尚、本作ではオリジナル設定としてネオゲッターロボにはモデルとなったゲッターロボGや、ゲッターロボ號の一部の武装が装備されています。
前々回のトルネードアタック(ゲッターロボ大決戦でのゲッター翔の武装)などがそうです。あらかじめご了承して下さい。
それでは後編、スタートです。
~~~ 恐竜艇 ブリッジ ~~~
爬虫人兵「め、メカザウルス・シグ…撃破されました…!」
ジャテーゴ「何じゃと!?では、先ほどの揺れは…」
爬虫人兵2「海中のメカザウルス、損耗率80%突破!陣形、維持できません!」
ジャテーゴ「えぇいゲッター共めぇ…!窮鼠の分際で足掻いてくれる…!」
爬虫人兵「じ、ジャテーゴ様…!ここは一度退かれた方が…」
ジャテーゴ「……」
ザシュッ
爬虫人兵「ぐはぁ……」
爬虫人兵's「ひ、ひぃ!」
ジャテーゴ「狼狽えるでない!!」
爬虫人兵's「!!」
ジャテーゴ「海中の戦力が無くなったところで、まだ本艦が残っておるではないか」
ジャテーゴ「恐竜挺、戦闘配備じゃ!」
爬虫人兵2「し、しかしジャテーゴ様!この恐竜艇の装備は、大陸攻撃用に温存しておくのでは…」
ジャテーゴ「…ほう……。妾に意見すると…?」 ギロッ
爬虫人兵2「ヒッ…!め、滅相もありません……」
ジャテーゴ「……。フンッ!元よりゲッターを倒さねば覇道はなし得ぬのだ」
ジャテーゴ「ならば、本艦の全力を以てすれば、今海中にいる2機のゲッターなどどうとでもなろう?」
ジャテーゴ「そうなれば、残るのは、ラドラとの戦いで疲弊したゲッター1機のみ」
ジャテーゴ「手負いの獣なぞ、それこそどうとでもなるというもの」
爬虫人兵2「…は…ハッ!仰る通りであります!」
ジャテーゴ「ならば早く準備に取り掛かれ!」
爬虫人兵2「り、了解っ!!」
ジャテーゴ「フフフ…。ゲッター共め…見ておれ。貴様らなど今ここで海の藻屑としてくれよう」
~~~ 海中 ~~~
かな子「はぁあっ!」 ドワッ
ネオゲッター3の豪腕が、メカザウルス・モバの頭を砕き破壊する。
卯月「…だいぶ数が減ってきました?」
凛 「そうだね。ソナーで見る限り、メカザウルスの反応は減ってる」
菜々「や、やっと終わりが見えてきたんですね…」
瑞樹「なに言ってるのよ。まだ大本命の潜水艦が待ちかねてるわよ」
菜々「わ、分かってますけど…、第一、あんなのどうやって攻略するんですか!?」
凛 「確かに、見た目はマシーンランドくらいデカい。だけど…」
卯月「誰かが作ったものなら、壊せない筈はない筈です!」
菜々「な、何だか無茶苦茶な理論言われた気がするんですけど…」
瑞樹「それが若さよ。分かるわ」
みく「!? ナナちゃん、その潜水艦の方から、熱源が接近してるにゃ!きっと魚雷だよ!」
菜々「えぇ!?」
直後、激しい振動と衝撃がゲッター3とネオゲッター3を襲う。
かな子「きゃっ…!?」
卯月「っ…!大丈夫ですか?かな子ちゃん!」
かな子「は、はい…。ちょっとビックリしただけ…。ゲッターも私も、大丈夫です!」
凛 「ずっと黙ってて不気味だったけど、ようやく重い腰を上げたみたいだね」
『フホホホホ!如何かな?ゲッターロボ!』
卯月「ッ!!女帝ジャテーゴ…!」
ジャテーゴ『フフ…、いかにも。この恐竜艇の力の前に跪くがよい!!』
ドドドドドドドドドドッ
恐竜艇の全身から、大小様々な魚雷が放たれる。
菜々「こ、こんなの聞いてないですよーー!?」
瑞樹「敵の能力は未知数だったんだから、当然じゃない?」
みく「のんきにツッコんでる場合にゃぁ!?」
かな子「うぅ……っ!」
ジャテーゴ『━━喰らうがよい!』
恐竜と言うよりは、魚類を模した恐竜艇の口部がゆっくりと開き、巨大なハリケーンが海底の泥を巻き上げて渦巻く。
菜々「う、うわわっ!?これは━━」
凛 「かな子、踏ん張って!」
かな子「は、はいぃ…!」
海底を踏みしめて、ハリケーンの起こす圧力に耐えるネオゲッター3。だが、
菜々「ふ…ふんぬぅ~……!こ、こっちはもう限界です…!━━あぁっ!」
ゲッター3はそうはいかなかった。
菜々「じ、Gチームの皆さぁ~~ん!後はお任せしまぁぁ~す~…━━!」
