METAL GEAR SOLID MILLION MONKEYS   作:竜田揚げ丸

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お待たせしました。
今回で第一章は終了となります。
また、今回は駄文で長文のため見苦しいところも多々あると思いますが、ご容赦ください。


act7~決闘~

マンティスを撃破した俺たちは、ブリッジに向かっていた。

その道中のことだった。

前後から緑の光が現れたかと思うと、大量のピポサルたちに囲まれていた。

 

「囲まれたようだぞ。いけるな、フォックス」

「『わかっている。ここを突破するぞ』」

 

レーザーガンとメカボー、ダッシュブーツを装備して強行突破にでた。

高速で動き続けながら、レーザーガンで牽制を行いつつメカボーで一気にたたく。

そうして鎧が壊れるとゲットアミに持ち替えゲッチュを行う。

それを繰り返していると気づけば大量にいたピポサルたちの数も、今はもはやほんの二十匹、多くても三十匹へと減っていた。

その二、三十匹も一気に片づける。

 

「…増援の気配はないな。どうやら、これで終わりのようだ」

「『あぁ。さっさとブリッジに行かなければな』」

 

警備しているピポサルたちを排除しながら、俺たちはブリッジへと進む。

そして、おそらくブリッジへとつながるであろう扉の前に、俺たちは着いた。

そして俺は無線機をつける。

 

「オタコン、着いたぞ」

『思ったよりもだいぶ早かったね、スネーク』

「そうか?今から扉を…」

 

と、言いかけると、扉を調べていたフォックスが待ったをかけてきた。

 

「『待ってくれ…この扉、パスワードでロックされている。また駆けずり回ってパスワードを見つけなければこの扉は開かないぞ』」

「だ、そうだ。俺たちはこれからそのパスワードを見つけるためにまた艦内を…」

『いや、待ってくれ』

「どうした?」

 

オタコンがなにか嬉しそうな声で言ってくる。

 

『スネーク、君に渡したソリトンレーダーとかが入っている携帯端末を持っているかい?』

「ああ。持っていないと任務にならないからな」

『だったらその携帯端末を接続できるところはないか?』

 

ちらり、とフォックスに目線を送る。

フォックスは頷き、周辺を調べ始めた。

その間にオタコンに話しかける。

 

「この端末を接続してどうする気だ?…というか接続できるのか?」

『ああ、それなら問題ないよ。端末コネクターがあって、コネクターに接続されたものはこっちから多少操作ができるんだ。それから…まぁ、僕にできることなんて限られているよね。たとえば…ハッキングとかね』

「…そういうことか」

 

調査が終わったらしいフォックスが話しかけてくる。

すっと指をさし、そこに視線を送るとちょうど接続できそうな箇所があった。

 

「わかった、お前に任せる」

 

端末コネクターを使い、携帯端末を接続する。

そうすると、オタコンの独り言ととんでもないスピードのキーボードのカタカタという音が始まった。

 

『…じゃあこれをこうして…なるほど、これがこうなっているのか…あ、このっ…!!だったらこれをこうしてやれ…っ!ついでだ、これも…』

 

とまぁこんな感じの独り言が45分以上続いたのち、オタコンがこう言った。

 

『…これだったら、ようやく…。よし、スネーク。携帯端末にこの戦艦に載っているデータを全部転送したし、この戦艦のいけなかった区画にも全部入れるようになったよ』

「…ここの扉のアンロックだけでよかったぞ?」

『そこのパスワードを探すためにこの戦艦の端末という端末からデータを取り出したんだよ。まったく、端末内にパスワードなんか残しちゃだめだなぁ。…そうだスネーク、気になるデータを見つけたんだ。リキッドと戦う前に目を通しておいてくれ』

 

オタコンの言うとおりに端末に転送されたデータに目を通す。

そこには生体兵器研究、と書かれていた。

 

