~~~ 早乙女研究所 ~~~
古田「大将!ネオゲッターが帰ってきます!」
主任「おーっし!!着陸準備急げ!ゲッターの整備と補給は、輸送車に載せてからだ」
主任「━━プラズマエネルギー用の供給パイプ、長さが足りんぞ!とっとと延長パイプ持ってこい!!」
プシュウ…
次々と着陸したネオゲットマシンを、待機した輸送車輌に誘導し、載せていく。
凛 「主任!」
主任「おぉ、凛ちゃん」
凛 「大丈夫?屋外での整備はやった事ないけど…」
主任「あぁ、色々てんやわんやだが、この程度でどじ踏む連中じゃねぇさ」
凛 「そう…。…ネオゲッター、再出撃にどれくらい掛かりそう?」
主任「…完璧な状態で飛ばすなら、1時間は掛かるな」
凛 「エネルギーが充分補給できればいいよ。10分で何とかして」
主任「…凛ちゃん、焦るのは分かる。だが、整備士として最低限の整備はさせてもらう。30分だ」
凛 「……分かった。お願い」
主任「任せろ!」
卯月&かな子「「凛ちゃん!」」
凛 「二人とも」
卯月「整備、どのくらい掛かるって…?」
凛 「30分だってさ」
卯月「そんなに…?」
凛 「焦ったところで、整備不良があったんじゃ何にもならない。私も卯月も、クールダウンが必要だってさ」
卯月「……そうですね。分かりました」
凛 「かな子も、ちょっとだけど休んで」
かな子「いえ…!私は大丈夫です!」
凛 「初陣で疲れてるのは、見てれば分かるよ。次の戦闘は海中での戦闘もあるかもしれない。体を休めるのも、私達の仕事だよ」
かな子「……はい」
卯月「一緒に行きましょ♪かな子ちゃん」
二人並んで、談話室の方へ向かう。
主任「━━凛ちゃんは一緒に行かねぇのかい?」
凛 「…少しでも戦闘の状況が知りたい。私は管制室へ行くよ」
主任「了解!そこなら、修理が完了したのも見えるな」
凛 「うん。それじゃあゲッターをお願い」
主任「おうっ!」
凛 「……ゲッター斬は、今頃戦闘空域か…」
~~~ 太平洋上 ~~~
晶葉「━━もうすぐ遭遇予想ポイントか…。茜、マニュアルは頭に入ったか?」
茜 「は、はい…!全く全然入りません!!」
アーニャ「…戦闘続き、で…натяжной…緊張してれば…、無理もありませんネ…」
晶葉「……。お前は初陣で充分ゲッターを動かせてる。細かい挙動の事はいいから、烈火の武装だけでも頭に叩き込んでおけ」
茜 「了解ですっ!!」
晶葉「……はぁ…」
アーニャ「アキハ…。不安、ですか?」
晶葉「…まぁな。まさかこんなにも早く恐竜帝国が攻勢に出てくるとは…」
晶葉「ゲッターGも、まだ完成していないと言うのに…な……」
アーニャ「恐竜帝国の動きは、предположение…想定、出来ないものでした。アキハが、悔やむ事、ではありません」
晶葉「そうは言われてもな…。言えば、この日のためにゲッターGの開発を続けてきたんだぞ?」
晶葉「科学者として、間に合わなかったと言う事実は、悔やまれるよ」
アーニャ「Там нет такой вещи…そんな事、ありません」
アーニャ「今日までアキハも、サオトメ博士も、みんな頑張りました。ワタシ、知っています」
アーニャ「ゲッターGがなくても、ワタシ達は…勝ちます。そうすれば、ゲッターGも、元の宇宙開発用のロボット、なりますね」
アーニャ「それは…、とても、большой…素晴らしい事だと…ワタシは思います」
晶葉「……。ゲッターGは、宇宙開発の為に使え、か。確かに、アーニャの言うとおりかもしれん」
晶葉「戦う事が、ゲッターの本懐ではない。…大切な事を思い出せた気がする。ありがとう、アーニャ」
アーニャ「Не волнуйтесь…気にしないで…下さい。仲間、なら…当然ですね」
晶葉「ふふっ…。そうだな。だが、その為にはまず、勝たなくては」
アーニャ「Да!その通り、ですっ!ワタシも、モチロンアカネも、頑張りましょうね♪」
茜 「え!?えぇあぁはいっ!一緒に!頑張りましょう!!」
晶葉「いまいち締まりが悪かったな…」
各コックピット全てに、警告音が響き渡る。
茜 「な、何ですか!?」
晶葉「っ!アーニャ!!」
アーニャ「Да!レーダーに反応!方向、12時…!距離2kmのморе…海中に、所属不明の大型反応です!」
晶葉「真っ直ぐ、か…!連中、本当に正面から勝負を挑んでくるらしい」
