NARUTO-(続編オリジナルストーリー)-   作:♪noname♪

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No.703

やや強い風が吹く中、 夜空に浮かぶ雲の隙間から顔を覗かせる月の光明とそれに伴いできる影が、岩山の起伏の激しさと荒々しさを照らし出す。

 

ヒュン、ヒュン、ヒュン

 

その山中、風が空気を切る音と混じって暗闇を移動するサスケ。足元には石が転がっているにも関わらず、足さばきからその音は拾えない、時には影のように這っていく。

 

スタッ…

 

身の丈が十分に収まる大きな岩を背にして立ち止まり、首を少し左に捻って慎重に左目を岩の先に覗かせる。

 

そこには外套に身を包んだ姿の者が歩いている。その色は夜と同化し判別はできない。

 

追跡に気づいていないのか、サスケが覗いている最中にも無造作に砂利の音を立てながら歩を進める。

 

サスケ(一体こいつは何なんだ…?監視を始めて間もないが、色々気にかかる事がある)

 

油断したら周りの闇と同化してしまいそうな、ゆらりとした歩み。重そうな足取りだがその半面行く先ははっきりしているように歩いているようだ。サスケは見失わないようかつバレない程度の距離を保って対象の跡を付ける。

 

サスケ(見ている限りでは振り返ったり立ち止まったりするなど、動物らしい行動が未だ見てとれない。…人間ではないのか?)

 

観察していた対象の情報を組み立て色々仮説を立てるが、確かな情報がほとんど無い。考えられる可能性が様々に分岐し頭の中で錯綜する。

 

サスケ(こちらに気付いている気配や素振りは見せていない、臭いもこの風なら気付かれない…)

 

草木も眠る丑三つ時、夜行性のフクロウや、人の悲鳴と間違えるキツネの声がときおり山をこだまする。

 

サスケ(…もう少し近付いてみるか)

 

タイミングを計り、相手との距離を縮めようとする。すると突然、対象がピタリと石像の様にその場に留まった。

 

サスケ(ん?なん…)

 

そう思いかけた時、サスケは右側から迫る殺気を感じ取った。その方向を振り向いてみると、外套に身を包んだ者が目に入る。その者は外套の下から右手を抜くと、手にはクナイを握り今まさにサスケに切りかかろうしていた。

 

 

ズガッ!

 

間もなくサスケが背にしていた岩石が真っ二つに分断される。衝撃でバランスを崩した大岩は左右に転がる様にドドンと倒れて、見えた断面は機械で切るよりも鮮やかだった。大岩を切った後のクナイは先程とは違い、チャクラを帯びていて刃渡り四~五十センチの刀と化している。

 

ザッ…

 

いつの間にか、襲いかかって来た者の背後に滑り込むように回り込んでいたサスケ。左目の輪廻写輪眼の瞳力で、その者の後ろに転がっていた瓦礫と、とっさに入れ替わっていた。

 

サスケ(もう少し気づくのが遅れていたら危なかった。アイツの仲間なのか?)

 

敵は振り向いてサスケを観察するように凝視したあと、再び第二撃の為にチャクラ刀のクナイを胸の前に構える。

 

サスケ(あのチャクラは…風の性質変化か。切り合いではこちらが不利になる…)

 

それはまるで刃物を砥石で研いでいくような要領で左右の刃から切っ先に向かって流れていて、切れない物は無いかのような雰囲気を醸し出している。

 

サスケは先程まで追っていた監視対象を確認する為、敵の左後方を見通すが、その者の姿は無かった。

 

サスケ「お前は何者だ?アイツの仲間なのか?」

 

「………」

 

まるで聞こえてないかのように、クナイを構えたまま何の反応もしめさない。

 

手裏剣を取り出して指の間に挟むサスケ。握り込み体の前に構えると、チャクラを流して手裏剣はチリチリと音を立てて、雷を帯びた。

 

サスケ「答える気は無いようだが、脅威としてお前は捕らえる」

 

そう言って手裏剣を放つと、イタチ並の手裏剣術は敵の前方を塞ぐように上下左右に向かっていく。

 

キン、ガッ、ギン、ギャリン!

 

相手は造作も無いような剣捌きで、手裏剣を叩き落としていく。

落ちた手裏剣は虚しく全て切られていた。

その僅かな間にサスケは敵の背後を取る。

敵が気付く時には空中から首目掛けて右足の上段蹴りを繰り出していた。

しかし紙一重で体を反って躱されてしまい、蹴りは空を切る。するとサスケは泳いでしまった身体を左に捻り、空中で半回転。身体を空中ながらで整えると、そのまま回転がかった状態で今度は、右足を相手の左肩辺りを狙い振り降ろす。

 

ガッ!

 

反撃の隙も与えず、空中で鋭い攻撃を連続で繰り出すが、肘を曲げた左腕でガードされてしまった。

 

ブン!

 

サスケをその腕を振り払って、再び体勢を崩されてしまう。受け身を取るため片手を地面に付き、後ろに一回転して着地する。再び敵に目を向けた時には、チャクラ刀を横に振りかぶり身構えていた。

 

ズアッ!

 

チャクラ刀を横に振ると、空気を切る音と共にチャクラを帯びていたクナイから、刀の形を成していたチャクラだけが回転しながら飛んでくる。

 

とっさにその場で印を結ぶサスケ。

 

『火遁・豪炎弾の術!』

 

ゴァ!

 

飛んでくるチャクラ刀に放ったその術は、豪火球のようにも見えるが大きさは少し小さい。しかし、それは豪火球よりも荒々しくて密度があるように見える。

 

ズドン!

 

中央よりややサスケ側で火球は刀を飲み込むように、刀は火球を切り裂くようにぶつかる。すると、火球は風のチャクラを喰らって膨らむように大きくなっていった。それは夜の山中を赤く照らし出すほどの巨大な火の塊と化した。

 

勢いを増した火球は轟音を上げて敵に向かっていく。

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