上空4000mから落下したぼくは緩衝材のような薄い水膜を通って湖に投げ出される。
「きゃ!」
「わっ!」
ボチャン、近くで着水音がする。どうやらここにいるのはぼくだけではないようだ。
「し、信じられないわ!まさか問答無用で引き摺りこんだ挙句、空に放り出すなんて!」
「右に同じだクソッタレ。場合によっちやその場でゲームオーバーだぜコレ。石の中に呼び出された方がまだ親切だ」
「………。いえ、石の中に呼び出されては動けないでしょ?」
「俺は問題ない」
「そう。身勝手ね」
二人の男女が鼻を鳴らして服を絞っている。
「ここ………どこだろう?」
そう言ったのは別の少女。どうやらぼくを含めて4人が呼び出されたようだ。
「一応確認するが、お前達にも変な手紙が?」
「そうだけど、まずは“オマエ”って呼び方を訂正して。ーーー私は久遠飛鳥よ。それで、そこの猫を抱きかかえてる貴女は?」
「………春日部耀。以下同文」
「そう。よろしく春日部さん。それで、野蛮で凶暴そうなそこの貴方は?」
「高圧的な自己紹介をありがとよ。見たまんま野蛮で凶暴な逆廻十六夜です。粗野で凶悪ど快楽主義と三拍子そろった駄目人間なので、用法と用量を守った上で適切な態度で接してくれお嬢様」
「そう。取扱説明書をくれたら考えてあげるわ、十六夜君」
「ハハ、マジかよ。今度作っとくから覚悟しとけ、お嬢様」
「それで、最後は貴方ね」
「ぼくはただの『欠陥製品』だから気にしないで。と言いたいところだけど、空気は読まないとね。でもぼくは本名を名乗った相手がいない、というのが自慢でね。いーちゃんでもいっくんでもいっきーでも、とりあえず好きに呼んでいいよ」
「よろしくいっきー」と言ったのはケラケラと笑う逆廻十六夜
「よろしくねいっくん」と言ったのは高圧的なお嬢様の久遠飛鳥
「よろしくいーちゃん」と言ったのは無表情で掴めない春日部耀
ぼくは随分と個性的なメンバーだなと苦笑した。
(うわぁ………問題児ばっかりみたいですねえ………)
そんなことを思いながら物陰から4人を見ていたのは彼らを召喚した黒ウサギだった。
やっぱいーちゃんのキャラ難しいわ(゚Д゚;)