遊戯王ー転生した決闘者ー   作:遊戯王を愛する者

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対話と観戦

 

 

 

 

 

 

 

「……はぁ。」

 

 

 

 

 

 

あ、どうも。八神遊斗です。

 

どうして溜息をついているのかというと、俺の両脇で寝ている人達のせいである。

 

明日香と雪乃、2人が目を覚ます前にこっそり帰ろうとしたものの、その前に目を覚まされたことであえなく失敗。

 

俺の怪我をみて驚き、心配した2人によって拉致に近い形で俺の部屋まで連れて来られた。

 

治療が終わった後、緊張が緩んだのか寝てしまったのだ。

 

怖い目にあった訳だし、緊張してしまうのも分かる。人肌で安心できるというのも理解はできる。できるのだが…

 

 

 

 

 

 

 

「…動けん。」

 

両腕をガッチリと抱き枕よろしくホールドされてしまっているので身動きが取れない。

 

 

 

 

非常にまずい。なにがまずいって?俺の状況考えてみろ。美少女に抱き枕のように腕を抱かれている。それがどういうことか分かるか?つまりあれが当たってるんだ。これは非常に…

 

 

 

 

 

…いやいや、誰に説明してるんだ俺。

 

現実逃避をしばらくしていると拘束が緩んできたので抜け出した。

 

海馬社長はご多忙の為、モクバ副社長に連絡し、今回の事件の顛末を報告する。またあることを話し、一つの許可を貰う。

 

さて、次は校長か…っと

 

「もしもし…校長先生でしょうか?」

 

PDAを操作し校長へ電話を入れる。

 

 

 

ーーーー

ーーー

ーー

 

 

 

 

 

 

 

電話をかけたのが明け方にも関わらず、校長は事の重大性を分かってくれたようで、嫌な顔一つせずにあれこれと手配をしてくれた。

 

 

女生徒が誘拐された訳だから当然のことだろう。

 

 

廃寮に入ったメンバーは午前の授業を免除。女性陣は精神状態によっては午後も免除するとのこと。

 

俺は詳しい話をする為、まだ朝早いにも関わらず校長室へ来ている。

 

 

「よく来てくれました、八神君」

 

 

 柔和な顔で校長が出迎える。なかなか好感が持てる雰囲気の人だな。

 

「今回大切な生徒であるあなた達を大変危ない目に遭わせてしまいました。このアカデミアを代表する校長として謝罪致します。本当に申し訳ない」

 

そう言い、頭を下げる校長。

 

「そしてありがとう。天上院君、藤原君は何事もなく無事に帰ってこられました」

 

「いえ、たまたまあそこに居たことは本当に幸運でした。ただ…」

 

「ただ…なんでしょう?」

 

首を傾げる校長。

 

「過程はどうあれ、結果として廃寮に入ってしまいました。生徒手帳には廃寮に入ったら罰則ありと書かれています。故に、制裁を受けたいと思います。」

 

「…それはまたどうして?」

 

「他の人に示しがつきませんし、それがケジメだからですよ。なので、俺以下3名に制裁を。」

 

「ケジメですか…。遊城君に丸藤君、前田君でしたね。」

 

「ええ、よろしくお願いします。…それともうひとつ。」

 

「なんでしょう?」

 

「対峙した不審者に依頼した人物がいる様です。」

 

「依頼した人物…ですか?」

 

「ええ…それと依頼した人物とは別件になりますが倫理委員会も関係ありますので今すぐ呼び出しをお願いします。」

 

「分かりました。」

 

そうして呼び出しを行う校長。行動が早くて助かる。

 

 

 

ーーーー

ーーー

ーー

 

 

「「…………。」」

 

 

クロノスはブルブル震えている。倫理委員会のリーダーであろう女性は不機嫌だ。

 

 

「では、八神君…」

 

「ありがとうございます。倫理委員会の方初めまして。制服から分かると思いますがレッド寮の生徒で八神遊斗と言います。」

 

「これは丁寧にどうも…」

 

ふむ、態度に見下し感があるね…この人も寮差別主義か。まぁいい…。

 