茜 「……!」 ゴクリ…
アーニャ「…!? 目標から、多数の反応の展開を、確認…!その数……およそ、20!!」
晶葉「対空の迎撃機か!…茜、烈火の武器は全て頭に入ってるな?」
茜 「はいっ!バッチリです!」
晶葉「よし。いいか、私達の目標は、あくまで敵の潜水艦だ」
晶葉「迎撃機は無視して構わん!私達の進路を妨害するものだけ、火斬刀で叩っ斬れ!」
茜 「了解ですっ!━━火斬刀ッ!!」
火斬刀を抜き打ち、鋭くゲッター烈火を前傾させる。
茜 「トラーーーーーーイッ!!」
動きを溜めるように、一度腰を後ろに引いてから加速。メカザウルスの群れに飛び込んで行く。
アーニャ「目標識別!メカザウルス・バドです!」
バド『キシャァァァン!!』
茜 「チェストーーーー!!」
ズ バ ァ
前方に躍り出たバドの一機に、正面から火斬刀を斬り入れ両断。
バド's『グァァァアア!!』
バドの群れが次々に口から放つ音波攻撃を掻い潜り、ゲッター烈火を海面に僅かに姿を覗かせる恐竜挺に接近させる。
メカザウルス・モバ『ゴアァァッ!!』
茜 「っ!? くぅぅ…!!」
海中から突然姿を現したメカザウルス・モバのミサイル攻撃を、反射でゲッター烈火を急上昇させて躱す。
アーニャ「海中にもメカザウルス…!?」
晶葉「恐竜艇の上へ回れ!母艦の近くなら、敵も迂闊に攻撃できまい」
茜 「了解っ!」
恐竜艇上部に高度を落とし、範囲外に出ないよう飛行する。
茜 「敵の攻撃が止みました!」
晶葉「しかしデカいな…。こうして露出してる部分だけでも、小島程はあるか…」
アーニャ「マシーンランド、を…思い出しますね」
晶葉「あぁ。ひょっとすると、マシーンランドを自由に航行できるように改造したのかもな」
茜 「攻撃しますか!?」
晶葉「うむ…そうだな。頼む」
茜 「了解っ!━━斬魔光ッ!!」
恐竜艇に向かって斬魔光を放つが、容易く弾かれてしまう。
アーニャ「ゲッター線対策…」
晶葉「期待はしていなかったが…。やはりはじめに表装に傷を入れるしかなさそうか…」
茜 「一先ず火斬刀で攻撃します!」
ゲッター烈火が火斬刀を振り被る。
アーニャ「━━!?待ってください!上空から…何か……」
茜 「どうしたんですか!?」
晶葉「コレは…速い奴が来る!」
アーニャ「一機…、後続のバドより、3倍の速さで接近……直上!」
茜 「!?」
『でぇぇぇぇぇい!!』 ブゥンッ
紙一重。身を翻したゲッター烈火の眼前を鋭い3本の爪が通り抜ける。
茜 「あ…危ないところでした…!」
『ほう…。奇襲を仕掛けたつもりだったが…。なかなか見事な反射神経だ』
茜 「喋る爬虫人…!何者ですか!?」
『フン…!我が名はキャプテン・ラドラ。同胞達の無念…覚悟してもらうぞ!ゲッターロボ!』
茜 「キャプテン・ラドラ…!?」
晶葉「キャプテンクラスが出てきたか…!」
茜 「何ですか!?キャプテンクラスとは!」
晶葉「恐竜帝国の戦闘隊長だ。メカザウルスの性能も、奴の技術レベルもコレまでとはまるで違うぞ!」
茜 「…強敵登場!ってわけですか!」
アーニャ「━━来ます!」
茜 「!!」
ラドラ『覚悟ぉ!』
鋭い爪と火斬刀が鍔ぜり合う。
茜 「ぐ…うぅ……!」 グググ…
晶葉「パワーは互角…!?」
ラドラ『貴様らのゲッターロボのデータを解析し、ガレリィ博士が最後に作り上げたこのメカザウルス・シグ!』
ラドラ『例え新型が相手だろうと劣りはせぬっ!!』 ゴォ
茜 「ッ!!」
咄嗟にゲッター烈火を後方にバック転。ゲッター烈火が通り過ぎた後を、シグの口から放たれた火球が薙ぎ払う。
ラドラ『チッ!コレも躱すとは…!』
アーニャ「хорошо!アカネ!」
茜 「ゲッターの性能のお陰です!」
晶葉「よし、態勢を立て直して反撃……ぐぁっ!?」
ゲッター烈火の背後に、バドの音波攻撃が命中する。
茜 「しゅ、周囲のメカザウルスを忘れてました…!」
晶葉「大丈夫だ。この程度で墜ちるゲッター斬じゃない…」
アーニャ「ですが、状況は危険…です!」
晶葉「あぁ。空中と海中のメカザウルスに、キャプテンクラスまでいるとは…」
晶葉「一度高度をとれば、それでも海中の敵の攻撃は躱せるが…」
茜 「それでは!恐竜挺の侵攻を止められません…!!」
晶葉「だな。……せめてあと一手、こちらに手があれば…━━コレは…!」
