バカとテストと短編if集   作:悠哉

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お久しぶりでございます。

文字数は結局、今回は4500字くらいです。
区切りがよかったので二つに分けることになりました。

……おそらくこれ区切らないと来月ぐらいまで音沙汰なしになると思ったので。

今回の時系列は冬休み中です。

ほんのりですが、明久×美波、雄二×翔子、土屋×工藤、をやりたいと思っています。
まだ書いているつもりはありませんが、もしかしたら匂わせるようなことを書いているかもしれないので注意として書いています。

それでは前書き長くてもアレなので、本編へどうぞ。


僕と皆と闇鍋リベンジ(前半)

Side 明久

 

「アキくん、鍋をやりましょう」

 

冬のとても寒い日、パソコンをじーっと見ていた姉さんがいきなり宣言した。

……鍋と言えば嫌な思い出しかないんだけどなぁ。

 

「いきなりどうしたのさ、姉さん」

 

「先程、インターネットで調べました」

 

「何を?」

 

「闇鍋の正しいやり方です」

 

「どうして姉さんは闇鍋にこだわるの!?」

 

「どうして、ってアキくんは変なことを聞きますね。闇鍋が主流だからに決まってるじゃないですか」

 

この人は何故頭がいいのにこんなにも残念なんだろうか。

というかインターネットを使って調べたなら闇鍋が主流じゃないことくらいわかるんじゃないんだろうか。

いい機会だし誤解を解いておこう。

普通の鍋なら僕は大歓迎だし。

 

「姉さん、実は闇鍋は主流じゃないんだ」

 

「???」

 

意味がわからない、という顔をされてしまった。

だが、その顔もここまでだ……!

 

「調べてみてよ、"闇鍋 主流"って」

 

「わかりました」

 

--数分後

 

「アキくん」

 

調べものを終えた姉さんがこちらに話しかけてきた。

よし、やっと。

 

「闇鍋は黒いスープでやっても面白そうですね」

 

「そこじゃない!!」

 

姉さんの誤解にツッコミをいれつつ、実はなんとなく予想はついていた。

姉さんがそんなに早く誤解に気づけていたなら姉さんは一般常識にかけてるはずがないからだ。

 

「ですが、アキくん」

 

「なんでしょうか姉さん」

 

「私は普通の鍋より闇鍋がやりたいです」

 

「え? どうして?」

 

「前の時はなんだか私はほとんど参加できませんでしたし、食べることができたのはアキくん達だけで、きちんとした闇鍋が出来なかったからです」

 

「つまり、リベンジ、ってこと?」

 

「そういうことです。それにしてもアキくんリベンジなんて日本語知っていたんですね」

 

「ひどい!?」

 

「冗談です」

 

にっこりと微笑まれてしまった。

この人は冗談をいっているのか素でいっているのか表情て全然よめないから困る。

 

「そうと決まれば、人を呼びましょう。大人数の方が楽しいですし」

 

「誰を呼ぶの?」

 

「坂本くん、土屋くん、秀吉くん、姫路さん、島田さん、霧島さん、工藤さん、の7人を呼びましょう」

 

「前の闇鍋のメンバーと一緒?」

 

「はい。リベンジ、ですから」

 

「でも……」

 

わざわざ雄二やムッツリーニ、秀吉が地獄を見に来るとは思わないんだけどな。

それに、今回は女子に事情説明して、一緒に来ないという選択もできる。

そんな中で七人全員を呼ぶのは難しいんじゃないかな……?

 

「アキくん、携帯電話を貸してください。坂本くんに電話をかけます」

 

「え、あぁ、いいけど」

 

携帯電話で電話帳を開き"野性味溢れるバカ"に電話をかけてから姉さんに電話を手渡す。

何をするつもりなんだこの人。

 

「もしもし、坂本くんでしょうか。……申し遅れました、私は吉井玲です。……はい、アキくんの姉です。……今から言うメンバーを、明日、私の家につれてきてもらいたいのです。……拒否、ですか。してもいいですけど、その場合、貴方の家にザリガニとたわしとメチルアルコールを含んだ飲み物を数十本お送りいたしますよ。……あら、言い方が悪いですね」

 

なにやら姉さんが黒い笑みを浮かべながら楽しげに話している。

雄二いわくザリガニは伊勢海老と間違って、たわしはキウイと間違って食卓に出たらしいけど、じゃあ会話に出てきたメチルアルコールって、なんだろう……?

アルコールって言うから、お酒なんだろうか?

