がっこうぐらし!~おわりのはじまり~ 作:Archer SHO
今回、本当はショッピングモール到着までやるつもりでしたが、気が付けば文字数がエライことになってました笑
というわけで第5話です!
どうぞ!!
~私立巡ヶ丘学院高等学校、生徒会室~
~翌日、午前10時~
「準備はいいか?」
「あたしはオッケーだ、りーさんは?」
「大丈夫よ。でも篠山くん、本当に1人で大丈夫なの?」
「大丈夫、やばそうだったら全力で逃げるし…それに、昨日も言ったけど1人のほうが素早く動けるから」
「…ムリ…しないでね?」
「おう。…あ、そうだ。胡桃、俺の学ランとボウガン預かっててくれ。走るとき邪魔になるから」
そう言って学ランを脱ぎ、ボウガンを胡桃に渡した。
ちなみに今の少年の服装は、学校指定のカッターシャツにスラックス、その上から背中に〔POLICE〕の文字が刺繍してある警察官用の防刃ベストを着て、腰に拳銃用ホルスターやナイフホルダーの付いたいつもの帯革(いわゆるベルト)を装着している。
「いいけど、武器はどうすんだよ」
「昨日、生徒指導室で見つけた金属バットがあるから大丈夫だ。それに、いざとなったらこいつもあるしな」
少年はそう言って腰に吊るしてある拳銃の入ったホルスターをポンッと軽く叩いた。
「なんで金属バットが生徒指導室にあんだよ…って、そういえば、生徒指導の先生って野球部の顧問だったもんな」
「そうだったっけ?まぁいいや、…それじゃあ行ってくるよ」
「おう、その…なんだ…気をつけろよ」
「…あぁ、心配すんな。大丈夫だから」
少年は少し笑いながら胡桃の頭を撫でた。
「ちょっ!?な、なにすんだよ!やめろ、バカァ!?」
突然のことに胡桃は顔を真っ赤にして、少年を突き飛ばした。
「おぉ、スマン。手が勝手に」
「勝手にじゃねぇよ!びっくりするだろ!?まったく…ほら、早く行かないと」
「それもそうだな、それじゃあ胡桃、若狭も気をつけろよ」
「おう」
「えぇ」
少年は梯子を降りていった。
「さて、わたしたちもいきましょう?」
「そうだな…あたしはゆきを呼んでくるよ」
「えぇ、お願いね」
―
―――
―――――
慎重に梯子を降りていき、ようやく地面についた。
(はぁー、やっと降りれた。思ったより怖かったな)
そう思いながらも周囲への警戒は怠らない。
少年は割れたガラス窓の破片を拾い、目的地である駐車場とは間逆に投げた。
パリィン
とガラスの割れる音が聞こえた。それに釣られて<かれら>は音の鳴った方向へ移動していった。
(よし!今のうちに!)
少年は静かに走り出した。
あともう少しで目的の車というところまで来たところで車の陰から2体の<かれら>が出てきた。
「…やっぱ戦闘は避けられない…か」
少年は走るスピードを落とさず、<かれら>のうちの1体に向かって金属バットをフルスイングした。
ゴシャっ!!
バットが<かれら>の頭にヒットし、そのままの勢いで1回転して倒れた。
続いて2体目はバットを下から上に振り上げる形で顎を打ち砕き、仰向けに倒れたところに、バットを上段からおもいっきり振り下ろした。
その後は、事前に由紀から佐倉先生の車の特徴を聞いていたため、すぐに見つけ車に乗り込んだ。キーを差しこみ、捻ると、
キキキッブゥゥン!