「…生体兵器、だと?」

『そうみたいだね…。スネーク、ハイテクオリンピアの事件を知っているかい?』

「ハイテクオリンピア?なんだそれは?」

『えっと…VRのテストの一環で何回か行われた競技大会なんだけど、前回の開催で強力なウイルスで一時的にVR世界が乗っ取られた、っていう事件なんだけど。その参加者の中に黒いピポサルがいたらしいんだ』

 

そのデータに目を通すとピポトロン、と書かれた黒いピポサル…赤色・青色・黄色の三匹の写真や戦闘データが書かれていた。

 

「なるほどな、艦内にこんなデータがあるということはそのハイテクオリンピアの事件と今回の事件は…」

『多分…繋がっている。それと、新種開発のピポトロンのデータスペック表がそこに書いてあるんだ』

 

確かに言われた通り読み進めていくと、「新たな用途のピポトロン達」とかかれたデータがあり、そこにはピポトロンJ(特記事項:戦闘力がすさまじいとある)、ピポトロンG(特記事項:怪力と書いてある)と、ピポトロンクラック(特記事項:ハッキング能力を備えるとある)、ピポトロンメタ(特記事項:変身能力を持つと書かれている)の写真があった。

 

「なるほどな…もしかしたらリキッドがこいつらをけしかけてくるという可能性もあるから今すぐ見ろなんて言ったのか」

「『なるほどな…対策を練る前に現れたら困るからな』」

 

大佐も通信に割り込んできた。

 

『情報は多いに越したことはないからな。一応覚えているといいだろう。…それにしてもピポトロンとはな…ハカセから聞いたことがあったが…ふむ、まさかこんなところでその名前を聞くことになるとはな。チップはあるだろう、強化をしていったほうがいいんじゃないか』

「ああ…そうだな、頼む」

 

その場でいろいろと戦力増強を図った結果、マシンガンとショットガンが作られた。

マシンガンにはエネルギーを自然に回復する「チャージ」とエネルギー消費を抑える「リミッター」と弾の飛距離が伸びる「ロングレンジ」が。

ショットガンには一度に出る弾の数が増える「ラピッド」、相手に高温の弾を浴びせる「ファイア」そしてやはり「リミッター」がつけられた。

 

「そろそろ先に進むぞ。いつまでもここで立ち話はしていられない」

『そっか…がんばってね、スネーク』

『健闘を祈ることしか私にはできないが…頼むぞ』

「ああ」

 

無線を切ると、俺たちは扉を開けて中へと侵入した。

ブリッジ…なのだが、誰もいない。

警戒しながら先に進む。

 

「フォックス」

「『ああ』」

 

すると、ガァンという機械音とともに入ってきた扉が閉まった。

まさか罠か…そう思った瞬間。

ブリッジの中心の床が開いて、人型のマシン―――ゴリアックがせりあがってきた。

 

「キィ…キキィッ(待っていたぞ…兄弟‼)」

「リキッド…お前は自分の死体を使って何をするつもりだ!」

 

沈黙が続く。

 

「答えろ!」

 

すると、愉快そうにリキッドは笑い出した。

笑うだけ笑って、リキッドはこう続けた。

 

「キィ…キキッキキ(復讐だよ…)」

「『復讐だと…?』」

「キィ…キキッ(俺は自分の体のFOXDIEを利用して、俺をコケにした「奴ら」に復讐をするんだよ!)」

 

リキッドはここで言葉を切り、ゴリアックに乗り込む。

そして正直予想できた言葉を発する。

 

「『だが…まずは貴様からだ!スネェェェェクッ!』」

 

そういうが早いか、ゴリアックについたマシンガンで俺たちを攻撃しだす。

俺たちの反応は早かった。

俺はウルフとの戦いで使った盾を障害物にして、物陰に隠れた。

フォックスはというと弾丸を回避、壁を蹴って接近してマシンガンを破壊しようとした。

あくまでも打撃武器なので、マシンガンの銃身を切り裂くということはできなかったが射線をそらすことはできたらしい。

 

「『チィッ…』」

 

その間に俺はHランチャーを構え、そして撃った。

確かに当たった。が、傷一つ付いていない。

 

