていた気がする。最近、奉仕部には行く用事もないため今は分からないけど。

 

 でも、なんでイヤなんだろう。

 

 

「お前が訓練用のトリガー選ぶ時、俺滅茶苦茶疲れたんだぞ!」

 

 

「あっ」

 

 

 そういえば結構振り回してしまった気もする。あの時は、ちょっと調子に乗りすぎた。反省。

 

 

「……残念」

 

 

「ちっとも残念そうに見えねえんだけど」

 

 

「……ん」

 

 

「否定しろよ」

 

 

 仕方ない、一人で選ぶ事にする。

 

 

 

 

     *

 

 

 埋まっている4枠。

 

 

     スコーピオン グラスホッパー 空  空

     スコーピオン グラスホッパー 空  空

 

 

 緑川くん、いや、駿師匠リスペクト。彼が使っていた連続グラスホッパー。『乱反射』と言うらしい。読み方はピンボール。PCのピンボールは面白かった。うぃーんぐぉーん。がしょんがしょん。そんな話はしてない。そういえば、スパイダソリティアなんてのも入っていた。僕は普通のソリティアの方が好き。

 

……(話の)脱線事故。

 

 ん、スパイダ?

 

 

 

 

 

 

 ……スパイダー。これは、面白い。対人としても使えないことはないけど、そもそも対人は興味が無い。お金が第一。比企谷くんも多分、似たような事を言うと思う。

近界民の大きい体なら、これ、多分使えるんじゃないかな。採用。

 

 

 バッグワーム。これは今はいらない。対人ならいるかもしれないけど、少なくとも防衛任務ではいらない。カメレオンも同様。そんな暇があればもっと攻撃に手を回したほうがいい。

 

 

 エスクード……天かける勇者と生みの王者が結ばれる時、大いなる世界の不思議が花開く。エクシーズ召喚!いでよ!超巨大空中宮殿ガンガリディア!……えっ違う?

 

 

 これ、多分僕や駿君の動き方だと使いにくい。シールドの、方が。あっ、シールド忘れてた。ホントはいらないと思うけど、攻撃食らうの、嫌だから入れておく。駿君が2つ入れていたし、真似をしよう。

 

 残り一枠。そろそろ面倒になってきた。変に試したりして疲れた。カルピス飲んでとっとと帰ろう。

 

 

 

 

 結局、思ったよりあっさり決まった。米屋君、僕は、君がいなくても頑張ってる。だから、どうか見守っていて欲しい。空で笑っていて欲しい。僕…頑張るから。 

 目をつむってただ祈る。どうか、米屋君が天で元気でいてくれますようn

 

 

 

「俺は死んでねえよ!」

 

 

 あれ。

 

 

「いたんだ」

 

 

「酷えや」

 

 

 どうやら僕のトリガー選びの様子を見に来てくれたらしい。彼はやはり優しい。嫌な顔してたのに。比企谷君がよく言われてる、ひねでれ?というものだろうか。ちなみに、お金稼ぎ以外は頑張らない。面倒くさい。

 




はい。設定は移しました。確定とか言ってごめんなさい。こいついつも謝ってんな

元ネタ

・曲芸師
重腕使ってる人つよい 自分が使ったらよわい F91すき

・ピンボール
XPとかだと内蔵されていたような。穴に入った時のウィーンって音が好きでした。 win8ではソリティアがデフォルトで入っています

・エクシーズ召喚
エクシードの話題になったらやってみたかった。ちなみに私は遊戯王は詳しくありません。

こんな感じ。ではでは。

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