海底から押し流され、彼方へと消えていくゲッター3。
かな子「あぁ!?ゲッター3が…!」
ジャテーゴ『フハハハハ!これで残るは貴様らだけよ!』
凛 「…バカにしないで。テスターチームは、あれくらいでやられるほどヤワじゃない…!」
かな子「少しは気遣ってあげましょうよ!」
卯月「テスターチームなら、うまく離脱してますから」
卯月「それよりも問題は、私達だけでどうやってアレを攻略するかです!」
かな子「……。…それなら、あの…私に考えがあります」
凛 「ホント?」
かな子「はい。考えと言うより、ほとんどギャンブルに近いと思うんですけど…」
卯月「この際なら何でもありです!試してみましょう!」
かな子「…はいっ!それじゃあ、行きます!」
かな子「━━タンクモード!!」
ネオゲッター3の脚部から、キャタピラのようなローラーが姿を現す。
かな子「っ!」
思いきりよく、ペダルと左右の操縦桿に力を入れ、加速。
海底の隆起した地面を、ネオゲッター3が高速で駆け抜ける。
ジャテーゴ『特攻か?しゃらくさい!』
尚も続く恐竜艇の魚雷を、ネオゲッター3の両腕を体前面でクロスさせ、防御しながらも速度は緩めない。
かな子「後少し……えいっ!」
恐竜艇底部に滑り込む。
卯月「そっか、これなら…!」
ジャテーゴ『何をしておる!?早くゲッターを墜とすのじゃ!』
爬虫人兵『だ、ダメです!この位置で攻撃すれば、本艦にも誘爆の恐れが…!』
ジャテーゴ『ぬぅ…!ならば艦の速度を上げぃ!早く奴を振り払うのじゃ!』
かな子「させません!」
ネオゲッター3の両拳を突き入れ、ガッチリと固定する。
凛 「それで、これからどうするの?」
かな子「それは…、━━晶葉ちゃん!」
晶葉『むっ、どうかしたか?』
かな子「あの、今からネオゲッター3のメインカメラの映像を金剛号に送ります」
かな子「侵入できそうな箇所を解析してもらえませんか?」
晶葉『そんな事か。任せろ、造作もない事だ』
かな子「お願いします」
卯月「これで中に侵入できれば…!」
凛 「そうだね。でもこの状態、長くは保たないかも…」
かな子「結果が早く出ることを祈りましょう…」
ネオゲッター3の頭部を左右に動かして、恐竜艇の底部全域をカバーするように映す。
晶葉『━━出たぞ。今の位置から右に30メートルと言ったところか』
晶葉『そこが空洞になっている。メカザウルス用の通路かは知らんが、そこからなら侵入出来るだろう』
かな子「分かりました。ありがとうございます」
晶葉『…気を付けろよ。恐らくだが、中に入ってしまえばこちらとの通信は途絶される』
晶葉『そうなれば、私達ではサポート出来ん。何があっても、お前達3人で切り抜けるんだ』
凛 「分かってるよ。晶葉こそ、忙しいのに手伝ってくれてありがとう」
卯月「空中のメカザウルスはお任せします!頑張って下さい!」
晶葉『何、こっちも山場が過ぎた。もう少しで片が付く』
晶葉『そうしたら、外からサポートしてやるさ』
茜 『そちらももうすぐです!ファイトォーーーーッ!!』
アーニャ『Удачи…もう一踏ん張り…ですよ♪』
卯月「茜ちゃんにアーニャちゃんも…ありがとうございます…!」
凛 「よし、行こう!かな子」
かな子「はいっ!…30メートル…!」
恐竜艇から振り落とされないよう、ネオゲッター3の腕にしっかりと力を込めながら、指定されたポイントへじわりじわりと移動する。
かな子「━━ここですね!」
ポイントに着くと、恐竜艇から脚を離して、恐竜艇に対して垂直に。
かな子「えいっ!」
ネオゲッター3の背中のホーン部を、恐竜艇艦底に突き刺し、
かな子「プラズマブレイクッ!」
最大出力のプラズマブレイクを流し込む。
卯月「うぅ…っ!」
凛 「っ…!」
かな子「おぉぉぉぉおお…!」
プラズマブレイクが艦底部を爆砕。表面を覆っていた装甲が砕け、内部に海水が浸水する。
その流れに乗って、ネオゲッター3を内部へ滑り込ませる。
ガシュンッ
隔壁が閉じて、海水が排水される。
かな子「……侵入、成功ですね…!」
卯月「うぅ…。ちょっとビリっとしました…」
