何かが可笑しい聖杯戦争   作:黒ウサギ

2 / 2
やさしいせいはいせんそうその2

 ケイネス・エルメロイ・アーチボルトは九代続いた由緒正しい魔術師の家系、アーチボルト家の正式な後継者である。

 そんな彼は現在時計塔の一室で頭を抱えていた。

 

「プロデューサーさん、大丈夫ですか?具合悪いならソラウさん呼んできましょうか?」

 

「な、なに・・・。少し眩暈がしただけだ。その、すまないがシマムラ、またその・・・」

 

「あ、はい!笑顔ですね、ぶいっ!!」

 

 もう聖杯戦争とかどうでもいいや。そう思える程に笑顔だった。

 頭を抱えていたのも演技である。単に召喚したサーヴァントの笑顔が見たいだけの仮病である。割と駄目かも知れないこのマスター。

 召喚した当初こそ、ソラウに浮気相手だの何だの言われたサーヴァントだが、今ではケイネスよりも仲が良いという、ケイネスが軽く泣きそうになる状態になっている。

 それもこれもシマムラの笑顔が悪いとケイネスは思っている。あの笑顔を直視してしまえば何もかもがどうでもよくなってしまう。聖杯?あったねそんな物。

 

「征服王のマントの切れ端、ウェイヴァーに奪われたままだが・・・どうでもいい・・・」

 

 シマムラの笑顔が世界を救う!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 と、時計塔にてケイネスがダメ人間一歩前の状態であった時。

 噂のウェイバー・ベルベットは冬木に既に到着しており召喚の準備を進めていた。冬木に来るまでは何時ケイネスが怒りに身を任せ襲い掛かって来るか不安でしょうが無かったが一向にそんな素振りも無く。これ幸いと召喚する事に決めたのだ。

 で、聖遺物としてケイネスから奪った征服王のマントの切れ端。それを陣の中央に置き詠唱を始める。

 ウェイバーがこの聖杯戦争に参加したのは目的があったからだ。自分の実力を証明する。言葉にすれば簡単な事だがいざ実行しようとするとこれほど難しい物は無いだろう。

 だがウェイバーは自分が召喚するであろう征服王と共になら可能だと信じて疑わなかった。疑う事すら出来ないのが英霊だ、だからこそこの英霊がいれば自身に出来ないものは無いと思ってしまった。

 

「にょわ?お兄さんがぁ、きらりのプロデューサーさん?」

 

 デカい。

 身長も、体格も、胸も。すべてがデカかった。イスカンダルは女だった可能性が微粒子レベルで・・・?

 そんな有り得ない発想が出てしまう程にウェイバーは混乱していた。仕方が無い彼も男だ。目の前に多少身長が高くても可愛らしい女性が現れ、尚且つ目の前にたわわに実ったモノが存在すれば混乱もする。

 しかしウェイバーはそんな突然の出来事に対応できるほど経験を積んでいなかった。故に彼の頭は考える事を止め、意識を奪い、倒れ行く

 薄れゆく意識で、ウェイバーは柔らかな感触に包まれるのを感じた。手を動かし何が起きているのかと触ってみると

 

「にょわ~!」

 

「へぶらっ!?」

 

 ウェイバーは吹き飛ばされた。哀れウェイバーがぶつかった木は爆発四散。聖杯戦争は怖い。こんな強い奴があと6騎もいるなんて・・・。そんな間違った考えと共にウェイバーの意識は消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 またまた所変わってお化け屋敷と称されても可笑しくない館の中に一人のおじさんがいた。あと小さいお爺ちゃん。それに幼女。

 

「ほれ桜。主の好きな大福じゃぞ」

 

「あ、ありがとうございます。臓現おじさん・・・」

 

「ふむ、ワシ等は家族じゃ。そんな他人行儀でなくお爺ちゃんと呼んでくれんか?」

 

「あ、はい。お・・・お爺ちゃん・・・?」

 

 臓現が桜に見えない様にガッツポーズしているが、雁夜からは丸見えだった。誰だこの爺・・・。

 可笑しい、記憶が確かなら時臣の野郎が桜ちゃんを間桐なんていう魔境に養子に出したからと慌てて戻って来たのだが何がどうなってこうなっている。

 おぞましい魔術でちょっと口に言えない様な事になっていると予想して慌てて戻ってきたら二人して甘味に舌鼓を打っていた。訳が分からないよ!

 

「あ、お兄ちゃんも、食べますか・・・?」

 

「食べる食べる!桜もちゃんと食べてるか?お前は細いんだからもう少し食べても良いと思うぞ!」

 

 誰だこのガキ。

 わかってはいるのだが目の前の子供が兄貴の子供だとは思えない。唯一共通する点と言えばそのワカメみたいな頭ぐらいだ。俺の記憶が確かなら慎二はもっとひねくれていてここまで親しげに話す事など無かったはずなのに・・・。

 

「どういうことだ臓現・・・っ!」

 

「これっ!父親を呼び捨てにするなど何事か!」

 

「ど、どういうことですか・・・・・・。お、お父さんっ」

 

 お父さんと呼ばれたことで臓現が顔をほころばさる。なにこれ怖い。そんな気持ちはさて置いて、雁夜は事情の説明を求めた。端的にまとめるとこういう事であるらしい。

 

『聖杯戦争はシンデレラを決める戦争になりました。』

 

「かりやよくわかんない」

 

「ワシも良く分からんが。まぁこうして家族で過ごすのも悪くは無かろうて。」

 

 さてと臓現は立ち上がり、雁夜もその後に続いて行く。桜と慎二は二人で未だ菓子を食べているがそのままでいいだろう。

 臓現の後をついて行き、『元』蟲蔵に辿り着く。蟲なんていなかった。

 

「さて、他の陣営も召喚をしている頃合いだろう。雁夜、お主も召喚を始めよ」

 

「え」

 

「はよせんか」

 

 刻印虫により体の中を作り替えられるのかと戦々恐々していたのだが、そんな様子も無く。行き成り召喚始めろを言われれば誰でも混乱する。そんな雁夜の様子がおかしかったのか、臓現は笑みを溢し説明をしてきた。

 

「別段今回は魔力が多いから何とかなるなんて訳でも無い。正直な話一般人でも召喚は出来る。ゆえに気負いせずに召喚するがよい」

 

 その言葉を、半信半疑であるが雁夜は信じる事にした。

 陣に向かい手を翳し詠唱を始める。

 魔力の奔流が蟲蔵の中で荒れ狂い。一体何が召喚されるのかと内心で楽しみに思っていたのだが

 

『OPAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!』

 

 なんか人語を介さない少女が出て来た。




ちょっと私も何が何だか分かんなくなってきた・・・。
原作からの変更点として令呪は誰にでも現れるよって事に。まぁ聖杯戦争を知ってる人にしか召喚出来ないというやっつけ理論つき。

没としてライダーに時子様出すも考えたけどウェイバー君涙目過ぎるので却下。
バーサーカーでとときん出すのもありかと思ったけど雁夜の一部がバーサークしそうだったので却下。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。