「お二方に来てもらったのは昨晩の件についてです。」

 

「昨晩…?」

 

ん…?クロノスは心当たりあるという顔だが委員会のほうは聞いていないのか首を傾げている

 

「昨晩、廃寮にて誘拐事件があったんですよ」

 

「「!?」」

 

校長先生がそう言うと2人とも驚く。クロノスが驚いてるのはなんでだ?…そういえば目的は十代を追い出すことであって他の生徒に危害加えるつもりはなかったっけ。

 

「誘拐されたのはブルー生徒の天上院明日香さん、藤原雪乃さんですが…たまたま近くにいた私が犯人を追ってなんとか阻止致しました。」

 

「ここまでのあらましは私も先程八神君からお聞きしました。」

 

「別行動ではありましたが遊城十代君、丸藤翔君、前田隼人さんの3名も救出の為廃寮に入っています。」

 

こうフォローしたほうがいいだろう…委員会の人ますます顔が険しくなって来てるな。苦しいか?

 

「とはいえ、過程はどうあれ、廃寮に入ってしまっているので校長先生に制裁のお願いをしました。」

 

「え…?」

 

「廃寮に入ったことは問題です。ですが、私が問題にしたいのは不審者の件です。」

 

「なるほど…。警備を強化した方がいい。そういうことなのだな?」

 

お?態度が変わって来たな…。

 

「いえ、それもいいと思いますが根本的な所を直さないといけません。」

 

「「根本的な…所?」」

 

「はい。不審者と対峙したところ、奴は俺を見て“遊城十代”と呼びかけたのです。」

 

クロノスがビクッとする。

 

「ですが私は“遊城十代”ではない…人違いをしたことから彼らは顔見知りですらないということが分かります。」

 

校長と委員会の人はなるほどと頷く。クロノスは真っ青…ふむ。

 

「ですがここは校舎…盗むようなものもない場所です。顔見知りでもないのにここへ来るメリットが見当たりません。」

 

「なるほど…つまり、八神君はそこで依頼した人物がいると思い至ったのですね。」

 

「校長先生の言うとおりです。私はそこでカマをかけてみました。するとある人物の名前をポロっと言いました。」

 

「「「!?」」」

 

そこでクロノスを見る。

 

それにつられて皆の視線がクロノスに集中する。

 

「依頼したのは貴方です。」

 

指を指し、告げる。

 

「………。」

 

クロノスはそのまま膝をつく

 

「貴様…それでも教師か!」

 

うぉっ、びっくりした!委員会がいきなり怒鳴るとは…

 

「委員会さん…ちょ「原だ。」…はい?」

 

「いつまでも委員会の人では呼びにくかろう。だから原で良い。…それでどうした?」

 

「分かりました。では原さん、クロノス教諭の言い分も聞きましょうよ。話はそれからのほうがいいかと。」

 

「…一理あるな。」

 

そう言って下がってくれた。この世界の委員会さん、聞き分けがいいな…。しかし原…?どこかで聞いた名前だな…。

 

「クロノス教諭…どうしてこんなことをしたんです?」

 

そう問うとクロノスは肩を震わせポツリポツリと話し始める

 

俺たち3人は聞き役に徹することにした。

 

 

ーーーー

ーーー

ーー

 

 

 

 

「ーーーーーという訳だ。」

 

十代はそれを聞き、複雑な顔をする。

 

現在放課後でレッド寮の裏にある崖の下に集まってもらっている。

 

ーあの後クロノスの言い分を聞いた俺は二つの案をあの場に居た3人に提案、了承してもらった。その案の一つを言わせてもらおう。

 

「クロノス教諭はここに勤めて長い。その間色々やってきたようだが、どれも成果なく、またレッド寮の皆も変わろうとしなかった為諦めたそうだ。」

 

翔と隼人は思い当たることがあるのか顔を背ける。

 

「それであの態度だったのね。納得したわ。」

「…それで遊斗はどうするつもりなの?」

 

明日香は納得したようで何度も頷いている。そして聞いて来るのは雪乃。

 

皆を見渡す。

 