凛 「あの距離で最大出力とは…、思いきった事するよ。全く…」
かな子「あ、あはは…」
卯月「それにしても、ここ、何処なんでしょう?」
凛 「さぁ…。無駄に広くて…細長いけど…。メカザウルスの搬入口か、カタパルト的な奴なのか…」
凛 「ともかく進もう。向こうも侵入に対して動いてるはず…。迎撃が来る前に動力炉を押さえるんだ」
卯月「私と凛ちゃんのモニターをサーモグラフィに変えます。動力炉なら、熱量で判別できる筈ですから」
卯月「かな子ちゃんは、周囲を警戒しつつ、前進して下さい!」
かな子「分かりました!よろしくお願いします!」
凛 「早速奥の方が真っ赤を通り越して白くなってるね…。かな子、とりあえずこのまま前進だよ」
言われた通りに進む。
かな子「あの、これって通路に従った方がいいんですか?」
凛 「まさか。通路が何処に繋がってるかも分からない以上、最短ルートを突っ切るよ」
かな子「えぇ!?」
ネオゲッター3の前に隔壁が立ち塞がる。
かな子「これは…」
凛 「壊して」
かな子「でも…」
凛 「壊して」
かな子「……。ごめんなさいっ!」
ベリベリと壁を引き剥がしてひたすら真っ直ぐ突き進む。
かな子「えいっ!」
卯月「あの~…、何か変なパイプとかケーブルとか問答無用でぶった切ってますけど、これって大丈夫なんですか?」
凛 「このバカデカイ潜水艦が動かなくなってくれる分には、好都合だよ」
卯月「それはそうですけど……」
凛 「と言うか、卯月はなんでさっきからカップケーキを食べてるの?」
卯月「これですか?何かコックピットの中に入ってたので!」 モグモグ
かな子「あ、気付きました?出撃前に言いそびれちゃったんだけど…」
卯月「スゴく美味しいですよ♪」
凛 「……私のとこにも入ってる…。━━」 モグッ
凛 「━━美味し…」
卯月「あ、熱源の反応が近くなってますね…」
かな子「はい…。多分コレが、最後の隔壁だと思うんですけど…」
ガンッ ガンッ ガンッ
数発殴っても、壁が凹むばかりで変化がない。
凛 「流石に堅いか…。かな子、もう一発プラズマブレイクだ」
かな子「了解!」
卯月「…ふふっ♪」
凛 「……何?」
卯月「口元、カップケーキの欠片が着いてますよ?」
凛 「っ!?」 ゴシゴシ…
凛 「…気合いを入れ直すよ…」
卯月「はいっ♪」
かな子「それじゃあ、凛ちゃん卯月ちゃん行きますっ!」
凛 「何時でも」
卯月「お願いします!」
かな子「━━プラズマブレイクッ!」
高圧の電撃が、分厚い隔壁を破砕する。
シュゥゥ…
かな子「ここが…」
卯月「この船の動力部、ですか?」
かな子「大きいですね…」
凛 「そりゃ、これだけの大きさの潜水艦を動かしてるくらいだからね」
卯月「早く破壊しましょう!」
かな子「はいっ!」
凛 「? 待って!レーダーに何か…」
卯月「敵ですか!?」
かな子「あ、辺りには何も見当たりませんけど…」
凛 「違う…。…下だ!」
かな子「えっ━━?」
足元の鉄の床面を突き破り、姿を覗かせた触手のようなものが、ネオゲッター3の足に絡み付き、その巨躯をひっくり返す。
かな子「きゃあっ!?」
卯月「な、何ですか!?」
『フホホホホホ!』
凛 「このいけ好かない笑い声…。女帝ジャテーゴ!」
ジャテーゴ『いかにも。この恐竜艇に侵入しようとは、見上げた覚悟よ!』
ジャテーゴ『その意気に免じて、妾が直々に…このメカザウルス・ボアで汝らを処刑してくれるわ!!』
鉄の床面を破壊し、ネオゲッターの目の前に姿を現す。
凛 「…また趣味的なメカザウルスを…!」
卯月「もう恐竜じゃなくて人型じゃないですか!」
かな子「まさか…、恐竜帝国のリーダーが直接出てくるなんて…」
凛 「かな子!ビビってる暇はないよ。ここが正念場だ…!」
卯月「そうです!向こうのリーダーが出てきたのなら、それを叩けば指揮系統が落ちる筈です!」
かな子「はいっ!みんなの分も、戦って…勝ってみせます!」
かな子「━━タンクモード!」
タンクモードを使い、一気に加速して、メカザウルス・ボアに迫る。
かな子「はあぁっ!」
ジャテーゴ『甘いわっ!』 シュルッ
