今回は、
原作での姫路さんが吉井宅にお泊まりしているときに、二人で買い物に行った話を元に、
もし買い物時に二人が別行動をしていて、明久が美波と会っていたら、というif物語になっています。
それではどうぞ
Side明久
僕は今、とても困った状況に立たされている。
それというのは…
「アキ」
「はい」
「ウチがなにを言いたいかわかるかしら」
目の前に、とても怒っている美波がいることだ。
まったくもって理由に見当がつかない。
ということで素直に言うことにした。
嘘はよくないからね。
「ごめん美波、僕には理由が見当がつかないけれど僕の肘はそっちには曲がらないから離してぇぇぇ!!!?」
「こんのバカアキ!!なんで瑞希とゲームセンターにいるのよ!!」
ー数分後
やっと離してもらえた捻られた左肘を擦りながら、
美波に事情ー姫路さんの買い物のお供を、と姉さんに言われたことーを伝えると、それまでの殺気が嘘のようにしぼんで謝ってくれた。
いつもこうなら僕のHPは無駄に減らずにすむんだけれど。
それに、素直になっている方が可愛いんだけどな。
…これをいったらもっと大変な目にあいそうだし、言わないけれど。
「でも、妙よね」
「何が?」
「買いもののお供に来てるのに、なんでゲームセンターにいたのかしら?」
「あ、それはその、…なんでだっけ?」
「ウチに聞かないでよ」
呆れられてしまった。
「確かアレだよ、ほらアレ」
「もういいわ、瑞希に聞くから…ってそういえば瑞希は?」
「姫路さんは美波が来る少し前に自分の買い物に行ったよ?てっきりすれ違ったのかと思ってたけど」
「あ、あぁぁ!そ、そうだったわね!」
どうしたのだろうか、美波がとても慌てている。
こころなしか顔も赤いような…
「もしかして美波…」
「ななななによ!!?」
「風邪でもひいた?」
「…そうよね、アキはそういう人よね」
また呆れられてしまった。
美波の顔の赤さは引いたから、風邪ではないのだろうけど、少し心配だな。
「そういえば、アキ」
「ん?」
美波の顔色を観察していると、何か考えがあるような笑顔で話しかけられた。
なぜだろう、嫌な予感が…しない。
「アキって…今、暇?」
確かに暇と言えば暇だ。
姫路さんは自分の買い物にいってしまったし、それに姫路さんとの待ち合わせの時間まであと二時間もあったりする。
「暇だよ?」
「なら、その、ウチと一緒に、ゲームするのはどうかしら」
こちらを見ながら美波が微笑んだ。
その笑みは、いつもより少し幼げで、もし姫路さんとの待ち合わせが30分後だったとしても、美波と一緒にいることを選んでしまいそうな、それほど僕にとって惹かれる笑顔だった。
「もちろん僕でよければ何時間でも!」
「瑞希との待ち合わせの時間までに決まってるでしょう…」
美波は呆れながらも少し嬉しそうに笑ってくれて、それで僕は幸せな気持ちになっていた。
「じゃ、遊びまくるわよ!」
「あ、ちょっと待ってよ美波!」
…続く
誤字脱字、アドバイス、指摘等がありましたらお気軽におっしゃってください。
一つ目から1話で終わらないという事態。