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未完成のものを読まれた方、申し訳ありませんでした。
「ライ……ライ・アッシュフォードか!ナイトオブラウンズの!!」
卜部は声を荒げた。
目の前に敵の……ブリタニア帝国最強の騎士がいる。
卜部はこのチャンスを見逃せなかった。
月下の機関銃をライに向けた。
「待って!!卜部さん!!」
カレンは咄嗟に月下の弾道上に紅蓮で立ち塞がった。
「どけ紅月!!そいつはブリタニアの騎士!しかもナイトオブラウンズだ!生かしておけん!」
卜部は怒りをあらわにした。
当たり前の事だ。
目の前に同胞の仇であるブリタニアの騎士……しかも現在はブリタニア最高戦力になった人間だ。
ここで仕留めれば同胞達の仇をうつことができ、またブリタニアに多大な痛手を与える事も出来るまたとないチャンスなのだから。
「なら……彼を殺すなら私を殺してからにしてください!」
そう言うとカレンは紅蓮の異形の右腕。
輻射波動機構が搭載された右腕を卜部の月下に向け構えた。
「なぜだ紅月!!なぜソイツを庇う!!」
卜部は理解できなかった。
ブリタニア人であり、ブリタニアの騎士であるライをカレンが庇う理由が分からなかった。
「それは彼を……彼を愛しているから!!」
カレンの心にはもう一部の迷いもなかった。
カレンはかつてC.C.に問われた質問に答えを出していた。
彼と共に……同じ道を歩くと決めていたのだ
「気が触れたか!!その男はブリタニア人だぞ!」
「彼の事を知らないのに口を出さないでください!」
カレンの紅蓮と卜部の月下が対峙する。
卜部は機関銃のトリガーに、カレンは輻射波動のトリガーに手をかけた。
それはまさに一触即発の状況だった…‥
「卜部銃を下げろ……カレンも卜部から右腕をはずせ……」
一触即発の空気の中でルルーシュがゼロとして二人に命令した。
「……承知した」
卜部は渋々紅蓮に向けていた機関銃をおろした。
それを確認したカレンも紅蓮の右腕をおろし、コックピットの外に出た……愛する者に触れるために……
「ライ!!逢いたかった……」
ライに駆け寄り、カレンはライの胸に飛び込んだ。
愛する者の温もりを体全体を使い感じ取った……
もう二度と感じることの出来ないと思っていた温もりを……
「カレン……僕も君に逢いたかった……」
そう言うとライはカレンの体を優しく抱きしめた……
「どうなっているんだ……ゼロ説明してくれ」
月下から降りてきた長身の青年卜部は状況がのみ込めないようで頭を掻きながらルルーシュに問いかけた
「見てわからんのか朴念仁め。カレンは心も体もあいつの虜ということだ。」
卜部の問いかけにC.C.が代わりに答えた。
それを聞いたカレンは顔を赤くして黙ってしまった。
「……とりあえず今の状況を説明してくれ……」
ルルーシュがため息をつきながら今この場にいる全員に問いかけた
「カレンがライに籠絡されている」
するとC.C.が間髪いれずにそう答えた
「そっちではない!!タワーの状況だ!!」
「冗談が通じないな。童貞坊やが。なんとか言ってやれライ」
そう言ってC.C.はライに目をやった。
「僕にふるな。どうフォローすればいいんだ……」
「フォローなどいらん!!」
ルルーシュがすかさず答えた。
ツッコまれた。
ライはとりあえず自分が把握している事を話すことにした。
「バベルタワー周辺は完全封鎖されている。