ボアの片腕2本、合計4本の鉄製のムチが自在に伸び、ネオゲッター3の両腕を捕縛する。
かな子「これは…━━きゃあぁ!?」
そのまま、ネオゲッター3を軽々と持ち上げ、隔壁へと叩きつける。
かな子「うぅ…」
卯月「何てパワー…!かな子ちゃん、大丈夫ですか!?」
かな子「はい…!まだ、やれます!」
凛 「パワーも厄介だけど…、あのムチも相当厄介だ。気を付けて!かな子」
かな子「き、気を付けろと言われても…」
ジャテーゴ『フフフ…』
凛 「来る━━!」
かな子「っ…!」 ギャルルルゥンッ
足のキャタピラを高速回転させ、突き出したムチの攻撃を躱す。
ジャテーゴ『フホホホ!狩りとは獲物が逃げ惑うほど面白いわっ!!』 ヒュンヒュンッ
凛 「バカにして…!かな子、先ずはあいつの動きを止めるんだ!」
かな子「はいっ!」
ボアを中心に円を描くような動きでドリフトを決め、ボアの背後に回る。
ジャテーゴ『……ぬっ!?』
かな子「ゲッタートルネェェーード!!」
反応されるより早くゲッタートルネードを撃ち、ボアを釘付けにする。
ジャテーゴ『ぐぅ……!』
卯月「エネルギー充填…完了!今です!かな子ちゃん!」
かな子「プラズマブレイクッ!!」
最大出力のプラズマブレイクを、ボアに直撃させる。
ジャテーゴ『ぐぁぁあああ!?』
かな子「や、やった!?」
凛 「……いや」
ジャテーゴ『こんなもの…効かぬ!』
ボアはプラズマブレイクを弾く。
かな子「そんな…」
ジャテーゴ『このボアは、貴様らのネオゲッターを葬るために開発されたもの…』
ジャテーゴ『プラズマなど、とうに対策しておるわ!』 シュンッ
動きの止まったネオゲッター3に、ムチが振り下ろされる。
かな子「あうっ…!」
卯月「どうしますか!?凛ちゃんっ!」
凛 「……。どうやらあいつの装甲は、ゴムみたいな絶縁体で出来てるみたいだね」
かな子「そんな…!それじゃあ、こっちの攻撃は…全く効かないって事ですか!?」
凛 「いや、そうでもない。さっきも見た通り、プラズマブレイクを完全に無効化した訳じゃないんだ」
卯月「それじゃあ、プラズマブレイクを上回るプラズマ攻撃なら、効果があるって事ですね?」
凛 「そう。ネオゲッター1のプラズマサンダーなら、あいつの装甲を抜ける筈だよ!」
ジャテーゴ『遺言の相談は終わったか?』 シュルンッ
ネオゲッター3の胴体に、ムチが巻き付く。
かな子「しまっ━━!」
ジャテーゴ『ふんっ!』
ネオゲッター3を持ち上げ、床面に叩きつける。それを3度繰り返し、ネオゲッター3を再び壁面へと。
かな子「う゛ぅっ…!ネオゲッター1って言っても、どうやって変形するんですか!?」
かな子「この空間の広さじゃ…とても…!」
凛 「それでも、やるんだ」
かな子「無茶です!操縦を一歩でも間違ったら…機体がバラバラですよ!?」
卯月「無茶でも、やるしかありません」
かな子「卯月ちゃんまで…!」
卯月「私達は、負けられないんです!ここでやられても、合体に失敗しても同じなら…私は、可能性に賭けます!」
凛 「かな子、みんな同じなんだ。負けたくないし、死にたくない」
凛 「だけど、私達を信じて!自分自身を信じて!」
かな子「凛ちゃん…」
ジャテーゴ『さぁ、この一撃でトドメを刺してやろう…!』
凛 「いい?次に奴が仕掛けてきたタイミングがチャンスだ」
かな子「……分かりました…!」
ジャテーゴ『死ねぃ!!』 ヒュンッ
かな子「━━オープンゲット!!」
ネオゲッター3を突き刺そうと伸ばした触手を、分離して躱す。
ジャテーゴ『何ぃ!?奴等め、この空間で分離など正気か…?』
凛 「っ…!━━正気で勝てるなら、こんな事しないんだけどね」
卯月「貴女を倒すためなら、どんな事だって…!」
かな子「……っ!」
ジャテーゴ『ハンッ!面白い!ならば合体する前に、貴様ら1人ずつにトドメを刺していくだけよ!』
ボアがムチを振るう。
かな子「~~!?」
ジャテーゴ『遅いの!先ずは貴様よ!!』
卯月「━━させませんっ!!」
ネオベアー号を狙ったボアを、ネオイーグル号がミサイルで攻撃し、動きを封じる。
ジャテーゴ『ぬぅ…!?貴様ぁあ!!』
かな子「卯月ちゃん…!」
