ポケモン世界に転生したので好き勝手に生きてみる   作:にわか党

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引き続き、砂漠の民コスプレのシローさんです。

今回もゲットしていきますよ。

それでは、どうぞ。



0028

 

『彼方ガ、オアシス、エリア、デス』

 

 昼食の時間になったので俺達はガンタの案内で砂漠の中にあるオアシスへ案内してもらいました。

 木々や草花が生い茂る緑地の中央に湧き出る水が湖のようになっています。

 道中、ナックラーとイシズマイをゲットしてから野生のポケモンとの遭遇がなかったんですけど、ここはたくさんのポケモン達が憩いの場としているようです。

 皆、和やかに過ごしている様子に癒されますわー。

 流石にここではバトルをしてゲットしようなんて思いません。

 仲良く昼食タイムと洒落込みましょう。

 俺達の分も含め、ガンタには野生のポケモン達のポケモンフーズも用意して頂きました。

 頼りになるぅー。

 

「ヒマヒマ!」

 

「サボ? サーボ!」

 

「キルル」

 

 サボネアを始め、ヤジロンやイシツブテなど砂漠に住む野生のポケモン達とヒマナッツ達が仲良くポケモンフーズを食べているのを眺めながらガンタ特製コロッケサンドを頬張ります。

 ポケモン達の戯れている姿をオカズにいくらでも食べられそうです。

 食べながらさっきゲットしたサンド、ナックラー、イシズマイのデータを確認します。

 

『サンド』

性別:♂

特性:すながくれ

技:ころがる、マグニチュード、すなじごく、あなをほる

 

『ナックラー』

性別:♀

特性:かいりきバサミ

技:かみくだく、だいちのちから、あなをほる

 

『イシズマイ』

性別:♂

特性:シェルアーマー

技:シザークロス、ロックブラスト、ステルスロック

 

「うっぷ」

 

 あ、いくらでもは無理でした。

 いくら絶品料理でも限界はあります。

 だって人間だもの。

 

「ヒッマヒッマ!」

 

 折り畳み椅子でサンド達のデータを見ながら食休みをしているとヒマナッツがぴょんぴょん跳ねて俺の膝に乗りました。

 

「サーボネ!」

 

 その後ろからサボテンによく似たポケモン、サボネアが付いてきて寄って来ます。

 そして、トゲトゲの付いた片手を挙げての挨拶。

 俺の心は撃ち抜かれました。

 この子の特性はスコルピと同じスナイパーかもしれません……。

 

「ヒーマ、ヒマヒマ!」

 

「サボサボネー!」

 

 ひとりサボネアの愛らしさに打ちひしがれていた俺にヒマナッツとサボネアが何かを伝えようとしています。

 どうやらサボネアは自ら俺のポケモンになってくれるようです。

 マジですか。

 ここでまさかのゲットきました。

 大歓迎ですとも。

 

「では、このモンスターボールに入ってもらえますか?」

 

「サボ!」

 

 掌に乗せて差し出したモンスターボールのボタンをサボネアがちょこんと押して中に入ってくれました。

 数度の揺れとボタンの点滅が起こり、収まります。

 

「サボネア、ゲットですね」

 

「ヒッマ!」

 

 今回はヒマナッツのおかげですね。

 可愛い上に何て優秀なんでしょ。

 スリスリと体を寄せてくる仕草は堪りませんな。

 では、サボネアのデータも確認です。

 

『サボネア』

性別:♂

特性:ちょすい

技:やどりぎのタネ、ニードルアーム、ミサイルばり

 

 夢特性です、ありがとうございます。

 砂漠でも水をいっぱい溜めてそうですね。

 

『シロー様』

 

「はいはい?」

 

 ガンタに呼ばれて振り返ると両手には2匹のドジョッチ。

 まさかの手掴みでの捕獲ですか。

 

『違イマス』

 

「ですよねー」

 