今このタワー内にいるKMFは全て正規軍のKMFだけだ。
数はざっと見積もって40機くらいかな。
カラレス総督が指揮をとっているはずだからまだ増えるね。こっちの戦力は知らないけど……」
その質問にはC.C.が答えてくれた。
「黒の騎士団のKMFは紅蓮と月下、それにグロースターを除けば10機前後と言ったところだ……ルルーシュどうする?」
それを聞いた卜部がまた吠えた。
「まてC.C.!!こいつも数にいれるのか!?」
「あたりまえだ。仲間は多い方がいいだろう」
「だが!こいつはブリタニアの……」
「なら、カレンを人質にすればいい!そうすればコイツも裏切れないだろ!」
ライの存在をどうするかでC.C.と卜部がもめ出した。
無理もない。
いくらカレンの恋人だから信用しろと言われても信用できるわけがない。
ライが自分の立場であったとしても同じ思いをいだいただろう。
だからライは自らの意思でC.C.の提案をのむことにした。
「C.C.の言うとおりだ。カレンを人質にすればいい……それで僕への信頼を買えるなら安いものだ……」
するとルルーシュが一つ疑問に懐いていたこと、それをライに聞いてみた。
「……ライ。お前はそもそもなぜ此処にいる……ナイトオブラウンズであるお前がなぜエリア11に……」
ナイトオブラウンズはブリタニアの最高戦力だ。
ナイトオブラウンズがいる戦場ではブリタニアに敗北の二文字はないと言われるほどだ。
そのラウンズが動けば必ず話題になる。
だがニュースなどでライがエリア11に来るという報道はなかった。
つまり今ライはブリタニアに秘密で此処にいることになる。ルルーシュはそこに疑問を持った。
「それは……君のためさ!ルルーシュ……君を探しに来たんだ……ナナリーに頼まれて……」
ライは素直に答えることにした。
他ならぬナナリーの頼みだから…‥
それにライはルルーシュにも嘘を付きたくはなかった…‥
「!?ナナリーだと!?ナナリーは!ナナリーは無事なのか!」
ルルーシュは血相を替えてライを問い詰めた。
「あぁ。今はシュナイゼル殿下の元にいる。ナナリーの頼みだから僕は此処に来たんだ。」
それを聞いて安心したのかルルーシュは落ち着きを徐々に取り戻した。
「ならすぐに脱出しよう。こうしている間にも敵は攻めてきているのだからな」
そう言うとルルーシュはC.Cにあるポイントに爆弾を設置するよう命じ、カレン、卜部、ライには敵の殲滅と設置までの時間稼ぎを命じた。
卜部、カレン、ライは別々の階層にいき、そこにいるKMFを次々に倒し、ブリタニア軍のKMFを出来るだけ上の階層に足止めした。
ルルーシュの作戦に活路があることを信じて……
ひとりでも多くの仲間を助けるために……
ルルーシュの指揮のもと次々に敵を倒す中、卜部はルルーシュの技量に「やはりモノが違う」と絶賛していた。
カレンもその指揮の中でゼロの復活を感じていた。
ライは自分が考えた指揮とは違うが、それでも同じ位の結果を出すルルーシュの作戦に感心していた。
そんな中でひとつの「イレギュラー」が発生した…‥
最初に気が付いたのはグロースターに乗っていたライだった。
機情のコードでアクセスしていた作戦モニターに一機の友軍機の反応があった。
それはつまり機情の増援が来たということになるが問題はそこではなかった。
問題はその機体が黒の騎士団のKMFを以上な早さで倒している事だった。
(まずい!このままだと作戦が!)