凛 「かな子!今の内だ…!」
かな子「…はいっ!」
ネオジャガー号とネオベアー号が、何とかドッキングに成功する。
凛 「卯月っ!」
卯月「今行きます!」
自分達が突入してきた通路を使い、機体を縦1列に。
卯月「ゲッターチェンジ!!」
ジャテーゴ『させぬわっ!!』
ボアの伸ばしたムチが何かに当たり、通路の奥から爆発が生じる。
ジャテーゴ『……。ははっ!やった、やったぞ!』
「チェェーーンナックル!!」
ジャテーゴ『何!?』
黒煙の奥から、鎖に繋がれた拳が姿を見せ、ボアを強かに打ち付ける。
ジャテーゴ『ぐふぅ…!ま、まさか…!』
卯月「そのまさかです!」
チェーンナックルが引き戻っていき、黒煙から姿を現す、ネオゲッター1。
ジャテーゴ『チィ…。合体を許すとは…!しかし!』
卯月「貴女を倒しますっ!」
ジャテーゴ『抜かせ!!』
卯月「ショルダーミサイル!!」
両肩にせり上がった背部バーニアのミサイル発射口を開き、こちらに伸びたムチを破砕する。
ジャテーゴ『な、何じゃと…!』
卯月「たぁっ!!」
爆煙をものともせず、ネオゲッター1が拳を構えてボアに立ち向かう。
卯月「!!」
ジャテーゴ『ぐぅぅっ…!』
ネオゲッター1の打ち下ろしの右拳が、ボアの頭部を揺らす。
卯月「はっ!」
バランスを崩したボアの鳩尾に、すかさず膝蹴りを打ち込む。
ジャテーゴ『おうっ…!』
卯月「やぁぁあっ!!」
くの字に折れたボアに、後ろ回し蹴りを叩き込み、ボアを後方の隔壁まで吹っ飛ばした。
ジャテーゴ『ぐぅ…!まだじゃ…この程度で…妾は倒れぬぞ!』
卯月「っ…!」
凛 「予想はしてたけど、やっぱ固いね」
卯月「だったら叩くまでです。何度でも…!」
かな子「スゴい…。卯月ちゃん…何だか別人みたい…」
卯月「いきますっ!」
ボアに肉薄。
ジャテーゴ『ボアのムチを破壊したところで…いい気になるなぁ!!』
迎撃に立ったボアの蹴りが、ネオゲッター1の脇腹を打ち据える。
卯月「くぅぅ……!」
ボアの攻撃に踏ん張って耐え、ネオゲッター1は蹴り出した足をしっかりと掴みとる。
ジャテーゴ『何!?…━━ぬぅぅぅ!?』
そのままボアをジャイアントスイング。目一杯回転させて、反対側へ投げ飛ばす。
ジャテーゴ『━━ガッ!』
卯月「ここまでです!女帝ジャテーゴッ!」
ジャテーゴ『まだだ…!まだ終わらぬ…!我が世の春を迎えるまで…、妾は負けぬ!!』
卯月「…寂しい人ですね。貴女も」
ジャテーゴ『何!?』
凛 「ちっぽけな夢に取り憑かれて…アンタを支える奴は、誰も居ないんだ」
ジャテーゴ『世迷い言を…!妾は恐竜帝国を統べる女帝なるぞ!』
ジャテーゴ『王とは孤独!誰かを頼って、王政は成り得ぬ!』
かな子「だから、貴女は負けるんです!」
ジャテーゴ『何を勝ったようなことを…!この恐竜艇には数千を越えるメカザウルスが今も待機しているのだぞ!』
ジャテーゴ『妾が命を下せば、直ぐにそのメカザウルスが駆け付け、貴様らなぞものの時間も掛からず殺してくれるわっ!!』
凛 「だけどそれをしなかった。アンタは女帝のプライドに駆られて、先走ったんだ」
ジャテーゴ『……!今からでも、メカザウルスをここに呼びつけてくれる…!』
卯月「だから、遅いんです!」
ジャテーゴ『遅い…!?』
かな子「だって、私達は一人で戦ってるんじゃありませんから!」
ズゥゥゥゥウウンッ
爆発音が轟き、恐竜艇全体が細かく振動する。
ジャテーゴ『!? 何じゃ?何事じゃ!』
爬虫人兵『じゃ、ジャテーゴ様!大変です!!』
ジャテーゴ『分かっておる!何が起きているかだけを説明せんか!!』
爬虫人兵『げ、ゲッターロボが…!海上のゲッターロボが…!』
ジャテーゴ『!?』
━━ 海上。
茜 「やりました!潜水艦が煙を上げてます!」
晶葉「フフンッ!どうだ?2機のゲッターの出力を合わせれば、敵の対ゲッター線処理も怖くない」
みく「何と言うか…。レベルを上げて物理で殴る、感が否めないのにゃ…」
瑞樹「いいじゃない?何でもありって言うのも、悪くないわ」
菜々「この調子で、ドンドン行きましょー!」
アーニャ「Да!イケイケゴーゴー、ですね♪」
