制裁デュエルに勝利した数日後、校長先生に呼ばれたため校長室へ向かっている時のことだった
「これは一体どういうことですか!?クロノス教諭!!」
万丈目の声が聞こえてきたが、声大きいな……
曲がり角の手前で足を止めると続けて耳に入ってくる
「それは簡単ナノーネ……シニョール万丈目はレッドのドロップアウ…遊城十代に負けたからなノーネ」
(ドロップアウトボーイと言いかけた様だけど途中で言い直したのは事件の時のことが気にかかっていたからかな?)
「そこでシニョール万丈目は明日、ラーイエローの三沢と寮の入れ替えを賭けたデュエルをしてもらうノーネ!」
「な!?それじゃ、負けたらラーイエローに格下げ!?」
…この会話が出てきたということは万丈目がこのデュエルアカデミアを離れるイベントが起こる…か
ふと気付くとクロノス教諭は自室へ戻ったのか、姿が見えなかった。
万丈目が動かないがこのままじっとしてても埒が明かないので横を通り過ぎようと歩き出す。
万丈目の横を通り過ぎると向こうも気付き声を掛けてくる
「……お前も笑いに来たのか!!」
「…笑いに?お前を?」
俺は大きな溜息を吐いた。
「何だ!?その大きな溜息は!」
「万丈目の現状は聞いてるけど、だからといって笑うかというとな…」
「…」
「大方レッドに負けたから焦っているんだろうがな…」
「………レッドのお前とブルーの俺は違う!」
「…何が違う?」
「背負ってる物の重さだ……!」
「……背負ってる物ねえ」
「デュエルをしろ!」
「……」
「俺が負ければ大人しく引き下がる!だが、お前が負けた場合は俺の下僕になってもらう!」
「………いいだろう」
(…あっちの世界で使っていた複数のお気に入りのデッキのひとつ使うか)
お互いにデュエルディスクを展開し、十分な距離をとり、宣言する
「「デュエル!」」
万丈目:4000
遊斗:4000
「俺のターンだ!ドロー!【X-ヘッド・キャノン】を召喚!」
【X-ヘッド・キャノン】
通常モンスター
星4/光属性/機械族/攻1800/守1500
強力なキャノン砲を装備した、合体能力を持つモンスター。
合体と分離を駆使して様々な攻撃を繰り出す。
「さらに手札から【前線基地】を発動する!この効果で【Y-ドラゴン・ヘッド】を特殊召喚する!」
【前線基地】
永続魔法
1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に手札からレベル4以下のユニオンモンスター1体を特殊召喚する事ができる。
【Y-ドラゴン・ヘッド】
ユニオン・効果モンスター
星4/光属性/機械族/攻1500/守1600
1ターンに1度、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●自分フィールドの「X-ヘッド・キャノン」1体を対象とし、このカードを装備カード扱いとしてそのモンスターに装備する。
装備モンスターが戦闘・効果で破壊される場合、代わりにこのカードを破壊する。
●装備されているこのカードを特殊召喚する。
装備モンスターの攻撃力・守備力は400アップする。
「【Y-ドラゴン・ヘッド】をそして【X-ヘッド・キャノン】に装備!」
【X-ヘッド・キャノン】(Y-ドラゴン・ヘッド)
攻撃力1800+400=2200
「カードを2枚伏せ……ターンエンドだ!」
「…俺のターン、ドロー。【フォーチュンレディ・ライティー】を攻撃表示で召喚する。さらに手札より【異次元隔離マシーン】を発動」
【フォーチュンレディ・ライティー】
効果モンスター
星1/光属性/魔法使い族/攻 ?/守 ?
このカードの攻撃力・守備力は、このカードのレベル×200ポイントになる。
また、自分のスタンバイフェイズ時、このカードのレベルを1つ上げる(最大レベル12まで)。
このカードがカードの効果によってフィールド上から離れた時、デッキから「フォーチュンレディ」と名のついたモンスター1体を特殊召喚できる。
【異次元隔離マシーン】
永続魔法
自分と相手のフィールド上からモンスターを1体ずつ選択し、ゲームから除外する。
このカードが破壊され墓地へ送られた時、除外したモンスターを同じ表示形式で元のフィールド上に戻す。
「…【異次元隔離マシーン】の効果でお互いのモンスターをゲームより除外する。」
「何!?【X-ヘッド・キャノン】が…!」
「この永続魔法を破壊すれば戻ってくるから安心しろ。…【ライティー】の効果発動!【フォーチュンレディ・アーシー】を特殊召喚!」
【フォーチュンレディ・アーシー】
効果モンスター
星6/地属性/魔法使い族/攻 ?/守 ?