ラドラ『動きを止めた?観念したのか?』
ラドラ『しかし!散っていった同胞の無念を晴らすのだ。一思いにはやらんぞ!』
ラドラ『行けぇ!メカザウルス達よ!そのゲッターをズタボロにするのだ!!』
バド's『キシャァァァンッ!!』
バドの群れがゲッター烈火に迫る━━。
ドドドドドドドドドドドッ
ラドラ『な、何だ!?コレは!』
ゲッター烈火に迫ったバドの群れが、彼方から響いた轟音と共に一掃され、海面に墜落していく。
ラドラ『ど、何処からの攻撃だ!?奴等に増援など…』
ラドラ『!?』
晶葉「フフン!戦闘中は、相手ばかりではなくレーダーにも気を遣うことをオススメするぞ」
砲火が放たれた地点。ゲッター烈火よりさらに後方。そこに現れたのは、
ラドラ『ゲッターロボ!?』
赤い装甲、赤いマントを翻し、大空に立つその姿は正しく、
茜 「ゲッターロボ!ですね!!」
『ジャーンジャジャジャーン!!』
みく「ってぇ、コレじゃあみく達、やられ役の噛ませ犬、ならぬ噛ませ猫みたいにゃ!!」
瑞樹「あら?強ち間違ってないんじゃないかしら?」
アーニャ「テスターチーム…」
菜々「は~いっ☆そのとーり!ウサミン星…ではなく、北海道からの速達便ですよ~。間に合いましたか?」
晶葉「ふっ…、ドンピシャだ!」
茜 「ダブルゲッター揃い踏み!コレで形勢逆転です!」
ラドラ『何を…!ゲッターが一機増えたところで、所詮は旧式!行け、メカザウルス達よ!』
バド's『キシャォォオン!!』
瑞樹「ふふっ…!逸っちゃって」
菜々「このゲッターはただ単に元のを復元した訳じゃないんです!それを見せてあげちゃって下さい!みくちゃん!」
みく「お任せにゃん!」 ジャコッ
ゲッター1が両手に担った、ガトリングのような銃口を持った銃を構え直す。
みく「━━ゲッターマシンガンッ!!」
ドウドウドウドウドウドウッ
銃口が旋回して、ゲッターマシンガンが吼える。
バド's『!?』
ゲッターマシンガンから高速で放たれる弾丸が、ゲッター1目掛けて飛来したバドの群れの翼や体を射抜く。
瑞樹「動きが止まったわ!今よ!」
みく「合点!!にゃ!」
ゲッター1が背中のマントを首から下、全体に纏わせる。
みく「まとめて吹っ飛ぶにゃあ!スパイラルゲッタービィィーームッ!!」
マントの内側から、無数に拡散されたゲッタービームが周囲にばらまかれ、ゲッターマシンガンで被弾したバドを撃墜する。
茜 「あ、あんなマントの使い方があるんですか!?」
晶葉「並みのゲッターエネルギー量で出来る芸当じゃないさ。試作型のゲッター線増幅装置は、しっかり機能しているようだな」
菜々「はいっ!今のゲッター1の性能は、以前に比べておよそ5倍ですよ!」
みく「お陰で、モンスターマシンに磨きがかかったにゃぁ…。みく達でも、慣らしに随分時間をとられちゃったし…」
瑞樹「あら?なら卯月ちゃん達のネオゲッターと交換する?」
みく「絶っっ対お断りにゃ!もう慣熟飛行は勘弁してほしいよ」
アーニャ「フフ…。ミク、大変だった、みたいですね?」
ラドラ『ま、まさかここまでとは…!━━…っ!?』
動揺を隠せないラドラに、ゲッター烈火が体当たりで肉薄する。
茜 「さぁ!貴方の相手は私達です!!」
晶葉「みく達のお陰で空の敵は数を減らした!直ぐに増援はあるだろうが、コイツは私達が倒す!」
アーニャ「так.ミク達は、海の敵の相手を、お願いします」
みく「分かった!上は任せたよ!━━菜々ちゃん!」
菜々「い、何時でもどうぞ!」
みく「オープンゲットォ!!」
菜々「チェェーーンジ、ゲッターーー!3ィィイ!!」
空中でゲッター3に合体し、盛大に海中へダイブ。
メカザウルス・モバ's『グルゥ……』
メカザウルス・ジカ's『……!』
菜々「コレは……盛大な歓迎ですね…」
みく「1、2、3…ざっと数えただけでも20は軽く越えるにゃ!」
菜々「そんな数をナナ一人で相手するんですか~~!?」
瑞樹「泣き言言わない。ゲッターの力を信じて、よ。分かる?」
菜々「わ、分かるわ…」
みく「それが返せたなら余裕のよっちゃんにゃ」
菜々「うぅ…。分かりましたよ!ナナだってアイドル業界で揉まれてきたんです!こんな事じゃへこたれませんよぉ!!」
瑞樹「そうそう、その意気よ」
菜々「どりゃーーーー!どすこーーーい!!」
~~~ 早乙女研究所 ~~~