みく「……まったく、調子のいい連中にゃぁ…。茜ちゃん、もう一発、合わせるにゃあ!」
茜 「了解です!いきますよ!!」
みく「ゲッタービーム!」
茜 「斬魔光!」
みく&茜「「ダブルゲッタービィィイーーームッ!!!」」
━━。
ジャテーゴ『ッ!!? メカザウルスは…航空のメカザウルスは何をしておる!?』
爬虫人兵『お、恐らく全滅されたものと…』
ジャテーゴ『馬鹿な…!まだ機体は残っていた筈じゃぞ!?』
爬虫人兵『事実です。それと……』
ジャテーゴ『何じゃ!?』
爬虫人兵『先程の攻撃で、格納庫と…パイロットの待機室がやられました…』
ジャテーゴ『何…じゃと…!それでは……!』
爬虫人兵『ジャテーゴ様!後退の指示を!このままでは…━━ぐわぁ!?』 ザザァ
ジャテーゴ『!? おい!おいどうした!?返事をせい!━━…何と……!』
卯月「これで…貴女はホントに一人です」
ジャテーゴ『っ…!ネオゲッターロボ…!』
凛 「アンタ達が勝てるチャンスは、いくらでもあった。それこそ、いくらでもね」
かな子「貴女の慢心と妄執が、それを消したんです!」
凛 「ま、私達にとっては、それが好都合だったけど」
ジャテーゴ『ふざけるな…!ふざけるなぁ!!』
卯月「…貴女が恐竜帝国を滅ぼしたんです!」
ジャテーゴ『まだだ!まだ滅んでおらぬ…!恐竜帝国は終わらぬぅ!!』
凛 「……。憐れだね」
卯月「…チェーンナックル!」
遮二無二突撃してきたボアを、チェーンナックルがその脚元を掬い取る。
ジャテーゴ『━━ギャッ!』
倒れ伏した隙を逃さず、チェーンナックルを引き戻す動きで、その脚を絡めとった。
卯月「はぁぁあ━━!!」
チェーンをしならせ、ボアを動力炉目掛け投げ飛ばす。
ジャテーゴ『ウギャァァァァアア!!』
卯月「━━終わりにします!」 パァンッッ
合掌するように、ネオゲッター1が手を打ち合わせる。
ジャテーゴ『終わり?恐竜帝国が終わり…?アハハハ!そんなわけがあるものか!まだ妾がいるではないか!アハハ…!フハハハハハ…!』
卯月「終わるんです!その幻想を抱いて…」
かな子「ネオベアー号、ネオジャガー号…エネルギー充填…!」
凛 「託すよ卯月!終わりにしよう!恐竜帝国の全部…!」
卯月「はいっ!」
巨大なプラズマを抱え、ボアに狙いを定める。
卯月「プラズマァ…!サンダァァァァアアーーーッ!!」
メカザウルス・ボア目掛け、動力を目掛け、プラズマサンダーを投擲した。
ジャテーゴ『グボァッ━━!?』
青白い稲妻の閃が走り、ボアと動力を貫く。
ジャテーゴ『あぁっ!』
ボアが爆散し、コックピットから投げ出される。
ジャテーゴ『く…ぅぅ……っ』
卯月「この人…まだ…」
凛 「メカザウルスじゃ死ぬことも出来ず、この潜水艦と運命を共にする、か…」
かな子「は、早く脱出しましょう!?動力炉が爆発しちゃいますよ!」
凛 「慌てなくても分かってるよ。…卯月、行こう」
卯月「……うん」
静かにその場を後にする。
━━ ネオゲッター脱出後。
ジャテーゴ『うぅ…!うぐぐぅぅ…!おのれ…、おのれゲッターロボ!!』
ジャテーゴ『何故あのようなサル供を選ぶ!?この地上で優れているのは、地上で一番優良足るは…我ら爬虫人類ではないのか!?』
ジャテーゴ『フハハ…!フハハハハハッ!!』
ジャテーゴ『殺せッ!殺せ殺せッ!!一思いに殺せぇぇッ!!』
ジャテーゴ『ここで帝国の最後を見届けるくらいなら、みっともなく命を晒すくらいなら…殺せぇ…!誰か殺してくれぇぇ!!』
『ならば、我がその望み、応えてやろう』
ジャテーゴ『!? 誰じゃ!?』
カッ
ジャテーゴ『ウギャアアァァァァ……━━!!』
━━ 海上。
アーニャ「ネオゲットマシンの脱出を確認!」
菜々「全員無事!?手足は…着いてますか!?」
凛 「菜々さん…。心配しすぎ」
卯月「見てください!私達全員、このとおり、五体満足ですよ!」
かな子「死んじゃうかと思いましたけど…」
茜 「でも!皆さん何事もなくて良かったです!大勝利じゃないですか!!」
みく「これで一件落着!めでたしめでたしにゃん?」