無事にエンジンがかかった。
「よっしゃ!!」
少年はおもわずそう言った。正直、あの日から一度も動かされていないであろう車がすぐに動くとは考えていなかったのだ。
少年は急いで車を胡桃たちが待っているであろう正面玄関まで走らせた。
先ほどガラス片で遠ざけた<かれら>も車のエンジン音に惹かれて近づいてきていた。
正面玄関に着くとすでに胡桃たちが待っていた。
「早く乗れっ!<かれら>が近づいてくる!!」
少年は急かすように言った。
「もう~遅いよう~」
「ゆき!いいから早く乗れ!」
「早く行きましょう」
そう言いながら3人とも車に乗った。
「ちゃんと掴ってろ!揺れるぞ!!」
「待って、し、シートベルト」
由紀がなにか言っているようだったが少年は気にせず、車を発進させた。
校門を出るまでに1,2体<かれら>を轢いたが、4人は無事に学校をでることができた。
―
―――
―――――
学校を出て少し経ったあと、ほかのみんなも運転ができたほうがいいという話になり、胡桃が運転席に座り、少年は助手席に移っていた。
「ごーごー!もっととばしちゃえー!」
「だめよ、くるみ。安全運転でね」
「わかってるよ!」
「まぁ、変な運転しようもんなら俺が止めるから安心しろ」
そんな他愛のない会話をしながら町の中を進んでいたのだが、
「胡桃、また行き止まりだ」
「またかよ…」
先ほどから、あの日にいたるところで起きた交通事故の跡が残っており、そのせいで思ったように進めていないのであった。
「丈槍、後ろ見ててくれ。Uターンする」
「また通行止め~?」
「だな」
「なーんか今日通行止め多くな~い?」
「そうねぇ」
「よし、胡桃、ギアを戻せ」
「おーらい」
こうして再び道を走り出した。しばらくすると由紀が、
「ドライブ楽しいねー」
と言った。運転している胡桃は、
「そうか?まぁ、乗ってるだけなら楽かもな~、運転する側になるとなにかと神経使うから結構疲れるんだよ。パパがよく車に乗せて遠くに連れて行ってくれたけどその凄さが改めて分かったよ」
「あぁ、それは分かるな。俺も免許取って運転するようになって運転する人のありがたみが分かったからな」
そんな話をしていると悠里が、
「くるみ、運転代わる?わたしも運転覚えたいし」
すると、胡桃は疲れたように
「あぁ、じゃあ、頼んだ…」
「わたしもやりたーい!」
「やめとけ、ゆき」
―
―――
―――――
その後も通れなくなっている道をよけて通っていくうちに、少年はあることに気が付いた。
「…若狭」
「…なにかしら?」
「この次の交差点右に曲がってくれ」
「いいけどどうして?」
「そこに俺と胡桃の実家がある」
「!…そうだったの」
少年と胡桃の家の近くまで知らず知らずのうちに近づいていたのだ。
「んー?胡桃ちゃん、どーしたのー?」
「いや、その…あたしはいいよ」
「でもずいぶんと顔出してないんでしょ、行ってきたら?」
「いや、でも…ほら、今日帰るって言ってないし」
「いいじゃない、べつに」
「…行くぞ、胡桃。せっかくだしな、一緒に行ってやるから」
「…そうだな、うん、ちょっと顔出してくる」
「いってらっしゃい、くるみ。篠山くん、くるみを頼むわね」
「あぁ、もし<かれら>が近づいてきたらクラクションを鳴らせ。すぐに戻ってくる。あ、あと後ろに積んであるバール借りてくぞ」
「いいけどどうして?」
「ちょっと…な」
2人は車から降りて、一先ず胡桃の家から見ることにした。
「玄関…開いてる」
「大丈夫、俺がついてる」
「…ん」
胡桃は意を決して玄関を開けた。
「ただいま」
「…お邪魔します」
2人は靴を脱いで家の中に入っていった。
懐中電灯の明かりを頼りに中を探索する。1番最初に入ったのはリビングだった。机を触ると埃やチリが溜まっていたのか、手が薄く汚れた。
「…どこいったの」
「胡桃、ご両親の部屋を見た。荒れてたけど、暴れたりしてできたものじゃなさそうだった。たぶんここを出る準備をしていたんだと思う」
「…そうか」
「自分の部屋、見てこなくていいのか?」
「…一瞬見てくるよ」
「外で待ってようか?」
「……一緒に来てくれたほうが助かる…かも」
「そうか」