整備士「ね、ネオイーグル号、整備完了…!何時でも飛べます!」
古田「ネオゲットマシン各機、エネルギー供給も充分です……」
主任「おう!みんなよくやったな。この後があったら、全員にラーメン奢ってやる」
卯月「み、皆さん精魂尽き果ててますね…」
主任「何、こんなもん日常茶飯事だ」
凛 「主任もありがとう。この短時間で、ネオゲッターを完璧に仕上げてくれた」
主任「お礼なんか要らねぇ。代わりに、勝ってこい!じゃねぇと
かな子「はい!必ず……!」
卯月「行きましょう!凛ちゃん、かな子ちゃん!」
「ちょぉぉぉっと待ったぁぁぁぁ!!」
かな子「あれは…」
凛 「加蓮と…未央のビィト?」
未央『ギリギリセーーーフ!!しまむーとみむっち、二人にお届け物だよ!』
卯月「私達に…?」
美穂&響子&智絵里「「「卯月ちゃん、かな子ちゃん!」」」
卯月「美穂ちゃんと響子ちゃん!それに智絵里ちゃんまで…。どうしたんですか?」
響子「渡したいものがあって、未央ちゃんに頼んで乗せてきてもらったの」
かな子「渡したいもの…?」
智絵里「あの…、コレ……」
美穂「みんなで作ったんです。急な出撃で、渡し損ねちゃったから…」
かな子「コレって…、四つ葉のクローバーのクッキー?」
智絵里「はい…。四つ葉のクローバーは幸運の証だから、お守り代わりになると思って…」
響子「かな子ちゃん、ゲッターのパイロットになって日が浅いから、私達で何か勇気付けられないかなって、みんなで考えたの」
美穂「私、お菓子作りとか初めてだったから、ちょっと形が歪なのも混ざっちゃったけど…、でも、味はみんなのと変わらないと思うから…!」
卯月「みんな……ありがとう…!」
かな子「本当にありがとう…!みんなの分も、私頑張るから!」
卯月「はい!私とかな子ちゃんと、それに凛ちゃん。3人の力を合わせて、必ず勝って帰ってきますから!」
凛 「……」
「何?あっちがそんなに羨ましい?」
凛 「奈緒…加蓮…」
加蓮「やっほ。でも、別に改まって言うこともないけどね」
凛 「分かってる。必ず勝ってくるよ」
奈緒「頼むぞ。ウチらのリーダーがいなくなったんじゃ、トライアドプリムスも成り立たないんだから」
凛 「奈緒……」
奈緒「な、何だよ…?」
凛 「ゲッター斬…乗れなくて、残念だったね…」
奈緒「それを今蒸し返すのかよ!?」
凛 「フフッごめん、冗談」
奈緒「まったく…。でも、いつもの凛で安心した。アタシ達が心配することは、何も無さそうだ」
凛 「当たり前でしょ。この中で一番、ゲッターに長く乗ってるんだから」
卯月「凛ちゃーーん!」
凛 「卯月」
卯月「はい、これ、凛ちゃんの分です♪」
凛 「私の分まで…」
かな子「当たり前じゃないですか。私達3人で、1つのチームです!」 ミオ>ワタシハー?
凛 「…そうだね」
凛 「それじゃあ行ってくるよ」
加蓮「はいはい。ちゃっちゃと行って、サクッと終わらせてきてよ」
奈緒「勝利の土産話、期待してるからな」
主任「よぅっし!ゲッター輸送車出るぞぉ!!」
ブロロロロロォ…
美穂「…卯月ちゃん、かな子ちゃん…頑張って……」
━━ 車内 ネオベアー号コックピット。
かな子「……」
卯月『━━良かったですね。かな子ちゃん』
かな子「卯月ちゃん…。何だか、ちょっと食べるの勿体ないです」
凛 『きっと3人の思いが込められてるよ。味わって食べなくちゃ』
かな子「はい…。ちゃんと帰って、味の感想とお礼、言わないと!」
卯月『負けられませんね…。この戦い…!』
凛 『もちろん、かな子のためだけじゃねくて、ね』
かな子「分かってます!こんな戦いは早く終わらせちゃいましょう!」
クッキーの入った袋の封を開封し、中から1つクローバーのクッキーを取り出す。
かな子「…あむ……」 サクッ
かな子「うん…美味し」
ブロォォ…ン キキィ
凛 「海岸沿いに着いた。そろそろ出撃だよ」
卯月&かな子「「はいっ!」」
輸送車輌の荷台部分が開き、コックピット内に光が満ちる。
ウィー…ン…
卯月「1号機、ネオイーグル号。スタンバイオッケーです!」
凛 「2号機、ネオジャガー号。出撃準備完了」
かな子「3号機、ネオベアー号。スタンバイ完了…。い、何時でもどうぞ!」
かな子(…智絵里ちゃん、響子ちゃん、美穂ちゃん…みんな。行ってきます…!)