「…レッド寮の実力の底上げに取り掛かろうと思う」

 

 

 

ーーーー

ーーー

ーー

 

「「デュエル!」」

 

十代:4000

翔:4000

 

 

 

「俺のターンだ。ドロー!【E・HEROフェザーマン】を攻撃表情で召喚!さらに1枚伏せてターンエンド!」

 

十代と翔がデュエルしている

 

レッド寮の実力の底上げの前に制裁を受けるメンバーの実力を確かめたいと遊斗が言い出し、そこに十代が翔とやりたいと乗ったのだ

 

「ボ、ボクのターン、ドロー…【パトロイド】を攻撃表示で召喚…」

 

翔はとても弱気ながらもドローする

 

(翔のボウヤ…もう少しシャキッとできないのかしら?)

 

 

【パトロイド】

効果モンスター

星4/地属性/機械族/攻1200/守1200

相手フィールド上にセットされているカードを1枚めくり、確認した後元に戻す。

この効果は1ターンに1度だけ自分のメインフェイズに発動する事ができる。

 

 

「【パトロイド】で【フェザーマン】に攻撃!シグナル・チェック!」

 

「そうはさせねぇ!リバースカードオープン!【攻撃の無力化】!これでバトルフェイズを終了させるぜ!」

 

 

【攻撃の無力化】

カウンター罠

相手モンスターの攻撃宣言時に、その攻撃モンスター1体を対象として発動できる。

その攻撃を無効にする。その後、バトルフェイズを終了する。

 

 

「タ、ターンエンド…」

 

「俺のターン、ドロー!おっ、遊斗!!」

 

「おぅ?どうしたー?」

 

「もらった奴使わせてもらうぜ!【E・HEROエアーマン】を召喚!エアーマンが召喚に成功したとき、デッキから【E・HEROスパークマン】を手札に加える!」

 

 

【E・HEROエアーマン】

効果モンスター

星4/風属性/戦士族/攻1800/守 300

このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、以下の効果から1つを選択して発動できる。

●このカード以外の自分フィールドの「HERO」モンスターの数まで、フィールドの魔法・罠カードを選んで破壊する。

●デッキから「HERO」モンスター1体を手札に加える。

 

 

(遊斗からカードを貰った…なんか羨ましい)

 

「【エアーマン】で【パトロイド】へ攻撃!」

 

【パトロイド】があっさり破壊される

 

(…何故前のターンでカードを伏せなかったのかしら…)

 

「【フェザーマン】でダイレクトアタック!フェザー・ブレイク!」

 

「うわぁぁぁ!」

 

翔:4000-600-1000=2400

 

「カードを1枚伏せてターンエンド!」

 

「うぅっ…やっぱりアニキは強いなぁ…ボクには無理なんだ。」

 

(イジイジしている…正直うっとおしいわね…)

 

「翔!きばれぇ!そんなんじゃ留年してる俺よりカッコ悪いぞぉ!」

 

(…アナタ留年してたの?あら、翔のボウヤに変化があったわね)

 

隣では明日香と隼人が会話をしている

 

「隼人くんがボクを応援してくれている!ボクのターン、ドロー!手札より【強欲な壺】を発動!2枚ドロー!…こ、このカードは!?」

 

(あら、2枚ドローしたのに動揺している…どうしたのかしら)

 

「…【融合】!手札の【ジャイロイド】と【ストームロイド】を墓地へ送り、【スチームジャイロイド】を特殊召喚する!」

 

 

【ジャイロイド】

効果モンスター

星3/風属性/機械族/攻1000/守1000

このカードは1ターンに1度だけ、戦闘によっては破壊されない。

(ダメージ計算は適用する)

 

【スチームロイド】

効果モンスター

星4/地属性/機械族/攻1800/守1800

このカードは相手モンスターに攻撃する場合、ダメージステップの間攻撃力が500ポイントアップする。

このカードは相手モンスターに攻撃された場合、ダメージステップの間攻撃力が500ポイントダウンする。

 

【スチームジャイロイド】

融合モンスター

星6/地属性/機械族/攻2200/守1600

「ジャイロイド」+「スチームロイド」

 

