どうやら世界は、マッ缶のように甘くは出来ていないらしい   作:さめのひと
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読んでくださってる皆様、本当にありがとうございます!

皆様により楽しんでいただけるような作品になるようがんばりますので
これからもよろしくお願いします!

では、短めですが投下します~


第6話

【第6話】

 

 弾バカと槍バカとのランク戦を終え、家に変えると我が愛しの小町に帰りが遅いと怒られ、普段

防衛任務のない日にランク戦なんてほぼすることのない俺の行動に不信感を持たれて色々と

詰め寄られたりもしたが、朋也さんとゆきちゃんがいるときにまとめて説明するからと言うと

「絶対だからね!」と言われて若干萌えた俺はそのまま床に就いた。

 

 これじゃ俺シスコンみてぇじゃん。いや実際そうだけど。

 

 と言う訳で今はランク戦を終えた翌日の放課後である。

 

 今日は防衛任務があるのでLHRが終わるとそそくさと荷物をまとめて俺は帰宅しようとした。

 

 廊下に出て、校門へ向かう途中に

 

 「比企谷、部室はそっちじゃないぞ?」

 

 ひらつか せんせい か" あらわれた!

 

 …ハイ、スミマセンイイナオシマス。平塚先生とエンカウントしてしまった。

 

 「いや、俺今日バイトあるんで部活なんて出れないですよ。そもそも俺は入部を了承した

覚えすらありませんし。」

 「比企谷、君は話を聞いてなかったのか?異論反論その他諸々は一切認めないと私は

言ったはずだが」

 「俺の稼ぎが生活を担ってるんで、バイトは休めないっす。それか部活に出た分の時間の

給料を学校か先生が払ってくれるなら部活に行くのも吝かじゃないですが。というよりも、

バイトだろうが公務員だろうが仕事に対して金が発生しているんです。ソレを蔑ろにする意味は

俺よりも先生のほうがよくご存知だと思うのですが」

 

 そう言い放ち、俺はその場を立ち去ろうとする。

 

 「まぁ待たんかね」

 

 しかし、まわりこまれてしまった!

 

 「一介の学生のバイトで生活を担っているなんて嘘をつくんじゃない。遊びたい金欲しさだけ

じゃないのは分かるが、だからといって学校生活を蔑ろにしていいわけじゃなかろうに」

 

 …確かに、一般的な解釈で見ればそうだ。

 たかだか学生のバイトで”普通なら”生活を全て賄いきれるはずもない。

 せいぜい親から小遣いをせびることなく自分の遊興費や衣食に当てるのが関の山だ。

 

 …ましてや総武は公立とは言えど進学校だしな。

 バイトより学校生活、というのも分からなくはない。

 

 だが

 

 「先生。先生は俺と家族の生活を責任持って面倒見れるんですか?俺にはその責任があるん

です。そんな責任をとる覚悟もなしに人の生活にあれこれ首を突っ込まないでください。」

 

 俺は”それ”で生活をしてる、メシを食ってる、公立高校とは言え学費を払っている。

 

 しかもそれは俺の生活だけではなく、小町の生活までかかっているのだ。

 意地でも下がってたまるか。

 

 だが、この状況はどうしたものか。

 

 俺は既に平塚先生に補足されている。

 

 ステルスヒッキーを使って逃げ出すことすら不可能だ。

 

 …こんなことになるなら、最初からステルスヒッキー全開にして帰ればよかった。

 明日からそうしようと、俺は全力で決意した。

 

 そして、俺は再び口を開く。

 

 「それに、あんな初対面から理不尽に人を貶めるような人間と一緒にいたくありません。

人間合う合わないがあるってのは俺もある程度知ってはいますが、あいつは一緒にいるだけで、

俺が若干腐り目だからとかいうふざけた理由で貶めてきたんです。明確に何かしたならその

行動の因果だと片付けられるでしょうけど、それすらないままに理不尽に人を罵倒できるような

あの女のほうが、俺よりも人格を改善する必要があると思います。」

 

 それができてからもう一度声をかけてください、とだけ言い残し、俺は全力で平塚先生の横を

走り抜け、下駄箱へと駆けた。

 

 こちとらトリオンを使うとはいえど職業軍人だし、さらに生身もしっかり鍛えてる。

 

 タバコで体を腐らせた人間に俺が不意をついて逃げた逃げ足に追いつかれるわけもなく、

無事に校門を抜けてボーダー本部へと向かうのだった。

 

 

 

 

 「それでごみぃちゃん、昨日、なんでいきなりランク戦をしに行ったのか

しっかり説明してよね!」

 

 ボーダー本部の比企谷隊作戦室に入ると、いきなり小町様がそうお申し付けになられた。

 ってか背後になんかどんよりと黒いオーラが見える気がする。ハチマン、コワイヨ。

 

 「えっと、小町。いきなり説明してもゆきちゃんと朋也さんが訳分からなくなっちまう

から経緯からちゃんと説明させてくれ」

 「つーか今日ここにきてから小町の機嫌が悪かったのはそれか、比企谷?」

 「確かに今日の小町ちゃんはちょっとピリピリしてましたね~」

 

 ゆきちゃんがちょっとピリピリと言ってる。ということは、かなりご立腹ということだろう。

 …背後のオーラを見れば一目瞭然ではあるが。

 

 「まず、三人とも知ってると思うけど、始業式の課題のアレが完全にアウトらしく現国の教師に

呼び出されてたんだ。」

 「平塚先生ですか?」

 「そうそう。ってかゆきちゃんと朋也さんは知ってるか。まぁ、話を続けよう。んで、

呼び出されてふざけた作文の罰だとか言われてなんか部活に強制的に入れられちまったんだ。」

 

 先生に彼氏が云々と言いかけた話は必要ないだろう。

 