 

※メチルアルコールとは、とても有毒な液体であり、お猪口1杯で目が見えなくなり、コップ1杯で死に至ると言う有機化合物です。(高校化学の範囲)

 

「それでは明日、11時によろしくお願いしますね」

 

そうこうしている間に姉さんの方は話がまとまったらしく、時間の約束までしていた。

 

「アキくん、携帯電話ありがとうございました」

 

「別にいいけれど……そういえば、大人数の鍋の食材なんてあるの?」

 

「それですか。実は私の知り合いが沢山の食材を送ってきてくださいまして、しかもできるだけ早めに食べて、と言われたんです」

 

「それを処理をするために?」

 

「まぁそうですね、リベンジにもちょうど良いと思ったので。あぁ、あとアキくん。闇鍋のルールを作っておいてください。ルールを固めておいた方が楽しいと思うので♪」

 

そう言うと、姉さんは別室にいってしまった。

自由な人だなぁ……。

ルールを作らせてもらえるのはありがたいんだけど、僕まだ返事してないんだよね、いや、やるけどさ。

 

早速ルールを作ろうとすると、"野性味溢れるバカ"からメールが届いた。

 

『自分の姉くらい自分で管理しろこのバカ明久』

 

「……」

 

『姉さんにこのメール見せるよ?』

 

『すみませんでした』

 

何故だろうか、全力で土下座している雄二が見える。

 

「とりあえず、ルールを作っちゃおうかな」

 

バカのメールはスルーして、机に向かう。

僕が机に向かったのって……久しぶり、かな?

まぁ、今回は勉強じゃないけどね。

 

 

 

 

 

--翌日 10:50

 

昨日作ったルールを紙に書き、部屋の壁にはる作業をしていると、玄関のチャイムがなった。

 

「はーい」

 

玄関に行き、ドアを開けると。

 

「こんにちは、明久くん」

 

「やっほー、アキ」

 

「吉井クン、お招きありがとー!」

 

「……こんにちは、吉井」

 

にっこりと、微笑みながら好意的な女性陣。

対して。

 

「俺はお前を許さねぇからな……」

 

「……あとで覚えておけ」

 

「明久、お主……」

 

恨みのこもった目で見つめてくる男性陣+秀吉。

 

HAHAHA、そんなに嫌なら逃げればよかったのに。

 

「くそ……メチルアルコールは本気でヤバイ……」

 

「……アイツの安全の保証がない」

 

闇鍋をやる恐怖よりも、他のものが勝った結果のようだ。

 

「あれ? じゃあ秀吉は?」

 

秀吉は部活があるとかいって断ることができるはずだ。

そう思い、女性陣に聞こえないような小声で話しかけると。

 

「ワシか? ワシはの、一人だけ残されるのは嫌じゃからな」

 

覚悟を決めたような目をしながら小声で答え、微笑む秀吉。

そんな風に僕らと運命を共にすることを選ぶなんてさすがは秀吉……。

 

「一人だけ取り残されたらワシだけであの料理を食べなくてはならなくなるからの」

 

秀吉は暗い目をして呟いた。

あぁ、そっちだったんだ。

……うん、確かにそれは僕も嫌だ。

 

「とりあえず皆、部屋のなかにいこうよ」

 

女子トークをしていた女性陣にも声をかけ、中へ招き入れる。

大丈夫、今回は大丈夫。

 

--リビングへ移動

 

「あー……明久」

 

「……ナイス」

 

「なのじゃ」

 

3人が見ているのは僕が昨日作ったルールを書いた紙。

 

そこに書いたのは。

 

『闇鍋のルール(食材について)

 

 1.食用可能なものであること

 

 2.液体は禁止。

  また、溶けてしまうものも禁止。

 

 3.吉井家の台所の机の上にあるもののみ。

 (持参食材は禁止)

 

 4.1人1つ。』

 

特に3つ目。

持参食材を禁止とすることで殺人料理の材料は絶対に混入されない(ハズ)だ。

 

「そんな……とっておきの食材を持ってきたのに……」

 

背筋がゾクッとするような言葉をぼそりと呟くピンク色の悪魔……いや、姫路さん。

 

あのルールを書いた昨日の自分、GJ。

 

「さ、姉さんが台所の方は準備し終わってるらしいから、一人ずつ材料を取りに行こうよ」

 

「そうですね。では、皆さんこれをつけてください」

 

そういって姉さんが取り出したのは、アイマスク。

 

「アイマスクなんてはじめてつけました!」

 

「ウチもそうね。……なんか、このまま寝れそうだわ……ふわぁぁ……」

 

「……すぅ……」

 