凛 「━━発進!」
ゴォッ
~~~ 戦闘空域 ~~~
ラドラ『━━はぁっ!』
茜 「っ!!」 ガキンッ
上空から落下を加えて振り下ろしたシグの両爪を、交差させた火斬刀で受け止める。
茜 「ていっ!」
ラドラ『ふんっ!』 ヒュン
即座に、浴びせ蹴りを放つが、シグは上空へと高度を上げて逃れる。
茜 「…!」
晶葉「追うな!」
茜 「し、しかし…!」
晶葉「いいか、絶対にこの恐竜艇上部から離れるなよ」
晶葉「技量は向こうのが遥かに上なんだからな。こうしていれば、こっちの死角が減る」
茜 「死角から一撃もらう確率が減るってことですか?」
晶葉「そうだ。ついでに向こうも自分の主力艦を迂闊には攻撃できないからな。光線や火球での攻撃をしてくる確率が減る」
アーニャ「確かに…、敵がビームや、火球を使ってくるのは、水平方向、から仕掛けてきた時…だけ、ですね」
晶葉「それだけ攻撃範囲が限定されれば、こちらは対処しやすい」
茜 「でも!潜水艦に潜られたらダメじゃないですか!?」
晶葉「それは大丈夫だろう。さっきからその兆候が見られない。きっと、艦がデカ過ぎてこれ以上潜水できないんだ」
アーニャ「Дурацкий…間抜けな…理由、ですね…」
ラドラ『ふむ…。追ってこない、か。そこに取り付かれていては厄介なのだが…、向こうには頭もキレるパイロットが乗っているのか…』
ラドラ『━━ならば!』 グンッ
晶葉「来るぞ…。迎撃準備、用意はいいか?」
茜 「モチロンです!次は攻撃を躱して、一撃入れてみせます!」
ラドラ『せやっ!』
茜 「おぉぉう……!」
水平方向、正面から突撃してきたシグの爪攻撃を受け流し、
茜 「りゃぁぁぁああ!!」
後ろ回し蹴りで、シグの脇腹を狙う。が、
アーニャ「━━キャアッ!?」
ゲッター烈火の動きを予測していた様に、シグの直蹴りがゲッター烈火の鳩尾に叩き込まれる。
ズンッ
茜 「……カハッ!」
晶葉「か、カウンター…だと…!」
ラドラ『動きから乗って日の浅い素人だと言うことは分かっていた…』
ラドラ『このラドラ、貴様らとは潜り抜けた修羅場の数が違う!!』
晶葉「こちらの動きは折り込み済みだったと言うことか…」
晶葉「茜!立てるか!?」
茜 「……」
晶葉「茜?どうした!?返事をしろ!」
茜 「…うぅ……!うぅーー…!」
アーニャ「もしかして…、向こうのДух…気迫、に気圧されて…!」
茜 「う…うぅぅーーー…!」 カタカタ…
晶葉「成る程…。勘が鋭い分、歴戦の戦士が出すプレッシャーも感じやすいのか……ぐはっ!?」
ゲッター烈火が吹き飛び、恐竜艇の甲板上に叩き付けられる。
ラドラ『動きに精細さが消えたな。ゲッターのパイロット…、終わりか?』 ガンッ
晶葉「グッ…!茜!しっかりしろ!!こんなところで終わっていいのか!?」
茜 「うぅ……!」 カタカタ…
ラドラ『…フンッ!』
アーニャ「キャァアッ!?」
シグがゲッター烈火を踏みつける。
アーニャ「…ダメ、です…!このままじゃ…ゲッターが…!」
晶葉「……。やむ終えん…ゲッターを強制分離させて…━━うわぁ!」
アーニャ「アキハ!」
茜 「!! あ…き…は……さん……?」
再度の踏みつけによって、金剛号のコックピットで、小規模の爆発が起きる。
晶葉「うっ……ハァ…ハァ…。だ、大丈夫だ…」
アーニャ「しかし…、血が…」
晶葉「大した傷じゃない…。バイザーが割れただけ……うっ…━━」 ブパッ
盛大に鼻血を噴き出す。
アーニャ「アキハッ!!」
茜「血……!あきは…さん……ッ!?」 ドクン…
晶葉「くっ…!問題ない…!大丈夫、私は大丈夫だ!!」
茜 「そん…な…!私のせい、で…?晶葉さん…!」
茜 「うぅ…っ!」 ドクンッ
ラドラ『トドメだ!一思いに終わらせてやる!』 グワッ
茜 「うぅぅぅぅぅぅぅぅうう!!」 ガッ
ラドラ『何!?』
シグが持ち上げた脚をそのまま掴み、
茜「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!」
そのまま立ち上がり、押し倒した。
ラドラ『こ、こいつ…!怒りで…我を…!』
茜 「うおぉぉぉぉぉぉおおお━━!!」
雄叫びを上げ、倒れたシグに飛び掛かり、マウントで連続して殴打を叩き込む。
茜 「ふん!ふんっ!!ふんっっ!!!うおぁぁぁぁあああ!!!!」
シグの頭を甲板に叩き付け、起き上がり蹴り飛ばす。
アーニャ「何て、戦い方…!」
晶葉「プレッシャーを怒りで払い除けるとはな…。だが、危険だ…!」
茜 「あ゛ぁぁぁぁぁぁぁああぁぁぁぁああああっ!!」
ゲッター烈火が猪突猛進に走り出す。
ラドラ『一度虚を突かれたが…、怒りに任せた攻撃を見切るのは…━━!』
茜 「はあぁぁぁぁぁぁぁあああ!!」
ラドラ『━━容易い!』
がむしゃらな攻撃を躱し、その鳩尾に膝蹴りを一発。
ゲッター烈火は宙を舞うが、直ぐに反転。獣の様に四つん這いで着地を決める。