『彼ラ、モ、シロー様ノ、ポケモン、ニ、成ッテモ、良イト。ポケモンフーズ、ガ、気ニ入ッタ、ヨウデス』

 

 敢えて自らの功績をアピールするガンタさんに敬服です。

 いつかはガンタ製のポケモンフーズに釣られるポケモンがいると思ってましたよ。

 直ぐにドジョッチさん2匹もゲットです。

 

『ドジョッチ』

性別:♂、♀

特性:きけんよち

技:どろばくだん、アクアテール、じしん、みらいよち

 

 はい、ハスボーとアメタマに続いて二組目のカポーでした。

 仲良き事は美しきかな。

 二つの小さくなったモンスターボールを仕舞います。

 ポケットに入れるのが基本です。

 他のポケモン達はポケモンフーズを食べ終えると砂漠に出て行ったり、ヤシの木で日陰になっている場所で寝始めたり離れていきました。

 これ以上はゲットされる気はないようです、残念。

 

「ヒママ?」

 

 野生のポケモン達が離れて行ったのでバックパックからタマゴを出します。

 ガンタから受け取った布巾でカプセルからタマゴを取り出して綺麗に磨く。

 

「孵るのが楽しみですね」

 

「ヒマ!」

 

「キルル」

 

 時々、なかからおとがきこえてくるので孵るのも近いかもしれません。

 しっかりと念入りに磨いてあげます。

 早く会いたいですな。

 

 “コツコツ”

 

「キルー?」

 

「この子も早く会いたいと思ってくれているみたいですね」

 

「キル!」

 

 キルリアも早く会いたいそうです。

 そんな和やかな時間が過ぎる一方でさっきからどうも気になる視線を感じます。

 じっとこちらの様子を伺っているようですが何故か怯えも伝わってくるんですよ。

 何ですかね?

 気配からポケモンである事は分かるんですが。

 気になります。

 でも、俺がこのまま行ったら逃げられるかもしれません。

 

「キルリア」

 

「キル?」

 

「後ろの茂みにいる子にこれを渡して来てもらえますか?」

 

 キルリアに渡したのは青い数個のオレンのみ。

 

「キル」

 

 こくりと頷いて了承してくれたキルリアがオレンのみを持って茂みに隠れている子に近付いて行きます。

 食べてと一言掛けて茂みから手が届く距離にオレンのみを置いて来てくれたキルリアには花丸をあげたい。

 しばらく悩んだ後に茂みからオレンのみに手を伸ばして食べてくれたようです。

 タマゴをカプセルに戻し、俺は茂みの近くにあるヤシの木の根元に怖がらせないようゆっくり近付いて腰を下ろします。

 ヒマナッツとキルリアも後を追ってきました。

 皆で寝そべります。

 

「そこはひざしがつよくて暑いでしょう。こちらで一緒にお昼寝でもどうですか?」

 

 瞼を閉じて完全に無防備な姿で茂みに隠れている子に語りかけます。

 当然、返事はありません。

 だから、待ちます。

 しばらくその状態が続き、茂みがガサガサと音を立てました。

 草が揺れて飛び出した影が俺達が寄り掛かるヤシの木の反対側へと隠れる。

 かなりのスピードでしたが俺の動体視力ははっきりと捉えています。

 先が雷の形になっている長く黒い尻尾、オレンジ色の体色、柔らかそうな黄色の頬っぺた。

 

「ライ……」

 

 ヤシの木から顔だけを覗かせてこちらの様子を伺っているのはでんきタイプのライチュウ。

 ふむ、何故にでんきタイプのこの子がこんな砂漠の真ん中にいるのでしょうな?