「『無駄だぞッ、スネーク!』」

 

その言葉を聞いた瞬間、これはせっかく作ってもらったマシンガンもショットガンも効きそうにないということを悟った。

どうするか、と考えつつもとりあえずランチャーを乱射する。

が、やはり効いていない。

 

「オタコン、ランチャーではキズ一つつかないぞ!」

『そういう装甲でできているのか…?とにかく物理的な攻撃じゃないと傷すらつかないみたいだ…』

「仕方がないな…オタコン、ゴリアックをこっちに転送してくれ」

『確かに…ここで君がやられたらどうしようもないね…。わかった、そっちに転送する。少し時間を稼いでくれ!』

 

そういわれるや否や、目の前に転送のために使われる光の粒子が一か所に集まっていく。

ゴリアックが狙われる前にとにかくリキッドの気を引くためダッシュブーツを使い高速で動きつつ、ショットガンはエネルギーが切れるまで撃ち続け、マシンガンは弾切れすれすれの所まで撃ちまくった。

なお、高速で動くためにやたらと重量がある盾とランチャーはその場にて放り捨てた。

 

「『聞いていなかったか、スネーク!そんな玩具は俺には効かん!』」

 

その間にもゴリアックは頭以外はすべて転送されている。

 

「『なるほどな、そっちが目的か…』」

 

どうやら気づかれたようだ。

しかし、フォックスの渾身の殴打がゴリアックの膝裏に入ってゴリアックは態勢を崩した。

 

「『クソッ!』」

 

しかしながらリキッドはあきらめない。

ミサイルを発射して、あくまでもゴリアックを破壊しようとする。

 

『スネーク、ミサイルだ!君なら墜とせる!マシンガンを使うんだ!』

 

大佐の言葉通り、マシンガンの残弾すべてで俺はその連射力によってミサイルを撃ち落とした。

ダッシュブーツでマシンガンのトリガーから指を離さずに完全に転送された床に膝をつくゴリアックに近づく。

 

「『スネーク、俺がミサイルやマシンガンをどうにかしておく。お前はそれを動かせ!』」

 

フォックスのいう通り、俺はゴリアックに飛び移りコックピットを開けた。

コックピット内には携帯端末をセットできる場所があり、携帯端末をそこにセットした。

すると、オタコンから通信が入ってきた。

 

『スネーク、僕がここからサポートする。大丈夫さ、いける!』

「頼りにしている」

 

任せて、と力強く言ったあと、ぶつぶつとつぶやき始める。

 

『姿勢制御AI再起動完了…センサー起動…ブースター、ミサイルハッチともにエラーはなし…!

ゴリアック、再起動だ!』

 

レバーに手をかけると、ギギ、という金属の軋む音ともにゴリアックは立ち上がる。

リキッドの乗ったゴリアックは態勢を立て直している最中だ。

 

「リィキッドォォォ!」

 

ブースターをふかして、ゴリアックは超スピードを出す。

こちらのゴリアックのスピードの乗った拳が、相手のゴリアックを襲う。

 

「『クソ…やるな、スネェェク!』」

 

相手のゴリアックが倒れ、こちらがマウントを取る形となる。倒れた相手にそのまま追撃を行おうとした俺の乗るゴリアックに対しリキッドは倒れた状態からマシンガンを撃ち込んでくる。

ガガガッ、とこちらのゴリアックの装甲を削る弾丸の音が聞こえてくる。

しかし、やられっぱなしというわけではない。

ゴリアックの腕を動かし、マシンガンをもぎ取る。そのうえでさらに一発ゴリアックの頭に向けて思いっきり拳を叩き込む。

 

『スネーク!横になにかある!』

 