2人が胡桃の部屋に入ると、そこはまったく荒らされていなかった。
「胡桃、大丈夫か?」
「…少し、いいか?」
「ん?なんだっ!?」
急に胡桃が少年に抱きついた。
「…ごめん、少しでいいからこのままで居させてくれ」
「…あぁ」
少し震えてながら抱きつく胡桃を、少年は抱きしめ返した。
―
―――
―――――
―5分後
「わりぃ、もう大丈夫だ」
震えが収まり、落ち着いたようで少年から離れた。
「まぁ、その、なんだ…気にすんな」
「…このことりーさんたちには言うなよ」
胡桃がジト目で少年を見た。
「いや、言わねぇよ。言ったら殺されそうだし」
「そうだぞー、もし言ったらあたしのシャベルの餌食だ」
「ははっ、そりゃ怖い」
軽口を言い合いながら胡桃の家を出た。少なくとも胡桃の顔は先ほどよりかは強張っていなかった。
―
―――
―――――
胡桃の家を出て、次に向かったのは隣の少年の家だった。
「鍵、閉まってるな」
「そこの植木鉢の下に鍵ないか?」
「ん、あったぞ」
「よし」
「…亮は平気そうだな」
「まぁこんなことで死ぬような両親じゃないからな」
ガチャっと鍵の開く音がした。
その後、少年はある1ヶ所を目指してすたすたと歩いた。
「どこに向かってるんだよ」
「父さんの書斎。もし父さんが持っていってなかったらアレがあるはず」
「?」
書斎に入ると本独特の香りがした。
少年は書斎に入ると、いくつかある本棚のうちの1つを押した。すると後ろから鉄の頑丈そうなロッカーが2つ出てきた。
「亮、それは?」
「開けてみてからのお楽しみだな」
そういって、バールを使ってロッカーをこじ開けた。無理やり開けたその中に入っていたのは、
「やっぱり持っていってなかった」
「…どうしたんだよ、それ」
そこにあったのは、2丁の銃だった。
「父さんの趣味だよ。こっちはベレッタっていう会社の上下二連散弾銃、ショットガンって言ったら分かるか。クレー射撃用に使ってた。でこっちはレミントンのM700、簡単に言ったら狙撃銃だ。狩猟用に使ってた」
「これって違法だよな?」
「いや、これはちゃんと許可が下りてるから合法だ」
「そうなんだ…で弾は?」
「たぶんこの横のロッカーの中だったと思う」
そういって横のロッカーをこじ開けると、そこには散弾とライフル弾とM700に使う着脱式のマガジンが5つあった。
「あー、そういうことか」
「なんだよ、弾はあったんだからいいだろ」
「本当はもっとあったはずなんだ。たぶん半分以上を銃砲店に預けてるんだと思う」
「そこは遠いのか?」
「今回目指してるショッピングモールとは逆方向だな。…まぁ、あっただけマシだな…ん?どうした胡桃?」
後ろを見ると胡桃が何かを見ていた。
「亮、これが扉に貼ってあった」
それは封筒に入った手紙だった。中を開けると、
「………胡桃、よろこべ。俺の父さんと母さんと一緒に胡桃の両親も逃げたみたいだ」
「っ!!本当か!」
「みたいだぞ」
「よかったー」
そう言って胡桃は座りこんでしまった。
「大丈夫か?」
「あ、あぁ。なんだか安心して…な」
「そうか。よし、俺の目的は達成したし行くか」
「あぁ、そうだな!」
そういって2人は悠里たちの元に戻った。
―
―――
―――――
「おかえりー」
最初に声をかけたのは由紀だった。
「おうー」
「あ、家から帰ってきたのにおかえりは変かな?」
「別にいいんじゃね」
「ただいま!」
「りょーくんも!おかえり!!」
「あぁ、ただいま」
「あれ?それどうしたのー?」
「これか?…実は俺、学園生活部のほかにもう1つ射撃競技研究会っていう部活にも所属してるんだけど…それで使うんだよ」
「へぇ~そーなんだ!なんだかよくわからないけど凄いね!!」
「あ、ありがとう」
少年は苦笑いをしながら言った。
遠足はまだおわらない
…to be continue
くるみちゃんと亮くん、抱き合っておきながらお互い、両想いって気づいてないんやで…
あ、あと銃と弾は一緒の部屋に置いたらアカンねんでとかそういうツッコミは一切なしの方向でオナシャス!
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