晶葉「あぁ、これ私達の戦いも終わり…━━ん?」
アーニャ「…? どうかしましたか?」
晶葉「いや、━━何だこれは…!上空から…何か…」
━━カッ
菜々「うわわわっ!?な…なな何ですか!?これは!」
瑞樹「これって…高量子のビーム…?」
晶葉「あぁ…。しかも、我々のゲッタービームとは、比べ物にもならないほど高出力だ!」
凛 「そんな…そんなものを一体誰が…!」
かな子「皆さん!見てください!恐竜艇が…!」
上空からの謎のビームを受けた恐竜艇が海の藻屑となって消える。
卯月「そんな…!あんな巨大な潜水艦が…一瞬で…!」
みく「にゃ?何か空が急に暗く…」
晶葉「暗くなったんじゃない!これは…━━!」
アーニャ「巨大な…円盤…?」
凛 「いや、要塞…!?」
『私の用意した余興は楽しんでいただけたかな?ゲッターチーム諸君』
卯月「!? 誰ですか?貴方は…!」
茜 「卑怯ですよ!そんなデカブツに乗って、素顔も見せないなんて!」
『ハハハ…。生憎、この百鬼要塞にはそのような無駄な機能は付いていなくてね。私も、君たちに姿を見せられないのが残念だよ』
かな子「百鬼要塞…!?それがあの円盤の名前…?」
晶葉「ひゃっき…百鬼、百鬼か!?」
菜々「百鬼夜行とかの百鬼ですか!?」
みく「姿も見せないで鬼を名乗るなんて、気取った連中にゃ!」
『フフフ…。そうだな。我が名はブライ。この百鬼要塞を擁する百鬼帝国を統べる百鬼大帝』
茜 「ひゃ、百鬼帝国!?」
凛 「ブライ…百鬼大帝…?」
ブライ『貴様らとトカゲ供が共倒れになってくれるのを待っていたのだがね。よくそれだけの戦力であのトカゲ供を倒せたものだ』
ブライ『その点は、素直に称賛するとしよう』
瑞樹「敵の大将のわりには、以外と殊勝なのね」
みく「けど、同士討ちを狙うなんて、やっぱみみっちぃ奴なのにゃ」
ブライ『しかし、漁夫の利とは立派な兵法でもあろう?』
凛 「語る舌は持たないみたいね。兵法と卑怯を混同するなんてさ!」
ブライ『これは手厳しい。しかし、相対するにはそれだけの気概がなくては話にならんからな』
卯月「やっぱり、戦うんですか?」
ブライ『無論。その為に後顧の憂いとなるトカゲ供を始末したのだ』
ブライ『これで君達も私の相手に集中できよう?最高の戦いが出来ると言うものだ』
凛 「卯月、何を言っても一緒だよ。こいつ、落ち着いた言動のわりに思考が戦いにしか向いてない」
晶葉「確かに、こちらとの会談なりで戦いを回避しようとする気配が見られないな」
晶葉「寧ろ戦いを好意的に見ていると言うべきだろうか?」
アーニャ「ワタシ達の新たな敵…という事で、いいんですか?」
ブライ『そうとも。君達のそのゲッターロボと、私が率いる百鬼帝国精鋭百鬼衆…。この地球を舞台にした盛大なショーが始まると言うわけだ』
卯月「戦いがショーだなんて…。ある筈がありません!」
みく「ボッコボコにされるのがお望みなら、今からでも相手になってやるにゃ!」
茜 「何処にいるか分かりませんが…!そこで首を洗って待ってて下さい!」 ビシィッ
ブライ『戦闘意欲があって素晴らしい限りなのだが、今日のところはほんの挨拶代わりだ』
ブライ『君達はトカゲ供との戦いで既に疲弊している。そんな状態で戦ってしまっては、フェアではなかろう?』
みく「ぐっ…ぐぬぬぅ…!」
凛 「アイツの言うとおりだよ。悔しいけど。ネオゲッターもエネルギーをほとんど使いきって、研究所に帰るのが精一杯だ」
晶葉「あぁ。寧ろ相手にとって好機と言えるこの状況で、見逃してくれる事を感謝しなければならないくらいだ」
菜々「悔しいですけど…。本当に悔しいですけど…今はあの人の言うとおりにするしかないんですね」
瑞樹「いいじゃない。今くらい好きに言わせても。後で思い知らせて上げるわ。私達を今見逃したのが、間違いだったって事を…!」
ブライ『フフフ…!この状況でも闘志は折れぬか。つくづく面白い奴等よ』
ブライ『今から貴様らとの戦いが楽しみになって来たぞ』
ブライ『それではしばらく、我々は姿を消すとしよう』
ブライ『次に会う時は、貴様らが我々と対等に戦う力をつけた時だ。その時を楽しみにしているぞ…!』