オタコンの通信によりセンサーを見る。すると、そこには熱量が四つほど。

軽く目視して確認したところ、エネルギーの球体がそこにはあった。

嫌な予感がした俺の乗ったゴリアックはすぐにリキッドの乗るゴリアックから離れた。

その瞬間。

こちらのゴリアックが先ほどまでいた場所に熱線が撃ち込まれ、ついでにゴリアックに搭載されているマシンガンの銃口は溶けた鉄によって塞がれてしまった。

もう少し判断が遅かったら、今頃マシンガンの先端部分だけでなく、ゴリアックの腕程度や下手をすると俺の命すら持っていかれていたかもしれない。

そんなことを考えていると、ブースターでかなりの加速を行ってきたリキッドのゴリアックにより超スピードのタックルによる衝撃が俺を襲った。

 

『スネーク!』

「…大丈夫だ、オタコン」

 

今度は先ほどとは違い、リキッドのゴリアックがマウントを取っている。

そしてエネルギー球体もふわふわと近づいてくる。

なんとか動かそうとするも、ブースターで勢いをつけているため立ち上がることは難しい。

 

『フン…ようやく貴様との因縁に決着がつけられそうだ…』

 

ここで死ぬわけにはいかないが、どう打開したものか。

そう考えていると、エネルギーの球体が突如としてすべて破裂した。フォックスが俺の捨てたランチャーで球体を破裂させたのだ。

それにより一瞬動揺したリキッドのゴリアックの顔面を右腕で思いっきり殴りつけ、馬乗りになっているゴリアックに対してミサイルを叩き込みつつ殴り続けマウントを取っているゴリアックをようやくこちらから引きはがす。

 

『チッ…やはりしぶといな、スネーク…だがいつまで持つだろうな?』

 

リキッドがそこまで呟くとフォックスのほうを向いた…と思った瞬間。

 

『やはり貴様から始末しておいたほうがよかったようだな!』

 

ブースターが点火しフォックスの方へと突っ込んでいく。

こちらもブースターを点火しリキッドのゴリアックに向かって突進をする。

互いに高速で突っ込んでいき―――リキッドが俺の機体を掴んでいたため互いにすさまじい勢いで壁に突っ込んでいった。

このときフォックスはすでに退避、少し遠くの場所まで跳躍していた。

ガァァァァァンととんでもない音が響き、ゴリアックは二機とも戦艦の壁に突き刺さる。

そして俺はというと、気を失った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『…ネー…ス…-ク…!スネー…スネーク!』

「『…いつまで寝ているつもりだ』」

 

オタコンとフォックスに叩き起こされ、俺はようやく目を覚ます。

はっきり言ってあのスピードで壁に突っ込んでいって死ななかったのが奇跡だが、俺は生きていた。

あのスピードならばもう二機とも動くことはできないだろう。

 

「…リキッドは?」

「『さぁな。あのスピードで壁に突っ込んでいったんだ、ただでは済まないとは思うが…』」

 

そこでフォックスは言葉を切った。

フォックスにもわからない、ということだ。

 

「『それより、向こうの部屋に『人間のほうの』リキッドの死体があったぞ』」

「本当か」

「『ああ。すでにお前の仲間に転送しておいた』」

『確かに転送はされたんだけど…何故かこの死体、右腕がないんだよね』

 

転送に失敗したのか、と疑問に思うオタコン。

だが、俺にはただ失敗しただけだとは思えなかった。

 

『うーむ…疑問は尽きないが、早くリキッドをゲッチュして離れ―――』

 

大佐がそこまで言った瞬間だった。

ガチャリと音がして…ピポサルのほうのリキッドが姿を現した。

 

「ウキィィィィ…‼(スネェェェェェク…‼)」

「リキッド…ッ!」

 

リキッドがこちらに向けて銃を構える。

フォックスはすでにメカボーを持っている―――が、先ほどの一戦で折れたらしく、元の半分しかメカボーはなかった。

俺はというと、ランチャーは置いてきた、ブーツは今は履いていない、銃は現在弾切れ(ただし時間がたてばまた残弾は戻る)でどうしようもなかった。

 

「ウキィ、ウキキッ―――(まだだ、まだ終わって―――)」

「いいや、()()()()()()

 

