空人と雷人   作:シャインベルク

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主人公sideです。こっちが一話かな?


プロローグ2 飛んだ人

「……なんでさ?」

 

 

気が付くとそこは雲の上だった。

 

 

 「……いやいやいや、意味が分からん!?なにがどうなってんのよ!?」

 

 

 パニック状態になりながら、辺りを窺っても見渡す限りの空と雲しか視界に入らない。

そもそもなんで雲の上に立っていられるのかもわからない。

誰かに話を聞こうにも、こんな所に人がいるとは思えない。

 

 

 「勘弁してくれよ……俺がなにしたってのさ……」

 

 

 どうしようもなくなってしまい途方に暮れて俯くと、足元に何かが落ちているようだ。

 見た目は普通の宝箱のようだが、如何にもな感じが怪しすぎる。

というか宝箱が普通に落ちているだけでも充分に怪しい。 

 手に抱えられる程度の大きさで、大して重くもない。軽々持ち上げることが出来た。

軽く振ってみるとどうやらなにかが入っているようだ。

 

 

 「やっぱり、開けるしかないよな……」

 

 

 この状況を打破できる何かが入っていると信じ、藁にも縋る思いでその宝箱を開けることにする。

鍵などはかかっていないようで、特に問題なくそれの蓋を開けることができた。

 

 

 そこには一枚の手紙と、見た目がアレなとてもマズそうな果物らしき物が入っていた。

漫画やアニメでよく見る機会があったそれは間違いなく、

 

 

 「ってコレどうみても悪魔の実じゃねーか!」

 

 

 慌てて入っていた手紙に目を通す。そこには信じがたいことが書かれていた。

 

 

 

 

 『はじめまして、お元気ですか?唐突ですが貴方は一度死にました。

ですが私達の事情により、貴方にはその”ONE PIECE"の世界で生きてもらいます。

 え?その事情ですか?そんなものただの娯楽ですよ。

たまたま都合のいいタイミングで来た魂があってラッキーでした。

 むしろそのまま消える筈だった貴方を、記憶も肉体もそのままにして転生させたのですから、

私に感謝するべきですよね?泣いて喜んでいいのですよ?

 ああ、一応最低限肉体は強化しておきました。

流石にそのままだとアッサリ死んでしまいそうでしたので。

 世界に入り込んだ異物として、せいぜい楽しませてくださいね。神様より』

 

 

 

 

 

 ……オーケー、ちょっと落ち着こう。この上から目線の書き方は、

すんごい腹が立つが冷静になるべきだ。冷静に………

 

 

 

 「ってアホかぁ‼冷静になんざなれるかぁ‼」

 

 

 思わず雲に手紙を叩き付ける。 ポフン  情けない音が鳴りもっと腹が立つ。

 

 

 「つーかなんで俺死んでんの!?しかも転生って急すぎるんだよ!?

いきなり飛ばす前にせめて説明ぐらい直接しろやぁ‼」

 

 

 ハァハァ……ある程度叫ぶと少しだけ頭が冷えたのか、思考回路が戻ってきた。

 

 

 「落ち着けよ俺……とりあえず、色々整理しよう……」

 

 

 ひとまず一番最近の記憶から思い出そうとする。ええっと確か……

 仕事帰りにコンビニに寄ったことは覚えてる。面倒だから晩飯をコンビニ弁当で

済まそうって思って……そうだ、ついでに立ち読みしようと思っていつも読んでる

ジャンプに手を伸ばした所で、急に辺りが真っ白に……って、

 

 

 「あ~、原因はそれっぽいな……」

 多分、あれはトラックか何かのヘッドライトだったのだろう。

居眠り運転か飲酒運転か知らんが、コンビニに突っ込んできて、

たまたま雑誌コーナーが道路沿いだったから巻き込まれたようだ。

 ついてねぇ……いや、死んでもこうして転生したんだから運はいいのか?

