コードギアスlostcolors 黄金の華   作:オムロン

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お待たせしてすみませんでした。



昼食戦争

シュミレーター室から出て二人はすぐに食堂に向かった。

二人で一緒にお昼を食べるためだ。

モニカは要らないと言っていたが、キスをしたあとモニカの腹の虫は空腹を主張してきた。

モニカは顔を赤くし、ライは思わず笑ってしまった。

「僕はこれにするけどモニカはどれにする?」

「私も一緒のものでいいわ」

二人分の食券を買い、カウンターにだし、ランチを受け取った。

二人は一緒に席につこうとした時、二人の前に一人の女性がたちふさがった。

ピンクの髪の毛に少女のような外見、ライ達の同僚のアーニャだった。

「……私も一緒に食べる」

(アーニャ!何でここにいるのよ!)

モニカは知っていた。

アーニャはライに恋している事に……

この場で一番居てほしくない人物だった……

「あぁ。構わないよアーニャ」

そんなモニカの気持ちに気が付かないライは自分達が座る席に案内した。

そしてアーニャはなに食わぬ顔でライの横に座った。

モニカもライの横に座るがアーニャが居ることに納得がいかない……いくわけがない……

モニカはライに無言の抵抗をする事にした。

「ちょっ!?モニカ!足踏まないで!痛いよ!」

(普通彼女と一緒に食べる席に他の女を呼ぶ?!この朴念仁!!)

こんな事をしても気持ちに気が付かないライにモニカは呆れた……

やるだけ馬鹿馬鹿しくなってきた。

ライのこういった行動は今に始まった事ではない……

副官の女の子や一緒に任務につく女性士官、皇女殿下達にすら恋人のように優しく振る舞うライの生態はモニカがどうにかできる範囲を越えていた……

こういった行動をとるためモニカは不安になる……

(私……ライの彼女なのよね……)

 

「ライ達じゃないか。よかったら私も混ぜてくれ!」

 

そんな時一人の人物から声をかけられた。

3人に声をかけてきた人物は3人の同僚、ジノ・ヴァインベルグだ

その瞬間、ジノは妙な気配を感じた

ライは気が付いてはいないようだがジノは気が付いた。

自分にライの両脇に座る女性達から殺気混じりの視線が飛ばされてきた。

無言ではあったが、目から彼女達の訴えがジノには聴こえてきた……

(……邪魔。消えて!)

(ジノ。邪魔よ!直ぐに消えなさい!)

 

ジノは命欲しさに素直に従った……

 

「……いや、やっぱりスザクと他に行くよ……スザクあっちにしよう!」

 

そう言ってジノはスザクを連れて他の席に急いだ。

ジノは足早にそこを去っていったが、二人の闘いはまだ終わりを迎えてはいなかった。

先手を打ってきたのはやはりアーニャだった……

「ライ。口を開けて」

アーニャのフォークの先には一口サイズに切ったハンバーグが刺さっていたつまり……

「あーん」

アーニャはライの口に近づけた

「アーニャ!?流石にそれは!?」

ライも流石にモニカの前ではマズイと思ったが、アーニャの切り札がその考えを吹き飛ばした……

「……駄目?」

アーニャはライを見つめた。

涙目でライの目を見てくる……

もう拒否は出来なくなった……

「……いただきます」

ライは素直に食べた

あんな目をされて拒否出来るわけない。

「美味しい?」

「はい。美味しいです」

素直に答えた

するともう一方から同じようにフォークが伸びてきた。

「ライ。はい」

「モニカ……」

モニカはライに微笑んできたがそれが作り物だと分かった

モニカの目が据わっていた……

(怒ってる…‥完全に怒ってる……)

「食べるわよね?」

「……いただきます」

拒否など出来ない。

拒否などしたら自分の命がない……

モニカの手に握られたナイフがこちらにむいているから……

「美味しい?」

「はい。とても……」

返事を聞くとモニカは視線をアーニャにやった

アーニャへの無言の抵抗を始めた……

 

(他の席に移動しなさい!)

(……絶対イヤ!)