 

「【フェザーマン】に攻撃!ハリケーン・スモーク!」

 

「くっ」

 

十代:4000-1200=2800

 

「ターンエンド!」

 

「俺のターン、ドロー!【E・HEROバーストレディ】を攻撃表示で召喚を発動!そして【ミラクル・フュージョン】発動!場の【バーストレディ】と墓地の【フェザーマン】を除外する!」

 

十代のフェイバリットであるヒーローが場に現れる

 

「【E・HEROフレイム・ウィングマン】特殊召喚!」

 

「【フレイム・ウィングマン】じゃ【スチームジャイロイド】は倒せないっスよ!」

 

「へへ、慌てんなって。【フレイム・ウィングマン】は進化する!さらに魔法カード【融合】発動!…場の【フレイム・ウィングマン】と手札の【スパークマン】を墓地へ送る!」

 

「【フレイム・ウィングマン】の進化ですって!?」

 

明日香が驚きのあまり声を上げる

 

場では【フレイム・ウィングマン】が光を放ち、体が一回りほど大きくなる。

 

「【E・HEROシャイニング・フレア・ウィングマン】特殊召喚!」

 

 

【E・HEROシャイニング・フレア・ウィングマン】

融合・効果モンスター

星8/光属性/戦士族/攻2500/守2100

「E・HEROフレイム・ウィングマン」+「E・HEROスパークマン」

このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。

このカードの攻撃力は、自分の墓地の「E・HERO」カードの数×300アップする。

このカードが戦闘でモンスターを破壊し墓地へ送った場合に発動する。

そのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。

 

 

「凄い…更に融合するなんて…」

 

「このカードは墓地にある【E・HERO】の数だけ攻撃力がアップする。更に【フレイム・ウィングマン】の効果を引き継いでいる!」

 

十代のその説明に観戦している遊斗以外の皆が驚く

 

(…十代のボウヤの勝ちね)

 

チラと遊斗の方を見る

 

(はぁ…最近遊斗を目で追ってしまっているわ。どうかしたのかしら…私が好きなのは優介兄さんだけど…それが恋なのか兄妹としての好きなのかわからなくなってきた…)

 

「これが遊斗から貰った友情の証だ!」

 

「おい、十代君恥ずかしいからやめろ。…皆こっち見ないでお願いだから」 

 

(私たちの為、不審者と対峙してくれたと聞いたときは嬉しかった。怪我をしていたのは驚いたけど)

 

「【シャイニング・フレア・ウィングマン】で攻撃!シャイニング・シュート!!」

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

(…でも私は遊斗のことを知らない。…遊斗のことを知りたい…。)

 

そう考えていると翔のボウヤがいきなり大声を出して走り去った

 

十代のボウヤを見れば明日香と何かを話している

 

ふと気づくと遊斗が隣に立っていた

 

「雪乃さん、大丈夫か?」

 

ドキンと心臓が高鳴る

 

「え、ええ…大丈夫よ。何か用?」

 

(いけない。いきなり近くにいたからドキドキしてしまっている…私は女優になるのよ。表情に出さないようにしないと女優にはとてもなれないわ。平常心よ…!)

 

「いや、この後時間が空いていたらでいいんだが、会わせて欲しい人がいる。」

 

「会わせて欲しい…人?」

 

「そうだ…っと、おーい、明日香さん!」

 

「遊斗、呼んだ?」

 

(…あら?十代のボウヤと隼人のボウヤがいない。どこ行ったのかしら。まぁいいわ。今はこっちに集中しましょ)

 

「ああ、さっき雪乃さんにも言ったが明日香さんにも関係があるのでね。時間がある時で構わない。ある人と会わせて欲しい。」

 

「誰かしら?」

 

明日香がそう聞くと驚く答えが帰ってきたーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「“帝王”と呼ばれる丸藤亮さんだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




この話の落とし所が難しいです…。

雪乃の心の中の言葉は場面がややこしいので( )で囲ってあります。伝わるかな…。

アドバイスあれば是非ー。
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