※今回やや短いです
「ところで幽々子様、どうやって花を咲かせるので?」
「それなんだけど」
そこで一度言葉を切り、一呼吸置いたのちに。
「西行妖を咲かせるには、封印を打ち破る必要があるの。だから……幻想郷の『春』を全部持ってきてちょうだい。」
「……それでは幻想郷に春が来なくなるのでは?」
「勿論満開になったら戻すわ。そうすれば少し冬が長引いた程度で済む筈よ。」
「…なるほど。」
それなら多分大丈夫だろう。
「じゃあそういうことで。妖夢?」
「はい?」
「里に買い出し行くついでに春を回収しておいてね〜冷泉使ってもいいから…そうね、ついでに服も見繕ってね〜作業着以外駄目になってるんじゃない?」
「いい加減パッチワークだらけですね。」
「やっぱりね~誰のせいかしらね~?」ニヤニヤ
…幽々子様それを言ったら………
「そ、それは…その…………」
妖夢が赤面している…あの時、僕の荷物と服ごと問答無用で斬ってきたからなぁ。腕はあるのにどこか抜けてるんだよな……最近そこが可愛いと思ってるのはちょっとした秘密だけど。
「は、早く行きますよ!」
「うわっ、ちょ、ちょっと待ってってば!」
こうして僕は、あの日以来初めて冥界の外に連れ出された。
-人里-
「これなんかどうです?」
「…ちょっと派手すぎない?それ」
「じゃあこっちは?」
「んーそっちか…」
妖夢の手には、柿色とやや青みがかった灰色の服があった。
柿色もいいとは思うんだけど…
「そっちの灰色にするか。」
「そうですね。じゃああとはこれに合わせて羽織でもってところですか。」
「羽織かぁ…」
灰色に合わせるとすると………どうしたものだろう。
「色がなーどうしたものか…」
赤系が会いそうではあるけど、あまり鮮やかな色だと下が地味な色合いだし浮くような気が……
「あ、…こんなのはどうでしょう?」
そう言った妖夢の手には、相当暗い赤色の羽織があった。
「へえ…丁度あいそうだしこれにしよう。」
「そうしましょうか。」
そう言って、妖夢は勘定を済ませに行ってしまった。
………しかし、妙なことになったと改めて思う。半年前には異世界で僕を斬った少女と服を買いに行くことになるなんて考えもしなかったよなぁ。
「またどうぞー」
……お。どうやら終わったらしい。
「じゃあ行きましょうか。」
「はいよ」
妖夢と共に店を出る。次はどうするんだろ…?
「妖夢、次はどこに…」
「こっちです」
「っと、どこ行くの!?」
…何か路地裏に連れ込まれた。
一体何を……?
「脱いでください」
………………
…………………
「…………はい?」
聞き違い…だよな?
「脱いでください」
聞き違いじゃ……ない?
「いやここで脱げって言われても」
「いいからさっさと脱いでください!いつまでそのパッチワーク着るつもりなんですか!」
「わかった、わかったから一旦後ろ向いてて!」
……着替えてってことか。
~数分後~
「こんなとこかな?」
「ですね。これで変な目で見られずにすみます。」
「それただ単に半霊が目立つだけじゃあ……」
「そ、そんなことないですって!……多分」
「多分…まあ行こうか。あとどこ行く?」
「あとは食材ですね。さっさと済ませましょうか。」
「だな。」
少女達買物中……
「さて、じゃあ帰りましょうか。」
「ああ……でも、春なんて無かったな?」
「そうですよね…まだ2月ですししばらくないかもしれませんね。」
「それもそうか。」
そして、僕は今晩は肉じゃがにでもしようかと考えながら妖夢と歩いて行った。
と、いう訳で。
ちまちまと書き続けてこれで8話目です。
感想・お気に入りありがとうございます。
まったく関係ない話ですが、今日から京都へ行ってきます。
11月中にもう1話出せたらと思っているので、その際に何かしら参考になることを祈って。
またお会いしましょう。