東方霊歌録   作:栂池

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……いっつも予定通りに行かないの何なんでしょうね。


第7話 ~花咲けど~

「うーん………」

 

「どうしたんですか?」

 

「ああ……いい加減幻想郷の春も尽きるのにまだ咲き切らないからちょっと気になって。」

 

「そうなんですよね…ここ数日はほとんど見つからなくなりましたし……」

 

 

4月も末。

 

あれ以来1月近く春を集め続け、すこしづつではあるけど西行妖の花が開き、今は七分咲き…といったところだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ………だが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ここ最近、開花速度が急に鈍っている。最初の内は足りると思っていた春も、このままだと地上の分を集めてもまだ足りないかもしれない。

 

 できればやりたくなかったけど、今度から上空の春も回収しないと駄目かなぁ………

 

 

 正直なところ、上空の春は回収が面倒なのでやりたくない。何か叫びながら弾幕ばら撒いてくのもいるし。

 

 

 ……おっといけない。そろそろ夕食の準備にとりかからないと……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方その頃…

 

 

 

 

 

 -博麗神社-

 

「…………っくしゅ!寒…」

 

「まったく…風邪でもひいたか?」

 

「いたって元気よ!…というか、なんで未だに雪が降ってるのよ!!もう5月になるのよ!?ただの長雪じゃ説明つかないじゃない!」

 

「だ~か~ら~これは異変だっつってんだろ?どっかに春を隠してる奴がいる。そいつを叩きのめす。それでいいじゃないか。」

 

「そうはいっても…くしゅん!」

 

「おいおいいつもの調子はどうした?まさか本当に熱でも…ありゃ。」

 

 

 

 

 

軽く茶化すような調子で魔理沙が私の額に手を当て、そしてやや意外そうな声を上げた。

 

 

 

 

 

「……何よ、いきなり。」

 

「霊夢、少し熱あるぞ。」

 

「えぇ…もうなんなのよ……」

 

 

 

 

私も、多少調子が悪いとは思っていたけど…ここまでとは思わなかった。

 

 

 

「ま、2、3日寝てりゃ治るだろ。私がその間にすぱっと解決してやるからよ!」

 

「……魔理沙。主犯は私にとっておきなさいよ。」

 

「さーてそいつはどうかなー?私いい加減冬に飽きたし、霊夢が治す前に全部片付けてやるよ。じゃあな!」

 

 

 

そう言って、魔理沙はどこかへ飛んでいった。

 

 

「あ、魔理沙!…………行っちゃった」

 

 

……でも、どうやって主犯を見つけるつもりかしら?氷精なんかにはこんな真似出来るはずもないし。

 

 

 

正直なところ、こんなに冬が続いているのに、誰が春を隠したのか見当もつかない状況にか参っていた。

 

これじゃ、博麗巫女失格ね……今回の主犯見つけたらとっちめてやろうかしら。

でも、少しは安静にしていようか……

 

私はふたたび布団に潜りこんだ。

 

 

 

 

 

 

「さーて……ああ言ったのはいいけど実際どうしたものかな……」

 

 

霊夢に大口叩いて飛び出してきたのはいいんだけど、私自身どいつが雪降らせてるかわかってないが……

 

 

「まずはあいつから当たってみるか。」

 

 

 あの馬鹿のことだ。何もなくとも暇潰しにはなるだろ。

 

 

そう思考をまとめ、私……霧雨 魔理沙は霧の湖へ向かった……はず、なのに。

 

 

 

「…何だこの家?湖の近くにこんなものなかったよな?」

 

「何か用?」

 

「猫に用はなんかないぜ。」

 

「ここは迷い家。あなた道に迷ったんでしょ?」

 

「もともと道なんか通ってないけどな」

 

「雪で視界も悪いし、もう帰り道わからないでしょ。」

 

「帰り道ぐらいわかるわ!」

 

 

 まったく。人をなんだと思ってるんだ。

こんなところで迷う訳がないだろ。

 

 

 

 

 

迷う訳が………………

 

 

 

 

 

 

迷う……………………

 

 

 

 

 

 

……………………

 

 

 

 

 

 

 

……………………迷った。

 

 

湖を目指したはずなのに、いつのまにか森に出ちまった。

 

 森には何も…

 

 

 

「……お?」

 

 

 あいつなら何か知ってるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アーーーーリスーーーー?いるかーー?」

 

「…………いるわよ。」

 

「……どうした?」

 

「それは私の台詞よ。しばらく顔も見せないと思ったら……一体何してたのよ。」

 

「すまんすまん。ちょっとごたごたしてたんでな。」

 

「大したことじゃなさそうね。…で?何か用があるみたいだけど何しに来たの?」

 

「ああ……ちょっと人探しをしててな。」

 

「人探し?一体誰を?」

 

「幻想郷から春を盗んでった奴だ。」

 

「魔理沙じゃないの?」

 

「何で私が盗むんだよ!」

 

「またろくでもない実験に使ってるのかと。…………ま、それはさておき……春を盗んだ、ねえ………………」

 

「誰か知らないか?」

 

 

そう問うと、アリスは断定はできないけれど、と前置きした上でこう続けた。

 

 

「……ここ1、2ヶ月、妙な二人組がうろついてることがあったわ。何かかき集めてるみたいだった。」

 

「二人組?どんな奴らだ?」

 

「どんなと言われてもねぇ……遠目だったし、人間ではなさそうだったけどそれ以外は何も言えないわね。」

 

「人間じゃない?じゃあ何だって言うんだ?」

 

「多分、冥界と関わりがある筈よ。二人とも霊を引き連れてるみたいだったから。」

 

「冥界だな?じゃあそこに行けばいいわけだ。」

 

「……大丈夫?」

 

「大丈夫だって。じゃあな!」

 

「あっ………………」

 

 

 

 

……………アリスは何が言いたかったんだ?

まあ、後で聞けばいいか。

 

 

そうして、私は冥界へ向かうべく飛び出して…………

 

 

 

「魔理沙!!!!」

 

「霊夢!?お前風邪は大丈夫なのか?」

 

「試作薬だとか言って押し付けられた奴飲んだら治ったのよ」

 

 

 

…………あれ?私そんなの渡したか?

 

 

 

 

「で?誰がやったかわかったの?」

 

「……あ、ああ。どうやら冥界の奴らが遣ったらしいぜ。」

 

「…冥界ね?じゃあさっさと行くわよ。」

 

「ああ……ってちょっと待てって!」

 

 

急いで霊夢の後を追う。

……冥界の行き方知らなかったなんて言えねえな。




 えー…物凄く久々に主人公勢書いた気がしてます。

冷「気がするっというか実際7ヶ月出てないでしょ霊夢。魔理沙に至っては今回初登場でしょ?」

 そこはそれ…まあ、うん。

冷「しかも9話書くのに7ヶ月って遅くn…」
 はいそこまでー。

 というわけで(どういうわけでだ)。

次回から戦闘回かな(多分)


それでは また年の瀬にお会いしませう
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