『フハハハハハハハハハ…!』 シュゥゥ…
卯月「百鬼要塞が、消えていく…」
晶葉「これは…さっきまでのがホログラムかと疑わしいくらいの光学迷彩だ」
晶葉「熱や姿はもちろん、質量まで感知できないとは…、我々を遥かに凌ぐ科学力を持っているな…」
みく「フンッ!高笑いを残して!あんな偉そうな奴の鼻っ柱なんて、叩き折って爪研ぎの板にしてやるにゃ!」
瑞樹「でも、それだけの強さを感じさせる相手だったわ」
菜々「そーですねぇ~…。姿が見えないだけに、こう、威圧感だけ伝わってきて、とにかく怖かったですよ~…」
茜 「うぅ…っ!」
アーニャ「アカネも、感じましたか…?」
茜 「はい…!圧倒的な存在感と、圧倒的な力量差を…!」
茜 「あれに打ち勝つには、私達はもっともっと!もっと強くならなければいけませんっ!!」
かな子「そんな人達と、これから戦わなくちゃいけないんですか…?」
凛 「弱音なんて吐いてる場合じゃないよ。相手から現れたんなら、それを倒すのが、ゲッターに乗ってる私達の使命だよ」
卯月「そうですね…。そんな相手が来ても負けられない…絶対に…!」
晶葉「まぁ、先ずは帰還しよう。みんな待ってる。百鬼帝国への対処策はそれからだ」
アーニャ「……。アキハ、顔色、良くない、ですか?」
菜々「確かにお顔が青白いですね…?大丈夫ですか?」
晶葉「あはは…。お前達のようにはいかんな。…やはり。無茶をし過ぎた」
凛 「? 晶葉…?」
晶葉「…━━」
卯月「晶葉ちゃん!?しっかりして下さい!晶葉ちゃん!」
━━晶葉ちゃん!
~~~ 後日 ~~~
早乙女「ゴホンッ。それでは、晶葉くんは未だ入院中だが、君達に新メンバーを改めて紹介しよう」
茜 「日野茜です!やるからに絶対無敵!元気爆発!熱血最強!!完全勝利で突っ走ります!!よろしくお願いしますっ!!!」
早乙女「本来は一時的な協力者のような立ち位置であったが、本人の意思により、これからはここで正式なパイロットとして訓練を受ける事になった」
早乙女「みんな、よろしく頼む」
凛 「本当にいいんだね?ひょっとしたら、もう元の生活には戻れなくなるかもしれないけど」
茜 「はい!!自分なりに考えて、両親とも相談して決めました!!」
卯月「因みに、両親はなんと…」
茜 「信じた方に突っ走れと‼」
かな子「何だか…茜ちゃんのご両親って感じですね…」
未央「まぁ、でもこれでゲッター斬のパイロット問題がクリアできたんだし、いいんじゃない?ユニット共々よろしくね、茜ちん」
茜 「はいっ!一所懸命、頑張ります!!」
瑞樹「ふふっ、また賑やかになりそうね」
奈緒「ったく、先輩を差し置いて正規パイロットかよ」
加蓮「まぁまぁ、ゲッターGが完成したらネオゲッターのパイロットに復帰だし、それまで我慢したら?」
瑞樹「そうね。新しい敵が出てきたんだもの。パイロットなんて、直ぐに足りなくなるわよ」
菜々「ふ、不吉な事言わないで下さいよ~!」
早乙女「ふふっ。予備パイロットに関しては、心配いらんかものぉ」
みく「にゃ!?どういう事にゃ?」
早乙女「茜くんが正式パイロットになったのと合わせて、君達に新しい候補生を紹介しよう」
凛 「候補生?それってまさか…」
卯月「? 凛ちゃん知ってるんですか?」
早乙女「まぁ、凛くんが知っておっても差し支えないじゃろうな。━━入りなさい」
「はいっ!」 ガララッ
卯月「あ!貴女は…」
凛 「……やっぱり…」
「どうも~!多田李衣菜です!ロックなゲッターパイロット目指してるんで、よろしく!」
李衣菜「…と、こんな感じでいいですかね?」
みく「ろ、ロックな…」
奈緒「パイロット、だってぇ?」
菜々「こ、これは…」
瑞樹「波乱の予感ね。分かるわ」
つづく
次回予告!
恐竜帝国との戦いに、終止符を打った卯月達。
しかし、勝利の喜びも束の間、新たなる敵、百鬼帝国が立ちはだかる!
百鬼帝国の力はどれ程なのか!?卯月達は、百鬼帝国に対する布陣を確実なものとする為、ゲッターの再調整を開始する━━!
次回! ゲッターロボ×CG 第2部
第8話『新たなる敵、百鬼帝国』に、チェンジゲッター!