 

『コノ周辺デ、モンスターボール、カラ、逃ガシタ、反応ガ、僅カニ、残ッテイルノデ、トレーナー、ガ、捨テタノカト』

 

「その反応の件り聞いてないんですけど?」

 

『聞カレマセンデシタノデ』

 

 そうですね。

 次からは教えてもらえると有り難い。

 それはそうと、態々ここに捨てていくとは。

 タイプ相性的にこの辺のポケモンと仲良く出来ていたとは考え難いですし。

 自分を捨てた人間がいるのに怯えながらも近付いて来たのを見るに捨てられてからずっとひとりだったのかもしれません。

 それはとても寂しいですね。

 

「ライ……?」

 

「ああ、気にしないで下さい。それよりもオレンのみもっと食べませんか?」

 

 少し体を起こしてガンタから受け取ったオレンのみを差し出してみます。

 若干の逡巡の後、木の陰から恐る恐る手を伸ばして俺の手の中からオレンのみを取っていきました。

 ウチのは特別美味しいですから。

 もそもそと食べています。

 その後は少しだけ近付いて来てくれましたが隠れたままです。

 ナエトルやハスボー、アメタマは他の木で寝ていますし、フカマルはまた砂遊びに夢中でヒマナッツは俺に寄り掛かって寝てしまったので俺も昼寝する事にしました。

 ライチュウも安心してくれるかもしれませんし。

 俺が寝ようとするとキルリアも隣で寝始めました。

 お昼ねタイムです。

 

 

「ふぁ」

 

 失礼、熟睡してしまいました。

 結構な時間寝ていたようで太陽の位置がだいぶ低くなっていますな。

 ウチの子達はまだ寝ているようです。

 そして、俺のいるヤシの木の90度右にはライチュウが尻尾を抱えてお休み中でした。

 激写のチャンス、ガンタさん連写でお願いします。

 

「……ライ?」

 

 残念です、ライチュウが起きちゃいました。

 

「おはよう御座います」

 

 俺の挨拶にビクッと体を一瞬強張らせましたが逃げる事はしないようです。

 スキンシップをはかる為に今度は何も持っていない手を差し出しました。

 クンクンと匂いを嗅いだライチュウは敵じゃないと認識してくれたようで指を少し舐めてくれます。

 

「ここでの暮らしは楽しいですか?」

 

「ライ、ライ…」

 

 ショボンとなるライチュウ。

 

「では、俺達と来ませんか?」

 

「ライ?」

 

 不安げな目をしています。

 だいぶ悩んでいる様子。

 

「ヒマ?」

 

「キール……」

 

 ライチュウを誘っているとヒマナッツとキルリアが目を覚ましました。

 ここでふたりに援護射撃をしてもらいましょうか。

 

「ウチにはヒマナッツやキルリアだけでなく、でんきタイプの子もいます。きっと皆と仲良くなれますよ」

 

「ヒッマヒママ!」

 

「キル!」

 

 ニッコリ笑うヒマナッツとキルリアの笑顔にライチュウの瞳に写る不安の色が薄くなったように感じます。

 ぜったいれいどすら無効にするくらいのスマイルはこうかばつぐんです。

 

「ライ」

 

 ついにライチュウが俺が差し出した手を両手で握り、一緒に来てくれるのを了承してくれました。

 柔らかい手を優しく握り返し撫でさせてもらいます。

 少し落ち着いたのかライチュウの表情も和らぎました。

 

「ゲットさせてもらいますね」

 

「ライ」

 

 こくんと頷いたライチュウが俺が取り出したモンスターボールのボタンを押し、中へと入ります。

 直ぐに収まる揺れと点滅。

 ライチュウさんもゲットです。

 神に誓って大切にしますよ。

 

「それではそろそろ帰りましょうか」

 

 起き始めたハスボー、アメタマ、まだ寝ているナエトルをモンスターボールへ戻しました。

 

「フカ」

 

 砂の中から顔を出したフカマル。

 今までずっと砂の中で遊んでいたようです。

 そのフカマルもモンスターボールへ。

 ヘリはまたガンタが遠隔操作でここへ移動させてくれました。

 

「帰ったら皆で島の砂丘へ行ってみましょうね」

 

「ヒッマ!」

 

「キルル!」

 

 俺達を乗せたヘリが島へと飛び立ちます。

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