時系列としては、
…すみません、正直あまり考えていませんでした。
ただ二人ともある程度親しいので、3年生との戦いが終わり、2年生から3年生に上がる前の日常の風景とでも思っていただければ幸いです。
Side 姫路
今、私と明久くんがいるのは、学校の調理室です。
今日は明久くんが一緒に料理をしよう、と提案してくれたので、二人でお料理をすることになりました。
「さて、姫路さん。」
「はい!」
「…僕は今日何をするっていったっけ?」
「お料理ですよね……?」
なぜそんな当然のことを聞くのだろう、と私は不信に思いました。
ですが、明久くんは私の準備したものを見ながら困ったような顔で、ため息をつきました。
「……姫路さん、料理に化学薬品は使わないよ。」
私の持ってきた
「そんなことあるわけないじゃないですか。騙そうったってそうはいきませんからね!」
少し胸を張りながらそういうと明久くんはまたため息をつきました。
「……どう説明すればいいんだろう。」
どう説明するも何も、
「……姫路さん、今まで指摘できなかったんだけど、実はね………」
ー明久説明中につきしばらくお待ちください
「そ、そんな……!」
「残念だけど、真実なんだよ……」
「お料理に化学薬品は使わないなんて……!」
確かに、考えてみれば少し違和感がありました。
例えば、王水は金属まで溶かしてしまうのに口にして大丈夫なのだろうか、とか。
料理をするたびに排水は業者さんに頼んで処理してもらわないといけないから世の中のお母さんはすごいな、とか。
私の料理を食べたときの反応と美波ちゃんや明久くんが作った料理を食べたときの反応が違いすぎたこと、とか。
他にも数々の違和感があり、全て、化学薬品をお料理では使わないと言われれば納得できるものでした。
……どうして私、こんなに違和感だらけだったのに気づけなかったんでしょうか。
うなだれて落ち込んでいると明久くんが優しく微笑みながら。
「大丈夫だよ、姫路さん。今日僕が一緒に料理をしようって言い出したのは姫路さんを落ち込ませるためじゃないよ。間違いを訂正して、皆に姫路さんが作った美味しい料理を食べさせて、姫路さんが料理ベタって認識を取り払うためなんだから。」
「明久くん…」
明久くんだって、何度も私の作った料理を食べていて、被害を受けて、少しくらい怒っていたって当然なのに。
「ほらほら、早くしないと
「はい!」
そして、私と明久くん、二人きりのお料理教室が始まりました。
ー数分後
私がエプロンをつけたり、髪を縛ったりしている間に、明久くんがきちんとした材料を用意していてくれました。とはいえ、材料はたったの三種類で。
「卵と、砂糖、塩…これって。」
「今回作るのは卵焼きだよ。焼き方さえ出来れば、失敗しないだろうし。」
「卵焼きの材料ってこんなにシンプルなんですね。」
今まではもっと沢山使っていたのに。
「…深くは聞かないでおくよ。」
遠い目をしながら、言われてしまいました。
「さて、作るよ!姫路さん!」
「はい!」
step1 卵をわってお椀でとく
パカッと卵をわって、お箸で卵をかき混ぜる明久くん。
「ここで味付けもするよ。僕は少し甘めの卵焼きが好きだから砂糖を多目にいれて塩を少しいれるんだ。塩をいれることで甘さが引き立たせられるからね。」
話しながらもテキパキとお砂糖とお塩をお椀に入れていて…私も負けてられません。
「じゃ、姫路さんやってみて?」
「わかりました!」
まず、お椀に卵を割っていれ…あれ?明久くんって卵をどうやって割っていましたっけ…?
…きっと卵の割り方くらいは私も間違えていませんよね。
「一旦落ち着くんだ姫路さん、なぜ君はお椀のなかに置いた卵に箸を刺そうとしているんだ…!」
「違いましたか?」
「全然違うよ!?今までも卵を使った
「その時もこういう作り方でしたけど…。」
「なんてこったい!」
明久くんは頭を抱えてしまいました。
どうしましょう、卵すらまともに割れていなかったなんて…。
私は本当に料理ベタという認識を覆せるのでしょうか…?
今更ながら不安になるのでした。
…続く
いつか1話で終わる短編書こうとは思ってるのですが、どうしても書きたいことが多すぎてですね…。
あと前回の反省から1話あたりの文字量が少し多くなりました。
…少し?
また前回の話に感想をつけてくれたmosさんありがとうございました。
それとこれをみてくださっている読者様方、これからも読んでいただけると幸いです。
それでは今回も続くので早めにあげようと思いますのでまた近いうちにお会いしましょう。