リキッドがそう言い切る前に、オセロットが奴のピポヘルをつかんでいた。

そのままピポヘルを無理やりサルからはがすと、先ほどまでリキッドだった者を俺たちの目の前に放り捨てた。

 

「残念ながら「私のボス」はお前ではないんだよ、リキッド」

「…オセロット?どういう意味だ」

「言葉通りだ、スネーク。そいつはもうゲッチュしていいぞ。こんなことを長々と話をしている場合じゃないからな。この戦艦は崩壊する」

 

そのオセロットの言葉を裏付けするように、天井からがれきが大量に降ってくる。

そのどさくさにまぎれ、オセロットはどこかへと歩き出す。

「また会おう」と、奴はそう言い残した気がした。

 

「『時間がないな…そいつをゲッチュして走るぞ!』」

 

フォックスはそう言いながらも、俺のランチャーと端末を回収して、返してくれた。

リキッドだった哀れなサルをゲッチュして、俺はダッシュブーツを履いて走り出した。

 

『スネーク!脱出用の飛行機のドックがその近くにあるから、急いで!』

「メイ・リン、道案内を頼む!」

『言われなくてもわかっているわよ、さぁはやく!』

 

メイ・リンの道案内に従いながら、俺たちはまっすぐドックへと向かう。

途中で何回か死にかけたが、なんとか俺たちは飛行機に飛び乗った。

俺たちが発進したあと、空中戦艦はバラバラに崩れていた。

 

「…危なかったな」

「『あぁ…一歩間違えれば俺たちもあの中で死んでいただろう…』」

 

そこで無線が入る。ハカセのものだった。

 

『スネーク、元気しとるかー?』

「…たった今、死にかけたところを命からがら脱出したところだ」

『フーム、それはよかったわい』

 

何が良かったんだとも思いつつ、嫌な予感に苛まれる。

 

『ところで物は相談なんじゃが』

「断る」

『話を聞かんか。―――ハルカという少女を知っているかね?』

「ハルカ?そいつは誰だ?」

 

そこでオタコンが通信に割り込んできた。

そういえばとでも言いたげな声だ。

 

『あー…ひょっとしてハイテクオリンピア初代チャンプの?』

『そのハルカじゃよ。実は今日本の上空の空中戦艦におっての』

「待て…まさか、今からニッポンへ行けとでもいうつもりか」

『よくわかったの。本人から通信があったんじゃ。ワシらよりも先に進んでおるらしくての』

『ひょっとして…そのハルカを守れ、とか…』

『勘が良くて何よりじゃ。頼んだぞ』

 

そこで通信は途切れた。最後の方で銃声がしたことを考えるに、多分戦闘が始まったのだろう。

俺はげんなりしながら窓の外を眺めた。

 

『スネーク…気を悪くしないでくれ。奴には私から言っておくから、そのー…なんだ、悪かった』

『うーん…これも任務の一環だと思って、助けてあげたらどうだい?』

『スネーク、頑張ってね。私も全力でサポートするわ』

 

そんなに俺を戦場に放り込みたいのかとは思ったが、よくよく考えてみると気が付けばいつも戦場に放り込まれている気がした。

今更いうのも野暮というものだろう。

 

「『フッ…頑張るんだな、スネーク。パラシュートは借りていくぞ』」

「…それを使ってどこに降下するんだ?」

「『…少し、な』」

「なるほどな…そういうことか。だとすれば俺に止める権利はないな」

 

つまりフォックスは己の大事な妹…ナオミを助けに行くつもりのようだった。

俺が今、未来のために銃を握っているのと同じように、フォックスは彼女の未来のために闘うらしい。

 

「…また会おう、フォックス」

「『ああ。お互い生きていればそのうち会えるかもな。…さらばだ』」

 

そうして、フォックスは機体から降りて行った。

 

「ふん…まさか俺があの男が言ったことをそのまま言うことになるとはな」

 

俺はそう呟くと、メイ・リンに通信を入れどの方向に行けばニッポンかを聞きながら機体を動かしていく。

覚悟を決め、俺はニッポンへと向かっていった。

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