茜 「フーーーーーッ!フーーーーーッ!!」
アーニャ「いけません!このままでは…!」
晶葉「あぁ。しかし、烈火の状態では1号機のコントロールが優先される。我々ではどうすることも出来ん」
晶葉「━━どうする…?」
凛 『━━ゲッター斬、何かあったの?』
晶葉「凛…!Gチームか!」
かな子『皆さんお待たせしました!』
卯月「状況を教えてくれますか?ゲッター斬の動きが尋常とは思えないんですが…」
晶葉「そうだ。今茜は我を失っている」
茜 「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ━━!!」
晶葉「ぐっ……!とにかく、一度でいい。こいつを止めてくれ!」
凛 『頭を冷やすって訳か…。分かった。卯月、かな子、ネオゲッター2にチェンジだ」
卯月&かな子「「了解っ!」」
凛 「ゲッターチェンジ!」
上空でネオゲッター2へ合体し、狙いをゲッター烈火に定めて急降下する。
凛 「そこまでだよ」 ガシッ
茜 「うっ!?うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!?」 ジタバタ
ゲッター烈火を羽交い締めにするネオゲッター2を引き剥がそうと、ゲッター烈火は滅茶苦茶に動く。
ラドラ『…何だ?仲間割れか?』
かな子「うぅ…。茜ちゃん…大人しくして…!」
茜 「うあぁぁぁああ!?うわぁぁぁーーーーっ!!」
凛 「っ…!全く手の掛かる…!アンタみたいなのは……!」 パッ
茜 「!?」
ネオゲッター2がゲッター烈火を解放。突如抵抗を無くしたことで、バランスを失ったゲッター烈火に、
凛 「フンッ!」
延髄切りを見舞い、倒す。
アーニャ「ア゛ァッ!」
卯月「だ、大丈夫ですか?」
晶葉「……あぁ、我々もゲッターも損傷は軽微だ。ナイスだ、凛」
凛 「大した事じゃないよ」
茜 「う…うぅ……」
晶葉「気が付いたか?茜」
茜 「あきは…さん……?━━私は…」
晶葉「少し我を忘れていただけだ。…立てるか?」
茜 「は、はい…!」
晶葉「よし。凛達、助かった。あいつとの決着は私達で着ける。お前達は海中のテスターチームの支援に向かってくれ」
卯月「テスターチームが…」
凛 「大丈夫なの?」
アーニャ「Да。任せてください」
凛 「…分かった。かな子!」
かな子「はい!何時でも覚悟は出来てます!」
凛 「心強いね…。━━オープンゲット!」
かな子「ゲッターチェンジ!!」 ガキンッ
ネオゲッター3に合体し直し、海中へと姿を消す。
茜 「あ、晶葉さん…アーニャさん…!」
晶葉「何だ?不安なのか?」
茜 「私では…今の私では…!」
アーニャ「Нет.そんな事、ありません」
晶葉「アーニャの言うとおりだ。相手はこちらより実力は上かもしれん」
晶葉「だからと言って、ここで引き下がれるのか?お前は、それでいいのか!?」
茜 「うぅ……っ」
アーニャ「大丈夫、です♪ワタシ達は3人…。3人寄らば、文殊の知恵…ですね!」
茜 「私…私は━━!」
━━藍子『茜ちゃん!』
━━未央『茜ちんっ!』
茜 「私は…負けたく、ないっ!」 カッ
晶葉「その意気だ」
アーニャ「そうです。みんなで、勝ちましょう!」
茜 「うおぉぉぉぉぉぉおおっ!!」
ラドラ『ふんっ。大人しくやられていれば、苦しまずに済むと言うものを…』
メカザウルス・シグと、ゲッター烈火が再び対峙する。
茜&アーニャ&晶葉「「「ボンバァァァーーーーー!!!」」」
━━ 海中。
菜々「ゲッタースマーーッシュ!!」
ゲッター3が、肉薄したメカザウルス・モバの顎を打ち抜き、破壊する。
菜々「ゲッタースピン!クラーーッシュ!!」
両腕を開いてゲッター3を回転させ、ダブルラリアットの要領で近付いたメカザウルスを吹き飛ばす。
菜々「うぅ…。数が多すぎですよ!」
ジカ『キシャァァァア!!』
菜々「わわっ!ゲッターミサイル!!」 ドワッ
ジカ『グギャアッ!?』
菜々「もーぅ!これ以上近付いてこないでくださーい!!」
瑞樹「モテモテじゃない?羨ましいわ」
菜々「コレがファンなら大歓迎ですよ!」
みく「実際メカザウルスにモテても良いことなんて1つもないにゃ」
菜々「全くそのとーりですっ!━━ゲッターミサイル!ゲッターミサイルッ!ゲッターミサイルゥ!!」
メカザウルスを近付けさせまいと、あちらこちらにゲッターミサイルをばらまく。
みく「ちょ…!コレじゃあ煙で前が見えないにゃ!」
瑞樹「一機、煙幕を抜けてくるわよ!」
菜々「えぇ!?」
モバ『ゴガァァッ!!』
菜々「いやぁーーー!!死ぬならせめて、ステージの上で死にたかった…!」
みく「縁起でもない上に迷惑事この上ないにゃぁ!」
ズンッ
菜々「な、何ですか…?」
瑞樹「良かったわね。海の藻屑になら無くて済んだわよ」
かな子「ネオゲッター3、参上です!」