そう思ったライはすぐにオープンチャンネルで黒の騎士団全員に伝えた。
「敵に一体異常なほど強いヤツがいる!皆注意してくれ!」
『了解!!』とオープンチャンネルから沢山の返事が聞こえた。
それを聞いてライはなんとしても「イレギュラー」からみんなを助けることを心に誓った。
ライは敵が何が目的なのか考えた。
そして敵が何かを目標にして動いていることが分かった。
そしてそれが何かも……すぐにその人物に連絡を入れた。
「ルルーシュどうやらイレギュラーは君を狙っているみたいだ……」
「だろうな……餌が生きて飼い主か死んだ……番犬が襲ってくるのはしかたないだろ……よし!ライと卜部はすぐに俺の所までこい!此処にいるカレンと一緒に迎え撃つぞ!!」
その言葉にライは違和感を感じた。
「……ちょっと待てルルーシュ……なんでソコでカレンと一緒にいる……」
「後で本人の口から聞け……お前も意外と嫉妬するタイプなんだな」
ライはルルーシュに軽くあしらわれてしまった……
後で覚えておけよ……
作戦まで残り時間は極わずかだがそれでも「イレギュラー」は無視できなかった。
黒の騎士団の団員がのる無頼を指定のポイントまで後退させ、卜部、カレン、ライはそのポイントに唯一行く事が出来る一本道の通路を3機のKMFで塞いだ。
紅蓮、月下を前衛にし、グロースターは敵から見えない所から狙撃をする布陣だ。
そして爆音と共に「イレギュラー」が現れた。
現れたのはライが見馴れたものだった。
「あれはヴィンセント!!」
ブリタニア軍が次期主力機体として、ライとスザクの開発チーム「キャメロット」がクラブを元に作った機体
まだ試作機体が数機しか製造されていない機体がそこにいた。
ライは先日、マリーカにその機体を与えたばかりだった。
その時にライはマリーカと模擬戦をした。その機体の性能はその時に痛いほど理解させられた。
「気を付けろ!!ソイツは第7世代のKMFだ!なめてかかると痛い目にあうぞ」
「分かったわ!」
「紅月!!同時にやるぞ!!」
そう言ってカレンと卜部は突撃した。
するとその機体は二人の前から姿を消し、2体を切りつけていた。
「え!?消えた……」
「神速……」
二人には本当にそう見えていた。
だが、後方に控えていたライにはそう見えていなかった。
「二人とも何を言っているんだ!ヤツは普通に二人の間を抜けていったぞ!」
「え!だって……」
「見失うはずが……」
二人の反応にライは二人とも正気である事を理解した。
つまりおかしいのは二人ではなく、あの機体がおかしいことになる。
(まさか……ギアスを持ったヤツが乗っているのか……二人が危ない!)
ライはライフルの引き金を引き、ヴィンセントを狙撃し始めた。
「二人とも僕の所まで下がれ!アイツは僕が足止めする!」
ライは狙撃ライフルを連射をし始めた。
本来連射を想定して設計されていない狙撃ライフルは連射の反動に耐えられず、壊れ始めた。
「あと少しだけ持ってくれ!」
どうやらヴィンセントの操縦者のギアスは物理現象に影響を及ぼすものではないようだ。
狙撃を恐れ、物陰に身を隠した。
そしてライフルは遂に反動に耐えきれず、自壊してしまった。
それを確認したヴィンセントは一目散にこちらに向かってきたが、時すでに遅かった。
「ルルーシュ!!」
「あぁ。良くやったぞ!ライ!!」
ルルーシュは自分の手に持ったスイッチを押した。
その瞬間、バベルタワーを2度目の爆音と震動が襲った。C.C.が仕掛けた爆弾が爆発したのだ。
ライのグロースターとヴィンセントの間の床に亀裂が走り、ヴィンセントは上に、グロースターは下に、建物ごと動いた。
バベルタワーが二つに別れたのだ。
そのためバベルタワー上層部にいたKMFはバベルタワーと共に全滅。
さらにバベルタワーの出口に陣取っていたG1ベースはその中にいたカラレス総督もろとも潰れた。
同時にルルーシュは黒の騎士団の逃走経路まで作りあげた。倒壊したバベルタワーを道に見立てたのだ。
目的地は中華連邦の領土扱いになっている地外法圏区だ。
ルルーシュは中から出てきた大宦官にギアスをかけた。
黒の騎士団はゼロの奇跡をまた目にしたのだ!
そしてゼロは宣言した。
自分の復活を世界に!!
そして合衆国日本建国を!!