 

 

 まぁ過ぎたことを悔やんでももう手遅れだしなぁ……

これからどうするかを考えた方が現実的か。

 

 

 「とはいえ、これからどうしたものか……」

 

 

 自分の置かれた状況は把握できた。だが解決策はさっぱりである。

絶望的な状況には変わりない。しかもそろそろ日が暮れるようで、

太陽が沈み始めている。このまま夜を迎えるのは避けたい。

 

 

 「あと出来ることと言えば……」

 

 

 ここまで考えないようにしていた、あるモノに目を移す。

ここがワンピースの世界ならば、それは絶大な価値を持つモノ。

 

 

 「悪魔の実……でも、これ売れば確か一億なんだよなぁ……」

 

 

 食えば人を越えた力が身につくが、その代償として海に嫌われカナヅチになる。

ハイリスクハイリターン、まさに人生を賭けたギャンブル。

売れば大金が手に入ることも考えれば、出来れば取っておきたいんだが。

 

 

 「とはいえ、このままじゃただ餓死するだけだし、覚悟決めるか‼」

 

 

 そもそも、雲の上と言うことは少なくとも高度は空島”スカイピア”級。

すなわち上空一万メートルということになる。

 そんな高さから落ちたら、いくら水面とはいえ確実に死ぬ。

どこぞのコックや諜報機関みたいに空を歩ける技や、鳥のように空も飛べない限りは。

 

 

 

         -それこそ空を自由自在に動くことができれば- 

  

 

 

 「うっし‼食べるぞ‼」

 

 

 覚悟を決めて悪魔の実にかぶりつき飲み込む。だが一つ忘れていた。それは、

 

 

 

 

 

 「まっっっっずぅぅぅぅぅ‼‼‼‼‼‼」

 

 

 

 

 

 悪魔の実が、とんでもなくマズい事を。 

 

 

 あまりのマズさに思わず吐き出しそうになるが、口を押さえてなんとかこらえる。

正直他の能力者の皆さんを尊敬してしまうほど、衝撃的な味だった。

 

 

 「うぉえぇぇ・・・キッツイぞこれ」

 

 

 なんとか吐き出さずに済んだが、これを全部食うのは無理だ。

よっぽどの緊急事態でもない限りは、一口で充分だろう。

だが、今はその緊急事態である。もしもこの悪魔の実がハズレの場合、

これの残りで飢えをしのぐ羽目になるのだ。

 

 

 「頼むぜ神様、マジで。」 

 今の所は体に変化はない。悪魔の実のルールに従えば、同時期に同じ能力は

発現しないらしいので、どんな能力かは見当もつかない。

 

 

 「さて、どうやって確認すべきか。あれ?」

 

 

 どうやって能力を調べるべきか悩んでいると、足元が輝きはじめた。

これか?と思ったのだがどうやら違うようで、先ほど投げ捨てた手紙が光っていた。

 嫌な予感がしつつも確認することにする。そうすると手紙の裏面に文字が浮かんできた。

 

 

 

 

 

 

 『P.S.

 

 この文章は貴方が悪魔の実を食べると読めるようになります。

 

 同封した悪魔の実はサービスで食べる時貴方の想像した力が身につく特別製です』

 

 

 

 

 

 

 「そういうことは先に言えや‼」

 

 

 ブチ切れて手紙を真っ二つに裂いてしまった。そうするとまた手紙が輝き、

新たな文字が浮かび上がった。

 

 

 

 

 『P.P.S.

 

 なぜ先に言わないかって?変な能力が身についた方が面白いでしょう?』

 

 

 

 

 

 俺は迷わず手紙をぶん投げた。ちくしょう、見てんのかよ。

もし見て無かったとしたら、見てないでツッコミ予測されたほうに腹が立つ。

 

 

 「っと今はそれどころじゃねぇ。想像した能力だと?」

 

 

 思い出せ、俺は何を考えてこれを食った?

……駄目だ、あまりのマズさに記憶がぶっとんでる。思い出せ‼

 

 

 

 

 「……もしかして……”空”か?」

 

 

 

 

 あの時、俺は確かに空を自由自在に動けたらここから安全に助かると思った。

そう思い鳥人間になったイメージで羽根を生やそうとするが何も起こらない。

 どうやら動物系ではないようだが、あの時空を想像したのは間違いない。

 

 

 「おいおい。まさかとは思うが、”自由自在”の方ってか?」

 

 

 ものは試しに、目の前に壁をイメージする。すると見た目にはわからないが、

触れて見ると確かに壁のようなものが出来ていた。

 続いてその壁を横に倒して固定するイメージをする。その上に乗ってみると、

なんの問題もなくそこに立つことができた。

 

 

 

 「ハハ……これ強すぎじゃね?」

 

 

  自然系(ロギア)”ソラソラの実。”

 それが俺の能力のようだ。

 

 

 

 




 お読みいただきありがとうございます。説明だけで終わってしまいました。

 次回こそ2人が接触します。
感想、評価お待ちしています。

 次回もよろしくお願いします。
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