 「だから適当にでっち上げて書けって言ったじゃん…」

 「そうですね、朋也さんの言うとおりっす。」

 

 これに関しては反論できない。

 

 「んで、比企谷。部活って言っても防衛任務がある以上んなの無理だろ」

 「俺もまともにとりあっちゃいませんよそんなの。生活かかったバイトがあるからって言って

今日も逃げてきましたし」

 「バイトてお前、一応これでも軍職だろうに…まぁいいや。んで、比企谷。それだけじゃ超絶

ニート気質のお前が一々休みの日にここまで来て米屋と出水をボコボコにするまでの理由には

ならない気がするんだが、その辺どうなんだ?」

 「まぁ、そうですね。そのあたりもちゃんと説明します。小町が怖いし」

 

 ここまで話してもこちらをジーっと睨んでる小町の不機嫌オーラはまだ隠れないようだ。

 

 ってかなんで朋也さんは対戦相手のことまで知ってるんだよ。まぁ大方槍バカか弾バカの

どちらかの話を小耳に挟んだとかなんかだろうが。

 

 「んで、その部活やってる部室に連れて行かれたんだけど、そこにいるゆき…雪ノ下だった

かな?その女部員が初対面で俺が何もしてないにも関わらず腐り目だの下心に満ちてるだの

心が腐ってるだの初対面にも関わらずいきなりボロクソに言われたんで、イラついちまって…」

 「んで米屋と出水をボコボコにした、と」

 「まぁあいつらとは普通にランク戦しただけっすけどね。」

 

 以上です、と俺が話をしめると小町の不機嫌オーラは引っ込んでいた。

 ゆきちゃんは何故だか驚愕の表情をしている。

 

 「お兄ちゃん、理不尽なこと大嫌いなのによくそこまでされてトリガーオンしなかったね。

小町びっくりしちゃったよ。えらい!」

 「小町、昨日の米屋と同じこといってるぞ。バカになるから辞めなさい」

 「比企谷君、それは流石に米屋君がかわいそうです。というか、雪ノ下さんがそんなこと言う

なんて、なんだかイメージが沸かないですね…」

 「ん?ゆきちゃんあの女のこと知ってるのか?」

 

 これは正直意外だった。あんなクソアマとゆきちゃんみたいな聖人に面識があるとは。

 

 「というか比企谷君は知らないんですか?毎回ウチの学校で学年トップを欲しいままにしてる

J組の可憐な才女として私達の学年じゃ有名じゃないですか」

 「宮沢、そういった学校での話題を比企谷に共有しろってのは無茶な話だろ」

 

 朋也さん、ズバっと言ってくれますね…いや事実ですけど。

 ゆきちゃんは苦笑するしかないようだった。

 

 「お兄ちゃん、小町的に気になるんだけどその雪ノ下さんって人ってどれくらい美人なの?」

 

 小町が興味津々な様子で聞いてくる。

 

 「まぁ、美人っちゃ美人な部類だと思うぞ。ボーダーの女子組に放り込んでもそんなに違和感を

感じないくらいには見てくれだけはいい。が、あんなクソアマ死んでもお断りだな。

そもそもの話、性格が最悪すぎるしな…」

 

 そもそもあそこまで罵倒してくるんだ。俺からすれば敵意しか沸かないまである。

 

 そんなことを思っていると

 

 「まぁ、比企谷がイラつくのも分からんでもないな。俺が同じ目に遭ったら誰がいようが机を

蹴飛ばしてそのまま帰っちまうだろうしな」

 

 …それはゆきちゃんの”お友達”の須藤さんたちと知り合いだったり、ボーダー隊員であることを

公表してる朋也さんが苛立ちを露にしようものならそりゃ、即座に道を空けるだろうからなぁ。

 たぶん道を空けないのは総武の中じゃ俺とゆきちゃんと春原さんくらいじゃないのか?

 

 なんて思いながら、昨日の俺の出来事をネタに雑談していると、今日のお仕事の時間がやって

きた。そう、やってきてしまったのだ。

 

 あぁ、働きたくねぇ…

 

 でも金のためnゲフンゲフン、三門市の平和のためにも戦うけど。

 

 

 

 

 「働きたくねぇ…」

 「ボケーッとすんな比企谷」

 『はぁ、相変わらずごみぃちゃんは…』

 

 やはり俺の周りの世界は、俺に本音というものを許してはくれないらしい。

 いやこれに関しては完全に俺が悪いのだけれど。

 

 「まぁ、冗談はさておき。ちょっと暇すぎるのも考え物だよなぁ」

 「それは確かに。ずっと気を張っていても、ずっとダレていても疲れちゃいますし」

 「それは言えてるな。けど、一応軍職の哨戒・迎撃任務中にダラけてるのもどうなんだよ」

 

 これに関して俺は、朋也さんに反論する術を持たない。

 正論過ぎて何も言えないまである。

 

 『ほらほら、ごみぃちゃんはさっさと働く! 誤差2.33 ゲート開くよ!』

 

 ゲートが開けば俺だって真面目に仕事するさ。

 やることは速く、集中的に終わらせて後はゆっくりする。合理的だろ?

 

 ボーダーの防衛任務は一定の敵(仕事)を倒した(片付けた)ところで次々に敵(仕事)が舞込

んでくるわけじゃないからな。

 

 いや、たまにサービスセールかの如くトリオン兵が沸く事もあるけどさ。

 歩合給な訳だし、悪いことばかりでもない。

 

 そんなことを考えながら、俺達は現れたトリオン兵共を狩りつくしていくのだった―




コメント欄でいただいてる奉仕部の入部の是非についてですが、未だに方向性が定まっていません。

次回投稿がわりと遅くなるかもしれませんが、ご了承くださいm(__)m







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