「代表!?寝てるのカナ!?」

 

「……ごめんなさい。寝る時にいつもつけてるから癖で寝て……すぅ……」

 

「喋ってる間に寝た!?」

 

「皆さん賑やかですね」

 

既にアイマスクを着けた5人が和やかに話している。

全員アイマスクをつけているので相手の方は見ずに真正面のみをみて誰かに話しかけているので、アイマスクを着けていない僕らから見ると、なんだろう、とてもシュールだ。

というか、アイマスクに1人1人変な目の模様が書いてあるから余計に笑えてくる。

 

「皆さんアイマスクつけましたか?」

 

「ごめんまだ!」

 

「早くしてくださいアキくん」

 

「すみません、俺もまだです」

 

「……今つける」

 

「ワシはもうつけたぞい」

 

「坂本くんに土屋くんもでしたか。きちんとつけてくださいね」

 

姉さんに促され、アイマスクをつけると、当たり前だけれど、なにも見えなくなった。

確かに眠たくなる気持ちもわからなくもない……。

 

……眠い。

 

「………………と、いうわけで、下の名前の五十音順にいこうと思いますので、工藤さんから持ってきてもらって、……そして、その次がアキくんですね」

 

「…………すぅ……」

 

「アキくん?」

 

「……むにゃ…………」

 

「アキくんの秘蔵ファイルをここに晒しますよ?」

 

「わっ!? 姉さん驚かせないでよ……」

 

ビックリした……。

 

「……アキくん、人の話をきちんと聞いてください」

 

呆れられてしまった。

 

「とにかく、工藤さんからです。では工藤さんはアイマスクをはずして材料を取りに行ってください。あとアキくんもアイマスクを外して鍋の準備をしていてください」

 

「わかった」

 

工藤さんがアイマスクをはずし、材料を取りに行っている間に、予め用意しておいただし汁を鍋に入れる。

正直準備といってもこれだけなんだけれど。

火をつけるのは全員が材料を取ってからだし。

 

そう思っていると足早に工藤さんが帰ってきた。

気のせいかな、顔が少し青ざめているような……?

 

「次は吉井クンの番だよ、逝ってらっしゃい」

 

「ちょっと待った工藤さん、行くの文字が違う気がするんだけれど!?」

 

「行けばわかるよ……」

 

そういって弱々しく笑いながら持ってきたものを、一人一人の席に配っておいた布で隠しつつアイマスクをした。

 

おかしいな、今回は普通の……あぁ、いや闇鍋は普通じゃないけれど、まぁ、命の危機はない鍋のハズなんだけど。

 

--台所

 

「甘かった……!」

 

台所の準備は姉さんが簡単な作業だけなので、といわれたので僕は台所に入ってすらいなかった。それよりもいかに姫路さんの料理で人を死なせないかを考えていたからだ。

だが、それは間違いだったんだ。

姉さんは確かにいっていた。

 

沢山の"食材"をもらった、と。

 

誰も鍋用の野菜や肉とは言っていなかった。

 

目の前に並んでいるものの例をあげれば、

 

かまぼこ(鍋に入れるかは知らないけどまだまとも)

ソース(まずこれ液体)

菓子パン(というか、あんパン?)

スナック菓子(甘いってことで有名なやつだったハズ)

シュークリーム(生クリームたっぷりの)

お弁当(賞味期限今日の17:00までなんだけど)

 

などなど、まともなものを探す方が大変だった。

 

……うん、闇鍋だもんね。

僕は開き直り、一番手前にあったオレンジゼリーを手に取り、布で包んで台所をあとにした。

 

…ハァ、嫌な予感しかしない。

 

--メモ--

 

順番

工藤さん⇒僕⇒姉さん⇒ムッツリーニ⇒霧島さん⇒秀吉⇒姫路さん⇒美波⇒雄二




はい。
化学薬品は使わないけれど危険な予感のする闇鍋となります。

今回はその準備となりました。

闇鍋……やったことあることは何人いるのでしょうね。
おそらく地獄絵図でしょうが。

さて、次はいつになることやら。

気まぐれ更新ですが、早く書き上げたいです(希望)。

というか、そういえば。
こんな俺の気まぐれな小説のUAが850を越えていてとても驚きました。
このサイトに来ていないうちになんか伸びていて、とても嬉しかったです。
頑張らなくてはなりませんね。というか、頑張りたいです。

誤字脱字助言感想等ありましたらお気軽にお願い致します。

前回感想をくれたmosさんありがとうございました。

それではまたここでお会いしましょう。
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