このカードの攻撃力・守備力は、このカードのレベル×400ポイントになる。
また、自分のスタンバイフェイズ時、このカードのレベルを1つ上げる(最大レベル12まで)。
このカードのレベルが上がった時、相手ライフに400ポイントダメージを与える。
「【アーシー】で攻撃!」
「リバースカードオープン!【万能地雷グレイモヤ】!」
【万能地雷グレイモヤ】
通常罠
相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
相手フィールドの表側攻撃表示モンスターの内、攻撃力が一番高いモンスター1体を破壊する。
「残念、ダメージは通らなかったか…カードを2枚伏せてターンエンド」
「俺のターン、ドロー!【強欲な壷】で2枚ドローする!【Z-メタル・キャタピラー】を攻撃表示で召喚!」
【Z-メタル・キャタピラー】
ユニオン・効果モンスター
星4/光属性/機械族/攻1500/守1300
1ターンに1度、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●自分フィールドの「X-ヘッド・キャノン」または「Y-ドラゴン・ヘッド」1体を対象とし、このカードを装備カード扱いとしてそのモンスターに装備する。
装備モンスターの攻撃力・守備力は600アップする。
装備モンスターが戦闘・効果で破壊される場合、代わりにこのカードを破壊する。
●装備されているこのカードを特殊召喚する。
装備モンスターの攻撃力・守備力は600アップする。
「【キャタピラー】で攻撃!」
「ぬっ!」
遊斗:4000-1500=2500
「1枚伏せてターンエンドだ」
「俺のターン、ドロー。手札より【ダブルサイクロン】を発動する」
【ダブルサイクロン】
速攻魔法
自分フィールドの魔法・罠カード1枚と、相手フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
「【異次元隔離マシーン】と万丈目のセットカードを破壊。【異次元】が破壊されたことにより、除外されたモンスターは戻る」
前のターンで別次元に飛ばされた2体のモンスターが場に戻る
「そしてリバースカードオープン…【強制脱出装置】」
【強制脱出装置】
通常罠
フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを持ち主の手札に戻す。
「この効果で【ライティー】を手札に戻す。そして効果発動し、【フォーチュンレディ・ダルキー】を特殊召喚する」
【フォーチュンレディ・ダルキー】
効果モンスター
星5/闇属性/魔法使い族/攻 ?/守 ?
このカードの攻撃力・守備力は、このカードのレベル×400ポイントになる。
また、自分のスタンバイフェイズ時、このカードのレベルを1つ上げる(最大レベル12まで)。
このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、自分フィールド上の「フォーチュンレディ」と名のついたモンスターが戦闘によって相手モンスターを破壊し墓地へ送った時、自分の墓地の「フォーチュンレディ」と名のついたモンスター1体を選択して特殊召喚できる。
【ダルキー】
攻撃力/守備力:2000
「【ダルキー】で【キャタピラー】に攻撃!」
「ちぃっ!」
万丈目:4000-500=3500
「戦闘で破壊したことで効果発動、【アーシー】を墓地から特殊召喚する」
「何だと!?」
「【アーシー】で【キャノン】に攻撃」
万丈目:3500-600=2900
「あっという間に2体を…!」
「ライフが並んだな。これでターンエンド」
見ると冷や汗をかいている。これは…十代と同じレッドだからと俺を舐めてかかっていたな
「俺のターン、ドロー…【死者蘇生】で【X-ヘッド・キャノン】を特殊召喚、【前線基地】で手札より2枚目の【Z-メタル・キャタピラー】を特殊召喚!さらに…【ゲットライド!】発動!」
【ゲットライド!】
通常罠
自分の墓地のユニオンモンスター1体を選択し、自分フィールド上の装備可能なモンスターに装備する。
「こいつで【Y-ドラゴン・ヘッド】を【X-ヘッド・キャノン】に装備!」
【X-ヘッド・キャノン】
攻撃力1800+400=2200
「効果を発動して装備解除!場の3枚を除外して【XYZ-ドラゴン・キャノン】を特殊召喚!」
【XYZ-ドラゴン・キャノン】
融合・効果モンスター
星8/光属性/機械族/攻2800/守2600
「X-ヘッド・キャノン」+「Y-ドラゴン・ヘッド」+「Z-メタル・キャタピラー」
自分フィールドの上記カードを除外した場合のみ、融合デッキから特殊召喚できる(「融合」は必要としない)。
このカードは墓地からの特殊召喚はできない。
手札を1枚捨て、相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
その相手のカードを破壊する。
「手札を1枚捨て、【ダルキー】を破壊!そして【アーシー】に攻撃だ!」
遊斗:2500-400=2100
「やるね!だが…【フォーチュン・インハーリット】発動!」
【フォーチュン・インハーリット】
通常罠
自分フィールド上に表側表示で存在する「フォーチュンレディ」と名のついたモンスターが破壊されたターンに発動する事ができる。
次の自分のスタンバイフェイズ時に手札から「フォーチュンレディ」と名のついたモンスターを2体まで特殊召喚する事ができる。
「ちっ…ターンエンドだ」
「俺のターン、ドロー。スタンバイフェイズに【インハーリット】の効果で2体特殊召喚する!現れろ【フォーチュンレディ・ウォーテリー】、2体目の【フォーチュンレディ・ダルキー】!」
【フォーチュンレディ・ウォーテリー】
効果モンスター
星4/水属性/魔法使い族/攻 ?/守 ?