 

二人の視線はぶつかり合い、火花を散らしているようだった

ライは当事者だったが止める事が出来なかった……

ランチが喉を通らない……

遠目からジノとスザクが様子を伺っていたのを見つけライは目で助けを求めたが、二人はライの視線から逃げた……

(だよね……こんなの助けれるわけないよね……)

 

 

そんな事を考えていると……

「「ライ!」」

「はい!?」

今度は両サイドからフォークが伸びてきた

「「どっちをたべるの!」」

地獄の選択が自分の前に突き付けられた……

どっちを選んでも地獄だ……

アーニャの方を食べればモニカとの関係は終わる……

それどころか自分の人生も終わりかねない……

だが、モニカの方を食べればアーニャは今ここで泣くだろう……

回りからどう思われるかは想像に固い……

ライの信用は完全に終わる……

だからといって両方を選んでもまだこの争いは終わらないだろう……

進んでも地獄……退いても地獄……

(ジノ!?スザク!?助けて!!)

二人の席に視線を送ったが二人はそこにはいなかった……

逃げたようだ……

「……ライ。食べて!」

「ライ。食べるわよね!」

「えっ!?えっと……」

ライは自分の人生の終わりを感じ始めていた…‥

そんな中、救世主が現れた…‥

「それではライが可愛そうだろ!」

声の主は、ライの保護者兼理解者のノネット・エニアグラムだ。

(ノネットさん…‥)

ライは思わず涙を流しそうになってしまった

「片方とは言わず両方を取るに決まっている!」

前言撤回、死神だった…‥

「ライなら二人を同じくらい愛せるだろ?」

なんて事を言っているんだと思った。

今ここでそんな事を言えるわけない。

言ったところで二人が納得する訳がないと思ったが以外な言葉が聞こえた

「…‥私はそれでいい」

「いいの!?」

思わず聞き返してしまった。

まさかアーニャからそんな言葉が出るとは思わなかった…‥

すると隣から明確な殺気が飛んできた…‥

勿論、モニカだ…‥

するとアーニャが立ち上がった

「予定があるから…‥答えは今度聞く」

そう言い残しライから離れていった…‥

ノネットとモニカとライはそこにとり残された…‥

ライはモニカの顔を見た。

モニカの顔は怒りと悲しみに染まっていた…‥

少し前にさせないと誓ったのにまた彼女を悲しませてしまった…‥

 

 

食堂を出た途端ライはモニカに引っ張っていかれた…‥

ライは覚悟していた。

流石に今回の事でモニカも呆れたと思った…‥

アーニャにはっきり言えない自分が居ることに…‥

アーニャにも嫌われたくない自分が居ることに…‥

呆れられても仕方ない…‥

人気の無い通路に連れてこられた。

ライはモニカに殴られると思って覚悟を決めたが現実は違っていた。

モニカはライに抱きついてきた…‥

そしてライを見つめてきた…‥

涙を流し、救いを求めるように…‥

 

「私…‥ライの彼女よね…‥」

 

そう言ってモニカはライにキスをした。

今日、何回目のキスか分からなかったが、今回のはいつもの唇に触れるだけのキスではなかった…‥

いつもより長く、深く、激しい…‥

モニカがライを求めてきた…‥

 

「‥むふぅ、…ん…あ…ん…っ…くちゃ…んん…」

 

モニカから求められ、ライはそれに応えるように舌を絡ませる。徐々に息が荒くなり、理性はうすれていく…‥

 

「お前らここが何処だか分かっているのか…‥」

不意に声をかけられ、ライは現実に引き戻された…‥

急いでモニカから距離を取ったため、互いの唇に糸を引いてしまった…‥

どうやら二人を気にかけてノネットが追いかけきたようだ

 

「全く…‥そういう事はプライベートな時間にしろ!」

 

そう言ってノネットは去っていった…‥

どうやら二人は心配要らないと判断したようだ

ライはモニカを抱き締める腕に力を込めた…‥

モニカを逃がさないように…‥

 

「モニカ…‥今晩は一緒に…‥」

 

そう言ってライはモニカの頭を撫でた…‥

優しく…‥ただ優しく…‥

ただ彼女を愛したいだけ…‥

 

「うん…‥私もライを感じたい…‥」

 

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