「すごいな!僕だったらあんな格好であんなことは出来ないよ!!」
ライとルルーシュは大宦官に案内された主賓室でモニターに写るC.C.が演じるゼロを見ていた。
「ライ……お前はいつまで此処にいるんだ……」
「明日までだよ。それがどうしたんだい?」
ライは平然と答えた。
「なら早くブリタニア本土に帰れ……カレンと一緒に……」
その言葉はどういう事かは理解していた。だか口に出さずにはいられなかった……
「……一緒に来ないのかいルルーシュ……」
「俺はゼロ……もう後には引けない!俺は責任を果す……ゼロとしての責任を……」
ルルーシュの中にある覚悟は本物だった。
自分の記憶が……力を取り戻した以上ナナリーと居るわけにはいかなかった。
ナナリーを守るために……
彼は身を削る思いで覚悟を決めた。ライはその覚悟を理解した。
「ライ……ナナリーを頼む……」
「……言われなくても……」
ライは返事をする以外の答えが見つからなかった……
「まて!ライお前に話がある……」
部屋を出た瞬間にライはC.C.に呼び止められた。
「ルルーシュを連れて帰るように手配したものでカレンを連れていけ……」
C.C.もルルーシュがライに言った事と同じ事を言った。だが、ライは納得がいかなかった。
「ルルーシュにも言われたけどいいのか?今カレンがいなくなれば黒の騎士団は……」
カレンが居なくなれば黒の騎士団はかなりの痛手になるはずだ……
そうなればいくらルルーシュでも苦しい戦いをしなければならなくなるはずだ。
「これ以上関わればカレンはもう2度とお前とは要られない……」
ライはその意味が分かっていた。ブリタニア軍ではカレンはまだ「テロリスト」扱いだ。
だかこれ以上黒の騎士団で戦えばそれ以上の扱いになる。そうなればカレンは……
するとC.Cはライの心を読んだように話した
「お前にはカレンを守る責任がある!カレンを幸せにする義務がある!そして……お前が幸せになる為にも……」
ライはそのC.C.の優しさに救われたようだった
「C.C.ありがとう!カレンの事を考えてくれて……」
そう言ってライはその場を後にし、カレンの元に向かった。
ライはすぐにカレンを見つけた
「カレン!少しだけ話がある……」
「えぇいいわ……私も話があるから……」
二人は中庭に出て一緒に月を眺めていた。
ライは自分から話掛ければいいか悩んでいた。
そんな悩んでいるライをよそにカレンは口を開いた……いや叫んだ……
「ライ私を貴方の側に置いて!一緒に……一緒にいさせて!」
ライは驚いた…‥
自分がカレンに聞こうと思った問いかけの答えをカレンに先に言われてしまった…
だからライは確認しなければいけないことがあった…
一瞬とまどったがカレンに確認することにした……
「いいのか?僕はラウンズ……僕の側にいれば戦いからは逃げられない……いずれ君も君の友達と殺し合うことになる……」
ゼロが復活した。
黒の騎士団が力を取り戻しつつある。
これはもうブリタニアが無視できない所まできているのは明らかだった……
ラウンズのライは必ず黒の騎士団と戦うことになる。
そうなればカレンもかつての仲間と戦うことになる。
ライはカレンを想うからこそあえて苦しい質問をした。
だが帰ってきた答えはライが考えていたものとは違った……
「貴方と一緒にいられるなら地獄でも一緒にいくわ……」
それはカレンの覚悟だった。
カレンは祖国も……
仲間も……
絆を捨ててでも一緒に居ること選んだという覚悟だ……
だからライも心に誓った……
カレンを守ると……
カレンを愛すと……
心に誓った……
「……分かった……カレン君は僕の物だ……誰にも渡さない!だから一緒にいてくれ!一緒に……」
「うん……一緒に……」
カレンとライの心は繋がった……
もう二度と離れないと心に誓い……
二人は口づけを交わした……
翌日、ライとカレンはルルーシュ達の前から姿を消した。カレンの半身とも言える紅蓮二式を残して……
第七話です。
そして遂にライはカレンと一緒になります。そしてここから原作とは大きく変わります。
カレンの愛機紅蓮可翔式は出てきません。変わりにオリジナル機体に乗って戦いますのでそこの所ご理解をよろしくお願いします。