このカードの攻撃力・守備力は、このカードのレベル×300ポイントになる。
また、自分のスタンバイフェイズ時、このカードのレベルを1つ上げる(最大レベル12まで)。
自分フィールド上に「フォーチュンレディ・ウォーテリー」以外の「フォーチュンレディ」と名のついたモンスターが存在する場合にこのカードが特殊召喚に成功した時、デッキからカードを2枚ドローする。
「また【ダルキー】だと!?」
「【ウォーテリー】の効果!【ウォーテリー】以外の【フォーチュンレディ】が存在する場合2枚ドロー!…さらに!それぞれの【フォーチュンレディ】の効果発動!レベルを1上げ、それに応じて攻撃力アップ!」
【ウォーテリー】
レベル4→5
攻撃力/守備力:1200→1500
【ダルキー】
レベル5→6
攻撃力/守備力:2000→2400
「手札より【タイムパッセージ】発動!」
【タイムパッセージ】
速攻魔法
自分フィールド上の「フォーチュンレディ」と名のついたモンスター1体を選択し、そのレベルをエンドフェイズ時まで3つ上げる。
「この効果で【ダルキー】のレベルを3上げる!」
「レベルを上げて何に…ハッ!」
「そう!【フォーチュンレディ】はレベルに応じて攻守が変動するモンスター!」
【ダルキー】
レベル6→9
攻撃力/守備力:2400→3600
「攻撃力3600…!!」
「【ダルキー】で【ドラゴン・キャノン】に攻撃!」
「まずい!リバースカードオープン!【攻撃のむりょ…「残念!リバースカードオープン!【トラップ・ジャマー】!」何!?」
【トラップ・ジャマー】
カウンター罠
バトルフェイズ中のみ発動する事ができる。
相手が発動した罠カードの発動を無効にし破壊する。
「【ドラゴン・キャノン】…撃破!!」
万丈目:2900-800=2100
「ぐぅっ!」
「まだ終わってないぞ万丈目!!戦闘破壊したことで【ダルキー】の効果発動!【アーシー】を墓地から特殊召喚!」
「そんな…!」
「【アーシー】のダイレクトアタック!!」
「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
万丈目:2100-2400=0
ブザーが鳴った瞬間、万条目が信じられない顔で膝を地につける
「ば、馬鹿な……この俺が…俺が負けるなんて!」
「…………」
「……俺は俺は兄さんと約束したんだ…!デュエル界のトップになると……こんなところで……こんなところで負けるわけにはいかないんだ!」
「……だから、負けたくもなかったし格下げもされたくなかった……と?」
「……くだらない……」
「っ!く、くだらない……だと……」
「デュエル界のトップになりたいならプロで取ればいいだろうに。学生のうちでできることなどたかが知れてる。」
「!?」
「むしろ学生のうちにいろいろ経験したほうがいいと思うがな」
「……」
万丈目の顔が歪む
「負けを知らない奴は今以上に強くなれんよ」
「……だったらどうしたらいいんだ!!!兄さんから見放されたら俺に何が残っている!?惨めだと思われ無様だと思われ屑だと思われる俺に何が残っているんだ!」
「……」
「俺はどうしたら…」
そう言い、万丈目は俯いてしまう
「悔しいと思うなら、惨めだと思うなら…そこから這い上がってみろ」
「……」
「敗北を糧に成長するのはいいものだぞ。…今度デュエルをする時はもっと気楽に、楽しくやれるといいな」
「……」
万丈目は黙って俯いたままだが…俺から言いたいことは以上だ…
「じゃあな…」
そういい万丈目を残して立ち去る
ーーーー
ーーー
ーー
ー
それからしばらくした後、三沢と万丈目による寮入れ替えデュエルが行われたが、万丈目は精彩を欠いており、終始三沢の優勢のまま、決着がついた。
この瞬間、三沢がブルーに上がり、万丈目がイエローへ下がることが決定された。
その日の翌日朝早くに目が覚めた俺は二度寝する気になれず、なんとなくだが港のほうへ歩いていた。
そこには1人の姿があり、近づくと何か言葉が聞こえてきた
「…さらばデュエルアカデミア」
そこにいたのは万丈目だった。
「ここを去るのか万丈目」
声を掛けると万丈目は背を向けたまま顔をこちらに向ける
「…八神か。なぜお前がここにいる」
「はは、早く起きてしまってな。二度寝する気になれなかったから散歩にきた」
「…そうか」
以前デュエルしたときよりは落ち着いてるな
「万丈目、ひとつ言っておこう」
「なんだ?」
「…もう少し肩の力抜いたっていいんだぜ」
「……肩の力か…」
「まぁ…万丈目は弱音を吐くことを許されなかった。だからこういうことになってしまった…俺としてはこう考えている。」
「そうか…」
「なんにせよ…俺は待ってるぜ。お前が強くなって戻ってくるのをよ」
そういうと万丈目はフッと笑う
「ああ…俺は強くなる。だから首を洗って待っていろ!」
「おう、約束だ!」
そう言い拳を合わせる。
「…じゃあな。」
そうして万丈目 準はデュエルアカデミアを去った