ネオゲッター3の拳がゲッター3に迫ったモバを砕く。
みく「かな子ちゃん…!みんな……!」
凛 「間一髪。間に合ったみたいだね」
卯月「皆さん!大丈夫ですか!?」
かな子「ここからは私達がお手伝いします!」
瑞樹「…やっぱり若いっていいわね。頼りになるわ」
菜々「な…それはナナに言ってるんですか!?」
みく「ナナちゃんの場合は若いとかそれ以前の問題な気もするにゃ」
菜々「酷っ!」
凛 「相変わらず賑やかだね。テスターチーム」
卯月「はい!ピンチでしたけど、なんか安心しちゃいました!」
かな子「卯月ちゃんも凛ちゃんも…、危機的状況だったんですから…。もう少し心配してあげましょう…?」
凛 「かな子もあの人達と深く接していくようになれば分かるよ。それよりも…」
モバ『ギャアッ!』
ジカ『グゥゥ…!』
凛 「かな子、準備はいい?」
かな子「はい…!」
卯月「かな子ちゃん、海底付近は視界が狭いですから、こちらでサポートします。けど、かな子ちゃん自身でもソナーに気を配るのを忘れないで下さいね」
かな子「分かりました…。…訓練通り……リラックス…リラックス…━━」
ジカ『グギャアッ!!』
凛 「来るよ!」
かな子「━━ふっ…!」
正面から勢いよく突っ込んできたジカを、真正面から受け止める。
ジカ『グゥ!?』
かな子「うぅ…!うわあああああ!!」
ガッチリホールドしたジカを高々と持ち上げ、海底の岩礁に叩き付ける。
周囲に波紋と衝撃が伝わり、ジカは活動を止めた。
かな子「や…やった……!?…まず一体…」
凛 「このまま一気に攻めるよ」
かな子「り、了解!」
卯月「テスターチームも手伝ってください!」
菜々「え?あ、あぁはいっ!!」
かな子「ゲッタートルネェェーード!」
海中で起きた激しい渦の潮流に、多くのメカザウルスがバランスを崩し、渦の中心に引き込まれる。
凛 「今だよ!」
かな子「フィンガーネット!」
ネオゲッター3の手の平から巨大なネットを放射。メカザウルスを一網打尽にする。
卯月「行きますよ、菜々ちゃん!」
菜々「い、何時でもどうぞ!」
かな子「えぇぇぇぇ…いっ!!」
メカザウルスの入ったネットをブン回し、海中へ放る。
菜々「ゲッターミサイル!!」
そこへ、ゲッター3がゲッターミサイルを撃ち込み、一網打尽にしたメカザウルスをまとめて撃墜した。
みく「バーッチリ!息の合ったコンビネーションだったにゃ!」 bグッ
菜々「あ、アドリブは得意ですからね…」
凛 「まだ敵が全滅した訳じゃない。どっちも気を抜かないで」
菜々「は、はいっ…!」
かな子「了解です!」
モバ's『グアァァァ!!』
卯月「メカザウルスの第2波、来ます!」
瑞樹「ここからは各個撃破で、いいわね?」
凛 「うん。こっちはゲッターが2体。メカザウルスが何体来たって負けないよ」
みく「2号機パイロット同士の自信がスゴいにゃぁ…」
菜々「でも、ネオゲッターのお陰で状況が好転したのは事実です!」
卯月「このまま一気呵成もいいですけど、奥で静かにしてる恐竜艇も不気味です!皆さん、気を引き締めていきましょう!」
かな子「はい!メカザウルスを倒して、恐竜挺を止める…。やってみせます!」
━━ 海上。
茜 「うぅりゃぁぁぁああ!!」 ガンッ
こちらから距離を取ろうとするシグに、ゲッター烈火を執拗に接近させ、左右の火斬刀を振るう。
ラドラ『ぐっ…!こやつら…』
晶葉「ふっ、貴様の狙いは分かっている」
アーニャ「この距離なら、バドに支援攻撃…、させられませんね!」
ラドラ『恐竜挺から離れたと思えば…。このっ!』 ブンッ
茜 「おわっ!?」
下からの爪攻撃の打ち上げを紙一重で躱す。
晶葉「臆するな!引っ付け!」
茜 「りょー解っ!!」
ラドラ『チィッ…!』
はじめに左右の突きを、その後は火斬刀の動きを薙ぎに変え、更には蹴りなどの動きも織り混ぜていく。
ラドラ『勝ち目などないと言うに…!そんな動きで、俺が倒せるかぁ!!』
執拗に張り付くゲッター烈火を払い除けるように、シグが大振りに爪を振るう。
茜 「つぅぅっ…!!」
ゲッター烈火の頭部へ残り数センチというところで、シグの爪を火斬刀で受け止める。
茜 「はぁ…はぁ…はぁ…!」
晶葉「大丈夫か!?茜!」
茜 「大丈夫です!まだ戦えます!私も、ゲッターも!」
茜 「チエェェェーーストォォォーーー!!」
負けじと、ゲッター烈火もフルスイングの一撃を放ち、シグの腕を弾く。
茜 「もう!あなたの殺気なんかに、負けはしません!!」
ラドラ『いい気になるなよ…!人間!』
茜 「!?」
シグの両目が輝き、破壊光線が火を放つ。
晶葉「まだ手段を残していたか!」
アーニャ「いけません…!シグとの距離が…!」
ラドラ『フハハハハ…!やれ!メカザウルス共っ!!』
バド's『キシャァァァア!!』
ゲッター烈火を包囲するように、バドの群れが殺到する。
茜 「~~~っ!!」
咄嗟に、火斬刀の柄尻を合わせ、薙刀状に。
茜 「合わせ風車!!」
それを、捻りを加えて投げ飛ばす。
バド's『!?!?』
回転する火斬刀は、ブーメランのように水平に放物線を描いて、殺到したバドの群れを一掃する。
ラドラ『こいつ…っ!』
茜 「奥の手はこちらにもあります!」
ラドラ『だからと言って、こちらとの戦力差を覆せるわけでもあるまいに!』
アーニャ「覆します!вы…アナタを倒して…!」
ラドラ『倒すだと…?この俺を!?』
茜 「倒します!必ず!勝ち目がなければ、自分の力で切り開きますっ!!」
ラドラ『青二才の集まりが…!調子に乗るなぁ!』
茜 「━━トラーーーーーイッ!!!」
キィィィ…ン バキィッ
渾身の気合いと勢いを付けて振り下ろされた火斬刀が、シグの爪を打ち砕く。
ラドラ『な……!?バカな…こんな事が…!』
ラドラ『ッ!まさかコレを狙って、わざと爪の攻撃を…━━!』
晶葉「気付くのが遅かったな。金属とは、連続して荷重を受けると、脆く壊れやすくなるものだ」
晶葉「まして、それほど小さく、斬る為に繊細に加工した爪ならばな!」
アーニャ「こっちの火斬刀との耐久力と、賭けでしたけど、ネ」
晶葉「だが、賭けには我々が勝利した、という事だ」
ラドラ『ぐぬぅ…』
晶葉「それともう1つ、私には勝算があった」
ラドラ『勝算…だと…!』
晶葉「そう。お前は自分の強さに自信を持った、誇り高い戦士だ。そう言うものほど、持ちやすいそれは…━━」
ゲッター烈火が大きくかぶりを振る。
晶葉「━━驕りだ」
茜 「たぁぁああーーーー!!」
ゲッター烈火による回転斬りが、シグの胸に深く刻まれる。
ラドラ『ぐあぁぁぁーー!?』
恐竜艇の甲板上へと倒れ込むシグ。
ラドラ『ぐっ…!私の驕り…だと!?人間風情が…ふざけおって…!』
晶葉「それだよ。その見下しきった態度が、驕りだって言うんだ」
ラドラ『くそっ!まだ…まだだ…!このラドラ…同胞達の無念を晴らすまでは…っ!』 ユラァ
茜 「女々しい人ですね!貴方も!」
ラドラ『何だと…?』
茜 「復讐がなんですか!?敵討ちに、何の意味があるんですか!そんなもの、ただ貴方が満足したいだけでしょう?」
ラドラ『何が分かる…?貴様ら人間に…何が分かる…!?』
茜 「分かりません!昔の事に囚われて!前を向かない人の事何て…分かるつもりもありませんっ!!」
ラドラ『貴様ァァァアア!!』
シグの両目が妖しく光る。
茜 「アナスタシアさん!晶葉さん!正面対決です!!力を貸して下さい!!」
アーニャ「конечно!もちろん!気持ちは、一緒です!!」
晶葉「ゲッター斬の全エネルギーは既に託してあるぞ!やれ!」
ゲッター烈火が構える。
ラドラ『クアッ!!』
茜 「斬…!魔!光ォォッ!!」
両者から放たれた白と桃色の光線が空中で激突する。
空間が振動し、周囲にはメカザウルスが接近できないほどの衝撃波を生む。
茜 「うおぉぉぉーーー!!ボンバァァァーーーーーッ!!!!」 ゴォッ
ラドラ『な…バカな…!シグがパワー負けする!?何故だ!』
晶葉「教えてやる…!コレがゲッターの力…、人間の力…━━」
アーニャ「心を合わせた、ワタシ達の力━━」
茜 「そして!負けたくない!負けられない!私達の━━!」
3人「「「意地の力だ(です)っ!!」」」
ゲッター烈火の斬魔光が、シグの破壊光線を押し切り、勝る。
ラドラ『うおぉぉ!?━━ご、ゴール様…今お側に…━━』
轟音。
恐竜艇の真上で、それを守護するキャプテン・ラドラのメカザウルス・シグは、爆散した。
晶葉「キャプテン・ラドラ…。最後まで死んだ者しか見ていなかったな…」
茜 「勝っ…た……?勝ちました!やりましたよ!アナスタシアさん!晶葉さん!」
アーニャ「Да!хорошо!アカネ!!」
晶葉「やれやれ…。まだ決着は着いていないと言うのに、気の早い奴等だ」 フッ…
茜 「どうします!?私達も海中の戦いに参加しますか!?」
晶葉「いや、あれだけの斬魔光を撃ったんだ。ゲッターの損傷も手伝って、分離と合体が出来んよ」
晶葉「それに━━」
バド's『ギィ…ギィ…!』
アーニャ「まだ、空中にも敵は残っています、か…?」
晶葉「メカザウルスは一匹たりと逃がさん。私達は、私達の戦いを続けよう」
茜 「了解ですっ!ここまで来たら、とことんやってやるだけです!」
ゲッター烈火が、再び飛翔翼を広げ、空へと舞い立つ。
茜 「恐竜帝国との決着は任せましたよ~!卯月さん!皆さーん!!」
つづく
次回予告!
ついに迫る恐竜帝国との決着!
海底から、恐竜艇に潜入した卯月達と、女帝ジャテーゴとの最終決戦の火蓋が切って落とされる!
果たして、地球に支配者は誰なのか?そして、この決着が、卯月達の戦いの終着点となるのか━━!?
次回!ゲッターロボ×CG 第2部
第7話『恐竜帝国最期の日!(後編)』に、チェンジゲッター!